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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.7 28件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2008/12/22
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/203p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-10-130835-7
文庫

紙の本

かけがえのないもの (新潮文庫)

著者 養老 孟司 (著)

かけがえのないもの、それは人の手のはいっていないもの、すなわち自然、子ども、からだ…。予測のつかないそれらとの付合い方を、日本人は知っていたはずだ。結果を予測し、何事にも...

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かけがえのないもの (新潮文庫)

税込 539 4pt

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商品説明

かけがえのないもの、それは人の手のはいっていないもの、すなわち自然、子ども、からだ…。予測のつかないそれらとの付合い方を、日本人は知っていたはずだ。結果を予測し、何事にも評価を追い求める生き方はつまらない。何が起きるか分からないからこそ、人生は面白い。自分で考え、まずやってみよう。養老先生が一番言いたかったことをまとめた、養老流人生論のエッセンス。【「BOOK」データベースの商品解説】

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みんなのレビュー28件

みんなの評価3.7

評価内訳

紙の本

自然と人工の融合

2009/04/05 23:47

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆきはじめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「考える葦」だと言われてその気になって、頭を使って生活環境をなんでもかんでも作り変えてきた人間ですが、一見便利に思える現代化が本当に自分達のためになっているのかどうかはわかりません。時が経ち環境が変わるうちに元々の大事な意味が忘れ去られて、おかしなことになっていると疑問を抱くこともあります。人工に頼り過ぎたことで、自然の一部である筈のからだにも、何かしら不自然な負担が掛かっているように感じている人も多いのではないでしょうか。

 かけがえのないものとは「自然」ですと言うと、そんなこと当たり前でしょうと軽く受け流されそうですが、単に人工的には作れないものだからかけがえがないというだけでなく、摂理に学ぶお手本としても自然はかけがえのないものですね。
 意識が生み出す人工の中にも、無意識にある自然を生かしたいものです。

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紙の本

ヒトの女性のマンドリル式化粧にドキドキする養老孟司氏というのはあまり考えたくはないが、別にそうであっても構わないとは思う

2009/01/18 10:14

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hamushi - この投稿者のレビュー一覧を見る

 養老孟司氏の最近の本は、なんだかとても分かりやすい。分かりやすい上に、納得感が強いので、本に書かれていないものの存在感が妙に薄くなってしまう。これは、ちょっと困ることである。

 誰かの書いた文章を読み、そのひとが広げて見せてくれる世界に呼ばれていくのは、それなりに危うい行為であるのかもしれないと、こういうときには思ってしまう。自分よりも高いスキルで文章化された世界は、どうしたって優れたもののように見えてしまう。けれども、ひとが作り上げた世界なのだから、よく読めばそれなりにほころびがあり、不備もあり、見逃しも無数にある。感じ取り思考したことが膨大であっても、無限に書き続けることはではないのだから、限界があるのは当然なのだ。
 だから、そのひととは違う立ち位置で、ナナメから同じものを見れば、ぜんぜん違った風景になってしまうことだってある。そのことを忘れて養老孟司の世界に呼ばれてしまうと、自分が知っているはずのものが、よく見えなくなるという、困った魔法にかかりかねない。自分のリアリティを見失わないための「魔除け」が必要だと思う。以下少し引用。

「脳化の行き着く先が何かといえば、それが都市です。私たちは建築家の脳の中に住んでいる。あるいはさまざまな人が設計したシステムの中に住み着いています。人が設計しなかったもの、それが自然の定義です。人間の身体というのはゲノムがつくったもので、ゲノム自体も人間が設計したものではありません。(中略)私たちの社会が近年までずっとやってきたのは、非常に強く脳化していく方向でした。つまり何から何まで意識できるもので埋めつくそうという方向です。」(P39)

 ここで語られていることには異存は全くない。けれどもそうやって受け入れていくと、私自身の抱える現実や受け止め方、つまり「魔除け」が、次第に無効化されていく。しかもなかなかそれには気づけない。

