|
太平洋戦争日本の敗因
|
|
@BOOKLIFE/日本いまだ変わらず
|
友人と話していて彼の祖父がインパール戦線からの帰還者であるということを聞いた。彼の父親が生まれる前に帰還したとのことなので太平洋戦争が随分、昔のことのように思えた。私自身「戦争は嫌だな。」と思う。しかし、「戦争はいけない。」とは言い切れない。それが政治手段のひとつとして存在している以上、それに代わる新たな政治手段を見つけない限り、本当の平和には繋がらない。調停の場として設けられたはずの国連の現状を見る限り、本当の平和は当分の間来ないような気がする。この本は戦争を政治手段として捉え、外交と内政の両面から政策としての太平洋戦争を分析している。この手の本はイデオロギーがちらつくことが多いが、戦争体験…
|
|
|
中国の危ない食品
|
|
@BOOKLIFE/200%のサービスとコストダウン社会の代償
|
中国食品の安全性が再び問われている。北海道で牛肉偽装事件があった時、「安価なものばかりを求める消費者も悪い。」という社長の発言があった。マスコミも世論も「単なる逆切れ発言」と捉えバッシングは更に加速した。しかし、あの発言は大変重要なものだったと私は思う。たかが牛肉かもしれないが、その生産過程に生活の糧を求めて働いている人間がたくさんいる。企業の社会責任の方が先行して取り沙汰されることが増えているが、生活の糧を得る場としての面が取り沙汰されることは少ない。消費者が「もっと安いものを同じ品質で!」を繰り返すと、やがて生産側はコストダウンが追いつかなくなる。コストダウンの波はまず、生産農家に押し寄せ…
|
|
|
本日より「時間外・退職金」なし
|
|
@BOOKLIFE/判決の先に拡がる問題
|
日本マクドナルドの残業不払い訴訟の地裁判決が原告勝訴で下りた。同時に「店長は管理職ではない。」という裁量も下された。この判決は日本マクドナルドという一企業だけでなく、飲食業界、流通業界など「店長」の肩書を有する様々な業界へと波及してゆくことだろう。本書は「サービス業の理想形」として語られることの多いマクドナルドの暗部を暴き出している。特にこれまで美談ばかりが聞こえてきていた創業者藤田田の灰色な部分に触れた点は大きい。この部分を知らないとジャスダック上場、米国マクドナルドの完全傘下入り後の会社の変化などは正確に把握できない。藤田田が日本的経営者的な「人情」によって米国マクドナルドを抑え、従業員に…
|
|
|
孫文
|
|
@BOOKLIFE/偉大過ぎたカリスマ
|
現在の中国を見ていると「もし、孫文がもう少し長命だったら・・・」と思うことがある。忘れてしまいがちだが、地球儀の表記云々で一騒動あったように依然として「二つの中国」は存在しているのだ。対立ではなく融和へ、そして「一つの中国」を掲げて多くの人間を引きつけて革命の道を進んだ孫文は途方もないカリスマである。残念ながら、彼の業績に「成功」と呼べるものは殆どないと思う。しかし、不器用であり、敢えて言うなら無策でありながら、情熱だけで革命を邁進させた男が現在の世界情勢に与える影響はあまりにも大きい。教科書では僅か、数行で語られてしまう男の人生を追ってみると、その人を惹きつける魅力に不気味さすら感じる。
|
|
|
三洋電機井植敏の告白
|
|
@BOOKLIFE/結束と崩壊
|
起業家の後継問題と企業の組織化を考える上で参考になる本。同族であったり、創業仲間の結束というのはゼロからスタートする場合、昭和期の企業がそうであったように企業のベクトルを統一するのに大いに役立つことだと思う。しかし、創業→拡大の過程を経て、いつしか創業が「神話化」してしまうと、組織に問題が生じた際に改革を行うにはその「神話」を切り崩すことから始めなければならず、それに対する抵抗は大きい。時代劇の中で「殿、ご乱心!!」と叫ぶ侍が出てくる。あの侍のように神話をどこかに封じ込めることが、できるかどうかが、創業→拡大を経て家業→企業への移行を成し遂げるための必須事項ではないだろうか。「井植家でなければ…
|
|
|
出版業界の危機と社会構造
|
|
@BOOKLIFE/「本」は消えてしまうのか?
|
出版業界の問題と危機を追及した3部作の完結編。著者は「読者」→「消費者」への変化を危機と捉えず、その後にくる反動を深く考えずに流れに迎合し、それによって生じた問題を未だに黙殺し続ける出版業界に憤りを見せる。問答形式で書かれ、柔らかく文章を追ってゆけるが、指摘と糾弾は厳しい。ちょうど、著者がこのテーマの追及を始めた頃に書店に就職し、完結編の本作が出る少し前に退職した。出版業界の片隅に身を置いていたものとして著者の検証はかなり正確で、業界全体が黙殺を続けているというのも事実だと感じた。「私が予想した通りに」というフレーズが文中で繰り返されるので、それがやや鼻につくが、その予想が全て当たっているのは…
|
|