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格闘家のための完全減量マニュアル 格闘家のための完全減量マニュアル
JOEL/こんな減量のプロがいたのだと驚かせるに十分な内容
 「格闘家のための」とあるが、自分のベスト体重で試合に臨むことが求められるすべてのスポーツに役立ちそうだ。ボクシングなどで「減量」と聞くと、とにかく食べる量を減らし、水分摂取を減らすという過酷なイメージがつきまとう日本のスポーツ界にとっては、画期的な本と言える。 実際、著者が減量に協力したケースの95%で、食習慣が粗めだという。減量そのものもきちんとマネジメントされていないが、ふだんの食事やトレーニングも、適切なコンディショニングにつながるものになっていないらしい。 著者は、「フォルダ管理」、「起動」といったパソコン用語を用い、現代人にもすんなり受け入れやすい概念として提示している。 これは単…  全文読む 評価する

明日のコミュニケーション 明日のコミュニケーション
JOEL/新しい時代の到来を高らかに歌いあげる高揚感に、あなたはのれるか?
 『明日の広告』で知られた元電通マン、佐藤尚之さんの本だ。前著はものすごくよかったので本書への期待も大きかった。それも今、注目のソーシャルメディアの活用法を説いた本である。 正直なところ、ソーシャルメディアなど趣味的領域のもので、ビジネスには効果的でないと思っていたひとりだ。サトナオさんはそうした見方を払拭するために、この本を書いた。ずばり、これからはソーシャルメディアの時代だと高らかに宣言する。それも絶対的な確信でもってそう言い切っている。 これまでの広告分野の成功する手法はAIDMAであった。マスメディアに大きな広告を打って注意を引きつけ、関心を呼び、購入欲を刺激するというものだった。広告…  全文読む 評価する

世界チャンピオンが語る!日本ボクシング激闘列伝 世界チャンピオンが語る!日本ボクシング激闘列伝
JOEL/明日の世界チャンピオンを夢見る全ての人に捧げられる本
 歴代の日本人世界チャンピオンの素顔に迫る好企画である。ボクシングファンにはたまらない内容になっている。表紙の写真からしてすごい。辰吉など、近年の顔しか知らないから、世界挑戦してバリバリ活躍していたころの少年のような顔には驚かされる。なつかしい、こんなにあどけなかったのかと。 ここには何人もの現役もしくは過去の世界チャンピオンのインタビューが載っている。ひとりひとりボクシング観が違うのは意外だ。ボクシングというと日本では、ストイックなスポーツとしてステレオタイプ化して捉えられることが多い。特に、「あしたのジョー」に影響されて、過酷な減量をこなし、命がけで闘うボクサーのイメージが強い。 しかし、…  全文読む 評価する

ニュースの読み方使い方 ニュースの読み方使い方
JOEL/池上流はアナログ方式だが十分に通用する
 池上彰さんはNHKの「週刊こどもニュース」のキャスターをやめてからも、テレビ界でひっぱりだこだ。昨年は一時、充電のためにテレビをお休みしなくてはならないほどだった。最近、復活してふたたび各局で見かけることが多くなった。 誰しも知るとおり、池上さんの最大の特長は、話が分かりやすいことにある。時事的な話題も、その背景から伝えてくれるので、理解しやすく、ためになる。 分かりやすいからといって、深みのない話ではない。子どもや素人の水準にまで落として話すことはしない。大学の先生などの専門家が話すのと遜色ない水準のまま、分かりやすさを追求している。 これはもう、プロ中のプロだ。池上さんの著書を読むと、ジ…  全文読む 評価する

iPadショック iPadショック
JOEL/アップル社の製品とサービスに魅了されすぎないように注意
 今更ながらiPadに注目し始めるのも遅いのだけれども、いいものはいいのだから仕方がない。本書によって、iPadの魅力とアップルの戦略のすばらしさが嫌というほど理解できるようになっている。 著者はもともと近年のIT技術の中では、”iPhone”に革新的なものを見いだしている。前著の『iPhoneショック』でそのことを著している。続編を出す前に、思ったよりも早く”iPad”というタブレット端末が姿を現した。 したがって、実は、本書の根底にあるのはiPhoneが切り開く未来だ。ときどき思い出したようにiPadに話が戻る。そのくらいiPhoneが可能にしつつあるライフスタイルには驚きがある。日本では…  全文読む 評価する

