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紙の本
おにぎりの丸かじり (文春文庫)
著者 東海林 さだお (著)
おにぎりの具はこれまで闇に閉ざれていた。しかしここにきて「具に光を!」と主張する人権派が出現。その結果天むすが生まれるも、エビ天は半露出という中途半端な形にとどまってしま...
おにぎりの丸かじり (文春文庫)
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商品説明
おにぎりの具はこれまで闇に閉ざれていた。しかしここにきて「具に光を!」と主張する人権派が出現。その結果天むすが生まれるも、エビ天は半露出という中途半端な形にとどまってしまうことに…。おじさんにとっての“コンビニにおける二大冒険”、おでん購入と中華マン購入についに挑むジョージ君、渾身の第28弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
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漫画家は礼儀正しいのです
2010/12/21 08:23
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文春文庫での東海林さだおさんの「丸かじりシリーズ」が200万部を突破しました。そこで文春文庫は三ヶ月連続の文庫化という暴挙(!)に出たわけですが、その解説に現役漫画家を採用するというのもまた今回の特徴でもあります。
その最後の回となるこの『おにぎりの丸かじり』では、東海林さんと同じ早大漫研出身でもあるけらえいこさんの登場です。
まず、けらさんは何年も前に西荻の西友で東海林さんを見かけたという裏情報を暴露。ある賞の受賞式で東海林さんにこっそり打ち明けたところ、東海林さんは「ややアセった顔」をされて、その時の買い物の中身をたずねたといいます。「あの東海林さんが、そこを気にされないわけがない」と、けらさんは分析しています。
この、「あの」という感じに、「丸かじりシリーズ」で延々と食べ物の極意を語りつづけてきた大学の大先輩への敬意があって、漫画家というのはたいそう律儀な礼儀正しい職業なものだと、変なところで感心してしまいました。
そういう礼儀正しさは東海林さんにもあって、特に食べ物への礼儀という点では東海林さんに敵う書き手はいないのではないかしらん。
どんなつまらない食べ物であっても、東海林さんは丁寧にその美味しさを描き、読者に食欲をもたらし、お店訪問もじっくりゆっくり観察していきます。
きっと東海林さんだったら、西荻の西友で買い物しても、缶詰のラベルをついそろえてしまいそうな印象があります。
そんなけらさんですが、食べ物について書かれた話は「ポルノ」に似ているという、奇抜な見解をこの文庫本の解説のなかで書いています。
まあそういわれたらそんな感じがしないでもありませんが、東海林さんの場合はさしずめ正統派保健体育の講座ではないでしょうか。東海林さんはなんといってもマジメなんです。
そして、そんな大先輩をたてるけらさんもなんとも礼儀正しい後輩漫画家なのです。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。