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名画で読み解くブルボン王朝12の物語
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東の風/歴史の激流、運命の変転を垣間見る面白さ
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十六世紀後半から十九世紀初めまでのおよそ250年にわたるヨーロッパ、ブルボン王朝の盛衰を、ブロボン家に関わる人物の肖像画などを取り上げながら見ていく一冊。先に刊行された『名画で読み解く ハプスブルク家12の物語』と表裏一体、密接にからみ合っているので、『ハプスブルク家』未読の方は両方続けて読むと、さらに興を誘われるかと思います。 歴史の変転、その裏側にひそむものを垣間見せてくれる著者の眼差し、それを的確に、分かりやすく表現する文章力が、まず素晴らしい。ルイ十四世が太陽王として君臨する様を、<ヴェルサイユという舞台に出ずっぱりで主役を張ることを余儀なくされた> p.87 と表現するところ。ある…
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乙嫁語り
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東の風/読んでいてドキドキしてきます。とても素敵な作品です。
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第十話「布支度」に描かれている刺繍、その刺繍を彩る文様の数々、素敵でしたねぇ。思わず、ほうっと見とれてしまいました。布をまとったティレケが話の扉に描かれた見開き二頁がとりわけ見事で、うっとりしてしまった。 カルルクとアミルのおしどり夫婦ぶりも、読んでいてドキドキしてしまう。カルルクを見つめて頬を染めるアミルの新妻ぶりの初々しいこと。第九話「嫁心」の中、無邪気に戯れるふたりの姿に、見ているこちらまで泣き笑いしたくなりましたよ。 颯爽、ひゅっと駆け抜ける風の気配も素敵。例えば、第七話「争い(前編)」の中、45~46頁にかけて。馬を走らせるアラクラが、駆けてくるアミルの手を引いて、馬上に引き上げる…
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ベル デアボリカ
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東の風/ケルトの魔法の息吹きを感じる物語。久しぶりに読む坂田靖子の漫画新作ですが、これ、予想以上に面白いです。
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森と魔法の空気に満ちた中世のイングランドを舞台にしたような物語。力ある魔法使いヴァルカナルとケルウォースの王ツヴァスの友情というか、ふたりの間に不思議な信頼関係が生まれ、友愛と絆が築かれていく・・・。物語の幕開けとなるこの第1巻は、こんな感じ。 私の好きなケルトの魔法、ケルトの伝説、ケルトの黄昏の空気に通じる匂いもします。久々に手にとった漫画家・坂田靖子の新作ですが、予想外に面白かった。最初は、「絵に比べてなんか字が多いなあ」とか思って読んでいたんですが、読み進むうちに興が乗ってきて、ファンタジックななかに魔法使いと若き王の奇妙な友情が描かれたお話に引き込まれていきました。「おっ! これ、な…
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歩くひとPLUS
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東の風/歩くことの楽しさ、素晴らしさに、目を開かれる思いがしました。味わい深い連作短篇漫画です。
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中年の男が散歩するその道程、散歩している時の出来事を綴った『歩くひと』。全部で18の短い話からなる連作短篇。男が犬と散歩したり、町の路地裏を歩いたり、近所の川沿いを遡って歩いたりする、ただそれだけの作品なんですが、ゆったりとしたリズム感といい、鳥の囀りを聞き、空を眺め、風に吹かれながら歩くうち、ざっと突然の雨に見舞われたりする描写といい、とても味わいのある漫画に仕上がっています。 台詞が非常に少ないですね。話によっては、全く台詞がなく、歩く男と周りの描写だけになっているものもあります。それがまた、作品の静謐でしみじみとしたたたずまい、自分の心の声にじっと耳を傾けるみたいな、そうした雰囲気を生…
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坂道のアポロン
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東の風/ますますいい味出しているなあ。1960年代の日本を舞台にした恋と友情の青春グラフィティな漫画。大好きです、このシリーズ。
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1960年代の日本を舞台にした青春グラフィティ。このシリーズ、とにかく泣かせてくれます。登場人物たちの友情、恋、夢、情熱、失意、葛藤する姿が、どうしようもなく、こちらの心を揺さぶってきます。その泣かせる筆致の、いや、上手いこと、上手いこと。私は1960年代に生まれた人間で、この本の舞台になっている辺りのことはうろ覚えなのですが、それでも、とてもなつかしい気持ちになります。 この第6巻では、冒頭に描かれた桂木淳一のエピソードがまずよかった。ていうか、ここでこのエピソードを持ってくるっていうのが上手い! 私の中の淳一のイメージ・好感度が、このエピソードを読むことでぐんとアップしました。そのことが…
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ちはやふる
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東の風/春は花、狂はば狂へ、一期は夢よ、名前は菫(すみれ)、嵐を呼ぶわ!