昭和史 昭和史
JOEL/こうした講義録を今のうちに読んでおきたい
 学校では昭和史はあまり習わない。入試にもあまり出ないし、3学期に当たるので、駆け足で済ませられてしまう。 そのために現代日本人にとって大切な昭和史の理解が不足している。「大切な」というのは、日本に多大な被害をもたらした戦争から学ぶべき教訓が、そこには詰まっているからである。 今でも、終戦記念日がちかづくと新聞・テレビで太平洋戦争のことが取り上げられるが、それは65年以上を経てもなお日本人にはあの戦争の振り返りが十分にはできていないからであろう。 しかし、あの戦争ほど冷静に検証するのがむずかしいものはない。 そんなときに、満州事変から日中戦争、太平洋戦争、そして終戦までを生き、当時の時代の動き…  全文読む 評価する

ビジョナリーカンパニー ビジョナリーカンパニー
JOEL/企業経営の成功は一夜にしてはならずを教えてくれる
 企業経営者や幹部社員が期待して手に取りそうな本である。実は、いい本ではあるのだが、即効性のあるヒントは得られない。経営のためのヒント集なら、ほかのビジネス書にあたった方が早い。 だからといってがっかりするのは早合点だ。優良企業を複数分析すると、共通して、こんな企業風土が見られるのですよと教えてくれるのだから、一読くらいはしてもよさそうだ。 著者が分析の対象にした企業は11社。フォーチューン誌が選ぶアメリカの代表的企業500に名前が載ったことのある1435社の中から3つの条件を満たす会社に絞ったのが、11社である。 株価が市場平均の3倍を超えるパフォーマンス。それまで凡庸な企業だったのが、ある…  全文読む 評価する

単純な脳、複雑な「私」 単純な脳、複雑な「私」
JOEL/脳はウソをつかない正直者
 脳科学研究の最前線の話を母校の高校生たちにしてみせた講義録が本書である。したがって、とても読みやすく分かりやすい。 第1章は全校生徒へ向けた講演。第2章から4章は、さらなる集中講義を希望した9名の生徒への講義だ。したがって、理系の書物は苦手という人は第1章だけを読むのでも良い。 しかも、本書のための特設サイトが開設されており、10ほどの関連図版や動画を楽しむことができる。 紙の書籍では見せられないものを、この特設サイトで体感させてくれるのだ。紙の書籍とウェブとが融合をして、楽しみを広げてくれるのが本書の特色である。  人間の探索活動に関して、残された研究の最後のフロンティアは人間自身にある。…  全文読む 評価する

フェルマーの最終定理 フェルマーの最終定理
JOEL/数学の真理を解き明かす楽しさ、情熱、ほろ苦さ・・・あらゆることを教えてくれるベストな本
 フェルマーの最終定理と言えば、数学にいくらかでも関心のある人なら一度は耳にしたことがあるはずだ。数学の分野には長きに渡って、証明がなされていない「数学的予想」が存在する。フェルマーの最終定理もそのひとつだ。ほかにもポアンカレ予想などがある。 1世紀やそれ以上も証明されずにいる、これら数学上の難問に多くの数学者が挑んでははねつけられてきた。フェルマーの最終定理は、なんと350年にもわたって、証明されずに来た。考案したフェルマー自身は、驚くべき証明を見つけたが、余白に書くには狭すぎるという理由で示していない。 この思わせぶりな書き残しが、多くの数学者を虜にした。数学者としての人生を棒に振った者も…  全文読む 評価する

考えない練習 考えない練習
JOEL/巻末の対談が面白い。小池氏の経験値と脳研究者の科学的思考がフュージョンする
 小池氏の著書は3冊目になるが、結局、同じことを繰り返し述べている。よーく、観察して得た結果だから、同じ結論に達するのは当然だろう。 3冊目にして、はっきりわかったのは、原始仏教の座禅修行を通じて得たことがらを、懸命に世の中に伝えようとする著者の真摯な態度だ。行動する住職といった感じだ。 座禅修行では、心を落ち着かせて、思い浮かぶことを冷徹に観察する。それも相当に徹底しておこなう。心をむなしくしても、どうしてもいろんな考えが脳内を駆け巡る。それがどんな風にわき起こり、その結果として、心の平安を損なうかを論述している。少々、冗長な印象も受けるが、それが我々の心の中の動きそのものだから、しっかりな…  全文読む 評価する

