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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2009.12
- 出版社: 小学館クリエイティブ
- サイズ:27cm/205p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7780-3132-9
- 国内送料無料
- フィルムコート不可
ジャングル大帝 漫画少年版 豪華限定版 1
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:8,360円(76pt)
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紙の本
出た! でた! 「ジャングル大帝」オリジナル!
2009/12/26 02:20
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bubu0515 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついに出た! という感じの、「漫画少年版ジャングル大帝」。手塚治虫の一連の復刻シリーズのなかでも、「新宝島」「鉄腕アトム」と並ぶマニア感涙、決定版の1冊だ。
まず、造本。
スキャン技術の進歩があったからこそできた、カラーページの再現から装丁まで、丁重な愛情のこもった本作り。贅沢をいえば、カバー絵も学童社版のものを使ってほしかった。でも、昔、小学館ゴールデンコミックス版で垣間見られたオリジナルの「ジャングル大帝」がまとまったのは、本当にうれしいね。
つぎに内容。
まず、吹き出しが手塚先生の手書きのままなのが、うれしい反面、よみづらいので、ファンとしては複雑。しかし、「ジャングル大帝」が思いのほかレオ中心の動物ドラマでなくヒゲオヤジをはじめとした人間ドラマであったのは、再発見でした。ラストはやっぱり泣くねえ。
蛇足ながら、同時期に描かれたアトムといい、ルネといい、サーカスとかかわりをもつのですね。当時はサーカス映画「地上最大のショウ」も公開されたし、サーカス・ブームだったのかしらん。
そして、一読後は、現在普及している「ジャングル大帝」(これは言ってみればリメイク版ですね。思えば、手塚先生は代表作を「リボンの騎士」といい、よくリメイクしてますね)と、比較しながら再読すべし! 無数といっていいほどある、絵や台詞の違いなどが興味深い。たとえば、ラストのメリーの髪がオリジナルでは黒かったりしていたのを、リメイクでは直していたり……。また、ラストシーンのナレーションが変わっていたり、いやあ、読むのに時間がかかりました。ふっ。
しかし、ともかくうれしいな。まんぷくの1冊です。本の制作にかかわられたかたがた、ありがとうございます!!
紙の本
『漫画少年』版の復刻版。解説等々もついている。
2016/02/21 11:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
手塚治虫の代表作の1つであるが、私くらいの世代だとマンガよりアニメの印象が強いのかもしれない。その覚えでいくと、『ジャングル大帝』はあくまでも白いライオン・レオの成長物語であり、レオを中心とするライオン一族の物語だという印象になる。
しかも、例のごとく、手塚自身が発表媒体や出版社を変える度に描き直しをしていたらしいので、どれをもってオリジナルと言うべきかわからない。
それでも、きっと一番最初に発表されたものはそれなりに意味があると誰もが考えるのだろう。ここに復刻されたものは、あおの一番最初の『ジャングル大帝』である『漫画少年』に1950年11月号から1954年4月号まで連載された当時のものを全2巻にしたものだ。
大阪の貸し本で描き下ろしを中心に発表していた手塚が、東京へ出てきて始めた雑誌連載であり、後の日本のマンガのある意味出発点と言えるだろう。
だが、古い!もう、半世紀以上前のものなのだから当たり前だし、その間にマンガの表現方法はいい意味でも悪い意味でも変わってしまったのだから、きっと今の子どもが見たら非常に読みにくいのではないだろうか。
でも、当時子どものために描かれて、子どもが夢中になって読んだのがこの『ジャングル大帝』なのだ。
なので、B5版ハードカバーの2冊がどんなに重かろうと、手にとって読むしかない。
そこに表れるのは、ジャングルの王である白いライオンの三世代にわたる物語であるが、そこに様々な人間か絡み合って、アフリカの秘密を解き明かしていこうとするもので、人間中心のドラマとして見れば波瀾万丈の冒険物語であるし、その時々で話の中心になるのがケン一であったりヒゲオヤジであったりして、ある種群衆ドラマとなっている。こんなに人間が出てくる話だったのだ。
一方、ジャングルの話は子ども向けマンガそのままのようにも見える。ヒトの言葉を理解する動物だったり、人間社会をまねようとする動物たちの話だったり、荒唐無稽な話にも思えてしまう。
これらすべてがきっと手塚が当時描きたくて仕方がなかったものなのだろう。これでもかこれでもかと色々な要素が詰め込まれているのだから。そのあたりのことを確認することも、この復刻版の「豪華限定版」では可能だ。
本編とでも言えるマンガが全2巻で収められているのに加え、藤子不二雄A、小野耕世、竹内オサム、中野晴行による文章が「読本」として一緒に収められているのだ。
そしてさらに、複製原画まで付いているのだから、手塚治虫の『ジャングル大帝』を本当に楽しみ、理解しようと思うなら、やはりこの「豪華限定版」しかないのだろう。
それにしても、以上のものが金色の箱に入っているのだから、これはもうお宝にしておきなさいということなのだろうか。
2012年4月27日記