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- カテゴリ:一般
- 発売日:2012/02/25
- 出版社: 講談社
- サイズ:20cm/278p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-06-217523-4
紙の本
それでも三月は、また
著者 谷川 俊太郎 (著),角田 光代 (著),古川 日出男 (著),明川 哲也 (著),バリー・ユアグロー (著),佐伯 一麦 (著),阿部 和重 (著),村上 龍 (著),デイヴィッド・ピース (著),多和田 葉子 (著),重松 清 (著),小川 洋子 (著),川上 弘美 (著),川上 未映子 (著),いしい しんじ (著),J.D.マクラッチー (著),池澤 夏樹 (著)
東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本列島。福島原発の事故との闘いは今後何十年も続く。大きく魂を揺さぶられた作家・詩人17人は、何を感じ何を考えたのか? あの忘れられ...
それでも三月は、また
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商品説明
東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本列島。福島原発の事故との闘いは今後何十年も続く。大きく魂を揺さぶられた作家・詩人17人は、何を感じ何を考えたのか? あの忘れられない日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。【「TRC MARC」の商品解説】
あの日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本。大きく魂を揺さぶられた作家、詩人たちは、何を感じ、何を考えたのか? 谷川俊太郎、多和田葉子、重松清、小川洋子、川上弘美、川上未映子、いしいしんじ、J.D.マクラッチ、池澤夏樹、角田光代、古川日出男、明川哲也、バリー・ユアグロー、佐伯一麦、阿部和重、村上龍、デイヴィッド・ピース。日米英同時刊行!
あの忘れられない日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。2011年3月11日に発生した東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本。福島第一原発の重大事故との闘いは、今後何十年も続く。大きく魂を揺さぶられた作家、詩人たちは、何を感じ、何を考えたのか? 谷川俊太郎、多和田葉子、重松清、小川洋子、川上弘美、川上未映子、いしいしんじ、J.D.マクラッチ、池澤夏樹、角田光代、古川日出男、明川哲也、バリー・ユアグロー、佐伯一麦、阿部和重、村上龍、デイヴィッド・ピース。
日本、アメリカ、イギリス同時刊行!本書の著者印税相当額/売り上げの一部は震災復興のため寄付されます。【商品解説】
目次
- 谷川俊太郎 言葉
- 多和田葉子 不死の島
- 重松清 おまじない
- 小川洋子 夜泣き帽子
- 川上弘美 神様2011
- 川上未映子 三月の毛糸
- いしいしんじ ルル
- J.D. マクラッチー 一年後 ジェフリー・アングルス訳
- 池澤夏樹 美しい祖母の聖書
- 角田光代 ピース
収録作品一覧
言葉 | 谷川俊太郎 著 | 7−9 |
---|---|---|
不死の島 | 多和田葉子 著 | 11−21 |
おまじない | 重松清 著 | 23−47 |
著者紹介
谷川 俊太郎
- 略歴
- 〈谷川俊太郎〉1931年東京生まれ。詩集「二十億光年の孤独」でデビュー。ほかの著書に「東京バラード、それから」など。
〈多和田葉子〉1960年東京生まれ。「かかとを失くして」で群像新人文学賞受賞。
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紙の本
語る人たち
2012/05/17 18:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2011年3月11日の東日本大震災からさまざま人がさまざまなところで発言をしてきました。もっとも寡黙だったのは、被災された人たちだったかもしれません。
黙して祈る。黙して土を運ぶ。黙して柱を立てる。復興の現場で被災された人たちはあの時からの時間を黙々と、しかも力強く、生活しています。
もちろん、黙することだけがすべてではありません。語ることで生まれるものもあります。少なくとも直接被災をしなかった人もなお、あの日のことを記憶にとどめるためには、語る人たちも必要なのです。
本書はあの日のことを詩や物語として語った、17人の詩人や作家たちの作品集です。
あの日、としてこれからも表現される日であっても、実はさまざまな場所であの日を迎えたのは事実です。きっとこの国の、人口の数だけの、あの日があります。
それを表現すれば、本書に収録されている作品がそうであるように、まったく違う世界が生まれます。しかし、根底にあるのは、間違いなく、あの日なのです。
川上弘美さんの『神様2011』や重松清さんの『おまじない』のように既読の作品もありますが、17の作品のうち10篇が本書のために書き下ろされたものです。
中でも、池澤夏樹さんの『美しい祖母の聖書』はイメージも豊かな、美しい作品です。
被災地で出会った一人の男。彼の語る、ささやかな人生。彼は被災地で被災したのではなく、長年離れていた故郷に、震災を契機にして戻ってきたのです。
彼の紆余曲折な人生の話を聞きながら、主人公はこう思います。「追い詰められて、どうにもならなくて、ただ座り込んで別の人生など考える力もなくぼさっと日を過ごすことだってある」と。
その彼が被災地で生きようとするのは、「海の中を漂う祖母の聖書」のイメージがあるからです。
人はどんなに悲嘆しても、その中で懸命に生きようとする。それを支えるのは、何らかの美しいイメージなのかもしれません。
人は、想像力によって、悲しみから立ち直れるのです。
本書の17人の詩人や作家たちが描いたのは、東日本大震災という大きな悲しみの中で、それでも生きようとする人々を支える、想像力なのではないかと、思います。