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白昼堂々 白昼堂々
うさしー/続き、読むかなあ・・・
凛一が体調を崩し寝込んでいる間に、高等部への進級試験を従姉の省子が替え玉として受けることになったことから話は始まる。長野まゆみさんは始めて読む私は、このインパクトのある出だしで「あっ、これは当たりかも」と期待したのだが、正直、外してしまった感がぬぐえない。文面の雰囲気は好きなのだが、どうにも中途半端な感じがするのだ。それはこのお話が同性間の恋愛をテーマとしているのに、全て都合良過ぎて不自然だからだと思う。登場する人物達は同性間の恋愛に対し、そういう性向の持ち主だったり、抵抗を感じないタイプだったりだし、主人公の凛一は、女性と間違えられるような容姿で、すぐに倒れて入院してしまうような虚弱体質、し…  全文読む 評価する

マールスドルフ城1945 マールスドルフ城1945
うさしー/タイトルは原題「神話獣」の方が好みだったなあ
1945年、親衛隊大尉フランツ・シュミットはアドルフ・ヒトラー総統から「赤い顔の敵を探し出し、殺せ」と指令される。赤い顔の敵は極めて危険な存在であり、東洋人の顔をしている。ヒトラーはそれを幻視し、敵の抹殺の使命はシュミットであると直感したという。なんとも不可解な命令に戸惑いつつも、シュミットは赤い顔の敵を探しに奔走する。父を殺された小林昇は、疎開先マールスドルフ城でシュミットと出会う。昇は父を殺したのはシュミットではないかと疑っていた。シュミットと昇を中心に物語は進んでいくのだが、時々しか登場しないヒトラーの存在が非常に大きい。シュミットはベルリンが陥落して、ヒトラーの亡き後も使命を果たそうと…  全文読む 評価する

朽ちる散る落ちる 朽ちる散る落ちる
うさしー/クライマックスが近いよという気配がぷんぷん
いよいよVシリーズも9冊目です。ここまでのVシリーズは、登場人物はかなりアクの強いキャラクターばかりで、しかもまだ裏があるような雰囲気を漂わせながらも登場してこない。そしてシリーズでのポイント(であろう・・・多分)エンジェル・マヌーヴァもそう出てこない、といった感じでした。このままの流れで、無難にシリーズも終わってしまったらつまらないなと思っていたら、ここにきて一気に盛り上がってしまいました。まず、小田原長治、纐纈苑子といった懐かしいキャラクターや、なかなか出てこない各務亜樹良といった人達が登場します。話もでかいです。宇宙船を舞台にした密室殺人と地下室で起きた密室殺人です。大きく広げられた話が…  全文読む 評価する

角川文庫 遭難者 角川文庫 遭難者
うさしー/小説!?
またもやってくれました。文庫本なのにBOX。しかも二冊組。最初に読むのは青い冊子の「追悼集」北アルプスの白馬岳から唐松岳への縦走途中、不帰の嶮で滑落死した笹村雪彦。彼の存在と彼への思いをまとめたのがこの冊子だ。追悼集というものに書式というものがあるのかどうかは知らないが、良くまとめられた冊子だと思う。収録されている山岳地図等を見ながら、岳友会の報告書や雪彦の母、妹の手記を読むと滑落事故までの様子がよくわかる。それと同時に雪彦を取り巻く謎が浮かびあがる。そして母の死・・・そして二冊目の冊子、橙色の「別冊・追悼集」こちらは追悼集が完成し、また家族を失い、一人ぼっちになってしまった妹・千春が真実を見…  全文読む 評価する

少年トレチア 少年トレチア
うさしー/掴みはオッケー、でも・・・結局、なんだったの?
郊外の大型新興団地「緋沼サテライト」では残忍な事件が続いている。ターゲットは動物に限らず老若男女、誰でもよい。犯人は白布の学帽を被り、白い開襟シャツに半ズボンの少年、「トレチア」「ギジツダ」の言葉を残し惨殺を繰り返してゆく。冒頭、TV取材のヴィデオテープや現場となった公園の管理日報、また雑誌の投稿などにより、この事件が紹介され、読者は一気に物語の世界に引き擦り込まれてしまう。そして子供ならではの残虐性(もちろん物語としてです。現実だったら怖すぎです)が語られつつ、「緋沼サテライト」のかなりヒネた住人たちの関係も明らかになってゆく。サテライトの奇妙な住人が入れ替わり立ち代り登場し、視点がくるくる…  全文読む 評価する

