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ラカンは間違っている
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反形而上学者/「全86頁」の薄い本だが、内容は非常に濃い。「読む価値」は大いにあると言える。
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フロイトが創始した「精神分析」は大きな広がりをみせ、結果として多数の心理学・心理療法を生むこととなった。そうした潮流の中で、ジャック・ラカンという特異な存在が、精神分析や心理療法だけでなく、哲学・思想・文学・芸術という幅広い分野にまで影響を与える存在として、この日本でも受け入れられているのは多くの人が知るとことであろう。本書は、そうした「ラカン」という極めて難解でありながら、専門家以外の人をも惹きつける不思議な「ラカンの精神分析」というものに対して、かつてラカン派の分析家であった著者が、「ラカンの精神分析」と決別した経緯が端的につづられている。この本は「あとがき」も含めて「全86頁」という枚数…
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存在と時間
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反形而上学者/全3冊の訳も解説も非常に充実した「中公クラシックス」版。私はいいと思います。
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20世紀最大の哲学者といわれる、ハイデガーのあまりにも有名な主著である。本書は数種類の翻訳書があるが、たぶんこの中央公論新社の「中公クラシックス全3冊版」と筑摩書房からでている「筑摩学芸文庫の上・下巻版」が有名な翻訳書の代表であろう。単純にどちらがいいかと言われると、もうこれは読む人の好き好きの問題になってしまうので、判断がつきかねるが、私は「中公版」の原・渡辺 訳を最初に読んでしまったので、こちらの方に愛着をを持っている。そしてこの「中公版」は脚注や解説が非常に充実しているので、そういう意味でも、「筑摩版」の細谷 訳に比べて全3間分の費用は少々かかるが、難解で有名な著作を攻略するためにには、…
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フロイト伝
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反形而上学者/ラカン派の著者・クレマンが、かなり辛辣に書いた「フロイトの伝記」。面白いです。
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実は、2007年10月に本書が発売されてから、私は他の本と一緒に買ったのだが、そのままわすれており、つい最近まで本書を持っていることすら忘れていた。ブックカバーがかかっていたせいもあるのだが、比較的薄い本なので余計に目につかなかったということも原因していたようだ。本書を執筆したカトリーヌ・クレマン女史は『ジャック・ラカンの生涯と伝説』で、有名な哲学者・伝記作家であり、かつてジャック・ラカンが率いていた「パリ・フロイト派」に所属し、現在の正統的ラカン派集団と言われているジャック=アラン・ミレールが引き継いでいる「フロイトの大義派」とも親しい関係にある「分析家」なのだが、分析活動は一切してはいない…
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勝間さん、努力で幸せになれますか
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反形而上学者/勝間和代≒香山リカ=成功者?
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この二人はああTV番組でも討論(闘論?)をしていたので、本書には少なからず興味があったのだが、幸い知人から「読んだから」ということで回ってきったので、早速読んでみた。結論から言うと、香山リカがやや劣勢のように感じられたのだが、何故だろうか?それを少し考えてみたいと思う。巷では、「カツマー」という生き方が女性たちの注目をあびているようだが、確かに勝間和代は「勝ち組」の生き方をしているのであろう。しかし、勝間のような女性は、実は目新しいわけではない。「自立した金銭的に成功した女性」ということでは、それこそ枚挙にいとまが無いほどいる。そして、不況の現代には、勝間和代というヒロインがその象徴として登場…
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ソラリス
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反形而上学者/ラブストーリーの裏にある「完全なる虚無」・・・。
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ある日の朝、睡眠から起きてみると、かつて「悪夢」でみた「怪物」が目の前にいた・・・としたら、あなたはどうするだろうか。本書を一言でいうとすると、まさにそういうことを書いているのだ。舞台は地球から遠く離れた「ソラリス」という惑星での出来事であるが、この惑星の軌道上に宇宙ステーションを作り、不可解な惑星「ソラリス」の研究が続けられていた。しかしこの惑星の宇宙ステーションでは実に奇妙なことが起きる。ステーションに滞在して研究している人間の深層意識から、実に「恣意的」に選択し、「それ」を物象化してしまうのだ。中には、最初に書いたように「悪夢の怪物」が突然出現してしまった者もいた。そして、主人公である新…