苦しまない練習 苦しまない練習
JOEL/自分の心の動きを客観的に見つめるだけで楽になれる
 相変わらず小池龍之介氏は人気である。本が続々と出て、よく売れているようだ。私にとっては『煩悩リセット稽古帖』に続く2冊目である。 本書の冒頭にいきなり「私は苦しむのが好きなのです」とある。意表をつく言葉が置かれる。たしかに小池氏の言うように、ほとんどの人が「苦しまないで生きられたら」と願うはずなのに、苦しんでいる人が減る気配はいっこうにない。 今は長く続く不況、震災、原発事故などの外部要因が大きいが、いつの時代にも何かしら苦しんでいる人がいる。それも相当数に。だとすれば、私たちの心のうちに原因があると考えるのも自然だ。 それを突き詰めたのが、小池氏であり、集約したのが本書である。といっても小…  全文読む 評価する

北極グマの四季 北極グマの四季
JOEL/物語と科学情報と伝承文学とが織り込まれている面白い作りの本
 初版は1976年だから書籍としては古い。1990年に法政大学出版局から再度刊行されたのが本書だ。ただし、ホッキョクグマの生態は数十年程度では変わらないから、関心のある人は読んでみると、意外な楽しみを与えてくれる。 著者はホッキョクグマの母子3匹の物語と平行させる形で、ホッキョクグマについての資料を紹介していく。この構成のために、なかなか気の利いたおしゃれな書物となっている。物語だけであれば、絵のない「シートン動物記」となるところだが、この資料の論述のおかげで、互いを参照しながら読み進める読者には、新たな楽しみがもたらされる。 実際には、極寒の地で、3匹のクマにこんなに密着できるわけはないので…  全文読む 評価する

野村ボヤキ語録 野村ボヤキ語録
JOEL/野村監督のような人が会社の上層部にいたら、さぞかし業績もあがるだろう
 2009年に楽天監督を最後に球界から退いた野村監督のぼやき語録の集大成のような書物だ。しかも新書で読める。 私は野村氏のことを1990年にヤクルトの監督に就任してからしか知らないが、何度もリーグ優勝を果たし、3度日本シリーズを制した名監督といった印象を持っている。「ID野球」を売り文句に、大活躍した。つまり考える野球を導入した。 プロ野球選手は、天性の運動能力に恵まれているので、考えた野球にはなかなかならない。バッターなら来た球を叩く、ピッチャーならストレートで押す、キャッチャーは型どおりのリードをしておしまいになることが多い。 野村監督は、バッターなら相手投手の特長をつかんで狙い球を絞らせ…  全文読む 評価する

考える・まとめる・表現する 考える・まとめる・表現する
JOEL/なんでもアメリカ式がいいわけではないが、すぐれたものはどんどん取り入れた方が得である
 『頭がよくなる「図解思考」の技術』(永田豊志著)、『ファシリテーション・グラフィック』(堀 公俊・加藤彰著)に続いて、図解式思考の指南書をさらにもう1冊読んでみた。 冒頭からアメリカ礼賛なのが分かる。この手の礼賛本は、すぐに読む気をなくしてしまうものだが、何でもいいから仕事術のヒントを見つけたいという気持ちから読み続けた。 すると意外に、面白い。著者が言うほどアメリカはすごくない・・・と内心反発しながらも、ひかれていってしまった。こうした教育法を受けていれば、いい企画をひねり出すのも案外かんたんになるのかもしれないと感じた。 サークルマップ、バブルマップ、ツリーマップ、フローマップ、マルチフ…  全文読む 評価する

ファシリテーション・グラフィック ファシリテーション・グラフィック
JOEL/図解式思考の指南書としては決定版ではないだろうか
 先日読んだ『頭がよくなる「図解思考」の技術』(永田豊志著)では、図解式で考えるのは、難易度が高そうだが、意外に使えることを知った。本書は、図解式思考法の指南書としては、それを上回る出色の出来だった。 『ファシリテーション・グラフィック』は、サブタイトルの通り「議論を見える化する技法」を教えてくれる。毎回会議で思うような結論が出ない、だらだらしてしまう、無駄話が多い、脇道にそれる、などの悩みを抱えている人には最適の本だ。会議の運営を任される中堅社員あたりに喜ばれそうな内容だ。 会議をするにしても、こんな風にすれば、かくも生産性があがるのかと感心するような技法がふんだんに盛り込まれている。会議の…  全文読む 評価する

