紙の本
深い背景
2009/09/25 12:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Aさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画の初期プロットを原案にして書かれた物語なので、映像が目に浮かぶシーンがある。ただ、外務省の一外交官がこのようなヒーロー的行為を行ったら、問題だろうなあ。
何重にも仕掛けられた罠。振り回される黒田。
犯人たちのアマルフィにこめられた思い。
話の一つ一つが深い。確かに、ロシアが絡むと、すぐに、闇にぶつかるという印象がある。実際に、ジャーナリストが暗殺されているニュースが流れているのだから。
一つ一つが深い事情があり、本ならではの感情や背景を説明できる分、理解しやすい。
映画を見たが、映画では、佐藤浩市を犯人に持ってくるため、犯人のターゲットを変えてしまった。そのために、チェチェンの宗教的背景とアマルフィの宗教的背景の重なりや犯人の犯意の大元が説明しづらくなった。
そこらへんは、本ならではで、説明でき、アマルフィの題名が生きてきている。
映画がチープに見えてしまうほど、出来が良い。
紙の本
脚本家ノークレジットの真相は?
2011/09/09 15:11
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koo± - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヨメがレンタルしてきた「アマルフィ」のDVDを見た。織田雄二の黒田外交官かっこよかったな。彼のファンにはたまんないだろう。しかし内容がひどすぎる。特にクライマックスというか真相がなんか突拍子もなくて残念。そう持って行くには伏線が甘すぎつうか無さ過ぎ。何より海外で犯行する意味ないじゃん。
原作真保裕一ということで期待していたのだが、あまりにも残念なシナリオに憤慨。気になってググってみたら、なんと前代未聞の脚本家ノークレジット。ネットの情報によると、製作側が弄りすぎて作者が「小説家仲間にこれが自分の脚本だとは思われたくない」と辞退したのだとか。胡散臭すぎる。
翌日、たまたま書店で本著を発見。これは原作もチェックせねばと思わず購読。久々に真保さん読みたかったし。
とりあえずは疑惑を晴らすべく、あとがきから読むことに。どうやら小説の映画化ではなく映画の企画が先行した所謂ノベライズ本といった趣。真保氏は映画のプロットに参加するという形で絡むことに。主人公の黒田も最初から「織田雄二をイメージして」と注文があったそうだ。ふーむ。
で原作感想。大筋は映画と同じだが展開が丁寧に描かれている分、違和感は少なかった。真相・真犯人に関しては映画と異なる。こっちのほうが断然いいな。あとがきにもあったがボツ案もといパラレルストーリーといった所存か。チェチェンの民族紛争問題なども絡み、国際スケールの社会派ドラマとしてなかなか読ませた。日本人誘拐に絡めるのはやや無理があったが、映画ほどの強引さはない。テロの意味や舞台がアマルフィであることにも、なるほど納得。
ただ全体的に上滑りというか、いまひとつ魅力に乏しいのが残念。シリアスなテーマのわりに作者の気概がまるで見えてこない。名作「奪取」や「ホワイトアウト」の熱っぽさは何処へ? あと黒田は映画の方がよかったな。本物には勝てないということか。
本著が執筆されたのが脚本クレジット問題の前か後かが気になる所。もし後者であるのなら、逆にシナリオを滅茶苦茶にされた映画サイドへの怒りを情熱に変えて原稿にぶつけてほしかった。せっかく魅力的なプロットだっただけにもったいない。
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2009年夏公開の織田裕二主演映画の原作本。映画とは若干内容が違うとのことだが、映画ありきで書かれているためか、黒田がちょっと格好良すぎる帰来も。。
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イタリアに赴任したばかりの外交官黒田の元に、
9歳の日本人女児がホテルからいなくなったと連絡が入った。
織田裕二主演映画の原作というか、映画の企画と同時進行して作られた小説。
ただし映画とは若干内容が違っているそう。
犯人側のストーリーをもう少し盛り込んでほしい気もしたが
一気に読めたし楽しかったので映画にも期待。
【図書館・初読・6/13読了】
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真保裕一が書き下ろす、フジテレビ開局50周年記念映画の原作小説。少女が失踪。誘拐かテロの序章か?イタリアを舞台に壮大なスケールで描かれる、織田裕二主演の超大作映画の原作本。真保裕一ならではのエンターテイメントサスペンス小説。
s
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アマルフィって地名だったんですね。
しかも好きなイタリア。
知りませんでした。
すごくいいところみたいなので、いつか行ってみたいです。
話の内容は・・・。
サスペンス。
いろいろ伏線が張ってあって、結構しっかり読めます。
キャラの設定がう〜んって感じだけど、映画とは違うらしいので、それはそれで気になりますね。
ちなみに、紗江子。いいですね。同じ名前です。
この設定も好き。
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映画のプロット段階からの参加作ということで、すっかりイメージは織田裕二さん。
