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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.1
- 出版社: 朝日新聞出版
- サイズ:19cm/189p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-02-330482-6
紙の本
勝間さん、努力で幸せになれますか
誰もが不安を抱え、幸福実現度が低い日本で、幸せを感じるにはどうすればいいのか。そもそも何がふつうの幸せなのか。勝間和代と香山リカ、もっとも話題の2人が真正面から論じた不安...
勝間さん、努力で幸せになれますか
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商品説明
誰もが不安を抱え、幸福実現度が低い日本で、幸せを感じるにはどうすればいいのか。そもそも何がふつうの幸せなのか。勝間和代と香山リカ、もっとも話題の2人が真正面から論じた不安時代の幸福論。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
勝間 和代
- 略歴
- 〈勝間和代〉1968年東京生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。経済評論家、公認会計士。
〈香山リカ〉1960年北海道生まれ。東京医科大学医学部卒業。精神科医。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。
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書店員レビュー
年収600万を目指そ...
ジュンク堂書店京都店さん
年収600万を目指そう!の勝間さんと、そんなに頑張らなくても良いんじゃないですか?の香山さんお二人の対談。
どちらかというと自分は香山さん寄りだろうと思いながら読み始めたはずなのに、読んでいるうちに、そもそもどうしてこの二人が○○VS○○の構図に?ん?と、分からなくなってしまった。
上昇志向を持つことは誰に否定される事でも無いだろうし、かと言って上を目指して病むまで自分を追い込む事も無いだろうとは思う。どちらも必要だし、どちらか一方だけでも立ち行かない。
なんだか二人に煽られている感を感じながらも普段ぐうたら過ぎな自分は、もう少し頑張った方が良いみたい、と結論づける。
読む人それぞれが、自分の立ち位置を振り返るのではないかと思う1冊。
京都店 社会担当:田中
紙の本
朝青龍は引退したけれど
2010/02/19 08:48
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
相撲の話である。
相撲の技はよく言われるように82手あって、小兵力士が技を駆使して大きな力士を土俵にたたきつけるのも面白いが、やはり両者土俵の中央でがっぷり四つに組んで互いの呼吸を聞きながら一瞬のすきをねらっている、そのような取り組みが面白い。
技の勝負というよりは、気の勝負といっていい。
こういう取り組みほど、勝ち名乗りを受けた力士は息が荒い。技や体力ではない、精神的なものを感じる。
たまに横綱が下位の力士に立ち会いでかわすことがある。それも勝敗をかけた戦法のはずだが、横綱としてあるまじきのような論評になるのも、82手の技をもった相撲というスポーツであっても、その王道は両者押しに押されず、引くにひけない、そういう取り組みだろう。
本書はいまや人気抜群の経済評論家でありカツマーと呼ばれる多くの支持者を有する勝間和代さんと、そういう<勝間和代>的生き方に疑問を投げかけ話題を呼んだ『しがみつかない生き方』を著した精神科医香山リカさんとの、350分に及ぶ激闘の対談記録である。
横綱どうしの対戦とは言い難いが、人気大関に小兵小結の大一番ぐらいは盛り上がっている。どちらがどうこういうのではないが。
まず、立ち会い。香山リカさんが「勝間さん、自分と違う人がいるということ、わかります?」と張り手で勝負にでる。これには、見ている方が驚いたが、勝間和代さんは少しも動ぜず、まわしをさぐる。
全般的に勝間和代さんは自分の得意とする技に持ち込もうとしきりにまわしを取りにいくが、香山リカさんはそれをかなり嫌って、土俵せましと動き回る。さらに足技、手わざ、色々な技を駆使しようとして、押しの勝負、四つの勝負を避けている感じだ。
途中、両者まわしがゆるんだり、水入りになりかかったり、物言いがついたり、がっぷり四つの大一番を期待していたのですが、どうもそこには至らない。
では、この勝負どちらが勝ったのかというと、行司の軍配に物言いがつき、審判長の「ただいまの取り組みの協議の結果・・・・」の声のあとは館内の歓声でよく聞こえない。
しかも対戦後には試合のダメージを感じさせない勝間和代さんの<堂々たる>コメントと、「今後は、遠くからご活躍をお祈りしています」と突き放す香山リカさんのコメントとがあって、一体この両者はどちらが勝ったのだろうか、と考えさせられるのである。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。
紙の本
やはり香山さんに賛成したい