寿命はどこまで延ばせるか? 寿命はどこまで延ばせるか?
JOEL/老化の仕組みを理解すれば、今を健康に生きるヒントが見えてくる
 親しみやすそうな書名だが、最初の方はミトコンドリアや細胞分裂などの話題が中心だから、高校や大学の生物の講義を受けているような感じだ。途中から人間の寿命の話になって、俄然面白くなる。 生物は生きているあいだ、細胞分裂を起こす。一般に「代謝」といわれる過程を維持して、個体の生命を確保するわけだ。この分裂の回数の限界は生物によって決まっている。ヒトは約50回である。これは専門的な呼び方でヘイフリック限界という。50回分裂を繰り返すと、その細胞は死んでしまう。そこから導きだされるヒトの最大寿命は120年となる。フランスのジャンヌ・カルマンさんの122歳がそれだ。 ちなみにヘイフリック限界は、マウスで…  全文読む 評価する

はじめてのSkype5 はじめてのSkype5
JOEL/タダほど高いものはないが、今のところ便利さが上回っている
 スカイプの利用が急速に広がりだした。何しろスカイプ同士の通話は無料である。バージョンアップを重ねて、ソフト的にも安定し、洗練されてきているそうだから、無敵である。 本書は、スカイプの基本的な操作から知りたいという人にはうってつけだ。基本から応用まで、懇切丁寧に説明されている。ユーザーの視点に立って、必要十分な情報がまとめられている。 複数の相手と電話会議するときが、もっともスカイプの強みが生きる場面だろう。国内外を問わずに、スカイプユーザーを招待して話ができる。ただし、「会議通話」は上限25人、「グループビデオ会議」は上限10人だから、会議を招集しようとする人は、人数に気をつける必要がある。…  全文読む 評価する

頭がよくなる「図解思考」の技術 頭がよくなる「図解思考」の技術
JOEL/図解思考は新たな知的生産の技術だ
 いわゆる知的生産の技術に類する本だ。これができれば、たしかに仕事のレベルが上がりそうだ。付加価値の高いアイデアもどんどん出ることだろう。 相手と話をしながら、あるいは会議に出席しながらメモを取る。これは誰しも日々している行為だ。著者は、それを文字による箇条書きではなく、ひたすら「図解」していくことを勧める。 基本的に”四角形と矢印”で表していく。いたってシンプルだ。著者は「理論」、「基本」、「応用」、「実践」の四段階に分けて、手ほどきしてくれる。 なるほどと思ったり、これならできそうだと乗り気になったり。一方で、うーん、すべてを図で表すのが本当に妥当なのか・・・、と考え込んだりもしてしまう。…  全文読む 評価する

煩悩リセット稽古帖 煩悩リセット稽古帖
JOEL/心を解放し、楽に生きるための知恵が満載
 最近、近所の書店で、この著者の本が何冊も平積みされているのを見た。ちょっとした小池ブックフェアみたいな感じだ。 そんなに人気があるのかと、試しに一冊手に取ってみた。とりわけ易しそうな本を。それが本書である。項目ごとに四コママンガがあり、分かりやすい文章が続く。 いや、驚いたこと。見かけは平易だが、内容は極めて深いのである。俗世を生き抜いていくための知恵がたくさん書かれている。それはそう、お釈迦様の言葉を考え抜いた著者が、現代人の文脈で語ってくれているからだ。 つまらないことで迷ったり、腹を立てたり、悩んだりしているのが、小池流お釈迦様の説法で解決されていく。実際の解決は読者に委ねられているが…  全文読む 評価する

子どものスポーツ障害 子どものスポーツ障害
JOEL/子ども向けスポーツ医学の基本書としておすすめ
 子どものスポーツ障害の事例を、体の部位別に分かりやすくまとめてある。 子どもは小さな大人ではない。骨なら、まだ完成しておらす、その端は成長できるような構造になっている。大人は骨が完成し、端が閉じているのだ。 したがって、骨折も大人のような骨折とは違い、「若木骨折」と呼ばれる、骨がしなって曲がり折れる骨折の仕方をすることがある。 こうした子どもの体の特徴を理解しないと、スポーツ障害をまねくということだ。少年野球のリトルリーグでの投げすぎのために、肩や肘を壊す話はよく知られている。一般には、変化球を投げさせたり、エースに連投をさせて、そうなってしまうと思われている。 著者は医師でもあるので、どう…  全文読む 評価する