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クォンタム・ファミリーズ
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反形而上学者/東浩紀ならもっと出来たはずだと思うのだが…惜しい。
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中高生にまで人気のある批評家、東浩紀がSF小説を発表した。これは驚くべきことと言えるだろう。ふつう批評する側の人は小説など書かない。確かに東浩紀と往復書簡の本を出している笠井潔も文芸評論家と作家の二足のわらじを履いているが、笠井の場合は作家活動の方がやや先である。たぶん東浩紀は、哲学的な要素を多く含む笠井潔のスタンスに影響された部分もかなりあるのだろう。さて、本書であるが、『新潮』誌に『量子家族』として連載されていたものを改題して、『クォンタム・ファミリーズ』として発売されたものだが、もちろん東浩紀にとっての「処女小説」である。有名な批評家の処女小説ということで、嫌が上にも注目される作品だと思…
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一歩を越える勇気
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反形而上学者/「ニートの登山家」が綴る、感動的なメッセージ。
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著者の栗城史多さんのことは、何年か前に「ニートの登山家がマッキンリーに登頂」というのをニュースで見た記憶があるが、私にとってはそれ以上の興味はその時湧かなかった・・・。2010年を迎えて、家でくつろぎながら正月を過ごしていると、たまたまラジオのFM番組から、栗城さんをゲストに迎えてのインタビューが始まったので、そのままFM放送を聞きながら日本酒を飲んでいた。彼の話しを聞いているうちに、あの時の記憶がよみがえったきた。そう、「何年か前のニートの登山家だ」。ラジオから流れる彼の声はとても登山家とは思えないくらいに、「普通の青年」で、声だけ聞いていると、「テレビドラマ版・電車男」の主演を演じていた「…
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マンガ嫌韓流
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反形而上学者/なぜ、 「嫌韓流」なのか?
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『マンガ嫌韓流』も、ついに4巻目を迎えた。漫画の形式で複雑な日韓関係を教える本としては、それなりの役目を果たしているのではないだろうか。ただ、漫画なので誇張や偏った表現もあるにはあるが、本書はちゃんと「問題意識」を与えてくれる本なので、こういう本が駄目であるとは、私には思えない。本書では日本における永住外国人の参政権の問題などがタイムリーに描かれているが、これは非常に重要な問題だ。どこの国でも永住外国人どころか、労働にきた外国人ですら大きな問題として認識されている。とりわけ、日本における永住外国人は「韓国人」と「中国人」が圧倒的に多い。実はこれこそが大きな問題なのだ。私は別に、韓国人も中国人も…
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精神現象学
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反形而上学者/ドイツ政府より「レッシング翻訳賞」を受賞した、画期的翻訳!
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ヘーゲルの著作の中でも、とりわけ難解で知られる『精神現象学』。その難書が、長谷川宏氏によって歴史的名訳で出版されてから、多くの人々に賛意で迎えられたかと思えば、長谷川氏のこの訳を否定的に批判する人もわりと多くあらわれている。結果、賛否両論というところなのだが、なぜ長谷川訳が批判されるのか少し考えてみたい。正直、この『精神現象学』は原書でも非常に読み取り難に書物である。しかし、この本以降のヘーゲルはどれも「ここまで」読みにくくはない。ヘーゲルにとって最初の著作であるという気負いがあったことも確かだと思うが、本書の主題が「精神現象」であるだけに、ヘーゲルの時代ではまだ説明のための「手段」が少な過ぎ…
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1Q84
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反形而上学者/村上春樹の文章が持つ、謎の魅力を分析する。
