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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2009.5
  • 出版社: 集英社
  • サイズ:20cm/331p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-08-771298-8

紙の本

IN

著者 桐野 夏生 (著)

彼は、小説に命を懸ける、と何度も言った。小説は悪魔ですか。それとも、作家が悪魔ですか?恋愛の「抹殺」を書く小説家の荒涼たる魂の遍路。【「BOOK」データベースの商品解説】...

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商品説明

彼は、小説に命を懸ける、と何度も言った。小説は悪魔ですか。それとも、作家が悪魔ですか?恋愛の「抹殺」を書く小説家の荒涼たる魂の遍路。【「BOOK」データベースの商品解説】

彼は、小説に命を懸ける、と何度も言った。小説は悪魔か、それとも作家が悪魔なのか? 恋愛の「抹殺」を描く小説家の、荒涼たる魂の遍路。魂を凍らせる、恋愛「抹殺」小説。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

桐野 夏生

略歴
〈桐野夏生〉1951年金沢生まれ。99年「柔らかな頰」で直木賞受賞、2005年「OUT」でエドガー賞候補、08年「東京島」で谷崎潤一郎賞受賞。

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みんなのレビュー97件

みんなの評価3.1

評価内訳

紙の本

なんというえげつない構成だろう。OUTよりもINのほうが圧倒的に怖い。

2009/09/17 22:28

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る

 読み始めてすぐに、あ、これは壇一雄だ、と思った。自然主義文学ではなく無頼派の作家を思い浮かべたのである。
 作家の緑川未来男は妻と3人の子供がありながら、妻の千代子とは違って所帯染みず都会的な雰囲気のある○子との浮気を続け、2回も堕胎させている。千代子には隠し通すつもりでいたのだが、日記を盗み読みされて全てばれてしまい、そこからが修羅場になる。それでも未来男は○子と別れるつもりはなく、さりとて千代子と別れて○子と所帯を構えるつもりもさらさらなく、あくまで都合の良い今の関係を続けようとする──。
 そこには身勝手な男の心情が見事に描かれていて、女性の作家でよくここまで書き込めたものだと驚いた。だが、これはこの小説のメイン・ストーリーではなく作中作の小説『無垢人』なのである。
 この小説『IN』の主人公は女流作家のタマキであり、彼女は夫と子供がありながら、同じく妻子持ちの編集者・青司との関係を続けている──ちょうど○子と未来男のように。そして、いい加減で身勝手な未来男と気性の激しい女2人と同じように、優柔不断な青司とタマキの間にも諍いは尽きず、波風の絶えない不倫関係である。
 タマキは緑川未来男著『無垢人』に材を取った文章を物しようと考えていて、そのための取材を続けている。特に興味があるのは、この小説の中で唯一実名で書かれていない「○子」とは一体誰なのか、ということである。○子の正体を求めてタマキの取材旅行は続く。なお、この時点では激しい衝突を経てタマキはもう青司とは別れている。青司は回想として未来男の女遍歴の間に別のエピソードとして放り込まれている。
 なんというえげつない構成だろう。この精緻な仕掛けがこの小説をとてつもなく深いものにしている。正直言って、この作家、こんなに巧い作家だったっけ?という気さえしてきた。
 デビュー以来強い女たちを描くことの多い作家だったとは思うのだが、でも、その強さはどちらかと言えば「おっさん臭い」、つまり「男に匹敵するような強さを持った女」という印象だった。
それがこの作品で描かれている女は恐ろしいぐらい女の怖さを持っていて、男もまたげっそりするほどの男の身勝手さを体現している。それはひょっとすると旧い価値観に縛られた存在が描かれているだけなのかもしれないが、リアリティとしてはこちらのほうが遥かにあるように思える。
 そして、○子の正体を求めるタマキの取材の前に現れる女たちひとりひとりがまたそれぞれに怖い。そして、○子の正体は少しずつ詰められて行く。
 筋の運び、結びも見事で底なし沼のような空恐ろしい小説世界ができあがった。
 『IN』というタイトルを見て、彼女の出世作『OUT』をもじってあるのはすぐに分かったが、これはタマキが今連載している作品のタイトル『淫』とも通じている。またこの小説が入れ子構造になっていることにも通じたINなのだろう。
 外へぶちまけるOUTよりも、中に入って来られるINのほうが圧倒的に怖い──僕はそんな感想を持った。

by yama-a 賢い言葉のWeb

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紙の本

タイトルから『OUT』を連想してしまった私のような人はガッカリするかもしれません。文学ファンなら喜ぶかも。そして少女の隠微な性が好きな人には堪らないかも・・・

2009/11/25 20:10

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「いつまで旧作ばかりあげるんだ」と桐野は怒るでしょうが、桐野夏生の代表作といえば『OUT』というのが衆目の一致するところではないでしょうか。そう確信している人間の前に『IN』というタイトルの作品の登場ですから、これまた多くの人が「すわ、新しい犯罪小説か」と色めき立つわけです。ま、そんな簡単にタイトルから内容を決め付けるのは私くらいのものかもしれませんが。

