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浜田耕作著作集 浜田耕作著作集
消印所沢/旅順の遺跡,朝鮮の古墳
 戦前から活躍していた考古学者の著述集. 研究者向け. 旧仮名遣いのもの多し(さすがに漢字は戦後の当用漢字だが) かつ,専門的.ちょっと詳しい教科書的.▼ 漢代の明器泥象と日本の埴輪との関連性(p.63-64) トルキスタンにおける仏教徒虐殺(p.127) 于蘭地方の粘土印章(p.132-134) 発掘休止の間隙に乱が起こって,宗教的情熱により破壊されたアフ【ガ】ーンの仏教遺跡(p.186) 満州や旅順の遺跡・発掘品,朝鮮半島の古墳についての考察も.▼ アフ【ガ】ーン情報は,ほぼガンダーラ美術関連のみ. しかも,それがメインというわけでも殆どなし. 専門ド真ん中の人にとってはあり難い本なのだろ…  全文読む 評価する

シルクロード美術論集 シルクロード美術論集
消印所沢/近傍一望
 故人の名を冠した美術論集. 故人にちなんだシルクロード関連の研究論文主体. 本の厚さにギョッとするが,中を開くと活字が大きいので,サクサク読める.▼ 玉座の研究というのは珍しい. 足台の現地調達(p.4) 王の権威が増すにつれ,王の足裏が大地から離れて上昇する傾向(p.27)▼ 古代イラン&アフ【ガ】ーニスタンの分銅について,というテーマもまたマイナー. 雄牛の後脚の筋肉表現(p.62) システムがインダスのものと,基本的に一致(p.73-74)▼ アフラ・マズダ神に替わるものとして,ナルセー王から選ばれたアナーヒター女神(p.130)▼ ケルン郊外のローマ軍団墓地(p.146)▼ …  全文読む 評価する

原子力屋の呻吟語 原子力屋の呻吟語
消印所沢/黄昏
 黄昏にも似た寂寥感を感じる一冊. 日本社会がこぞって原子力への情熱に燃えていた黎明期(p.4,16-17)から,スリーマイル島,チェルノブイリを経ての風向きの変化,少なくとも広報環境では厳しい昨今までを経験した著者が語るよもやま話.▼ 英国コールダーホール炉の売り込み(p.6) 色んな新しいタイプの原子炉を導入する目的(p.7) 原子炉容器のサイズ(p.10) 停電や蝋燭送電などの深刻な事態が,日常茶飯事だった日本(p.12) 火力発電燃料の調達難(p.14-15) 昭和30年代はまだ補助燃料だった石油(p.17) 外貨節約と石炭産業保護のための石油使用制限(p.18) 火力発電燃料の「流体…  全文読む 評価する

ほんとにあった!霊媒先生 ほんとにあった!霊媒先生
消印所沢/「4の倍数」仮説
 オカルト・ホラーを逆手に取ったギャグ4コマ漫画……のはずが,もはや半分近く(44.23%)が,4コマ漫画ではないというものに.▼ 主要なネタも,多少でもオカルトをネタにしたものと言えるのは,お化け屋敷(p.9)くらいで,他は    ・過剰な行動に起因するもの:完璧主義者(p.11)「今,一瞬」(p.12)マスク(p.15)プロレス知識(p.19)武闘派(p.27)「……だったりしてね」(p.25)「おやぶん」(p.31)休日(p.35)勝てる(p.41)いたたまれないもの(p.82)「何か意味が?」(p.84)かゆ(p.128)高速(p.129)自然体(p.131)   ・意表を突くもの:関…  全文読む 評価する

