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ホルモー六景
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YO-SHI/「鴨川ホルモー」読者は、一見の価値アリ
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出版社のWEBサイトによると18万部を突破し来春に映画公開が予定されている著者のデビュー作「鴨川ホルモー」、の続編ではなく、外伝的な短編集だ。前書の登場人物や周辺人物を主人公とした6編が収められている。それで「六景」。2007年に「野生時代」に毎月掲載されたものだ。 今回、主人公となったのは、京都産業大学玄武組の女性2人、同志社大学の女性、京都産業大学玄武組と龍谷大学朱雀団のOBとOG、立命館大学白虎隊の女性、昔の京都大学の男性2人、そして我らが「凡ちゃん」の6組。女性が多いのは「ホルモー」という一種異様な競技とのミスマッチがドラマになりやすいからかもしれない。 前書を読んだ時に、主人公の他…
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予想どおりに不合理
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YO-SHI/ヒトの行いは不合理だけれど予想は可能。実験と検証も可能。
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これは、ためになる本を読んだ。著者はデューク大学の行動経済学の教授で、MITのメディアラボにも籍を置いている。不肖私は20数年前に経済学を学んだ者だが、「行動経済学」という研究分野のことを知らなかった。 古典的な経済学では「人は合理的に行動する」ことを前提に理論が構築されている。しかし、現実を見ると人の意思決定は合理的ではない。必要ではないものを買ってしまうことの何と多いことか。そこで行動経済学は、人は合理的に行動するという前提をなくし、いわば心理学の見地を取り入れ、人の振る舞いを基礎に置いた経済を研究するものだそうだ。 まずは、本書にあるちょっとした実験を紹介。日本でもハロウィンの行事が認…
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駆け出し魔法使いとはじまりの本
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YO-SHI/魔法の力に目覚めた少女の冒険譚を素直に楽しめる
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帯に「<ハリーポッター>の次に読む本」とある。巻末の解説によれば、本書は1983年に刊行され、それなりに支持を受けてその後シリーズ化もされた。1991年に一度日本語訳が出た後、入手困難な状態が続いていたところ、「ハリーポッターみたいな本は他にないの?」という声を受けて、再び注目されるようになった、とのことだ。 それで、本書が「ハリーポッターみたいな本」かどうかだが、これは微妙だ。ストーリーは、自分に魔法の力があるとは思っていなかった少女が、魔法の力に目覚め、自分の意思とは別に世界の命運を掛けて、闇の盟主との戦いに巻き込まれる、というもの。この点に関しては確かに「..みたいな本」だ。 しかし、…
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異次元の刻印
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YO-SHI/「ウサン臭い」と思う心のカセを外すことさえできれば...
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ハンコック氏の著書は、人類の歴史についての主流とか定説になっている学説に、真っ向から反対するものばかりだ。それ故、著者の本は「トンデモ本」との評価を免れない。しかし私は、著者の主張に一片の真実がある可能性を感じる。 また、その主張を裏付けるための取材に見る、著者のバイタリティは敬服に値すると思う。今回も、アフリカのシャーマンが見るイメージを体験するため、自ら幻覚物質を摂取するという、文字通り体を張った取材を行っている。 その取材結果のまとめ方について、「都合の良いところだけのつまみ喰い」という批判があることはもちろん承知している。著者は記者であって、そのテーマを専門とする研究者ではないので、…
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ブログがジャーナリズムを変える
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YO-SHI/ジャーナリストが見たブログとジャーナリズム
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著者は時事通信社の編集委員。他の誰よりもジャーナリストを体現する仕事だと言ってよいだろう。その著者が、「ジャーナリズムを変える」という本を書いた。以前には「ネットは新聞を殺すのか」という本を書き、同名のブログを運営していた。本書は、そのブログから得た知見をまとめたものだそうだ。 そんなわけで本書は、ジャーナリストがジャーナリズムを斬る、といった趣の本。一番詳しいようでいて、一番評価が難しいのが自分のこと、自分が属するもののこと。切れ味はどうかと思ったら、これが意外と鋭かった。 というのも、著者は、「自分たちはジャーナリストだ」と声高に言う人が嫌いらしい。新聞記者の勉強会で、報道機関のビジネス…
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陰日向に咲く
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YO-SHI/お笑い芸人の本だからと侮ってはいけない、よく練られた連作短編集。
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お笑い芸人の本だからと言って侮ってはいけない。この本は連作短編集としてよく練られている。ホームレスの人が放つ「自由の匂い」に魅かれて、試しに新宿の公園で暮らし始めた会社員を主人公とした「道草」など、5つの短編からなる。 「よく練られた」とした理由は2つある。1つは、短編のそれぞれにちゃんとオチがあることだ。どんなオチかを言ってしまうわけにはいかないが、あっさりした品のあるオチだ。落語や漫才のオチに通じると感じたのは、著者の職業を知っているための先入観かもしれない。 もう1つは、連作短編集として、5つの短編の各々が緩やかにつながっていることだ。ある短編の登場人物やエピソードが、別の短編でひょっ…
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この国の経済常識はウソばかり
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YO-SHI/今の日本のありようを活写。その著者が描いたこの国の行く末は..