左手首 左手首
うさしー/暗い気持ちになれます
「内会」「徒花」「左手首」「淡雪」「帳尻」「解体」「冬桜」の七編からなる短編集。あまり楽しそうではないタイトルが並ぶ。そう、この本は犯罪者話の短編なのだ。そんなつもりはなかったのに犯罪者になっていく。そこで考え直せば良いのにできない。後戻りができなくて突き進み、本人がどうにも出来なくなるまでが描かれる。どうしても犯罪者が主人公なので、応援をしたくなってしまうのだが、やはり犯罪者に明るい未来はない。物語としては途中で終わりみたいな終わり方だが、その後の展開が想像ついてしまうのが犯罪者の悲しさだろうか。  全文読む 評価する

砂漠の王国とクローンの少年 砂漠の王国とクローンの少年
うさしー/子供向けとナメてかかっちゃあいけません!
これは面白い!児童文学かと思って読み始めたのだが、いやいやとんでもない!大人が読んでも十分、いやそれ以上に面白い。舞台は麻薬栽培・取引によって築き上げられたオピウム国。この国では140歳にもなるエル・パトロンが全ての権力を握り、全てがエル・パトロンに従っている。そして従うことができない者や反感を買ってしまった者は、脳にコンピューター・チップを埋め込まれ、イージットと呼ばれる意思を持たない奴隷にされてしまうのだ。主人公マットは、この独裁者エル・パトロンのクローンとして生まれてきた。クローンゆえに軽蔑され、虐げられ続けていくマットが、いかにして生きるのかがこの物語だ。想像上でしかなかったクローン技…  全文読む 評価する

クリスマス黙示録 クリスマス黙示録
うさしー/多島斗志之、意外にもアクションものもイケル人だったのですね!
12月のワシントンDC。日本人の留学生カオリ・オザキは14歳の少年を車ではねてしまう。少年の非が認められ、カオリは罪に問われることはなくなったが、少年の母親ヴァルダ・ザヴィエツキーは納得できず、復讐を宣言し姿を消す。カオリの警護を命ぜられた日系FBI捜査官タミ・スギムラは彼女を守りきれるのか・・・簡単にあらすじはというと以上のような説明でしょうか。でもこれだけだと、ただアクションものというだけの気がしますが、読んでみるとちょっと違います。もちろんアクションものとしても楽しめるのですが、さすが多島斗志之。人種の壁、というか日本人とアメリカ人の意識の違いというものが、この物語の下地にはあるのです。…  全文読む 評価する

不思議島 不思議島
うさしー/濃縮された推理小説として楽しめます。
瀬戸内海の伊予大島へ帰るフェリーの船上で、中学教師のゆり子は、島の診療所に赴任してきた里見と出会う。村上水軍にまつわる怪奇現象の話をきっかけに二人は親しくなってゆく。そして里見は十五年前のゆり子の誘拐について関心を見せていく。舞台は外部との交流があまりない島である。いうならば閉ざされた世界で展開されるこの話は、最後まで気を抜くこともなく、一気に読める。表面上、ゆっくりと話は進んでいるように見えるのに、推理小説としての話が目を離すことができない。十五年前の誘拐。その真相は判明するのか。里見は何故興味を示すのか。里見に惹かれてゆくゆり子の想いは報われるのか。推理小説として十二分に堪能できたのに、モ…  全文読む 評価する

ZOKU ZOKU
うさしー/脱力系、人を食った話
森博嗣さんの本の装丁といえば「とってもオシャレ」で「凝っている」といつも感じていましたが、この本はまた「カッコイイ」です。表紙も近未来の下町みたいなイラストで、表紙のカバーをはずすとギンギラギンの銀。表紙をめくれば目も覚めるような黄緑。私は文庫本派なのでハードカバーの本は基本的には買わないのですが、あまりのカッコ良さにつられてつい買ってしまいました。「ZOKU」このタイトルからイメージしたのは「族」=「暴走族」だったのですが、正解は「暴悪戯族」とでも表現すれば良いのでしょうか。真面目に社会を相手に悪戯をするぞという集団。もちろん「科学技術禁欲研究所(TAI)」という悪戯撲滅を目的とする対抗組織…  全文読む 評価する

