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キルト作家になった私は、初恋の相手に宛てた手紙の一節が
ハワインアンに調べに乗って、運命的に耳に届いた。
忘れられぬ初恋の相手の軌道をハワイアンの歌い手と共に
追う事に決めた…。
大好きな、「ハチ公の最後の恋人」のその後の物語という事で
凄く嬉しく、わくわくして読みました。
ああ、やはりマオの祖母が予言した通りに運命だったんだなあと
しみじみ実感し、別れ別れになったマオとハチのその後だけど
やはり運命の相手は、例え別れても何年月日が経過しても
それは運命だから、場所なんて関係なくまた出逢えるんだなと
凄く綺麗に描かれていて、嬉しかった。
二世代に渡る、運命の恋の話ですね。
夫婦って、一緒にいるからこそと思うけど
絆が互いに強いから、お互いを永遠に恋し
別々の場所で生きていられる、そんな夫婦も強くていいな。
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ばななさんの最新作。
いつもほどお話の中にに入りきれなかったけど、おなじみの変わった人たちがたくさん登場してきて、哀しいけれどにくめない世界。
ちらかった床の上。っていうのがロマンチック。ちょっと夢心地。
主人公テトラちゃんの、「珠彦くんにつながる道である幸彦さんを好きになりそうだった。」っていう、好きな人と関係がある人も好きになりそうっていうのはすっごいよく分かった。その好きな人のことをほんとーうに好きだから、つながる人みんな空気とか似てるし好きになるんやよね。あと、「幸彦は俺達の宝物だったんだよ。俺たちをひとつにはりあわせる糊みたいな」って、糊みたいな素敵なひと、いるいる!って思って。私は糊みたいなひとが大好きで、なりたいけどなれないから余計好きになります。
一番気になったとこ抜粋。
どんだけ気が遠くなるくらいの時間のあとで、自分で好きなところに動けるすてきな未来がやってくるのだろう。そのときは、自分の内側にこそ、全てをだめにするものがひそんでいるなんて思いもしなかった。自分が強くあろうとすればどんなにつらいことでもちゃんと通り過ぎて行く。
またいつか読み直したいな。
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「運命が決めた時期に会うのでなければ、あとは薄まっていくだけってわかってたから。」
ハ チ 公 に そ の 後 が あ っ た 。
頭パーンしました。見てはいけないものを見た気になった。や、読んでとてもとてもよかったと思えましたけれども。
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200806読了! ★★★
よしもとばななっぽい、としかいいようがない。
これは、「ハチ公の最後の恋人」の、続きではないけど、つながってる物語。
ハチ公とマオちゃんの息子たちのおはなし。
祈るようにキルトをはぎあわせるその仕事になにかが宿る、っていうのはすごく自然に受け入れられた。
しかし、主人公のテトラちゃんも珠彦くんも、不思議度が高すぎてなんとも・・・
まあ、よしもとばななっぽいとしかいいようがないよね。
ハワイは、奇跡の島だって、わたしも知ってる。
わかる。ハワイって、ぜったいなにか、真剣に祈れば奇跡が起こるんだ。
そういうの一度でも体験しちゃうと、ハワイに対しての畏怖、みたいなのが生まれる。
その気持ちが、なんともうまく書き込んである。
奇跡の「瞬間」じゃなくて、この物語は連続する瞬間をあつめた、ちょっと長いスパンでの奇跡を書いてある。
それは、ハワイじゃないとありえない話であって。
よしもとばななでないと、この不思議感は出せないだろうなァ、と感心した一冊。
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読み始めるとそこは「はばなワールド」。どこかで読んだ気がしたが『ハチ公の最後の恋人』の続編だった。
テトラと珠彦の再開だけでなく、登場する他の人びととの絆も運命的。そこにいない幸彦の存在がみんなを結びつけている。
そういう話の運びが唐突でなく、自然なものとして感じられるのが不思議。ハワイの風土が魅力的だ。
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さくさく読了。なななななーーーーんと私の二番目に好きなばななさんの「ハチ公の最後の恋人」の後日談だったあああああ!!「なーんかこの設定、ハチみたいだなあ……」と思ったら珠彦くんのお母さんの名前マオだし……!俄然テンションあがった。最初っから涙腺崩壊フラグがところどころあったよ、サウスポイントにきて幸彦=珠彦だってわかるシーンは面白かったなあ。いつもばななさんの小説を読むと本当にリラックス出来るんですが、今回はハワイの話で、行ったことはないけれどウクレレの音色や青い海が自然と想像できて、その風景はばななさんらしい再生の物語にふさわしいなあ……と思ってました。いつか行ってみたいなあ、ハワイ。そんでいつもいつもいいお話をお書きになってすごい。常に私の原点です。
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最近スピリチュアル度が濃かったばななさん、今作はそれが薄まって、昔みたいでよかった。運命の人とは離れてしまってもまた絶対引き寄せられるって、信じたい。早くして運命の人に出会ってしまった二人、うらやましい。
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よしもとばななさんらしい、小説の舞台を大事に大事にしている物語。
「ハチ公の最後の恋人」の2人のその後を知ることも出来てうれしかった。
ハワイに行きたくなる本です。
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スーパーで流れているハワイアンみたいな音楽に聞き覚えがあった。なんか知ってるよね、この歌詞。それは幼い私がボーイフレンドに宛てた手紙そのままだった。あの手紙がハワイで誰かに読まれたってこと・・?幼馴染の小さな恋を、もう一度かなえることができる?