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本書は、今の日本の社会のありようを様々な視点から、実に見事に活写している。しかも視点の取り方がユニークだ。まぁ、著者はちょっとひねくれたところのある人なのだろう。しかし「ユニークだ」ではあっても、「間違えている」のではない。「なるほど!」と思わせる説得力は十分だ。 一例として、「会計ビッグバンが家族に与えた影響」というのを紹介する。「会計ビッグバン」というのは、10年ほど前に日本の企業会計に取り入れられた会計基準の大きな変更を指し、ひとつの特徴に時価会計の導入がある。 企業が時価会計の考え方を、人材の評価にも取り入れるとどうなるか?「あなたの価値は今いくら?」と問うわけだ。そして、正社員は昇…
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お客をつかむウェブ心理学
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YO-SHI/ウェブ以外にも応用可能な「使える心理学」
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本書は、「ウェブ商人」を名乗る著者が、モノを売るウェブサイトの工夫の数々を紹介したものだ。「ハロー効果」「ザイオンス効果」などの、50個の心理学の知見を巧みに活用して、お客の心理を読んで「注文」ボタンを押させるテクニックが満載だ。 50個の心理学用語がそれぞれ4ページの章建てになっていて、全部の章で、事例を交えた用語の解説と、それをウェブに落とし込む方法の例示、という同じ構成になっている。何ともまじめで親切な本だ。読みやすさの点からも評価できる。 例えば「バンドワゴン効果」。これは、行列ができているお店に人気が集まるように、多くの人に支持されている(と感じる)ものに惹かれる現象のこと。バンド…
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スカイ・イクリプス
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YO-SHI/迷える「スカイ・クロラ」 シリーズ 読者への著者からの贈り物
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「スカイ・クロラ」 シリーズ 番外編の短編集。読売新聞の会員制WEBサイト等で連載された作品5編と、書き下ろし3編を収録。本編で重要な脇役であった、ササクラやティーチャ、カイ、それからミズキ(私はとても魅力的なキャラだと思う)らを中心に据えたサイドストーリーだ。連載された既出作品は、シリーズの世界で生まれた「小さな物語」。魅力的な脇役にスポットを当てて、世界観を補足したり、脇役のファンに応えたりするものだろう。(実際、ササクラやティーチャのファンは多いようだし) しかし、書き下ろし作品3編はそういう主旨のものとはちがう。これは、本編の5冊を読んだ読者に巻き起こった「あの「僕」は一体誰だ?」の…
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蒲公英草紙
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YO-SHI/家の教えを守った少女の悲話、そして「常野」の力が持つ意味
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これは、泣かせる本だった。実を言うと、いよいよクライマックスというところで、ちょっと気になった場面があって、一旦は気持ちが落ち着いてしまった。それにも関わらす、気がつけば涙。ふいに目から涙がこぼれた。 本書は、不思議な力を持つ「常野」の一族の人々や歴史を表した短編集「光の帝国」の続編、いや関連本と言った方が良いかもしれない。主人公というか、語り手は宮城県の山村に住む少女の峰子で、彼女は「常野」の者ではない。 今は年を取って娘と孫と一緒に東京に住んでいる峰子が、少女時代を述懐する形で物語が綴られている。「蒲公英草紙」は、峰子が自分の日記に付けた名前だ。家の窓から見える丘に群れ咲くタンポポが、峰…
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崖の国物語
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YO-SHI/崖の国の3つの物語が完結。壮大な年代記の完成まであと1冊。
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虚空に向かって突き出した世界「崖の国」の物語も、外伝を除けば本書で9巻目。このシリーズは世代の違う3人の若者、クウィント、トウィッグ、ルークが、巻によってそれぞれ主人公となっている。 そして、これまでにトウィッグの物語が3巻、ルークの物語が3巻、既に出ていることから考えると、9巻目はクウィントの物語の締めになるに違いないと思っていたが、その予想は的中、本書の主人公はクウィントだ。彼が前巻で修業した飛空騎士団を出て、父である風のジャッカルとともに空賊船に乗り込んだ後の物語だ。 今回の物語は、「危機→脱出」の小さな波を小刻みに繰り返しながら、最後のヤマ場に向かう。ストーリーのアップダウンだけを考…
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親指の恋人