スカイ・クロラ スカイ・クロラ
うさしー/この作品だからこそのあの装丁だったのね
森博嗣さんの作品は独特の雰囲気があるのだが、特にこの作品は森博嗣色が濃い。主人公が見たり、聞いたり、体験したり、考えたりしたことだけが語られている。その淡々とした語り口は、ともすれば退屈になってしまうのだけれども、読んでいくと映像が浮かんでくるようで厭きることはない。私は文庫本版で読んだのだが、最後まで読んだ時、ハードカバーのあの美しい装丁を思い浮かべた。これから読む人はぜひハードカバーで読むことをお勧めします。装丁を眺めちゃう事、間違いナシです。  全文読む 評価する

脳男 脳男
うさしー/「その後」が知りたくなるような一冊
連続爆弾犯の一味と見られる男が逮捕された。名前は鈴木一郎。もう、この段階で楽しくなってしまった。なんで「脳男」?いろいろ想像をかきたてられるシンプルなタイトルだけでもたまらないのに、「鈴木一郎」なんて!記入見本でよく見かけるこの名前。他の登場人物が茶屋(ちゃや)さんだの空身(うつみ)さんだの入陶(いりす)さんだの難しい名前の人がいるのに、物語のキーパーソンが鈴木一郎。最高です。そしてこの鈴木さんが心のない謎の人ときている。医師の鷲谷真梨子は、鈴木の正体を明かそうとするが、探れば探るほど謎に包まれていく。そして爆弾犯の犯行は続く。鈴木さんの正体は?という推理小説の面白さと、連続爆弾犯とのスリリン…  全文読む 評価する

捩れ屋敷の利鈍 捩れ屋敷の利鈍
うさしー/ファンサービスの一編と言っていいのではなかろうか?
Vシリーズ8作目。7作目も番外編的印象があったけど、これは完璧に番外編。なにせ登場するのは保呂草潤平だけなのだ。お馴染みのメンバー、瀬在丸紅子も小鳥遊練無も香具山紫子も登場しない。その代わりといってはなんだが、S&Mシリーズから西之園萌絵と国枝桃子が登場する。この登場人物を見ただけでもなんでVシリーズ?といった気がする。登場人物が番外編なだけに、今回のお楽しみどころも一味違う。美術品エンジェル・マヌーヴァが観たくてやってきたお屋敷で、保呂草は西之園萌絵と出会い、そこで密室殺人に遭遇してしまうのだが、この事件をめぐっての保呂草さんと萌絵ちゃんの駆け引きが新鮮だ。今まで抱いていた保呂草さんのイメー…  全文読む 評価する

ガニメデの優しい巨人 ガニメデの優しい巨人
うさしー/このシリーズは順番に読まないとダメですよ。
二千五百万年を旅し、現代のガニメデにガニメアンが戻ってきた!凄い、凄すぎる!前作「星を継ぐもの」で話題になっていた巨人・ガニメアン。もう滅んでしまったと思っていたのに生きていた。しかも宇宙船に乗ってやってきた。説明を読んでも理屈がよく理解できないが、とにかく凄いことになってしまった。人類と出会い、その科学力をもって対話を可能とし、地球にまで降り立ってしまった。前作でそのあまりに壮大な物語に驚かされたのに、この世界の舞台設定、世界観、改めてスケールの大きさに驚いてしまった。ここまできたら次作「巨人たちの星」では何が起こっても驚かないぞ!(と気合を入れてから読むことにしよう)  全文読む 評価する

最悪 最悪
うさしー/転がりはじめたものを途中で止めるのは難しいこと?
不況に喘ぎながら細々と工場を営む工場主は騒音を巡り近隣と揉めていた。家庭の事情を抱える銀行員はセクハラに悩んでいた。その日暮らしを送る青年はヤクザに追われる破目に陥っていた。これだけでも十分状況は悪いのに、どんどん事態は悪化していく。物語は600ページを超える長編である。そのうち2/3以上をかけて三者三様、ドロ沼化の過程が描かれる。「どうしてそうしちゃうのよ〜」「もう止めた方がいいって!」「うわ〜、それは…」等々、読み手の心の中の叫びに反して三人は突き進み、もうどうにもならない状態になってしまう。三人分の最悪の状況が描かれているのだが、個人的には工場主の家族や近隣との関係をもっと深く語って欲し…  全文読む 評価する