2010/01/09 17:56
31人中、29人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:狸パンチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「勝ち組」の代表として「効率をよくして、努力をして競争に勝ち、成功を収める」というノウハウ本でベストセラーを連発する経済評論家の勝間和代さんに対して、精神科医の香山リカさんが「しがみつかない生き方」で「<勝間和代>を目指さない」と批判して、同書もベストセラーになったのは昨年末の出版界でのちょっとした事件でした。
その二人の対談を収録したのが本書です。「勝ち組ゴッデス」対「負け組クイーン」というプロレスのような惹句をつけたくなる、とてもエキサイティングな対談でした。はじめに断っておきますが、私は勝間和代さんの本は一冊も読んだことがありません。勝ち組とか金銭的成功を求めることに強迫観念をもっていないので、「カツマー」になる必要がありません。香山さんの本はかなり愛読しています。公に意見を発表できる立場の人間としてきちんと行き過ぎたナショナリズムや弱者の側に立った発言をしているからです。
香山派である以上、この論争で香山さんにはじめから軍配を上げることになりますが、勝間さんの「ヒール(悪役)」としての受け答えもなかなかに手強いと思いました。
香山さんはのっけからストレートパンチを打ちます。「いきなりですみませんが、勝間さん、自分と違う人がいるということ、わかります?」「社会には勝間さんのようにポジティブに生きられない人がいるってことも?。これに対し、勝間さんは「わかりますよ」とさらりと答えます。論戦はつねに香山さんが全身の力をこめてストレートを繰り出すのに対し、勝間さんは「あなたの言うことも認めますが、私の言うことは正しいのです」と、かなり余裕の態度で受けます。そのビミョーな対戦の感じが本書を面白くしています。
香山さんは次々と勝間さんに「努力とか、効率とか、成功だけが生き方ではないですよね」と攻撃をしかけけます。勝間さんは「(私も)頑張り過ぎている状態は何かが異常だから見直してくださいとずっとずっと言ってますけれども」「『ゼロイチ思考』の危険性は指摘しています」、さらには「私がしていることと同じことを、つらくても無理してでも頑張り続けていたら、くたびれてしまうのは当然ですよね」と開き直りまでします。その上、「仕事をバリバリやって子どももいて寄付もするような、多方位的な人物」と自分ぼめまでしています。
香山さんは頑張りすぎて心を病んでしまった人の治療をしているので、勝間さんの人びとへの影響力の強さを心配します。「頑張らなくていいのよ」と言うと「頑張らなくてもいい頑張り方を教えてください」と話す患者さんもいたそうです。努力こそ成功と幸福への道ということを断言し、ある意味では読者を追い詰めている勝間さんが許せないわけです。しかし勝間さんは動じません。「100のうち10でも20でもまねをしてみてくれればいいんです」という。ここで香山さんぶちきれます。「人間は機械じゃないんだから」。
「ふつうの幸せとは何か」の章が対戦の盛り上がるところです。ここでは勝間さんがジャブを繰り出します。「香山さん、家事は好きですか?」「好きじゃないです、全然」「私、好きなんです。洗濯物がパリッとなったり、お皿がピカピカになったりするプロセスが大好き」と、<勝間和代>も小さな幸せは知っているのだとけん制してきます。けれども、やはり勝間さんらしく「パンを焼くプロセスをより楽しくするために、機能の高いパン焼き器を選んだり、電動パン切り器を買ったりする」と成功によってもたらされた経済力こそが小さな幸福も生むのだと、持論を行間に忍び込ませます。香山さんは、それは結局お金を持っている人のことではないかといっても、勝間さんは常にはぐらかすような受け答えをします。
「努力論」の章では、血みどろの論戦がはじまります。香山さんは意地になって努力しなくても、目の前の仕事をやればいいではないかといいます。すると勝間さんは「努力をすると、より簡単に幸せになれるということです。私はわりと近道を教えているつもりなんですね」と切り返す。そして「私は、楽しく努力する方法は教えます。しかし、努力をしないで楽しくなる方法は教えません。これが私の本のポリシーです」とカウンターパンチも。香山さんは、ゲームとかプロレスが大好きなことを「空費」の見なされ、「ダメだ! 冷や汗が出てきました」とへたりこみます。
勝間さんの「努力・成功」と香山さんの「人間の生き方はそんなに簡単に割り切れない」という戦いは、すれちがいにすれちがい、それゆえにすこぶる面白い論戦となっています。二人の対談は人の心の問題からさらに社会全体を語ることへと向かいますが、それは本書を読んで実際に楽しんでください。
勝間さんが余裕の態度でたじろがないことから、香山さんが惨敗とみる人も多いかもしれません。そのことが、私の気になるところです。これは「人間対サイボーグ」の戦いにみえました。私は人間に無条件に軍配を上げたいのですが、サイボーグが好きで、サイボーグになりたい、けれどなれなくて悩んでいるような人は多いかもしれません。私はそんなことを強要するような社会がいちばん、いやなのですが。
紙の本
勝間和代≒香山リカ=成功者?