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YO-SHI/セックス、真実の愛、ドラッグ、そして自殺
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この本は、私にはあまり合わなかった。いや、つまらないわけではない。筋書きはシンプルながら、一点に収束していくようなテンポのいい展開が、ページを繰る手を止まらせない。小説を技法と内容に分けることができるとすれば、技法は良いと言える。 しかし、小説の評価を内容を抜きにしてすることはできない。私には、この小説に書いてある内容が合わない。「セックス、真実の愛、ドラッグ、自殺」。消耗しつくされた感がある言葉だが、本書の内容を表すキーワードだ。これに「不治の病」他が加われば、ケータイ小説の定番となるらしい。プロの人気作家である著者が、こんな本を書いたのは、ケータイ小説の流行をシニカルに意識してのことかと…
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ラブコメ今昔
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YO-SHI/著者にしか書けない自衛官のロマンス
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軍事オタク、自衛隊オタクの著者の甘~い短編集。収録されている6編全部、自衛官の恋愛を描いている。こんな本は日本中、いや世界中で著者にしか書けない。本書の前に出た「阪急電車」や「別冊図書館戦争1」で、私の耐えうる限界に達していた甘さ加減は、今回は少し控え目だったかも(もちろん「著者としては」だが)。甘いは甘いんだけれど「イイ話」が多くて楽しめた、少しウルウルした。 ウルウルには訳があるように思う。自衛官は、私たちとは違った価値観や規律の下で生活している。例えば、階級による上下関係が強く上官の命令は絶対だ。一番の違いは、一朝有事があれば任務遂行のために命を賭すことを義務付けられていることだ。この…
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グリーン・サークル事件
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YO-SHI/30年前に発表された小説が、我々にに問いかけるもの
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本書は、1972年に発表され同年の英国推理作家協会(CWA)の最優秀長編賞を受賞した作品。30余年の時を経てようやく今年9月に邦訳が文庫として刊行された。著者のエリック・アンブラーは、本書以外にも英国と米国で数々の賞を受賞しており、私自身は不案内であるが、人気の大作家ということになるのだろう。 物語は、海運業を営むビジネスマンとパレスチナ過激派のリーダーとの対決を描く。主人公の名はマイクル・ハウエル、中近東と東地中海での、祖父の代から続く事業を引き継いだ実業家だ。対する過激派のリーダーはサラフ・ガレド、パレスチナ解放の闘士として名を挙げたが、現在は主流からは外れた野に放たれた闘犬のような危険…
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クレィドゥ・ザ・スカイ
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YO-SHI/「スカイ・クロラ」5部作の完結。謎は謎として楽しもう。
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「スカイ・クロラ」 シリーズ5部作も本書にてひとまず完結。時系列に沿って、1作目の「スカイ・クロラ」の直前までの出来事がこれで明らかになった。しかし、明らかにならなかったこともある。著者は、最後の作品で最大の謎を提示して物語を閉じてしまった。クサナギは、クリタは、カンナミは、何者なのか? 今回の主人公が誰であるのか?物語の中では明確になっていない。そもそも1人称で語られるこのシリーズでは、誰かが主人公を名前で呼ぶようなことがないと、主人公が誰であるのかはっきり分からない。また、女性であるクサナギが「僕」と自分を呼ぶので、2作目の「ナ・バ・テア」では、途中までは主人公は男だと読者の多くは騙され…
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光の帝国
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YO-SHI/イイ話だけではないけれど、暖かい、懐かしいような感じ
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副題の「常野物語」の「常野」とは、地名ではなくある一族の名前。一族の名前と言っても、全員が同じ姓をもつ血族ではなく、かつては共同体として生活していた人々の子孫たちだ。かれらを結び付ける共通点は、それぞれが常人にはない能力を持っていること。 ある家系は、目にしたもの読んだもの全てを記憶することができる、別の家系は、未来を見ることができる、また別の家系は、遠くで起きている事柄を聞くことができる...といった具合。 そして、本書は、今は全国に散って普通の人々の生活に馴染んで暮らしている、そういった特別な能力を持った人々の出来事を、様々な視点から綴った連作短編集だ。 正直に言えば、この本にはしてやら…
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魔法!魔法!魔法!
