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アヒルと鴨のコインロッカー アヒルと鴨のコインロッカー
らんぷ/題名に隠された深く悲しい3人の絆と信念のストーリーに感動。
引っ越し当日、初対面の隣人に「一緒に本屋を襲わないか」と誘われたことから始まる物語。これは椎名にとって偶然ではなく、運命であった。しかしこれはあくまでも物語の途中参加に過ぎなかったのだ…。全ては2年前の事件に遡る。本作品は現在と2年前の事件が交互に描かれており、この偶然では片づけられない椎名と3人(河崎、ドルジ、琴美)の運命が明らかになる。そして2年前の事件そのものではなく、2年という長い期間が登場人物の人生観を変えた。しかし決して変わらないものもある。それは何が何でも守りたいもの、3人の「絆」や「思い出」「彼らの信念」ではないのだろうか。「神様を閉じ込めておけば、悪いことをしてもばれない。」…  全文読む 評価する

オーデュボンの祈り オーデュボンの祈り
らんぷ/明かされる疑問と自らが感じ取る疑問が存在する小説。カカシ・島民・主人公との関わりや繋がりに心を打たれる作品。
「カカシが喋る!?」まずこの登場人物(?)に驚いた。しかもそのカカシは「未来が見える」という。カカシ・優午は未来が見えるが、決して未来について語ろうとしない。そんなカカシだが島民は信頼し、一般人が神父や僧侶を慕うような存在(あるいは神様)として描かれている。そんなカカシ・優午の語り口調や島民との関わりを読んでいくと非常に心地よく、私は知らぬ間に優午が好きになっていた。主人公・伊藤はカカシと出会う。伊藤はコンビニ強盗に失敗し逃走中の身であったが、気がつくと存在が知られていない「荻島」にいた。この島は江戸以来から外界との接触はなく、喋るカカシや人を銃で撃つことを許された人など伊藤の知っている法律や…  全文読む 評価する

終末のフール 終末のフール
らんぷ/「生と死」を登場人物が暗中模索するストーリー
「8年後に小惑星が地球に衝突します。」人類滅亡宣言から5年が経過した世界、これがこの作品の舞台である。地球に小惑星が衝突すると判明した世界、ましてや人類が滅亡する世界でもなく、「人類滅亡宣言から5年後」を舞台に設定した伊坂幸太郎の異才にまず拍手を送りたい。なぜ作者が舞台をこの時期に設定したのかは、全て読み終えると理解できるであろう。きっとそれがこの作品で作者が訴えたかったことではないだろうか。仙台市のヒルズタウンの住人と周囲を取り巻く人々(息子を亡くし娘と喧嘩別れした老夫婦、望んでも子供ができない夫婦、妹の死の復讐を果たそうとする兄弟、偽装家族を演じている両親を亡くした少女…)が人類滅亡宣言か…  全文読む 評価する

告白 告白
らんぷ/ラストの展開は予想不可能
「愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたからです。」終業式の日、中学校教師はこう語った。最後の授業で彼女は娘・愛美の死の真実について話し始めた。このようなショッキングな内容で幕をあける2009年本屋大賞を受賞した「告白」。文章は登場人物の語り口調であるため、読み易いだけでなく、非常にリアルで登場人物の心情がダイレクトに伝わってくる。ただし内容がハードであるため、軽い気持ちで読むことは控えた方が良いだろう。「殺人、復讐、真実、親子、思春期、心の闇、歪んだ愛情…」が被害者・加害者・それぞれの家族やクラスメイトにとってどのような存在であり、それが様々な形に変化しどう影響したのか。そ…  全文読む 評価する

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