でも出版社はHPでこの作品について
           *
魂を凍らせる、恋愛「抹殺」小説
恋愛の「抹殺」を書く小説家の荒涼たる魂の遍路。(抹殺―無視、放置、逐電など、自分の都合で相手との関係を断ち、相手の心を「殺す」こと。)『OUT』より12年目の衝撃作。
           *
とまあ、『OUT』といかにも関係があるような書き方をします。勘違いは、あながち私の粗忽だけが原因というわけではなさそうです。でも、断っておきますがこの話、犯罪小説ではありません。どちらかというと小池真理子の『月狂い』篠田節子『第4の神話』『妖櫻忌』『聖域』『薄暮』といった作品に近いものでしょう。

ま、単純に文学あるいは絵画といった芸術作品を扱っているとこだけが似てるだけじゃん、といわれれば、そうなんですが、この手の作品というのはどこか文体すら似通ってしまうのではないか、と思います。ポップアートに重苦しい文体が似合わないように、芸術至上主義的な世界には、重厚華麗な美文こそが相応しい。その文章が似通った印象を抱かせるのだと思います。

で、多田和博の装幀ですが、これは内容の反映というよりは『IN』というタイトルの反映というか、『OUT』に触発されたものではないか、そんな気がしてしまうほど迫力のあるものです。ちなみに、オブジェ(BC・光)は鹿目尚志、撮影は藤塚光政。ふむ、このオブジェ、遠目には闇夜に浮かぶ石畳、っていう感じが強いんですが・・・

『OUT』っていうタイトルは、日常や常識、道徳といったものから「OUT」する、という意味を持っていたような気がしますが、では『IN』は何だろう、って思いましたが、章タイトルを眺めていて、ああ、小説の題はこれから来ているんだ、と思いました。私としては、なんだか桐野らしくないなあ、京極夏彦みたい、なんて思うのですが皆さん、如何でしょう?

以下、各章のタイトルと内容を簡単に紹介します。

第一章 淫  :鈴木タマキこと鈴木裕美子は、中堅女流作家。既婚者ですが、担当だった編集者・阿部青司と七年の間、不倫の関係にありましたが2004年に関係を清算しました。裕美子は今度、小説雑誌「DIABRO」に作家・緑川未来男が書いた小説『無垢人』に登場する○子を題材にした小説「淫」書こうとしています。

第二章 隠  :石川茂斗子、通称モーチャが○子の候補のひとりとして登場します。32歳だった緑川に十歳のときに出会った少女です。彼女は16歳の時、緑川と別れます。彼女の年齢も含め、最も現代的で背徳的なものでエロチックです。少女と大人の遊戯、だから「隠」なのでしょう。私が最も好きな章です。

第三章 『無垢人』(緑川未来男作):緑川未来男、通称ミッキーは、芥川賞こそとっていませんが、人気作家でした。人気作家、とはいえ作品数がさほど多いとも思えず、代表作というのが自伝的小説『無垢人』一作、というのが今ひとつピンときません。17年前に亡くなっています。

第四章 因  :阿部青司が登場します。青司はタマキの担当だった編集者で、彼女の作品は彼無くしてありえない、そういえます。タマキと同じように結婚しています。タマキの恋愛は、いかにも不倫といったドロドロしたもので、二人の年齢をうかがわせます。年齢はよくわからないが四十近くでしょう、父親をクモ膜下出血で亡くしています。話全体の元でもあるので「因」でしょうか。

第五章 陰  :三浦弓美は作家で、53歳で死去しています。彼女は未来男より五歳年上で、近代文学新人賞をとっていて、勿論、○子の候補のひとりです。彼女を巡っては、甥やプロレタリア作家、あるいはその娘といった様々な人間が登場します。「陰」というのは、彼女の存在自体のことなのでしょうか、もっと深い意味がありそうな気もします。

第六章 姻:浦霞治子は新橋で飲み屋をやっていたという85歳の老女で、息子に自分が○子であることを伝えます。「姻」、章を王ごとに私にはタイトルと内容が結びつきにくくなります。
 
第七章 「IN」:千代子は未来男の妻で、現在86歳。未来男と同い年で、後にミドリ川ミドリ名義で児童書を書くことになります。「IN」、お手上げですが今までのまとめなんでしょう。

最後に

「小説すばる」(2006年11月号~2008年5月号)に掲載された原稿を元に加筆・修正を加えたものです。

と書いてあります。繰り返しますが私としては、第二章が一番楽しめました。桐野はいままでも女子高生を扱って『グロテスク』や『リアルワールド』を書いているので親しみ易い、というのもありますが、それがさらに年齢がさがって10歳で、しかも近親相姦じみた淫靡さが、なんともアブナイわけです。この章だけで私は、★五つあげます。

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2009/07/07 19:45

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2009/07/25 20:09

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2009/08/23 00:00

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2009/08/29 22:49

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2009/11/29 18:14

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2009/12/02 16:47

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