アルケミスト アルケミスト
うさしー/気軽にサクサク読んで宝の言葉をみつけよう
ストーリーとしては、アンダルシアの草原で羊飼いをしている少年が、エジプトのピラミッドに宝物があるという夢をみて、実際に探しにいくというお話。ストーリー自体、特にドラマティックな展開があるわけでなく、お話自体も200ページもないので一気に読んでしまえます。この本の魅力は、少年が旅の行程のなかでいろんな人と出会い、経験を重ねていくのですが、その出会いの中で話される言葉のなかに読む人のツボをくすぐるものがたくさんあるところです。所々ちょっと難解な言い回しがあって理解に苦しみますが、なにせたくさんの言葉があるものだから、絶対ハマる言葉はあるわけで…ある意味、宗教掛かったというかそんな感じがしないでもな…  全文読む 評価する

星を継ぐもの 星を継ぐもの
うさしー/推理小説ではあじわえない壮大な謎解き物語
月で死体が発見された。それも五万年以上前の死体だ。チャーリーと名付けられたこの死体は、一体何者でしょう。こんなことから始まるこの物語は、とにかくスケールがでかい。いきなりでてくる五万年という時の単位も想像しきれないないものだし、チャーリーの謎を解明するために集まった学者達も生物学、言語学、物理学などの人類最高の頭脳を持った人間ばかりだ。それから何といっても謎自体がすばらしくスケールが大きい。チャーリーについて調べているうちに謎が謎を呼び、矛盾が矛盾を生み、どんどん謎は大きくなっていくのだ。ストーリー自体は単純明快なのだが、この謎解きの過程がたまらなくワクワクする。SFファンだけでなく推理ファン…  全文読む 評価する

センセイの鞄 センセイの鞄
うさしー/恋愛小説だったのね…がっかり。
37歳、独身のツキコさんは一人で飲み屋に行ってしまうような人だ。そこで高校の恩師と再会する。特に約束するわけでもなく、飲み屋で会えば会話を交わし、好きな物を食べ、酒を飲む。酌なんかしなくていいし、勘定も別だ。親子以上に年の離れた二人だが、この関係がいいなあと思った。センセイの唐突に始まる話も良いし、「はあ」とか相槌を打つツキコさんもいいよなあと思った。予備知識ゼロで読んでしまったのがいけなかったのかも知れないが、二人には「恋愛」して欲しくなかった。二人の年齢を考えると、ツキコさんのセンセイへの気持ちは「憧れ」程度にして欲しかったと思う。そしてセンセイはどうしてツキコさんと「おつきあい」する事に…  全文読む 評価する

奇跡の人 奇跡の人
うさしー/プロローグが絶品!…でもね〜
相馬克己は脳死状態に陥りながらも命をとりとめ、その足で立ち、歩き、また言葉をも取り戻すことが出来た「奇跡の人」だ。8年という入院生活の間に母を亡くし、たった一人になってしまっても前向きに社会復帰を果たす。しかし脳死以前の記憶を失っていた克己は自分の過去に疑問を持ち、調べ始めるのだが…克己の入院生活や退院にまつわるエピソード。母のいない家でのたった一人の生活。就職先の印刷工場の人々とのやりとり。ゆっくりと話は進んでいるにもかかわらず、人の温かさを感じる展開は目が離せなくなってしまう。特に冒頭の母から克己への手紙は、母が子を想う気持ちが切々と語られ、とても胸を打たれるものがある。不覚にも物語のプロ…  全文読む 評価する