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この村上春樹久しぶりの長編小説も、日本ばかりでなく隣国の韓国でも100万部の達しようとしているほど売れているという。なぜこれほどまでに国や言語を越えて村上春樹は支持されているのだろうか・・・。本書の内容についての書評は、みなさんとても良いものを書かれているので、私は別の角度から村上春樹が売れる理由を考えてみたい。私は村上春樹をずっと読み続けているが、必ずしも彼の著作が全て好きというわけではない。私が個人的にどうしても気に入らないのは、「春樹好み」とも言われる、小説に出て来る「音楽」などの名称だ。長編小説には必ず「春樹好み」の音楽が詳細にタイトルやアーティストも含めて、それに対する思いのようなも…
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自死という生き方
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反形而上学者/著者に対して、山積する疑問。
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本書には興味はあったものの、どうしても読む気になれず、いわゆる「積読」状態で1年以上経ってしまい、その存在すら忘れていた頃になってたまたまダンボールの中から発見したので、読んでみた。まず、私の読後の感想というのは、非常に複雑なものであった。故人である著者の言っていることが、何か「彼自身の言葉」でないような、奇妙な感覚が第一に生じたのだ。果たしてこういう須原氏の行為は、須原氏が書いているように、ただ「死に時」がきたようだから、死んでしまおう。ついては死ぬまでの記録や思考でも残そうか。」というような、日常的な文章には、どうしても私には思えなかったのだ。須原氏については、本書で書かれている以外のこと…
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現代思想
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反形而上学者/とても残念な出来・・・・・。
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まさか哲学・思想の専門誌として権威ある『現代思想』から「マイケル・ジャクソン」の臨時増刊号が出るとは思わなかった。マイケルの突然の訃報は世界中の人々を驚かせ、彼のCDやDVD、そして写真集までが売り上げの上位にまで復活したことは、マイケル・ジャクソンが群を抜いた存在であったことを裏づけている。そして、音楽雑誌や、『現代思想』と同じ青土社から出ている芸術系の月刊誌『ユリイカ』から出るならまだしも、『現代思想』から特集号が出たことは特筆に値することであろう。もちろん、私も読んでみたが、準備不足からであろうか、どの記事や対談も急ごしらえの内容であるのは、何とも残念な限りであった。マイケルほどのプライ…
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福田君を殺して何になる
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反形而上学者/本来は採点不能なのだが、巨悪事件のたびに出るこうした本について、多くの人に考えてみて欲しい。
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こういう本が登場するようになったのはいつ頃からだろう。著者が独自取材した、被告人の「生の声」も、確かに被告人から出た言葉なのかもしれないが、「これだけ時間が経てば、何とでも言える」というのが、私の正直な感想だ。人間は、自分の命を守るためなら、どんな嘘もつくし、自分の命を脅かす目の前の状況に媚びることさえ簡単にする。それは当然のことながら、「死にたくない」からだ。殺された本村さんの奥様も、事件当時、自分の子供と自分自身を守るために精一杯の抵抗や回避の手段を模索したはずだ。しかし、二人の尊い命は簡単に失われ、死後に陵辱までされてしまった。本書のタイトルと内容は容易変更することができる。『本村さんの…
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薬でうつは治るのか?
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反形而上学者/新書では、最強・最善の「うつ病」に関する本かもしれない・・・たぶん。
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本書の著者は、日本人女性では大変珍しい、ラカン派の分析家・精神科医である。だからといって、本書はラカン派の立場で書かれているということは無いのだが、様々な観点からの経験を積んでいるという意味で、非常に読み応えのある本となっている。本書で書かれていることは、安易な日本の薬物療法の現状に対して、警鐘を鳴らしているという内容である。もちろんどの向精神薬の化学組成についても書いてあるし、それらが、どいう副作用を服用者に与えるかということまで、しっかりと書いてあるので非常に便利である。ここ最近の精神医学革命と言えるような出来事と言えば、「SSRI」の登場であろう。「SSRI」とは「選択的セロトニン再取り…
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今井俊満の真実
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反形而上学者/世界的大画家・今井俊満を知っていますか?