「私流の言い方をすると、我々が住むのにいちばん楽な環境、安心できる環境というのは、私たち個人個人がそれぞれもっている心と身体です。この場合、心は意識的なもの、身体は自然がつくったもの。両者の釣り合いが我々の中にあるはずで、その釣り合いが狂うと居心地が悪くなります。
 つまり脳のほうに行きすぎても、私はそれを脳化社会というふうに表現しましたが、どうも居心地が悪い。しかし完全に自然状態に戻せば、不気味な世界になってしまいます。
 我々個人が持っている自然と人工、あるいは心と身体の釣り合いのようなものがあると思います。具体的な数字を出すことはできませんが、両者がうまく均衡する状態に落ち着いたとき、いちばん安心できるのではないかと思います。かけがえのない人間というのは、そういう存在だということです。(P41)」

 これも、淡々と読むと素直に納得して通り過ぎてしまいそうなところである。
 けれども、ここで「魔除け」を握りしめてみる。すると、上のような考え方からいささかはみ出した世界で自分が暮らしていることを、ふと思い出すのである。
 私は主婦で、住んでいるのは都会のマンションの一室である。比較的新しい町なので、だれかの脳の強い意図によって作られた都市計画や、建築家の脳が作り上げた環境に暮らしているということとを、意識するのはわりとたやすい。
 しかしこの脳化された住環境のなかで、私が日々対峙し処理し、ときには格闘して敗北するのは、たとえば、まだ幼い子どもたちの肉体や感情であり、かれらや自分の重篤な病気や障害であり、その他大脳新皮質に由来するところの少ないさまざまな困難であり、家事にともなう様々な物理的、化学的変化であり、天候や災害であり老いであり、さらには時の流れであったりする。つまり、多くは養老孟司氏のいうところの、「かけがえのないもの」に由来するものたちである。
 たいていの主婦は、意識するしないにかかわらず、そうしたものとがっぷり四つに組んでいる。それらはごくありきたりで、脳化した枠組みのなかに収まっているように見えるために、もしかしたら陳腐で取るに足らないものとして、養老孟司氏のような人の脳には認識されているのかもしれない。
 たかだか人の作ったものと均衡することで、安心を得ることが可能な程度の小自然。都会のマンションの一室で巻き起こる「生老病死」が、それを現場で、場合によっては孤軍奮闘しつつ引き受けているのではない人から、そう受け止められるのも、無理はない。
 けれども、たとえばうちの息子。重度の自閉症で、台風のときの暴風が大好きではしゃぎまくり、なのに強い低気圧が近づいて来ると精神のバランスを大きく崩して、大パニックになったりする。脳が大自然とつながった、この天然の息子に、常にすこやかな均衡をもたらすことのできるような「(健常な)脳化システム」は、私の知る限りでは存在しない。一方的に押しつぶし、管理もしくは抑圧することはできても、均衡を取ることなどできるかどうかもわからない。その時々で折り合いをつけ、やりすごすということは、均衡をとることとは少し違うと思うのだ。
 そうしたマイノリティの抱える事情に限らず、ひとが生まれ、成長し、老い、病み、死ぬということは、極度に脳化したという都市のなかでも、いや、都市であるからこそ、すさまじい高密度で巻き起こっている。それらと共にありながら、「どうしたらいいんだか」「わけわかんない」と、さほど性能のよくない脳を頭蓋骨ごと抱えながらも、わからないままに折り合いをつけたり受け流したり、ときには撃たれてバタッと倒れたりしながら、ぎゅうぎゅうに人間臭の漂うドラマを醸しつつ、日々を送っているものたちがいる。それを「大自然とせめぎ合う生活」と称するのは、さすがの私でも二の足を踏むけれども、養老孟司氏の切り取って見せてくれる世界とは、相当に印象の違うものを見ながら暮らしていることだけは確かである。

 でもこの本を読むのは、とても楽しかった。昆虫採集の大好きな解剖学者の脳が開いて見せてくれる文章の世界に遊ぶことは、脳化した空間の最たるものであるとも言えるディズニーランドに遊びに行くヒマのない主婦にとっては、スリリングでうるわしい娯楽である。

 蛇足だが、本書で一番笑ったのは次の箇所である。

「女性は、その出していい顔と手を徹底的にいじる。顔は白く塗り、たいていは赤い口紅を塗って、目の周囲を青くする。赤、白、青とい三色の取り合わせは、マンドリルの雄の色でもあって、霊長類にはもっとも影響の強い色合いです。(p116)」

 確証はとくにないが、養老孟司氏もたぶん霊長類だと思う。ということは、やはりこの配色に影響されてしまうのであろうか。いや、あまり考えたくはないけれども、なんとなく気になった。

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