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ほとんど記憶のない女 ほとんど記憶のない女
tau/Passage
 薄い書物だ。作品を収めている頁数は200にも満たない。そしてその中に51編の散文が収められている。リディア・デイヴィスという書き手については何の知識もなく、訳者の岸本氏の名前に惹かれて本書を読んだのだけど、とても興味深かった。 「散文」という言葉を使ってしまうのは、本書には時にはたった三行で全てが語られてしまう作品とほぼ30頁にも及ぶ作品まで様々な文章が収められているのだけど、それを小説と形容すべきかどうか戸惑ってしまうからだ。ある時代や舞台が設定されその中を行動し考察する人物が描かれているという理由で、取りあえずは小説と呼んでも差し支えのないだろう作品も一応収められている。例えばコペンハー…  全文読む 評価する

生きさせろ! 生きさせろ!
tau/BackToTheBasic
 「生きさせろ!」あまりと言えばあまりにもストレートなタイトルだ。そして本書の主張をこの上なく如実に言い表している言葉でもある。生きるための最低限の保障こそが、今求められている。 バブル経済の崩壊から「失われた10年」を経て、現在の日本は再び好景気の時期に入っているのだという。だが既に知られる通り、かつてとは異なり現在は個々人の収入の格差が広がっておりそれに伴って生活のあり方も否応なしに区分されつつある。いわゆる「勝ち組」と「負け組」というように。そうした収入の格差を生んでいる原因についてはどういう企業に勤めているかというレヴェルでの要因も然ることながら、どのような雇用形態の下に働いているかと…  全文読む 評価する

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