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今井俊満、この画家の名前をどれほどの人が知っているだろうか。今井はフランスに渡り、「アンフォルメル」という芸術運動に参加していた日本人画家であるが、「アンフォルメル」というのは不定形の即興絵画のようなもので、感性の思うがままに描いていく運動だ。メンバーにはアメリカからサム・フランシスも加わって、大変大きなアートムーブメントとなった。そしてそういう時代を生きた、今井俊満の人生が彼の口から「最後の口述筆記」として、本書の前半部を構成する。今井は癌を患っていて、2002年に73歳という年齢で逝去している。今井は1997年には、フランス政府から民間人にとっては最高位となる、芸術勲章・コマンドールを受章…
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臨床家河合隼雄
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反形而上学者/答えの出ない、心の問題と格闘してきた河合隼雄の臨床家として、人間としての姿が浮かび上がってくる好著。
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大学・大学院で心理学を専攻して、臨床心理士になった人で、河合隼雄の著作を一冊も読んだことが無いという人はいないだろう。それほど、河合隼雄という人は、臨床についての実践的な話の著作をいくつも書いている。河合隼雄は日本人で初めて「ユング派分析家」の資格を取得した人物だが、ことさら「ユング派」ということにはこだわらない姿勢を生涯貫いた。これは意外と知られていないことであるが、河合隼雄はユング派分析家になる前は、京都大学で「数学」を専攻してた。そう、もともとは「完全な理系」の人なのである。それが、むしろ非理系の代表的思考をする、ユングの分析心理学を勉強しようと思ったのは、「日本人では、当時まだ誰もユン…
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思想家河合隼雄
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反形而上学者/河合隼雄を「思想家」として考える、ユニークな試みの本。冒頭の対談がとてもいい。
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スイスのユング研究所に留学して、日本人として最初のユング派分析家の資格を取得した河合隼雄。惜しくも文化庁長官の在職中に倒れ亡くなってしまったが、彼の残した著作は厖大な数にのぼる。私も縁あって一時期、河合氏の教えを受けたことがあるのだが、気さくで偉ぶるようなところが全く無かったような人柄で、多くの人から慕われていた。河合隼雄は自ら「ユング派」という看板はほとんど口にしなかった。実際、河合氏の著作を読んでも、「臨床心理学」としての仕事を口にすることが多く、基本的に流派には拘ってはいなかった。河合隼雄の仕事の中でも特筆されるのは、やはり「箱庭療法」であろう。この療法を日本に広め定着させた功績は大きい…
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UMEZZ HOUSE
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反形而上学者/「楳図ハウス」の全貌が、蜷川実花のヴィヴィッドな色彩で本に!
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いやはや、蜷川実花もやるものだ。漫画家の梅図かずお氏の「楳図ハウス」をなんと300枚もの写真で、しかもアートしている。「梅図ハウス」は近隣住民から、「赤と白のストライプの外壁が著しく景観をを損ない、精神的にも大変ストレスとなっている」ということで訴訟をおこされた物件だが、その内部がどうなっているかは今までちゃんと公開はされてこなかった。しかし、本書によって、しかも蜷川実花が独特のヴィヴィッドカラーで更に色彩を強調して写真集化されてしまったのだ。非常に美しいし、面白い本だが、いかんせん本のサイズが小さ過ぎる。こういう本はもう少し大きくないと、迫力が半減してしまう。たぶん、出版社サイドの事情なのだ…
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ユリイカ
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反形而上学者/磯崎新と浅田彰の対談が凄い!
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今や建築を学んでいたり、建築設計の仕事をしている人だけの関心の的では無くなってしまった、オランダの世界的建築家レム・コールハース。少しばかりアート関係に興味があれば、もはや多くの若い男女ですら知っている存在となってしまった。コールハースについては、彼の著書や、インタヴュー本、解説本などが多く出版されているし、最近はDVDまで発売されているので、その注目度の高さが窺い知れる。コールハースは元々はジャーナリスト、脚本家といった仕事をしている人だったが、ロンドンの名門AAスクールに入学し、突然建築家を目指すようになる。そして、個人的に興味を持った「ロシア・アヴァンギャルドの建築」を調査しに、実際にロ…
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「意識」を語る
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反形而上学者/面白い試みの本だが、成功しているかどうかは微妙である・・・。