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YO-SHI/一風変わったジョーンズ作品はいかが?
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ダイアナ・ウィン・ジョーンズの短編集。10ページから50ページぐらいまでの短編18編が収められている。ジョーンズの短編は珍しい。国内では短編集がもう1冊、クレストマンシーシリーズの外伝「魔法がいっぱい」が出ているくらいではないか? 18編もあるので、正直に言って面白くないものや退屈なものもあった。楽しめたものをいくつか紹介する。 まずは、一番最初の「ビー叔母さんとお出かけ」。ビー叔母さんは、車で送って欲しい時には「わざわざ車で送ってくれなくてもいいのよ」と言う(ジョーンズの他の作品にもこんなおばさんが登場する。モデルがいるのではないかと思う)。自分中心の行いが災いして、周り中に迷惑を撒き散ら…
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フラッタ・リンツ・ライフ
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YO-SHI/「愛情」について悩むキルドレもいるのだ
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「スカイ・クロラ」 シリーズの第4作。番外編を除いた本編は5作品だから、残すところあと1つ。既に折り返しを過ぎて、これから終盤に向かうところだ。物語は収束してくるのか?..まぁ、そんなわけはなくて、まだまだ物語は展開を続けている。 今回の主人公「僕」は、クリタジンロウ。「スカイ・クロラ」で、カンナミの前任者として名前だけ登場している。そして、既に死んだことになっている。(クサナギが殺した、という噂もある) ここに来て、新しい主人公を出してくるのだから、物語は収束どころではない。まぁ、時系列で並べれば本書は3作目、起承転結の「転」と考えれば、物語の構成の常道とも言える。 クリタは、今までの主人…
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銀竜の騎士団
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YO-SHI/前作よりも「読ませる」ストーリー
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銀竜の騎士団シリーズの第2弾。前作の「大魔法使いとゴブリン王」は無粋なことを言えば、「平板なストーリー」で「ムリな展開」が気になって楽しめなかった。 それと比較すると本書は、いくらか読ませるものになっている。詳しくは紹介できないけれども、物語の背景が、最後になるまで明かされない謎として存在している。読者をミスリードする仕掛けもある。つまり、ストーリーが平板ではなくなった。こうなると、多少のムリな展開もあまり気にならなくなるから不思議だ。 登場人物は前作と同じ、前作で晴れて伝説の「銀竜の騎士団」に任命された3人、魔法使いの弟子ケラック、弟のドリスコル、盗賊の娘モイラが主人公だ。年に1度の「プロ…
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楽して成功できる非常識な勉強法
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YO-SHI/「楽して成功できる」とは思わないが、どうしても気になる人はどうぞ。
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本書は、タイトルのとおり「楽して成功しよう」というコンセプトの本である。帯には、「勉強しないで」有名大学に入学、「努力しないで」会社で出世、「ほとんど働かないで」年収1億円、「自動的に」異性が集まってくる、「ガマンしないで」健康的な体に、とある。これを読む限りは、「~しないで」願いを叶える方法が書いてある..ように見える。 「成功したい」という気持ちは多くの人が持っているだろうし、それが楽にできるんだよ、と言われれば心が動く。著者自身が年収1億円を達成しているとなると、さらに気持ちは揺れる。著者の前作が25万部のベストセラーになったのは、こんな心理が増幅されて引き起こした現象なんだろうと推察…
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ゴッホは欺く
