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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2008.5
- 出版社: みすず書房
- サイズ:20cm/204p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-622-07391-8
読割 50
紙の本
谷中、花と墓地
著者 E.G.サイデンステッカー (著),山口 徹三 (編)
『雪国』や『源氏』の名翻訳者にして、荷風文学と小津の映画を鍾愛した文人。湯島に住みなして下町の四季と文化を探り、愛猫花子の死を悼む。佳什34篇。【「BOOK」データベース...
谷中、花と墓地
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商品説明
『雪国』や『源氏』の名翻訳者にして、荷風文学と小津の映画を鍾愛した文人。湯島に住みなして下町の四季と文化を探り、愛猫花子の死を悼む。佳什34篇。【「BOOK」データベースの商品解説】
「雪国」や「源氏」の名翻訳者にして、荷風文学と小津の映画を鍾愛。東京は湯島に住みなして、四季の桜・藤・朝顔を愛でながら、浮世を眺め暮らす。古今の日本文化を味得したアメリカ生まれの文人による随筆34篇を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
E.G.サイデンステッカー
- 略歴
- 〈E.G.サイデンステッカー〉1921〜2007年。アメリカ生まれ。東京大学にて日本文学を研究する。コロンビア大学等で日本文学を講ずる他、谷崎潤一郎、川端康成らの現代文学を英訳した。著書に「現代日本作家論」等。
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紙の本
よく知る街が、なぜか懐かしい
2020/09/28 16:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者のE.G.サイデンステッカー氏は、第二次世界大戦中に米国海軍日本語学校で日本語を学び、戦後、GHQの一員として来日したひと。
それが、いつしか、永井荷風、川端康成、谷崎潤一郎をはじめとした日本文学を英語圏に紹介する翻訳者・研究者となり、源氏物語の英訳までものした。
晩年は、ホノルル→日本を半年ごとに行き来していたのだとあり、晩春から夏まではいつも、東京の湯島で暮らしていたのだそうだ。
本書は、90年代初頭から2006年あたりまで、日本滞在時に書かれた美しいエッセイ集。時に、まっすぐな物言いで苦言を呈し、(きっと)頑固爺さんの人柄と、そこについついにじんだといった風のユーモア。その対比にくすくす笑いながらページを繰って、描かれた街はよく知る場所なので、どこかでお会いしてたりしてなぁと思う。
周囲の人々から敬意と親しみをこめてサイデンさんとよばれていた氏は、2007年夏、転倒したのちこん睡状態に陥って逝ってしまった。
サイデンさんの著作は多数。遅ればせながらこの方のことをもっと知りたいと思った。
紙の本
アメリカ人による日本語の名文を堪能
2017/02/28 12:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:燕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「源氏物語」、川端康成や谷崎潤一郎の名翻訳を残した日本文学研究家のサイデンステッカー氏のエッセー集。彼が一番好きだったのは永井荷風だったと言われる。なるほど、エッセーのいくつかは、荷風の「偏屈さ」を彷彿とさせる。
もちろん、日本を愛し、最晩年は日本に定住を決意するほどの日本好きだが、決して日本礼賛者ではない。時には、日本人に対して手厳しい批判も加えている。おそらく、古い東京、古い日本の習慣を愛してやまなかったので、現代の日本と日本人に許せない点を見出したのだろう。荷風が好きだった理由も、荷風が近代文明を痛烈に批判したためだろう。
それにしても、いくら日本文学研究家と言っても、これほどの日本語の名文を認めることの出来る日本語能力に驚嘆!