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「意識とは何か」という質問を有名な分析哲学や認知科学者などに聞いていくという非常に面白い試みの本。しかし、このスーザン・ブラックモア女史は超常現象の研究家として有名であったが、最近になって突然ミーム(人類文化進化の遺伝説)について語るようになり、その方面で高い評価を得るようになった。そういった事情は、どうもこの本書の対談において微妙に影響を与えているようである。もっと簡明に言えば、ブラックモア女史が見下されているということである。私が個人的にそれを一番感じたのは、ジョン・サールとの対談だ。サールはもちろん彼女の質問にちゃんと答えてはいるが、どうもぶっきらぼうで、「・・・そいうことになるんじゃな…
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クワイン
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反形而上学者/待望の復刊!本書は最良の「クワイン」入門書であり、「分析哲学」の入門書でもある。
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本書は「現代思想の冒険者たち(講談社)」シリーズの中でも多くの読者から復刊が待たれて本であり、こうして平凡社から復刊されることは、非常に意義のあることであると言えよう。それほど本書は、クワインという英米哲学の巨匠をうまく紹介してくれている本だからこそ、こういうかたちで出版社を変えてでも復刊されたのだろう。哲学というと、どしてもヨーロッパの大陸系哲学ばかりが有名で、とりわけアメリカの哲学といっても、中々イメージしにくいというのが実情ではないだろうか。クワインは「分析哲学」という分野に分類されると思うが、その源流を辿っていくと古くはアリストテレスまで遡る。哲学の方法としては長年「論理学」をその中心…
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フェルディナン・ド・ソシュール
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反形而上学者/ソシュールの入門書では全くない。かといって驚くべき著作というわけでもない・・・。
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本書は非常にボリュームのある本であり、買うこと自体ためらわれたのだが、「ソシュールとあらば読まねばなるまい」とばかりに期待と不安の中で取りあえず読んでみた。まず、内容を語る前に、本書は互氏が東大大学院。博士課程の単位取得論文として書いたものであるということをハッキリさせておこう。何故ならば、文系の大学院博士課程、しかも東大であれば、単位取得のための論文は極めて審査が厳しく、内容レベルはもちろんのこと、「博士課程用論文」に仕上げる必要がある。それは当然ながら査読する側の教授を何事においても視野に入れておくということでもある。つまり、博士論文というものは単位を取るために必要なものであって、出版を目…
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時間の正体
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反形而上学者/「時間論」について、かなりの上級者なら本書を「批判する」楽しみがあるはず。
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本書が昨年出てからというもの、特にその反応というのは、アカデミズムの側からも、読者サイドからも、目だったものは無い。扱っているテーマが「時間論」であるだけに、もう少し大きな反応がってしかるべきだとも思ったのだが、私自身、本書を読んでみてその反応の薄さに「納得」してしまった。本書における郡司氏の展開は、マルコポーロとマクタガートという二人の学者による「時間論」を中心にその論は進められていく。そして、P54~P55において、著者は「マルコポーロの時間論」(マルコポーロは物理学者であり、ある論理構造―時間の意味論の抽出をする)と「マクタガートの時間論」(マクタガートは哲学者であり、出来事の順序系列を…
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アブダクション
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反形而上学者/演繹法、帰納法、そして第三の推論・アブダクション!
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アメリカの科学者・論理学者であるパースは、今でこそ色々な分野からその思想が注目されているが、存命中は極めて不遇な学者生活を送っていた。もともとの専門であった科学者としての研究に加え、独自に「記号論」や「宇宙論」といったものにまで思考の範囲を広げ、それぞれ論文に残してもいる。しかし、パースといえばやはり「記号論」が有名であり、何かとソシュールの「記号学」と並び称されることが多いのだが、ソシュールとパースのやっていることは全く違う。ソシュールは「記号の生成」について研究したが、パースは「記号とはどういう風に我々に認識されるか」という研究である。つまり、言い直せばソシュールは「記号が出来るまでの学問…
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うんち大全
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反形而上学者/極めて真面目な、排泄物風俗史をまとめた傑作本。皆さん、買って下さい!