真説大山倍達 真説大山倍達
JOEL/こういうとてつもなくスケールの大きな人は21世紀にも現れるのだろうか
 極真空手の創始者である大山倍達総裁が死去したのは1994年である。なんと17年も経過している。大山総裁なき後、後継者をめぐる騒動はあったが、依然として総裁の存在感は大きい。ほかに比べるものがないほどである。 現在の実戦空手(フルコンタクト空手)は、もとをたどれば、すべて極真空手に行き着く。極真は実戦空手の源流であり、大山総裁はその父である。 著者は、伝説化している大山総裁の真実を確かめたくて、さまざまな調査をして、本書を著した。特に、終戦から7年後に、全米各地を空手のデモンストレーションのために回ったあたりの記録を懸命に掘り起こそうとする。 「空手バカ一代」で虚実ない交ぜになっている大山総裁…  全文読む 評価する

ヒクソン・グレイシー ヒクソン・グレイシー
JOEL/400戦無敗のヒクソンが格闘技を通じて人生を語る
 ヒクソン・グレイシーは400戦無敗と何度も語られ、その強さは神話化している。実際、日本のリングでも活躍し、すべての試合で勝利を収めた。そのヒクソン・グレイシーの本が出たのだから興味深い。 驚いたのは、いたって謙虚で率直であることだ。見るからに風格があり、自信満々に見えるヒクソン。しかし、自分が負けるシーンもイメージして、トレーニングを積んでいたと語る。 何が起こるか分からないから、いろんな事態を想定して、トレーニングを積む。あのヒクソンにしてそうなのだった。柔術から学んだことは、その多くが人生訓にもなっている。 ヒクソンですらそうなのだから、凡人などなおさら、謙虚かつ柔軟でなくてはならないと…  全文読む 評価する

古武術で毎日がラクラク! 古武術で毎日がラクラク!
JOEL/荻野アンナによる実践が甲野の身体操作法の妥当性をユーモラスに確かめる
 甲野氏は古武術研究家だが、いくつかの本を見てみると、身体操作法の研究家と呼ぶ方がふさわしい感じがする。闘いに勝つための最適法を探るというような武道家ではない。 甲野氏の特徴は、かつて自分が学んだ剣術などを、自分なりに納得いくまで調べ上げ、武術としての動きを極めようとしている点だ。先人の残した考えをそのまま鵜呑みにするのではなく、しっかり検証した上で、甲野氏流の身体操作法にまで高めている。 その動きをなるほどと受け止める人もいれば、それは違うのではないかと懐疑的に見る人もいるかもしれない。ただ、徹底した研究の跡には、誰しも共感を覚えることだろう。 甲野氏が指導する動きを読者が試そうとしても、相…  全文読む 評価する

試練が人を磨く 試練が人を磨く
JOEL/先入観なく読めば、刺激されるところが大きい桑田投手
 ある人にとっては甲子園のヒーロー、またある人にとっては巨人のエース、またある人にはメジャーリーグに挑戦した向上心の人。桑田真澄は、各年代の野球ファンにいろんな形で記憶されている。すでに何冊かの本を出しており、素顔ものぞかせてくれている。 本書で一番興味深かったのは、高校一年生の夏に甲子園に登場したときのエピソードである。 中学でも地区大会レベルでは優勝していたが、PL学園に入学直後は、特段の目立つものがなく、外野の球拾いに甘んじていた。その外野からの返球の様子を見ていたコーチに注目され、特訓を受けたあと、PL学園を甲子園優勝に導くまでになる。その期間わずか数ヶ月。清水氏の特訓も、桑田だけスク…  全文読む 評価する

迫るアジアどうする日本の研究者 迫るアジアどうする日本の研究者
JOEL/科学技術政策の担当者に届いてほしい本
 毎日新聞の科学環境部は、ほかの新聞社の科学部とくらべて、扱う話題が果たして科学的な話題かどうかという点に、いい意味でこだわりが強い印象がある。だから読んでいて、面白い。 その毎日新聞・科学部所属の記者が「理系白書」という名の本をシリーズで出している。これは3冊目だ。新聞社らしく、根本に横たわる問題を次々にえぐり出す。 書名の通り、アジアに追い上げられ、危うい日本の科学技術というのがテーマだ。本書が書かれた頃は、日本人のノーベル賞受賞者が相次ぎ、山中伸弥教授らによってiPS細胞が発見されるなど、日本の底力に歓喜の声がわき上がっていたのだから、冷静に足もとの危うさを指摘する着眼点のよさが感じられ…  全文読む 評価する

