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商品説明
『スペインの墓標』—一流ラジオ局のプロデューサーが、その地位を捨て、スペインへと姿を消した理由は。『優しい狼たち』—暴走族ではなく、街道レーサーを自称するオートバイ・グループに不審な事故が頻発する。『フィクサーの視界』—見栄と欲得がうずまくスタジオで、代議士のイメージソング制作に携わる男たちの世界。『遙かなるカミニト』—旧友二人がブエノスアイレスで再会した。思いは、学園闘争吹き荒れた時分のタンゴ喫茶へ。『グラスの舟』—アムステルダムで会った青年は、内ゲバに巻き込まれた「わたし」の弟の最期について知っていたのか。『夜のシンバル』—意欲を喪失していた映画監督に舞い込んだCFの仕事。中国人モデルの父親に会見すると—。【「BOOK」データベースの商品解説】
他の女に夢中になり、家を出ていった佐野を探して、スペインにやってきた佐野の妻・恵子と私は、佐野が反ファシズムの地下組織に入っているという噂を聞き…。スペイン内戦をあつかった表題作ほか、全6編を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
スペインの墓標 | 5−80 | |
---|---|---|
優しい狼たち | 81−124 | |
フィクサーの視界 | 125−161 |
著者紹介
五木 寛之
- 略歴
- 〈五木寛之〉1932年生まれ。福岡県出身。66年「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞、「青春の門」で吉川英治文学賞を受賞。
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紙の本
全短編、最後まで読むと意外な……
2008/11/11 17:03
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:二児のパパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙に「五木寛之の恋愛小説」とあるが、恋愛小説でもあり、
海外を舞台にした冒険小説的な趣もあり、全6編、全て最後まで
飽きさせない出来である。
表題作は、ラジオ局の地位ある男がスペイン人の踊り子と姿を消し、
その親友である主人公がかのスペインへ探しに行くという話し。
主人公は、スペインへと消えた男の妻と恋愛関係に陥っている
関係もあり、その行く末が気になるところだ。最後に明かされた
男の目的が分かると一転、恋愛小説から、スペインの歴史の陰が
浮き上がってくる。
「夜のシンバル」もそうだ。やる気をなくした映画監督が、香港の富豪から
コマーシャル撮影を依頼される。モデルである富豪の娘を使うのが
条件なのだが、富豪の正体が分かるとこれも一転、戦中日本の隠された
ものが明らかになる(ネタバレになるので言えないが)。
その隠されたものというのが、最近の若手エンタメ作家も好んで
取り上げている題材。これが32年前には書かれたとは思えない
先見の明がある。