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千早は若宮詩暢(しのぶ)とのクイーン戦という夢舞台に、太一はかるたのA級獲得に向けてレベルアップしなければならない春。瑞沢(みずさわ)高校かるた部に、嵐を呼ぶ男、じゃない、嵐を呼ぶ女の新キャラ、新入部員がやって来た! 自分たちの後輩となる新入部員の教育をめぐって、千早たちがすったもんだする話がメインの第九巻。 話の展開のスピーディーな面白さもさることながら、登場人物たちの心に響く台詞の数々がよかったなあ。なかでも、かなちゃんこと大江 奏(かなで)の台詞に素敵なものがあり、ぐっときましたね。とりわけ、本巻の最後のほうで、問題の新入部員に向かって静かに、でも凛として言う台詞は素晴らしかった。「か…
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渡りの足跡
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東の風/ここではない、どこか別の場所へ。鳥たちの“渡り”、彼らの旅路に思いをめぐらすエッセイ集です。
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北海道やロシアにある渡り鳥の飛来地を訪ね歩く著者が、鳥たちの“渡り”、さらには人間の“渡り”について思いをめぐらしたエッセイが七つ、収められています。 本書の頁をひもといていきながら何度も思い浮かべたのが、かなり前に借りて見たジャック・ペラン監督のドキュメンタリー映画『WATARIDORI』。空を旅しながら地球を渡ってゆく鳥たちの目線で捉えた映画の映像と、オオワシをはじめとする鳥たちが眺める風景、彼らの旅路に思いを馳せる著者の眼差しがオーバーラップするように感じたんですね。第一章「風を測る」の中、著者が発した問いかけの文章がひとつ、本エッセイ集の根幹となっている気がしました。 <「さあ」、と…
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短篇集
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東の風/開けば流れ出す音楽の泉の如き短篇たち。トリを飾る小川洋子の作品が素晴らしく、魅了されましたね。
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柴田元幸責任編集の文芸誌『モンキービジネス』に掲載された短篇をメインに、そのほか、本書書き下ろしの二篇を加えたアンソロジー。日本人作家の作品が九つ、収められています。 評価を五つ星としたのは、最後に読んだ小川洋子の作品がとても素晴らしかったから。「『物理の館物語』」と題された短篇。ほかの短篇とはレベルが違うっていうか、本書のなかでもひときわ鮮やかな光を放つ珠玉の逸品。とりわけ、エンディングの四頁、この物語の着地のさせ方がパーフェクトと言っていい出来栄えで、深く魅了されました。 ほかの短篇では、クラフト・エヴィング商會の「誰もが何か隠しごとを持っている、私と私の猿以外は」、小池昌代の「箱」、石…
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新美敬子の世界の街角猫さんぽ
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東の風/世界の街の風を感じる素敵な猫写真がいっぱい
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なんとも可愛くて、思わず、カラー写真の中に手を伸ばして抱き上げたくなる猫がいっぱい。 ギリシャのアテネ、タイのサムイ島、トルコのイスタンブール、ポルトガルのファーロ、ブータンのティンプー、イタリアのチンクエテッレ、キューバのハバナ、チュニジアのハマメット、中国香港、マルタ、マレーシアのミリ、オランダのアムステルダム。世界の十二の街の風景、人たちの暮らしに馴染んだ猫たちの愛くるしいポーズ、人なつこい表情がばっちし捉えられていて、頁をめくっていてにんまりしてしまいました。 写真の合間に置かれた、それぞれの街角とそこに暮らす猫を紹介する著者のショート・エッセイもいい。気さくで自然体の文章が心地よい…
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変愛小説集
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東の風/訳がとってもイケてます!