ソ連・ロシアの原子力開発 ソ連・ロシアの原子力開発
消印所沢/高コスト・パフォーマンス
 中村政雄『誰も知らなかったソ連の原子力』のクロスチェックのため,類書を探していて辿り着いたのが本書. ソ連・ロシアの原子炉の歴史,現状を概述した一冊. 冷戦時代からの2大核保有国であるソ連と言う国家の性質上,本書の中身も軍用炉・研究炉が主であり,商用炉に関する記述は,原子力砕氷船「レーニン」のそれを含めても,p.39-48,58-59,62の計13p,20.63%に過ぎず. 一方,当方のお目当てである原潜に関する記述は,7.2節の2p(p.59-60). 他の一,二行程度の原潜関連記述があるページ(p.24,29-30,57-59)を含めると,計8pとなる. ただし前者は,大雑把な概要のみ.…  全文読む 評価する

誰も知らなかったソ連の原子力 誰も知らなかったソ連の原子力
消印所沢/率先
 他の本にて中村政雄を知り,もっと他に何か書いていないか?と検索したら,出てきたうちの一冊が本書. グラスノスチ政策の一環による,日ソ記者相互訪問の結果,「書かれた本であり,プラウダ」紙科学部長や,ソ連側の学者なども執筆者に名を連ねる.▼ 執筆時期は,チェルノブイリ原発事故から3年あまり経った頃で,当然,本書も同事案に比較的重きを置く. 1章が全てそれ関連である他,2章以降にも各所に関連記述あり. 以下,チェルノブイリ関連記述で,保存しておきたい箇所: 1秒間に数十億個の放射粒子を放射する,185tと評価される残存核燃料(p.16) 事故直後のデータ収集の困難さ(p.16-17) 土壌の放射性…  全文読む 評価する

アフガニスタン共和国テレビジョン放送局建設計画実施設計報告書 アフガニスタン共和国テレビジョン放送局建設計画実施設計報告書
消印所沢/「理想の局」作り
 最終編である. 前半は主として,送信所の建設計画について述べられている. 原則として工事は,アフ【ガ】ーンの建設業者とする取り決め.「アフ【ガ】ーンで利用されている木材の性質及び構造強度については,資料を得られず」 亜鉛鉄板の優れた耐候性 残響特性の測定 必要の都度,自動車などにより山頂へ運び,受水槽に蓄える,送信所の用水 価格表一覧もあるが,当時の市販価格と比してどうなのか,判断するすべを持たず▼ 後半は,番組作りの上で,設備がどんな関わりを持ってくるのかについて述べている,かなり長いコラム風のページ. 本シリーズにあっては,かなり異色の存在. リハーサル室,化粧室,道具室などを欠かすこと…  全文読む 評価する

ほんとにあった!霊媒先生 ほんとにあった!霊媒先生
消印所沢/イベント巻
 留学生エマ登場,修学旅行,とイベントの多い巻. 代わりにオカルト系のネタは激減.▼殺傷力(p.11)消毒(p.13)▼ 歴史(?)ネタ:大うつけ(p.55)サッダルマ・プンダーリカ(p.61)▼ それ以外:肛門だらけ(p.10)答案(p.21)2択で(p.21)味(p.52)強敵(p.56)高校が憎い(p.59)昭和(p.71)ロケット・パンチ(p.87)引き算(p.89)3秒(p.102)翻訳(p.104)▼ガッデム(p.58)武士道(p.60)箸を使わない(p.72)▼校長対策(p.108)譲ってほしそう(p.109)「修」学(p.111)恩賞(p.115)夜行(p.120-121)(p…  全文読む 評価する

〈写真集〉原子力空母〈ステニス〉世界一周6カ月の記録 〈写真集〉原子力空母〈ステニス〉世界一周6カ月の記録
消印所沢/ステニス議員記念ルーム(笑)
 大判の写真集. 表紙がF-14トムキャットの背のアップであることからも分かるように,完全にマニア向け. 説明文も必要最低限度.(輸出を考慮したのか,英文付き) 運用ノウハウなどは,あまり記述無し.▼ 撮影者がアメリカ人だからか,バカでっかいものを,バカでかい写真(ただでさえ大判の本なのに,その上,見開き写真であることもしばしば)として,力強い構図の写真多し. また,「逆光は勝利」の写真も.▼ 暗い艦内に明るいディスプレイという対比は,よくある構図. 小さなタグボートを従えた,空母の巨体という対比も,また然り. 登舷礼. 「戦力ピークの日」 装甲艦橋 砂漠迷彩のパイロット用ヘルメットのカバー …  全文読む 評価する