モンテ・クリスト伯 モンテ・クリスト伯
うさしー/★10個ぐらいあげたい!
「モンテ・クリスト伯」、いわずと知れた「巌窟王」である。余りにも有名すぎて逆に今まで特別読みたいとも思わずにきてしまっていたが、ここにきてちょっと興味を引かれ、今更のように手に取ってしまった。全7巻もある長編だが、読み始めると長さを感じることもなくどんどん読み進めることができる。詳しいストーリーについては「勿体無い」のでここでは割愛させてもらうが、人間関係が入り乱れての復讐劇が繰り広げられ、とにかく面白いのである。大人が読んでこれほど面白く、またハマッてしまう物語は他にないだろう。さすがに永年読み継がれてきただけのものはある。  全文読む 評価する

おとうさんがいっぱい おとうさんがいっぱい
うさしー/「ホラー」の原点なり
この本には五つのお話が入っています。毎日夢の中で同じ人に出会う「ゆめであいましょう」がんばっても家にたどり着けない「どこへもゆけない道」家から外に出られなくなってしまった「ぼくは五階で」お父さんが増殖してしまった「おとうさんがいっぱい」壁の中にお父さんが入ってしまう「かべは知っていた」小学校中学年・高学年向きとありますが、想像してみてください、どれも怖いですよ。ありえないだけに余計怖いです。思い出してみると子供の頃って、結構怖い事を考えたりしていたんですよね。学校に行ったら自分以外が猛獣になっていて食べられちゃう夢をみたり、夢の中の自分が本当で、ここにいる自分は誰かの夢の中の人なんじゃないかと…  全文読む 評価する

六人の超音波科学者 六人の超音波科学者
うさしー/Vシリーズ、三本の指に入る面白さ!
舞台は橋が爆破され、孤立した研究所。研究所には六人の科学者と使用人とパーティに招かれた六人。そしてたまたま居合わせる事になってしまった三人。そして死体が発見されて…Vシリーズ7作目です。1作目から読んできて、これはちょっと番外編みたいな感じでかなり楽しく読めました。語り手はいつものように保呂草さんが務めているのですが、紅子さんがいままでとは違った面をみせてくれて、七夏さんも砕けてきた感じがして良い雰囲気です。いつものメンバというとマージャン仲間4人組でしたが、そこに七夏さんも入れて欲しい位です。本編は事件云々とかトリック云々とかより(もちろんこれらも大事ですが)森博嗣さんならではの言い回しや会…  全文読む 評価する

Twelve Y.O. Twelve Y.O.
うさしー/なんだかんだ言っても「生きたモン勝ち」だよ!
コンピューターウイルス「アポトーシス2」と謎の兵器「ウルマ」を使い、沖縄からアメリカ海兵隊を撤退させたテロリスト「12」。しかし目的を達成した後もテロは続く。日本とアメリカから狙われながらも何故テロを止めないのか。また「BB文書」とは何なのか。全ての謎が解けたとき、読者はそこに何を見るのだろう。   自分は何処から来たのだろう。   何故ここにいるのだろう。   どうして生きているのだろう。等等誰でもちらりと考えた事があるのではないでしょうか。しかし日々の生活の中でこんな事ばかり考えてはいられません。そんな事をしていたら生きてなんていられない。でも物語では、自分のルーツが枷となってしまい、それ…  全文読む 評価する

亡国のイージス 亡国のイージス
うさしー/ひとことで表現できない面白さ
さあ、読もうっととページを捲っていきなり引いてしまった。こ、こんなに多いの? 36も名前があるよ?とりあえず、買ってしまったのだからと途中で挫折するだろうと覚悟しつつ読み始めた。結果、登場人物の数の多さなんて物ともせず、みごとに読破してしまった。ネタバレになってしまうので、あらすじには触れませんが、とにかくみっちり中身の詰まった物語です。国を想うこと。家族を想うこと。人が生きること。一人の人間として考える機会は意外とあると思いますが、国家という単位になるとそうはないと思います。特に今は戦争を知らない世代がほとんどですし、またイラクへの自衛隊派遣の問題もあります。今だからこそ日本という国単位でち…  全文読む 評価する