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冒頭の短篇「彼氏島」を読み始めて、まず思ったこと。それは、岸本さんの訳の生きのよさ。文章に血が通ってて、こなれてて、すっすっと頭に入ってきてイケてるなあと。最近、こうした外国の現代小説から遠ざかっていた私にも、とても読みやすかったです。 本アンソロジーを作ったいきさつについては、「編訳者あとがき」でこんなふうに紹介されています。 <愛にまつわる物語でありながら、普通の恋愛小説の基準からはみ出した、グロテスクだったり極端だったり変てこだったりする小説。そういうものを「変愛小説」と名づけ、『変愛小説集』というアンソロジーを出したのが今からちょうど二年前のことだった。(中略)ところが一冊出してみる…
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星新一
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東の風/ショートショートの花咲く町を作った男は、人をあっ!と驚かせてみたい、奇想と遊び心に満ちた男でした。この上下巻二冊は、そんな男の心の扉を開くひとつの“鍵”と言えるのではないでしょうか。
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本書を執筆した動機として、著者は「あとがき」でこんなふうに書いています。 <一〇〇一編を一作ずつたどりながら、物語が生み出された背景と理由を、そして作家の人生を書き留めたいと思った。子供のころにあれほど引き込まれた作家のことを自分は何も知らない。引き込まれたのに、物語の内容はまったく忘れている。それでも、心に落ちている小さなかけらがある。そのかけらの正体を見極めてみたかった。> 本文庫下巻 p.420~421 私にとっても星新一のショートショートは、一時期夢中になって読んだ記憶があり、今はそのうちの幾つかを除いてその内容は忘れてしまっているけれど、確かに心の片隅にひっそりとしまわれているとい…
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星新一
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東の風/SFをめぐる星、星、星。トンネルを抜けると、そこはショートショートの花咲く町でした。
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1001編のショートショートを生み出した星新一の人となりとともに、いかにして星新一という作家がその才能を開花させ、類まれな想像力を羽ばたかせて作品を書いていったか、を記した評伝。文庫本上巻の本書では、星新一晩年の風貌を伝える「序章:帽子」、作家として世に出る前の親一(ペンネームである新一の本名)を綴った「第一章:パッカードと骸骨」から「第四章:空白の六年間」、SF作家として注目され始めた「第五章:円盤と宝石」「第六章:ボッコちゃん」の、大ざっぱに言って、三部から成っています。 巻頭の「序章」では、まず、星新一のショートショートのなかでも特に気に入っている作品「鍵」(『妄想銀行』所収)を取り上…
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ヘラクレスの冒険
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東の風/<ポアロさん、あたしのサイン帳にあなたの名前を書いて!>本書 p.427より。万華鏡でも覗くように、エルキュール・ポアロの活躍が楽しめる短篇集です。
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エルキュール・ポアロの“エルキュール”という名前は、ギリシャ神話に登場する“ヘラクレス”のフランス語読みにあたります。そのことに興味を引かれたポアロが、あたかもヘラクレスが十二の難業を成し遂げたように、十二の事件を手がけることにした、というところから、話がはじまる短篇集。 おしまいの短篇「ケルベロスの捕獲」を除いた十一篇がまず、『ストランド・マガジン』誌の1939年9月号から1940年9月号に連載され、おそらくは話の内容により掲載されなかった「ケルベロスの捕獲」が、全く別の話に変わって追加され、『ヘラクレスの冒険』として出版されたのが1947年の9月だった、という経緯がある作品集です。この辺…
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金魚屋古書店
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東の風/『COM』がつなげる漫画の環(わ)、友だちの環。合言葉は、「好きなんだわ」。