身近な放射線の知識 身近な放射線の知識
消印所沢/基本ルート
 放射線に関する基本中の基本を,ハンディ・タイプに纏めた本. ただし出版年が出版年なので,原発由来の放射線の,人体への影響については,記述が殆ど無いに等しい. 本書に述べられている概論から推論すればいいのだろうが,正しく推論できる人ばかりとは限らないわけで……▼ まずは計測関連: 「ウィルソンの霧箱」とは?(p.6) ガイガーカウンターの仕組み(p.7) スパーク・チェンバーとは?(p.8-9) カミオデンテとは?(p.10-11) ホール・ボディ・カウンタとは?(p.44-45)▼ 続いては,自然界にある放射線関連: ラドンの放射線を利用して,その濃淡で地下水の動きを調べる研究(p.17) …  全文読む 評価する

アルジャジーラ アルジャジーラ
消印所沢/ポピュリズム
 今や中東一有名な衛星テレビ局「アルジャジーラ」について,その始まりから現在までの歩みを記した一冊. 毀誉褒貶も激しい同局を,比較的好意的に概説. アルジャジーラのみならず,カタールという国についての現状紹介ともなっている.▼ 記述はほぼ時系列順; 過激番組「反対意見」(p.54-58,64-66) ABSUからの提訴(p.66-67) ビン=ラーディンのアルジャジーラ活用(p.72-75),メディア操作(p.175-176) アルジャジーラ出演を禁じるファトワ(p.75) 豊富な食糧を映した事に対する,イラク政府からの抗議(p.80) サウディアラビアによる電波妨害の試み(p.83) 停電を…  全文読む 評価する

アフガニスタンは今どうなっているのか アフガニスタンは今どうなっているのか
消印所沢/急旋回
 ターリバーン勃興から遡り,現状までを考察する論文集.▼ 高橋博史の論文は,ターリバーン発生を巡る状況について: 食糧を巡り,アフ【ガ】ーン人同士で互いに争うような,内戦末期の状況(p.6) 人肉・遺体売買(p.7)「預言者ムハンマドの夢を見たオマル」伝説(p.9) 上記伝説を「そのような事実はない」と一笑に付するウマル側近(p.10) 残酷なシーンのビデオ流布(p.12) 治安維持を進める上で,大きな成果となった武器規制(p.12) 規則を厳格に適用する徹底さ(p.13-14) ターリバーンの3つの成功要因(p.14) ウマルとは?(p.15-26) 政府軍機の爆撃による右目負傷(p.17)…  全文読む 評価する

地域オピニオンリーダーの研究 地域オピニオンリーダーの研究
消印所沢/科学置き去り
 原発推進派だの,反原発派だの,そんな色分けはご当地住民にとって,大した意味を持たないということが,イヤというほどよく分かる,優れた一冊. 「むつ」母港化問題を巡り,マスメディアによって雑に「反対派」「推進派」と色分けされた両陣営の内実を,事細かに調査. その調査内容は,影響力や情報の流れから,歴史,さらには(些か本書のテーマとの関わりが疑問ながら)民俗学にまで及ぶという徹底ぶり.▼ オピニオン・リーダーによる情報中継機能を希薄化させた,マスメディアの普及(p.2) オピニオン・リーダーを巡る,人間関係の重層的構造(p.3-4) 地域開発のため,何度となく政府に期待し,それらがことごとく挫折し…  全文読む 評価する

