機械仕掛けの神 ヘリコプター全史

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投稿者：読み人　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　空中に静止して浮かんでいられる、不思議な乗りもの（飛翔体）ヘリコプターについての
ノンフィクションです。
　最初期のヘリコプターから、最新の事情まで、変遷から全史的なものも含めて、
操縦方法、飛べる秘密、図解機構、その長所と短所、活躍、全部あつかっていて
ヘリについては、一通り網羅できます。

　　よく子供の頃、友達と話していたのですが、ヘリコプターが下に空気を追いやって
浮かんで飛んでいるのは、理解できるのですが、崖の上をずーっと地上すれすれか５メートルぐらいで
飛んできて高さ、５０メートルぐらい高低差がある崖から出てしまうと、
　５メートルの揚力しかなかったら、崖の下に出た瞬間、４５メートルまで落ちるんじゃないのか、
とよく議論していました。

　どうなんでしょうね？？

　多分、５メートル浮いていられる揚力分で一応空中には浮かんでいられる揚力は得られていて、後は、
誤差なんでしょうね、、。
（ちなみにこの疑問についての解答は本書になかったです）

　最初期のヘリコプターとちょっと言葉をにごして書きましたが
実は、一番最初のヘリコプターは誰が作ったどの機体なのか、謎のまま。
　その一番の理由は、どうなったら、なにが出来たらヘリコプターなのか
定義があいまいだったからだそうで、いろいろあったそうです。空中に浮いたらなのか、
１０メートル空中で直進したらなのか、空中で行きたいところへ自由に操作できたらなのか、　
　又、飛べた言われている機体の一つでも、机上の計算では、数値的に不可能だったことが、
証明されたり、、、。

　着陸場所の制限が、固定翼機に比べて、小さく、空中で浮かんでいられるヘリが、
民間輸送、旅客輸送、交通の主力とならない理由は、本書によると
騒音問題があるから、となっていますが、
　ある程度説得力はあるのですが、完全には納得できません。
で、軍用になったといわれても、戦場でも、騒音問題、(静穏性）はあるし、、、で。
　ベトナム戦争で輸送の主力みたいに言われましたが、コスト的には、やっぱり固定翼機の
比じゃなかったそうだし。
　上手く整備すれば、民間旅客輸送、(まとめて、民間使用）
の道が今からでもひらけるかもしれません。
　しかし、なんか、実態がつかめず、ヘリコプターってミステリアスな存在です。

　もっといっぱい図版があると、よかったのですが、
（名前だけで、形が紹介されていない機体もある）
そうなると、図解とか、図説になってちょっと主旨が離れるし、
まぁ、四六製本のハードカバーなので、しょうがないです。