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YO-SHI/もっとうまく騙して欲しかった
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主人公は、絵画の専門家のアンナ。サザビーズの印象派部門のナンバーツーとして活躍していたがその職を追われ、今は投資銀行の美術コンサルタントとして働いている。この投資銀行の会長 フェンストンは、美術品のコレクターなのだが、自分が欲しい美術品を手に入れるためには手段を選ばない、殺人さえ辞さない男だ。 正義感の強い主人公は、一旦はフェンストンがその所有者からだまし取った名画「ゴッホの自画像」を、その目をかいくぐり、裏をかいて取り返し、他への売却を試みる。そこに、フェンストンの手下の殺し屋や、FBIの捜査官、アンナの友人たちが、それぞれの事情を抱えてストーリーに絡んでくる。ニューヨーク、ロンドン、東京…
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夜をゆく飛行機
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YO-SHI/性格はバラバラ。でもなぜか足並みが揃う家族。
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主人公の里々子(リリコ)は、商店街で酒屋を営む家族の末娘で高校生。彼女は上から有子(アリコ)、寿子(コトコ)、素子(モトコ)の3人の姉と両親がいる。その他に祖母や叔父・叔母など親戚も多くいて、正月には毎年どこかの家に集まって宴会をする。一時代前には普通にあった家族・親戚の在りようだ。 一時代前風なのは、家族で営む酒屋も同じだ。これは、1999年の秋からの約1年間の物語で、今から10年近く前とは言え、奥の暖簾の向こうに居間があって、ちゃぶ台が置いてあるような店は十分に時代遅れだろう。だから、近所にオシャレなショッピングセンターができると、ピタリと客足が途絶えてしまった。 こうした舞台の上で、事…
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チョコレートコスモス
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YO-SHI/天才演劇少女の演技に震えが来た
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これは、面白い。前に読んだ「ドミノ」がとても面白く、「ドミノ」と同じようなテイストを表紙に感じて手に取った。しかし、帯には「そっち側へ行ったら、二度と引き返せない」なんて書いてあるし、表紙だって良く見直したらガイコツだし、ホラー系は苦手なのでちょっとためらったが、読むことにした。結果的に正解。読んで良かった。こんな面白い本を読まずに放っておいたことがくやしいぐらいだ。 今回の舞台は演劇界。役者や作家、監督、プロデューサーなど、演劇の舞台に関わる人たちがそれぞれ懸命に生きている世界。そして主人公は、その世界の底辺?に位置する、まだ公演経験もない学生劇団に、新しく入った大学1年生の女子、飛鳥。 …
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ウェブ時代をゆく
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YO-SHI/著者のススメに乗れない自分が恨めしい
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あとがきによれば、本書はベストセラーとなった「 ウェブ進化論」と対になった本である。前書がウェブ時代の意味を書いたものであるのに対し、本書は「その時代に生まれる新しい生き方の可能性」をテーマとしたものだ。 実は、私が本書を手にした時に期待していたのは、「ウェブ進化論」を読んだ時の新鮮な驚きや、現状が整理されて目の前が晴れるような感覚の再来だった。そして残念ながら、そういったものは、本書にはない。 しかし、それは当然である。冒頭のように、本書は前書の続編や新版ではないのだから。私の勝手な期待が叶えられなかったにすぎない。サブタイトルに「いかに働き、いかに学ぶか」とあるのだから、テーマが違うこと…
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ダウン・ツ・ヘヴン
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YO-SHI/大人の世界に引き出された主人公は...