倒錯の帰結 倒錯の帰結
うさしー/1粒(冊)で2.5度おいしい
見るからに面白そうな本の形態で、前からと後ろからと読めるようになっている。そして真ん中に袋とじ。前から始まるのは「首吊り島」新潟県の孤島、魚釣島・通称「首吊り島」に探偵として送り込まれた推理小説家・山本安雄が新見家でおこる連続密室殺人事件に挑む…という話。後ろから始まるのは「監禁者」東十条のアパート「メゾン・サンライズ」203号室に住む推理小説家・山本安雄は102号室に監禁され、監禁者好みの推理小説を執筆するよう強要される。201号室の住人が気付くのだが…という話。この二つの話が袋とじの部分で合体!!この形態だけでも十分楽しい仕掛けなのに、読むともっと楽しい。特に「監禁者」の中盤あたりからは今…  全文読む 評価する

倒錯の死角 倒錯の死角
うさしー/登場人物全てあやしい
一癖ふた癖あるような人ばかり出てくる。覗き趣味のアル中翻訳家、被害妄想のこそ泥、露出狂のOLの三人の関係を独白と日記から読み解いていく。直接の接点は持たないものの、観察しあっていたり、被害意識を抱いていたりとその関係は微妙なバランスを保っている。しかし、誘拐や通り魔事件などをきっかけにそのバランスは崩され、衝撃の事実が明らかになる。この事実が分かったとき、なる程と驚き、感心をしてしまうのだが、ここまで何の疑問も感じさせずに読まされてしまった悔しさ、それと同時に今までの展開をどうひっくり返してくれるのか、改めて期待してしまう。普通の推理小説だと犯人が分かってしまうと楽しみが薄れてしまう事がままあ…  全文読む 評価する

倒錯のロンド 倒錯のロンド
うさしー/のめり込んで読むと騙される
推理小説新人賞を受賞した「幻の女」この小説の原作者と盗作者の駆け引きが物凄い勢いでエスカレートしていくという、至ってシンプルなストーリーだ。登場する人物も本当に必要最小限で読みやすく、あっという間に読んでしまう。それだけに「物語はクライマックス。からくりが分かりましたか?」と出てきたときはあせった。夢中になって読んでいたので、復讐劇のような錯覚にとらわれていて推理小説だったことを忘れていたのだ。のめり込んで読んだ人ほど最後のどんでん返しはキクだろう。  全文読む 評価する

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
うさしー/子供向けのフリして大人向け?
お話としては今までのなかで一番面白い。ハリー、最大のピンチ!!に陥るが、謎になっていた部分もちょっぴり明かされ、ずっと気になっていたスネイプ先生の過去も明らかになった。憎まれ役のドラコ、クラッブ、ゴイルの三人組も悪役に徹しているし、フレッドとジョージの双子は今まで以上にはじけている。ハリーは恋をし、そして戦う仲間も増えた。だけど、いいのかな?ハリー・ポッターは子供向けに書かれたものじゃあなかったの?人間いつでも前向きに、プラス思考で捉えよう、なんてそんな上手くはいかないもの。とはいえ今回のハリーは暗いよ。不満や疑いばかりだもの。やっぱり楽しく笑える場面もないと。そしてシリーズの中で最も尊敬され…  全文読む 評価する

綺譚集 綺譚集
うさしー/…うっとり…
「耽美」この言葉がこれ程似合う本は他にないと思う。とにかく美しい。まず本屋さんへ行き、置いてあるのを発見する。なんて綺麗な装丁…表紙の女性は眠っているのか、死んでいるのか…今にも口元が動き出しそうだ。本のタイトルも良い。奇談でも奇譚でもなく綺譚なのが良い。本を手に取り、ページをめくる。各一話一話のタイトルの模様もそれぞれ少しずつ違っていたり、もくじのデザインもちょっとノスタルジックな感じがして良い。さあ、雰囲気を十分堪能したら思いっきり浸って読んで下さい。エロいんだけど、グロいんだけど、もう、なんとも耽美です。どこから読んでも良いです。行間から滲み出てくるお耽美な世界。あまりの美しさに勿体なく…  全文読む 評価する

黒い仏 黒い仏
うさしー/オカルトだねっ!
参りました。石動戯作さんのシリーズはミステリではなくオカルトだったのです。前作「美濃牛」でちょっと怪しい方向に流れてはいたのですが、「黒い仏」で決定!ミステリだと思って読むと「?」になってしまいます。だって、このオチだとなんでもアリになってしまうもの。この際、このシリーズは中国出身のアントニオをもっと前面に出して、もっと怪しくしたほうが楽しめるかも?  全文読む 評価する

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