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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2005.4
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/158p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-10-533403-4
紙の本
ケータイ・ストーリーズ
うっかり携帯電話を飲み込んだ男、オフィスを丸ごと食べてしまうOL、退屈しのぎにあなたに変わってみる私…。白昼夢みたいにブラックな長短篇を収録する。「新潮ケータイ文庫」で配...
ケータイ・ストーリーズ
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商品説明
うっかり携帯電話を飲み込んだ男、オフィスを丸ごと食べてしまうOL、退屈しのぎにあなたに変わってみる私…。白昼夢みたいにブラックな長短篇を収録する。「新潮ケータイ文庫」で配信されたものを本にまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
メロディ | 6-7 | |
---|---|---|
ファンタジー | 8-9 | |
消費文化 | 10-11 |
著者紹介
バリー・ユアグロー
- 略歴
- 〈ユアグロー〉南アフリカ生まれ。10歳のときアメリカへ移住。著書に「一人の男が飛行機から飛び降りる」「セックスの哀しみ」など。
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紙の本
超短編はスナップショットか川柳のよう
2006/12/29 22:28
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1ページか、2ページ前後の短い話が78作。そのどれもがもっと長い小説にもできそうな構想を持っている。これだけで完結している一枚のスナップショットのようであったり、この後はどうなる?と考えてしまう窓からちらりと覗いた情景のようであったり。川柳のように、とまでは短くないが、短い中に情景を凝縮してある面白さである。どちらかと言えばブラックな笑いを誘うような作品が多い。
本の原題は”I-mode stories”。日本人のケータイ文化に目を奪われたアメリカ人作家が「あの画面に小説を」と思いついて書いた、という「携帯で読むこと」を念頭に書かれた小説だそうである。なるほど、ケータイで、電車の中や開き時間に読むのにはこの長さが良いのかもしれない。なんとなくケータイのメールの短い言葉を思い起させるような世界である。
一篇を読み終え、ゆっくり情景を思い返しているとじんわり怖くなったり、次々と連想が広がったりして、文章から目を離した後も楽しめる。通勤電車の中などには確かに向いている読みものかもしれない。
この中の一つ「鯉」という作品は、人間世界が嫌になって魚になってしまおうとする話。似たような設定はロダーリ「猫とともに去りぬ」にもある。「猫・・」の方はもう少し長くてほのぼのとした展開をするのだが、こちらは「さて、この後どうするだろう・・」と余韻を残す。それはそれで面白い。
翻訳者が、学校での自分の講義の題材としても取り上げていて、その進め方が「翻訳教室」という著作の中に詳しく書かれている。こちらも読むと細かい描写などの意味の分析などがわかり、この超短編の面白さを広げてくれるかもしれない。
紙の本
スーツが似合うユアグローさんの最新作
2005/07/09 00:46
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ツキ カオリ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者と訳者を初めて見たのは3年前、2002年の秋、確か11月だったと記憶する。
某書店で行われた、著者であるバリー=ユアグロー氏の朗読会に、私は幸運にも居合わせることができた。この偶然には感謝したい。なぜならば、ユアグローさんはこの時が初来日だったのだそうだ。
朗読会とはよく言ったもので、ユアグローさんの声は、高すぎず、低すぎず、とてもよく通る声で、それこそ「朗々と」していた。とても聴き取りやすい英語だった。とはいうものの、全てが聴き取れた訳ではなく(笑)、この時ほど私は、日本語が聞き取れるくらい英語も聴き取れたらいいのに、と思ったことはない。
訳者である柴田元幸氏が通訳をしながら、朗読会は、実に、なごやかに、進められたのだった。
さて本書は、2004年1月から7月まで、「新潮ケータイ文庫」で配信された、ユアグローさんの超短編をまとめたものである。柴田さんのあとがきによると、親日家で、日本のことには、かなり詳しいユアグローさんが、前述の来日時に、一つだけ驚いた光景があったのだそうだ。それは、日本の若者たちが、目にも止まらぬ速さで親指を駆使し、携帯メールを書いたり読んだりする姿だった、とのことである。その姿に刺戟されて、ユアグローさんは、携帯メール配信による小説を書こう、と思い立ったらしいのだ。
それまでのユアグローさんの作品集よろしく、本書も、ユアグローさんの、楽しくて、かつ、奇妙な、超短編のオンパレードである。
1作目の「さわり」だけご紹介しよう。この本が生まれた背景にふさわしく、『メロディ』と題されたそれは、携帯電話を、過って飲み込んでしまった男の話である。携帯電話を飲み込んだまま、男はオフィスで働かねばならない。さて彼には、何が起きたのだろうか。
最後に、最近、柴田さんのトークショーに行き、新しい情報を得たことをお伝えしたい。ユアグローさんは、何ともうれしいことに、再来日を熱望されているというのだ。この本を含め、ユアグローさんのご本を、何度も読み返しながら(最近友人から、ユアグローさん本の、新鮮な読み方を聞いた。1日に3作品読むというのである。彼女は毎日3つ、ユアグローさんの作品を読むのが、とても楽しみなのだそうだ)、その朗報が早くに実現されるのを、心から願わずにはいられない。
紙の本
短編超特急
2020/06/14 18:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ショートショートを越える、短編の限界に挑んでいます。カラオケや通勤ラッシュなど、海外から見た日本の違和感もリアルに描かれていました。