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「スカイ・クロラ」シリーズの第3作。今回はいきなり戦闘シーンから始まる。このシリーズでは、独特の浮遊感がある空の飛行シーンが評判になっている。たとえ戦闘シーンであったとしても、自由感や開放感が感じられて私も好きだった。 ところが、今回はそのようなシーンがこの冒頭を除いてはない。空の飛行シーンはそれなりにあるが、主人公は自由に飛ばせてもらえなていないからだ。私が感じていた自由感や開放感は、主人公が感じていたものを共有したものだったのだ。 その主人公「僕」は、今回も草薙水素だ。前作でティーチャが去った今、この基地だけではなく、会社全体のエースパイロットになっている。そして、彼女には会社の広告塔と…
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海駆ける騎士の伝説
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YO-SHI/デビュー前の作品が、こんなにワクワクさせるとは驚きだ。
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なんと、この作品はジョーンズの1970年のデビューを4年遡る1966年に書かれた作品。著者が30才のころ、3人の子育てに追われながら自分の楽しみのために書いた、6つの作品の6番目だという。つまりは素人作品ということ。それでこの面白さ、ワクワク感は驚きだ。 舞台は100年以上前のビクトリア時代の英国。主人公は、16才のセシリアと12才のアレックスの姉弟。2人は海辺の丘に住んでいて、そこから浅瀬でつながる島には、幽霊が出るとか、行った人は帰って来ないとかいう噂がある、廃墟となった城がある。 ある夜、その島から来たという中世の騎士のような出で立ちの男が、助けを求めて2人の家を訪れたことから、2人の…
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姑獲鳥の夏
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YO-SHI/ミステリーの傑作。怖いものが苦手な人はご用心。
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本書は、1994年に刊行された著者のデビュー作にして、その後に現在まで続く「百鬼夜行シリーズ」の第1弾。著者はこの本の原稿を講談社に持ち込んで、出版が叶ったというから、すごい新人作家の華々しい登場、といったところだっただろう。 この本は傑作だと思う。おもな舞台は殿様のご典医として名を成した病院。その因習に囚われた旧家を襲う陰々滅々とした風聞の数々。そのうちには真実はあるのか、あるいは名家に対する人々の嫉妬に過ぎないのか?随所にちりばめられた伏線、それを1つに結びつけて真実を鮮やかに解き明かす結末。推理探偵小説の醍醐味が、上下段組みの430ページという決して短くない長編にぎっしりと詰まっている…
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アンドルー・ラング世界童話集
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YO-SHI/物語が好きな人に贈る世界の昔話の集大成
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編者のアンドルー・ラングは、19世紀から20世紀初頭にかけて、世界各地の民話・昔話を収集再話した、英国の古典学者、民俗学者。よりすぐりの作品を子どもたちに提供するため、全12巻の童話集を刊行した。その童話集には、青、赤、緑、黄、....と色の名前が付けられていた。 本書「ももいろの童話集」は、東京創元社が刊行する、同じ色の名前が付いた12巻シリーズの5巻目になり、スウェーデン、デンマーク、シチリアなどの昔話が25編収録されている。それぞれの巻は、ラングの原書のすべてではなく、各巻より作品を選んで収録している。あまりに残酷なものや、差別的態度のもの、日本で入手しやすいものや日本の昔話などは、選…
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西の魔女が死んだ
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YO-SHI/子どもには子どもの、大人には大人の読み方がある
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100万部超の大ベストセラー、「渡りの一日」という後日談の短編も収録。2008年6月には映画が公開されている。 本書の背景に流れる時間が現在の私たちの時間とは違う。「時代」としての「現在」ではなくて、便利なものに囲まれて暮らしている「生活」としての「現在」とは違う、という意味だ。 飼っている鶏の卵を採って朝食に食べ、大物の洗濯はタライを使って足で踏む、そんな生活が綴られている。こういった光景は、日本ではいつごろまで普通に見られたのだろう。私には、小さい頃に田舎に行って見たかすかな記憶があるが、それが、そこでは普通のことだったのかどうかも分からない。 物語は、学校へ行けなくなった中学生の少女 …
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生物と無生物のあいだ
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YO-SHI/「生命とは何か」にまつわるあれこれが語られていて飽きさせない
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50万部を超えるベストセラー。比較的安価で手に取りやすい新書であることを考えても、学術的なテーマであることを考えると、よくこれだけ売れたものだ、と思う。 本書は、生物と無生命との境界線(著者はエピローグで、界面(エッジ)という用語を使っている)を、著者の専門である分子生物学の知識をベースにさぐる良書だ。生物と無生物の境界線をさぐることは、つまりは「生命とは何か」を考えることでもある。 そして「生命とは何か」というテーマは、深遠でありながら、多くの人の興味を引く、抜群の魅力というか市場性のある「おいしいテーマ」だ。それを、本人の研究成果や、この分野のちょっと気の利いたエピソードを交えて、平易な…
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