2010/02/21 18:54
10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:反形而上学者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この二人はああTV番組でも討論(闘論?)をしていたので、本書には少なからず興味があったのだが、幸い知人から「読んだから」ということで回ってきったので、早速読んでみた。
結論から言うと、香山リカがやや劣勢のように感じられたのだが、何故だろうか?それを少し考えてみたいと思う。
巷では、「カツマー」という生き方が女性たちの注目をあびているようだが、確かに勝間和代は「勝ち組」の生き方をしているのであろう。しかし、勝間のような女性は、実は目新しいわけではない。「自立した金銭的に成功した女性」ということでは、それこそ枚挙にいとまが無いほどいる。そして、不況の現代には、勝間和代というヒロインがその象徴として登場した。
対する、香山リカは精神科医にして、多数の著作を発表し、立教大学の教授でもあり、マスメディアへの露出も非常に多い。
こうした二人であるが、勝間は「私のように努力して生きれば成功する」という。香山は「人生はお金だけではないし、競争原理だけではないし、お金だけでもない、人それぞれの状況で違うのだ」というような内容のことを言って対立する。
しかし、考えてみよう、勝間和代が「成功者」なら、香山リカも間違いなく「成功者」なのである。香山リカの年収もたぶん相当なものであろう、普通のOLには及びもしない程の高額所得者なのだ。大体が、医者で売れっ子著述家で大学教授とくれば、ある意味、勝間和代以上の成功者と言えるのではないだろうか。
本書における、香山の劣勢を感じる点は、たぶんここにある。成功者・勝間和代を批判する一見対極の立場にいるはずの論者が、実は大変な競争を勝ち抜いてきた「勝者」だったのだ。そこを隠して、いくら香山リカが勝間和代に論戦を挑んだところで、説得力はない。
「年収150万円程度、地方で農業をしながら、電気もない古い家に住んでいるがそこでの生活を地元の人とともに楽しみながら生活している・・・」という人が勝間と論戦すればこれはまた全く違うものになるであろう。しかし、本書における両者は活躍する分野こそ違え、間違いなく「社会的勝者」であり、「女性の憧れの的」であり、「金銭的にも勝者」なのだ。
勝間を否定する香山自身の状況を否定までは出来ないのである。
ということで、今回は勝間和代の「勝利」と言ってもいいのではないであろうか・・・?
紙の本
カツマーVSカヤマーの幸せについての大議論。
2010/02/21 21:39
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
カツマーVSカヤマーの幸せについての大議論。
・・・と思いつつ購入したのですが、読んでいて気がついたのは議論がかみ合っていないことです。
本書のメインテーマは、「努力することで人生は幸せになれるか」ということですが、そもそもこのテーマ自体が間違っていると当人たちも対談の後半には気づいているはず。
幸せの捉え方は個人によって全く違うもの。
努力=苦しくても頑張る、とい考え方もちょっとおかしいです。
議論の前提になる部分がおかしいので、議論もかみ合うはずがありません。
日本には確実に階級が存在しています。勝間さんの属している階級は、香山さんが仕事でかかわっている階級の人たちとは確実に違うはず。
属している階級が異なる人同士は根本的には理解し合えません。実は世の中は、香山さんがかかわっている弱者階級が圧倒的に多いです。
そういう弱者が勝間さんのように努力でなれると勘違いしたとしたら、それこそが不幸。
彼女の著書に書いてあることは、本人も言っているように技術的な部分であって、それを利用するということだけで十分なのですから。
龍.
http://ameblo.jp/12484/