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もう、凄いタイトルである。『うんち大全』・・・・・そのものずばりだ。タイトルを『うんち大全』にしたのは、『うんこ大全』よりは、耳当たりが柔らかく感じたからであろう、と、勝手に解釈してみる(笑)。私が本書を入手したのは、もう10年は昔のことであったと思う。神田神保町の本屋街にあった、有名なとある「デザイン系洋書専門店」でたまたま発見したのだ。最初の8ページはカラーやらモノクロの写真や、絵葉書のようなものが出ており、どれも非常に貴重なものだと思うが、ただ唯一の違いは、皆さん、女性がお尻を丸出しにして放尿やら脱糞をしているような写真ということであった。私が大いに驚いたのは、荻野アンナによる前書きの前…
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ウィトゲンシュタイン
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反形而上学者/あの飯田隆による入門書でありながら・・・・・ちょっと残念。
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この「現代思想の冒険者たち」シリーズは、入門書としては非常に重宝するシリーズだが、各々の巻は出来不出来が激しいシリーズでもある。本書は日本の分析哲学にける有名人であり、『ウィトゲンシュタイン読本』という中々の名著を編集したこともある飯田隆氏が執筆しており、私も読む前には非常に期待していた。しかし、本書の内容はというと、ウィトゲンシュタインの哲学についての解説ではなく、彼の生い立ちや、その人生について語っているものであった。もちろん、ウィトゲンシュタインの人生を知って損をするようなことはないが、飯田隆流のウィトゲンシュタイン解釈を書いて欲しかったと思うのは、私だけではあるまい。飯田氏といえば、『…
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カラマーゾフの兄弟
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反形而上学者/本書が爆発的に売れる理由。
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本書は全5巻だが、現時点において総数で100万部を突破したらしい。登場人物の名前も覚えにくいし、ネタバレするのでストーリーには触れられないが、我々日本人から見れば、かなり不自然であるし、非日常的な物語であるといっても差し支え無いと思う。それでも、なぜこれほどまでにドストエフスキーの本が若者を中心に売れるのだろうか・・・そういうことを、少々考えてみた。私も久しぶりに、『カラマーゾフの兄弟』は昔、高校時代に買って読んだ本があるにもかかわらず、この光文社の新訳を思い切って買ってみた。私自身の久しぶり読書は、やはりけっこう読むのがしんどかった。まあ、すでに内容を知っているということもあるのだが、どうし…
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精神分析学を学ぶ人のために
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反形而上学者/なんとも言いようがない本だが、読み方を工夫すれば得るものはある。
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タイトルにある、『精神分析学を学ぶ人のために』という言葉のように、本書は「精神分析学」を「学びたい人」に向けた入門的解説書である。もちろんフロイトがその中心に据えられているが、ラカンについてもかなり頁を割いている。本書は各章を分担で執筆しているので、トータル的にみると散漫な内容に終始していることは否めないが、これは「入門者」ではなくて中級者程度が読むと想定すると、まあ中身のぎっしりと詰った本と言うことはできると思われる。何とも歯切れの悪い書評文であるが、そういう歯切れの悪くなる本であるということは事実なので、この微妙な言い回しに「注意」してもらいたい(笑)。いや、私は何が言いたいのかというと、…
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精神分析
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反形而上学者/精神分析は、これからどうなるのだろうか・・・・・ラカン派分析家・十川幸司の危機感が滲む本
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十川幸司は精神科医になってからラカンのお家元パリ第8大学でミレールのもと、ラカン派の精神分析をみっちりと学んできた。しかし、7年間のパリ留学から帰国すると、彼が発表する論文は必ずしもラカンの精神分析を詳細に語っていくというだけのものではなかった。最近の学術団体の大会などでも、ラカンについては触れず、フロイトすら「臨床からは、そのうち衰退していく存在」と言ってはばからない。十川氏は現在もどんどんフロイト、ラカンから遠のいた独自の理論を模索している。私にも本書が出たばっかりの当時は、十川氏の意図がよく解らなかったが、改めて今、本書を開くと驚くべきことが沢山書いてあることに気づいた。「はじめに」とい…
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ベルクソン
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反形而上学者/ベルクソン入門書+α の内容で、非常に岩波新書らしい本(笑)
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ベルクソンはノーベル文学賞を受賞している、フランスの哲学者であり、その後の多くの哲学者・思想家に影響を与えたほどの存在である。ベルクソンは日本でも昔から有名で、西田幾多郎や九鬼周三といった学者にも大きな影響を与えている。中でも九鬼周三はベルクソンに直接会いに行ったほどだ。ベルクソン影響下の哲学者・思想家は挙げきれない。ドゥルーズには『ベルクソンの哲学』という著作があったりと、現代思想に深く浸透している。その割りにには、日本においてベルクソンの入門書というのはほとんど無い状態である。何故か。それは、これから本書について語る中で明らかになるだろう。本書はカバーの折込に「ベルクソンの思索の跡をたどり…
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