「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発売日:2009/03/10
- 出版社: 文藝春秋
- サイズ:19cm/158p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-16-371120-1
紙の本
ハリウッド・ドリーム
著者 田村 英里子 (著)
突然の単身渡米から9年。いまや、ハリウッドで最も注目される日本人女優に。だが、その陰には、誰も知らない孤独な闘いがあった−。日本の芸能界で活躍していた著者が、アメリカで活...
ハリウッド・ドリーム
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
突然の単身渡米から9年。いまや、ハリウッドで最も注目される日本人女優に。だが、その陰には、誰も知らない孤独な闘いがあった−。日本の芸能界で活躍していた著者が、アメリカで活躍するまでの日々を赤裸々に綴る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
田村 英里子
- 略歴
- 〈田村英里子〉茨城県生まれ。89年映画「花の降る午後」で女優デビュー。同年に歌手デビューもし、第31回日本レコード大賞新人賞などを受賞。2000年ロサンゼルスに渡る。アメリカの人気ドラマに出演。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
田村英里子に思いいれがなくとも、アメリカの俳優をめぐる状況は垣間見える書としておすすめできる
2009/04/04 19:11
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本ではアイドルとして鳴らした田村英里子が、スピルバーグ監督の映画に出たいという子どもの頃からの夢に向かって2000年に単身渡米。大ヒットドラマ『HEROES/ヒーローズ』でヒロ・ナカムラの恋人役に抜擢され、一番近いところではハリウッド大作『ドラゴンボール エボリューション』でも大きな役をつかむまでのおよそ7年を振り返った一冊です。
7年という歳月をわずか150頁で綴るので、かなり端折った感じがします。英語も満足に話せず、アメリカの芸能界での実績がゼロである彼女が大役をつかむまでに味わった苦労や屈辱にまつわるエピソードはもちろんいくつか記されていますが、それでも紙幅が限られているせいか描き方は断片的なこぼれ話の積み重ねであるような印象を与えるもので、意外とあっさりしている気がしました。彼女は演じるのが専門で、筆を持つのは専門外ですから、それも致し方ないところかもしれません。
しかしそれでも映画好きな私としては、アメリカで俳優が役をつかむまでのプロセスには想像を超えたシステムがあり、そのプロセスの最後までなんとかたどりつくために彼女を含め若い俳優たちが様々な手練手管を使っていく様子に大きな関心を持ちました。
無名の俳優たちは自主制作映画にあえてノーギャラで出演してその作品を自分のプロモ素材とするだとか、オーディションでは訊かれても自分の実年齢は絶対に言わないとか、テレビや映画俳優としてやっていくために必要なエージェントはなかなか見つからないので、モデルやCM俳優のエージェントから見つけていくとか、CMにも再放送料金が入るのでフォルクス・ワーゲンのような大手自動車メーカーのCMに出ると結構な収入になることだとか、知らなかった事柄がたくさん紹介されています。
田村英里子という俳優に興味がなくても映画好きなら興味深く読むことが出来るのではないでしょうか。
紙の本
生き続けるために夢をかなえる。
2010/05/16 15:02
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハリウッド・ドリーム 田村英里子 文藝春秋
作者はお金のために働いているのではなく、また、お金のために生きているのではなく、自分の夢をかなえるために生きている。真剣さに満ちた、魂のこもった文章作品です。
いちずに自分について語るのは女性的です。作者がアイドルだった頃、わたしはすでに大人で、仕事や子育てに追われる毎日だったので、作者のことはテレビでかすかに見た覚えがあるぐらいです。
父親について書いてある部分があります。仕事ばかりしている海外赴任経験が続く、おそらく優秀な社員さんでしょう。そのぶん、家庭、ことにこどもとの関わりは希薄になるのでしょう。父親を責めるような記述となっています。次に、母親について書いてある部分があります。母親はこどもにとって、心のよりどころです。
こどもの頃、外国暮らしだったことが、アメリカ指向となった理由でしょう。もうひとつは、父親への反発で、家にいたくなかったのでしょう。夢をかなえるという積極的な理由ではなく、家にいたくないから家を出るのが、こどもの心の常(つね)です。
アメリカでの知らない男性との(後日、犯歴のある人物とわかる)ルームシェアには驚かされます。同国で女優になるという夢への執着心は、若さがなせるエネルギーです。夢をかなえることが「義務」になっています。
芸能人であることから派手な女性と思っていましたが、正反対です。アメリカでの苦労話が綴られています。苦労は、何の仕事でも同じです。その一面として、家庭をかえりみていたら、仕事で大成できません。作者は、作者自身が嫌う父親同様、仕事にうちこむ性格の人なのです。そのことに作者は気づいていません。
この本を読むと映画を見るときの観察力が養われる。登場人物たちはそれぞれ長い下積みを経てスクリーンに姿を現しています。観客を怒らせたり、泣かせたりする前に、役者自身が同じ思いを味わってきたことがわかります。