関西人の正体 関西人の正体
JOEL/関西への誤解を解消するのに役立つかも
 美人論、桂離宮、霊柩車など、ユニークな視点で文化を読み解く井上章一の本としては、かなり軽めの本だ。関西人の正体とは言っても、大まじめに論じているわけではない。著者も言うように、そもそも神戸が抜けている。関西人と何らかの接点のある人が、読んで面白がるような本である。 著者は、関西は没落しつつあるという認識のもとに、本書を書いている。これは、繰り返し出てくる。 例えば、92年の夏に、NHKラジオ大阪放送局が9時間の間、大阪弁だけで放送しようという企画を立てて実行した。NHKは標準語なるものを、全国津々浦々にまで押し広げてきた放送局だから、ここに大阪弁を守ろうという発想が生まれたこと自体、先行きが…  全文読む 評価する

インドの時代 インドの時代
JOEL/近年の日本社会の変化も大きいが、インドのそれはもっと大きい
 本書には大きく3つの要素が盛り込まれている。「消費社会」、「宗教」、「政治」である。 インドは、かつてのイメージとは異なり、中間層が消費社会入りしている。英語を使う仕事に就き、ある程度豊かになった層が、きれいなマンションに住み、ショッピングモールでの買い物を楽しむ。家電製品に囲まれ、物質的豊かさを享受する。聖地にもパックツアーで出かける。一方で、ストレスの多い生活に疲れ、癒しを求める。カルト的宗教もみられる。ヨガは外国で評価されているのを知り、健康法として取り組むという具合だ。 こんな風に書いていると、まるで現代の日本人の生活とだぶって見える。いや、米国の生活だって、こうだろう。つまり、消費…  全文読む 評価する

プロスポーツ年鑑 プロスポーツ年鑑
JOEL/2010年のスポーツの感動をぎっしり詰め込んだ一冊
 本書は2010年のスポーツの記録集である。相撲、野球、サッカー、ボクシング、競馬など、主要スポーツの成績上位者やチームの名前、数字がずらりと掲載されている。したがって、スポーツ指導者の書棚や、新聞・テレビの報道部の収蔵庫には、毎年発行される、この年鑑が並んでいることだろう。 各競技の「シーズン総括」の欄は、2010年の出来事を振り返っているので、読者の脳裏に名場面がよみがえってくる。 例えば、白鵬が双葉山の69連勝を超えそうな勢いで63個の白星を積み重ねていた頃。それは盤石の横綱相撲であった。そして、ついに稀勢の里に黒星を喫して、連勝が止まったときの白鵬の複雑な表情。見ていて息が詰まりそうに…  全文読む 評価する

動物の狩りの百科 動物の狩りの百科
JOEL/動物の世界へのよき案内役になってくれる
 一見すると、いろんな動物の生態を淡々と記述した図鑑のようにも感じさせる体裁だ。しかし、内容はまるで違う。54種の動物を、まるでその場で観察しているかのように描写している。 描かれている動物はもちろん、本全体がひとつの生き物であるかのように生き生きとしている。95年発行なので年数は経っているが、動物の生態が15年程度で変化するわけはないので、今でも十分に通用する読み応えを保っている。 例えば、ハヤブサは飛行速度が速い鳥として知られているが、複数の論拠を持ち出して、その最高速度を推定する。著者は、スピードガンなどを用いたドイツでの実験から時速350kmとし、それまで言われていた時速400kmもあ…  全文読む 評価する

チェルノブイリの森 チェルノブイリの森
JOEL/チェルノブイリ事故後の貴重な記録。そして今後の課題が見えてくる
 福島第一原発事故以来、放射能汚染の恐怖にさらされる日々。野菜やお茶の葉、肉牛などから、次々と許容レベルを超えた放射能が検出される。 「ただちに健康に影響が出るレベルではない」と繰り返される。たしかに、急性の放射線障害を起こしたという話は聞かないが、長期にわたる被爆の影響はどうなのか? 信用できそうな答えを示してくれる専門家が見あたらない。消えない不安。経験のない事態。 いや、大きな原発事故は福島第一がはじめてではない。チェルノブイリ原発事故が先例だ。あの事故も、周囲に広大な汚染地区を生みだした。 1986年4月に起きたチェルノブイリ事故。その影響を調べれば、福島第一の事故後、何が起きるのか、…  全文読む 評価する

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