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一冊の漫画本から生まれる出会い、そのかけがえのない楽しみと喜びとを綴っていくシリーズ。今回は、多くても三話くらいで完結していた(と思います)これまでの連作エピソード型スタイルとは趣を異にし、一冊まるごと、「共に」と題した長編仕立ての話になっています。 1967年(昭和四十二年)に、手塚治虫が先頭に立って創刊された月刊漫画雑誌『COM(こむ)』。日本の漫画界に大きな影響を与えた雑誌を核として、“あきら書店”、“ねこたま堂”、そして“金魚屋”という三つの漫画専門古書店のそれぞれのエピソード、登場人物がつながっていきます。『COM』が本書の中心にあって、あたかも太陽の引力に引きつけられ、吸い寄せら…
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アガサ・クリスティーの秘密ノート
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東の風/クリスティーの作品をあれこれと読み返してみたくなりますね。ひとつのプロットの種から複数のプロットの花を咲かせる彼女の想像力の豊かさに、目くるめく魅了されました。
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ここで言う“秘密ノート”とは、アガサ・クリスティーがミステリ小説を執筆するにあたって思い浮かんだプロット、アイデア、登場人物などを書きつけた創作メモとしてのノートのこと。クリスティーが週末や夏の別荘として使っていたグリーンウェイ・ハウスで、2005年に初めて、そうしたノート73冊を目にした著者が、実際に書かれた作品との比較、検証を行いながら、“ミステリの女王”の思索の跡をたどっていくという趣向になっています。 この文庫上下巻を読んでみて特に印象に残ったのは、ひとつのプロットからふたつや三つ、五つと、複数のプロットを編み出すクリスティーの創作力の高さ、幾つものバリエーションの花を咲かせる想像力…
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おおきく振りかぶって
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東の風/キラキラした彼らの輝き。チームの一体感。ナイス・ファイト!
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第11巻から始まった美丞大狭山高校との5回戦に決着がついた第14巻。表紙カバーを外して、本書の表裏のおまけ漫画を読んでしまったのは、ちょっと失敗。「ああ、終わったんだなあ」という試合後の余韻が漂うおまけ漫画「その頃の応援団」には、本書読了後に向かうのがいいですね。 ということで、西浦高校 対 美丞大狭山高校の、夏の高校野球選手権埼玉大会5回戦。試合は終盤。強豪・美丞大狭山に食らいつく西浦ナインの頑張り、ハマちゃんこと浜田良郎(ヨシロウ)引っ張る応援団の精一杯の応援に、清々しい気持ちになりました。スタンドまで含めたどよめき、チームの一体感が読み手にも伝わってくる感じ。 モモカンこと百枝(モモエ…
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アガサ・クリスティーの秘密ノート
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東の風/“ミステリの女王”の73冊のノートが導くマジカル・ミステリ・ツアーに出かけてみませんか。
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アガサ・クリスティーが、作品執筆にあたって参考にしたり、アイデアやプロットを整理したりする備忘録として使用していたノート。全部で73冊のノートを、グリーンウェイ・ハウス(クリスティーが、週末や夏の別荘として使った屋敷。詳しく知りたい方には、平井杏子『アガサ・クリスティを訪ねる旅』がおすすめ)で見つけた著者が、“ミステリの女王”の創作の秘密、作品が生まれるその道筋を検証していく研究書。クリスティーのミステリの大ファンである著者の熱意はもとより、丹念かつなかなか鋭い検証の跡が示されていて、読んでいてわくわくしました。著者のガイドに従って、クリスティーの思索の跡をたどっているみたいな感じ。 本書(…
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シャーロック・ホームズに愛をこめて
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東の風/ホームズ・パスティーシュ作品の隠れた傑作、見ーっけ。本書のトリを務める作品のパワフルな面白さに、びっくり仰天。