はぐれ狼の黒田外交官の余りの活躍ぶりと熱すぎる正義感に
時々(いや、かなり)突っ込みを入れつつも、後半のスピードアップはなかなかでした。
とり立ててこれというところが無いのですが・・・娯楽作品として楽しめたかな。
映画は映像が綺麗そうですよね。
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映画企画が先にあっただけあり、主要キャストの顔が浮かぶキャラクター設定。
面白いけれど、小説の面白い部分をぜーんぶ小さくした映画になっているんだろうなと想像がつく。
映画の設定をホームページで見ただけだが、よい部分が消滅・・・
真保さんに頼むのなら、ちゃんといかしてほしい。
「アマルフィ」にこだわる理由がちょっと薄い。
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同名の映画を見て、いくつかの消化不良を原作でなら書かれているかと思ったのがきっかけでした。でも、同じ原作なら避けようと思っていたのも事実で、本を手にした時に、この作品は映画の原作ではなく、映画化のために存在した同じ原案から本と映画の2つの物語ができたと思った方がいいようです。そのために、確かに元は同じでもかなり異なった話になっています。
映画では、偶然過ぎるような計画に疑問を感じますが、この本の方が少しはその理由が書かれていて、納得とまでは行かないまでも、話とはいいかもと思わせます。だから映画もこの話で・・ってなるかと言えば、そうでもない感じも。そのあたりは難しいところでしょう。
本も映画もどちらも楽しまれることをお勧めします。ただ、本では、誘拐>○○襲撃>○○襲撃>○○襲撃と言うように三転ほどしますが、映画では最後の襲撃はなし。2時間枠もあるだろうし、そんなに複雑にはできないと言うのもあったでしょうから、もし、これから見るなら映画>小説の順がいいかも。
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最初から映画のプロットとして書かれたものらしいので、仕方がないのかもしれませんが、もう最初っから無理がある。
まず外交官という設定に無理がある。場所が外国なのもどうなのかなぁ。読んでいて全然現実味がない。
ストーリーの流れがものすごく強引で、なんでそっちに流れていくのか意味不明。
まぁ、織田祐二のために書かれたストーリーだから何でもアリなのかも。
でも、私だったら織田祐二より、阿部弘か佐藤浩市にするけどね。
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映画のプロット作りに誘われて1案として書いた小説なので映画とは異なる部分もあるそうです。映画は観ていないので小説としての評価になりますが、う〜〜ん、真保ってこんなに軽いタッチだっけ?。確かに話は面白いし結末もそれなりなんですけど、全編に漂うチープさが気になって最後まで物語にのめり込めませんでした。
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二時間サスペンスの豪華バージョン。映像化を想定して書かれた小説はこうもつまらなくなるのかという見本のようだった。
とってつけたようなストーリーに関しては、これはもう予想していたことだったので仕方ないと納得させたが、それに比例して筆致までお粗末になる必要はないだろう。こんな作家だったのかと何度も首を捻っていた。過去に二作ほど読んでいるが、控え目な骨太さでぐいぐい読ませてくれる頼もしい作家だった。少なくともその時点までは。映像化が書き手に与える無意識の影響は少なからず大きいのかもしれない。詳しい描写や掘り下げる心理描写などはすっ飛ばして、常にストーリー展開を念頭に置いてるような気がしてどうもいただけない。これも商業主義の一部なのかな。
あまり語りたくないストーリーは、中盤までがのろのろペース。そこからギアが入れ替わって一気にクライマックスへと突入するのだが、お楽しみの謎解きはやはり二時間サスペンスレベル。客層を考慮するとここら辺が無難な線かもだが、もう一捻りあってもよかったのでは? 映画は観ていないので何とも言えないが、多分原作よりも映画の方が面白い、ある意味希少な一冊になるのだろう。
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時に外務省本省や現地の領事や大使館員などと対立しつつも、国外における「邦人の保護」、外務省職員の本来任務ではあるが、自身の信念としても高く持っている外交官黒田康作の活躍を描いている。
もとは織田裕二主演の映画化前提で始まった小説ではあるが、映画自体は完全に駄作に終わった。
しかし小説版は小役人シリーズと並ぶくらいのシリーズ化をしていってもらいたいというのが希望。
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なかなかおもしろかった。
織田裕二と天海ゆうきを思い浮かべながら読むと、本当にはまり役なんだろうな〜と思いながら読んだ。
映画はみていない。
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誘われて映画を見に行ったのですが、映画では全く題名が理解できずに
同伴者がすでに読んでいた原作本(厳密には違うらしい)を貸してくれま
した。
導入部分は原作の方が良かったな、でもオチはどうなんだろう。事件の
盛り上がりとしては映画の方が良かったかも。
小説としては微妙…だったのですけどね。人物表とかあっても良かった
かも。
「かも」ばかりの感想なのでランクは☆2です。