夢のような偶然の重なりで、人は生かされているんだと思った。出会い・別れ・出会いの繰り返しに一定のルールなんかなくて、運命の采配のみ。とても素敵なハワイの風景・風・音楽が感じられるものがたり。そう、ハワイは天国に似ているのかも。
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ハチ公が好きすぎて、読みながらすごい複雑な気分になってしまった。
珠彦くんとテトラが幸せでよかったとか、やっぱり死の上に成り立っているんやとか、これがマオちゃん?とか、私の愛するハチは?とか、テトラみたいな子でもばなな節が入ると透明度が高くなるなぁとか…。
全てハチ公に引きずられる。
でも良いのである。
じーんときて、ぎゅうとなって、最後にほわり。
よしもとばななとはそういうもんである。
08.09.02
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感想のまとめにくい小説だった。
つまらなかった訳ではないが、読者を選ぶとは思う。
私はよしもとばななさんの描く世界観、人生観が心地よいと思うけれど、この作品は無条件にその世界に飛び込んでいくよりは一歩ひいて眺める感じだった。
『ハチ公の最後の恋人』の続編らしいが、続編というより、同じテーマをさらにふくらませた小説かな。
ハワイに行ったことがないけれど、きっととても素晴らしい、何かを感じ取れる場所なのだろうね。
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ここのところこの人の作品は、前半は素晴らしく、中盤以降一気に下降して無難に終わっていくというパターンだが、この本もそうだった。前半の感受性がキリキリするような文章がすごく良いだけに大変に残念な仕上がり。前半の設定のまま一気に行くような作品が読みたいわたしは、もうこの作家とは遠く離れてしまったのかなぁという感じだ。ただ最近この作家が傾倒しているハワイという島にはやはり何か不思議な力のある場所なんだろうなということはわかる。ただ行くべき人でないとこの力には気が付かないような気もするが。。
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テトラって可愛い名前だと思った。
テトラとかつぐみとかよしもとばななのつける名前って素敵だと思う。
ハワイに行きたく、
パンケーキが食べたく、
なりました。
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よしもとばななさんの本は、ずっと昔からとても大好きで、
文章の感じや主人公の感情の動き、
非現実的だとかも言われそうな現実感が、
とても自分に近く感じて読みやすかったのです。
が、最近、なぜかちょっと読みにくさを感じてしまい…、
最近の本(特に不倫と南米以降かも…)より「キッチン」や「tugumi」など
初期の頃のほうが断然好きで、新作を読みながらも過去の本を
何度も読みたくなってしまうのです。
「違和感を感じてしまう部分は…何だろう?」
と、読みながらもどうにも集中力に若干欠けてしまうのか、
しなくてもいい分析を頭の中でしてしまいます(涙)
この本を読む前は、年齢かな?と思っていました、最近のばななさんの本の
登場人物たちの年齢層が、自分よりもずいぶん離れてきたのがあるのかな?とか。
サウスポイントは、私と主人公たちの年齢も近く、
その点でなんだか昔のばななさんの作品に似た雰囲気があるなぁと、思ったのですが…、
どうも「年齢」に違和感を感じるのではなく、
「話し言葉」なのかも…、とか思ってしまった。
ばななさんの本に出てくる人たちは、大体の人がとても丁寧で、大雑把なようでいても
微妙な季節の変化も見逃さないくらい繊細な人たちの気がするけれど、
なぜか会話をしている言葉に、ちょっとだけ違和感を感じてしまって、
大好きな人の本なのに集中力が細切れになってしまう…そうゆう自分が寂しくもあり。。
美しくて、壮大な外国の島の景色、日本ではなかなか見られないようなスケールの、
目をみはってしまうような自然に対する描写が、
とても繊細で、とてもきれいで、自分がハワイではなくても海外に行った時の事を思い出せる、
のだけれど、なぜかキッチンの頃の、ありふれた都内の景色に包まれた世界、
のほうに心を動かされてしまう。。。淡々としているのにドラマを感じるもん。
キッチンとこの本は全く別なんだけれどもー。。
よしもとばななさんの小説の、きらきらと繊細な描写がすき。
なんだけど、この本は嫌いではないけど好きにもなれなかった。
もしも、この本がよしもとばななさんではなく、
初めて読んだ知らない作家さんの本だったら、と考えると…
次にはしばらくその人の本を買わないかも…と思ってしまった。。悲しい。
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子供のころ大好きだった人が死んだと聞かされて出向いたハワイで、出会う人々と風景が、主人公の運命を決める。
読み進めていくと「ハチ公の最後の恋人」後日譚だとわかり、懐かしくなりました。
昔の自分をずっと好きといわれても、確かに今の自分じゃないし、美化されたり都合よく作りかえられたりしている可能性が高いわけで、もし自分だったら受け入れられないとは思うのですが、それをすんなり受け入れる主人公にあまり抵抗を感じなかったです。