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シャーロック・ホームズとワトスン博士が活躍する探偵譚のパロディ、パスティーシュ作品の、国内版アンソロジー。我が国の文豪とホームズが共演する名品、山田風太郎の「黄色い下宿人」を皮切りに、予想以上に楽しませてくれました。「黄色い下宿人」を読むのは三度目くらいかな。これ、やっぱり面白かった! <僕は探偵的な仕事は大きらいなんです。>と文豪が言うところとか、風太郎先生、文豪その人の性格、特徴をよく捉えて描き出しているなあと、そんなところも楽しめましたね。 この作品に続いて収録された夢枕 獏の「踊るお人形」でのラストのもうひとひねり、星 新一の「シャーロック・ホームズの内幕」の軽快、ごきげんな遊びと、…
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愛すべき娘たち
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東の風/作者の抜群の構成力に唸る連作短篇漫画
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血のつながった母親と娘の間に生まれる愛と憎しみ、血がなまじつながっているだけにどうにもならない業(ごう)の深さ。分かっていると思っていた親友の気持ちが、いつかずっと遠い所へと離れてしまっていることを知った悲しみ。五つのエピソードのなかに、女の愛の色々な形、思いの有り様が鮮やかに描き出されていて、引き込まれました。 なかでも、思いがけない所に話が着地するストーリーの深みに舌を巻き、震撼させられた「第3話」が凄かった。お見合いした男の人柄に惹かれ、「この人となら」と思って付き合っても、結局、その男を誰よりも大切に想うことができずに苦しむ女を描いた話。このエピソードの主人公、莢子(さやこ)と、足の…
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雨無村役場産業課兼観光係
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東の風/爽やかな風薫る表題作のラストに乾杯!
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「桜祭り」のイベントで活気づく村を舞台に、銀ちゃん、メグ、スミオの幼なじみの三人の微妙な人間関係、友情と恋を描いた漫画「雨無村役場産業課兼観光係」。“あめなしむらやくばさんぎょうかけんかんこうがかり”と、ひらがなで書くとさらに長くなるタイトルにも関わらず、ほのぼのとしてのどかな味わいがとてもいけてて好きだった漫画も、今回が最終回。「えっ、もう終わっちゃうのか?!」と最初、そう思ったものの、メグがスミオのこと探すラスト十頁ちょっとのところが、すっきりとした後味のいい終わり方になっていてとてもよかったので、これはこれでよかったのかなと、最後はそんな気持ちになりました。 三人の中では、メグのキャラ…
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しあわせの理由
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東の風/途方もないヴィジョンの衝撃に、「わああああっ!」と絶叫したくなった短篇集
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主人公が体験している異様な出来事の中にいきなり放り込まれる感触があって、収録短篇の多くが、私にとっては、かなりとっつきづらい印象がありました。でも、そこを我慢して読んだ甲斐が十二分にあったSF短篇集。 途轍もない状況に置かれた主人公の“心”あるいは“意識”がどう反応するか、とか、こんな異常な事態に直面しても人間はなんとか折り合いを付けてやっていけるのだ、とかいったことが、実に深いところまで掘り下げられていたところ。すげぇなあと、ちょっと呆然としてしまった。 イーガンの短篇の味わいについて、SF作家の山本 弘が、著書『トンデモ本? 違う、SFだ!』のなかで、<いずれも唖然となるような途方もない…
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Dの魔王
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東の風/スパイたちの駆け引き、心理攻防戦がスリリング。ぞくぞくと楽しませてくれます。
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日本陸軍に秘密裏に設けられたスパイ養成所「D機関」。その長は、“魔王”の異名を持つキレ者、結城中佐。彼の手足となって暗躍するスパイたちの活躍を描いた連作短編集『ジョーカー・ゲーム』に、霜月(しもつき)かよ子が絵を付けた本シリーズ。前巻では、「ジョーカー・ゲーム」と「幽霊」の二篇が収められていましたが、本巻には「ロビンソン」(全四話)と「魔都」(一話収録。次巻につづく)が収録されています。 まず、本巻でメインとなる「ロビンソン」から。敵方の諜報機関に捕えられ、拘束されたD機関のスパイが取り調べを受ける。機関のボスである結城の意図を推し量りながら、敵方に何とかダメージを与えようとする。その辺りの…
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3月のライオン
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東の風/零のひたむきな姿に、心がじんとしびれた第4巻
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キリキリと痛む胃を抱えながら、宗谷(そうや)獅子王に挑む島田 開(かい)八段。たとえ、宗谷獅子王との力の差は明らかでも、島田八段が敢然と、前を向いて挑む姿を、傍らにいてじっと見つめる桐山 零(れい)五段。自分にまだ欠けているものを、全身吸い取り紙のようになって吸収しようとしている零の必死の姿、将棋の果てしなき道を一歩一歩、歩いていってる彼のひたむきな姿に、心がじんとしびれた第四巻でした。 <出るさ 絶対にタイトルに挑戦する そう決めている そう思わないでどうしてやっていける>と、きっぱり言い放つ二海堂(にかいどう)の顔をアップしたひとコマにも、しびれたなあ。良きライバル、良き心の友である二海…
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フラワー・オブ・ライフ
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東の風/笑いと涙、友情に恋。花も実もある、読みごたえ満点の漫画です。
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いやあ、このシリーズ全4巻、すんげぇ面白かったあ! 最近読んだ、既に完結しているシリーズもの漫画では、森薫の『エマ』に迫る面白さ、出来映えの見事さ。心に残る台詞や印象的な場面があちこちにあって、魅了されました。 一年と一ヵ月遅れて高校に入学してきた花園春太郎(はなぞの はるたろう)と、春太郎の親友となるマンガ好きで引っ込み思案な少年・三国翔太(みくに しょうた)の友情をひとつの大きな軸として展開していく学園もの漫画。 メイン・キャラのこのふたり以外にも、傍若無人な最終形態オタク・真島 海(まじま かい)、どこから見てもオカマにしか見えない担任教師・斉藤 滋(さいとう しげる)、春太郎の姉で、…
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東京クラシック地図
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東の風/名曲喫茶のゆったりと、くつろいだ雰囲気が伝わってくる一冊
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喫茶『ウィーン』に足繁く通っていた私なので、東京都内とその近辺の名曲喫茶を紹介した本書の第2楽章「“憩う” 名曲が流れる隠れ家案内」に引きつけられましたね。 まず、店のクラシックな色調と香り、雰囲気を伝える写真が素晴らしい。やわらかな照明の下、磨き込まれた木のテーブルと、座り心地のよさそうな椅子。珈琲の香り漂うなか、ヴァイオリンやピアノ、チェロといった楽器、あるいはオーケストラが奏でる音楽が流れ、それはゆったりと、心を遊ばせてくれそう。 渋谷の『名曲喫茶 ライオン』、阿佐ヶ谷の『音楽とコーヒー ヴィオロン』、高円寺の『名曲喫茶 ネルケン』『高円寺 ルネッサンス』、荻窪の『名曲喫茶 ミニヨン』…
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30%の幸せ
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東の風/キラリと光る人生のひとコマを描いて
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市井の人びとの人生に起きたひとコマを写真に収めるように捉え、彼らの哀歓を描き出す短篇の数々。どれも10頁から11頁ほどの短い作品ながら、キラリと光るものがあって、上質の人生スケッチ集を読んだ気がしました。 例えば、「パズルのかけら」という作品。一人娘が結婚して他家に嫁ぐにあたって、ふとしたことから、ジグソーパズルに熱中していく夫婦が描かれています。次第にパズルにのめり込んでいく過程で、夫婦と嫁ぐ娘、婚約者の間にあたたかな心の触れ合いがあり、そして・・・・・・という話。タイトルにもなっている“パズルのかけら”が話の中で見事に生き、ラストでぴたりとはまるようになっているんですねぇ。心憎いばかりの…
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ちはやふる
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東の風/今回もドキドキしながら一気に読んでしまいました。あー、すでにして次巻が待ち遠しい・・・・・・
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今、これほど漫画の中に没頭させてくれて、ドキドキしながら一気に読んでしまえるシリーズって、ないかもしれない。今回も、クイーン・若宮詩暢(しのぶ)への挑戦権を賭けた千早と山本由美との試合が始まって以来、わくわく、ハラハラしながら頁をめくっていました。 この第八巻で一等、心を揺さぶられたのは、かるたの真剣勝負を繰り広げたあと、敗者が見せる悔し涙のシーン。とりわけ、白波会の原田先生の背広にすがって○○が号泣するシーン。胸がいっぱいになってもうた。この悔しさあるからこそ次につながるんだな、って、なんか先日見てたバンクーバー・オリンピックでの選手たちのコメントを思い出したりして。 それと、クイーン・若…
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竜の涙
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東の風/心にほっかりと明かりを灯してくれる“ばんざい屋”に行ってみませんか。
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京都では、家庭で作るお総菜(そうざい)のことを“おばんざい”と言うのですね。その、おばんざいをメインに出している、東京・丸の内界隈の小料理屋の女将(おかみ)と、店を訪れる客との心の触れ合い、心の交流を描いた連作短篇集。 シリーズの前作の読み心地がとてもよかったものですから、本書もそこそこ期待して読みはじめました。そしたらこれが、期待以上によかった! シリーズ二作目だし、前作からかなり間が空いているし、どうかなあとちょっと心配していたのですが、ふと目頭を熱くしてくれる温かな味わいは格別。 北森鴻の手になるビアバー“香菜里屋(かなりや)”もそうですけど、こんな店がほんとにあったらぜひ行って、美…
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うさぎ幻化行
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東の風/夜行列車で行く連作ミステリの妙。先ごろ急逝した作家の遺作です。
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旗師・冬狐堂や蓮丈那智、“香菜里屋”など、魅力的なキャラクターや舞台を設定し、味のあるミステリを発表してきた北森 鴻(きたもり こう)。今年2010年1月25日に急逝した作家の、本書は遺作。お気に入りのミステリ作家のひとりであり、夜行列車の窓に“うさぎ”が顔を覗かせている本単行本の装画(宍戸竜二・SONICBANG CO.,)にも惹かれ、本書を手に取りました。 愛する男が残した“音のメッセージ”、音風景のファイルを頼りに、自分以外のもうひとりの“うさぎ”を捜す旅に赴く美月(みづき)リツ子。その旅の途上、彼女が遭遇した事件を記録していく形でストーリーが進んでいく連作短篇風のミステリ小説。のはず…
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欅の木
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東の風/大判サイズで見る谷口ジローの絵は、見ごたえありますねぇ。魅了されました。
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愛しい我が子を見る眼差しで、欅(けやき)の木を見上げる老人。ぶすっと横を向いたまま、ふくれっつらをする少女。しゃきしゃきした兄貴の話を聞くうちに、我が身の人生を振り返り、外した眼鏡のレンズを見つめる男。夫の母親に嫌われているのではと寂しく思い、うつむいて視線を下に落とす女。それぞれの短篇の中に登場する人たちの表情が魅力的で、とても身近に感じられたところ。そこがまず、印象に残りましたね。内海隆一郎の原作の素材を生かし、その味わいをうまく掬い上げているなあと。 そして、谷口ジローの画力、デッサン力、表現力の見事だったこと! あちこちで唸ってしまいましたねぇ。大判サイズ(縦210mm×横148mm…
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