原子力のことがわかる本 原子力のことがわかる本
消印所沢/「分かること」のみ
 小中学生向け. 「わかる本」というより,小学生が理解可能なレベルのことしか書かれていない. 知識の再点検としてなら使えるが,それ以上の発展性には乏しい. 放射線種類(p.28) 原発と原爆の違いは,中性子のコントロールの有無(p.36) ウラン鉱石が燃料になるまで(p.107)▼ p.57-90という,比較的大きな分量が原水爆関連. ヒロシマ・ナガサキでの,半分溶けたガラス瓶や,黒焦げの弁当箱の写真まで掲載. それに対して現代の核拡散の問題は,軽く触れられているに過ぎず,ややバランスを欠いている印象. 一方,原発の賛否については,両論併記の形をとっており,バランスは取れている. ただし,「殆…  全文読む 評価する

オヤジたちの国際貢献 オヤジたちの国際貢献
消印所沢/DDRのリアル
 これは思わぬ拾いモノ. よくある,頭でっかちな夢想的平和主義NGOによる,自己満足的な活動記録かと思いきや,自衛隊OB主体の組織「JMAS」による,武装解除活動の記録.▼ 活動開始まで; 中近東2課と軍縮室から出された,JMAS派遣の意見(p.13) 現役派遣には至らず(p.14) 編成要員:JMAS,現役ドイツ軍人,米大学院リスクマネジメント課程卒業の日本人青年,DDR経験者の日本人女性,カンボジア国防省の大佐と中佐(9月~)など(p.14) 人数:日本11,ドイツ5,カンボジア2,トルコ,韓国,ルーマニア,ポーランド各1(p.15) IOG(国際監視団)団長に園部宏明(p.15)▼ その…  全文読む 評価する

原子炉入門 原子炉入門
消印所沢/もっと具体例を
 原子炉ばかりか,原子力の初歩的な知識,さらには原子力開発史まで解説している入門書.▼ 特に第1~3章は,高校物理のおさらい. 忘れかけていた記憶を呼び覚ますのに最適. 世界最初の原子炉(p.20-21) 太陽の仕組み(p.26-27) 飛跡(放射線損傷)(p.29) 捕獲ガンマ線(p.33) 自発核分裂(p.39) 液滴モデル(p.39-40)▼ 第4章からは,中性子のふるまいに関して: 中性子源として使われる物質は?(p.41-42) 全断面積は,部分断面積の和(p.49) 断面積の分類(p.50) 実効中性子発生数は,ウラン濃縮度の関数(p.50) 天然ウランと比べた場合の,低濃縮ウラン…  全文読む 評価する

原子力と報道 原子力と報道
消印所沢/マスコミの仕事は「時流に乗ること」.真実は二の次
 今さら,「マスコミの仕事は,世に真実を伝えることだ」などという青臭い考えは持っちゃいないが,原子力分野に記者が(というより,この世の大半の人間が)疎いせいで,抜きん出て酷いことになっている――ということを,実例を通じて論証した一冊.▼ 第1章は,さながら「原発報道史」; 初期は「希望の星」扱い(p.18-19) 正力松太郎の尽力(p.20) 原水爆への恐怖心と,原子炉を導入すれば,アメリカの原爆製造工場になるという,世間の偏見(p.20-21) 原子力平和利用博覧会(p.22) 営業用発電開始に対する声援記事(p.22-26) 「臨界実験装置は,通常の原子炉より危険」とする建設反対訴訟(p.…  全文読む 評価する

原子力と環境 原子力と環境
消印所沢/原発社会学
 原子力発電を巡る諸相を,社会学的に考察. 当然,工学寄りの内容は少なし. しかし対象範囲は,グリーン・ピースから石油枯渇論,自然エネルギーから歴史まで幅広し.▼ グリーン・ピースの財源(p.20-23,25) 放射性物質の海上輸送では,グリーン・ピースが唯一の情報源となって報道されることもしばしば(p.24) 特定ターゲットに的を絞って反対することが特徴(p.24-25) 米露の核実験には沈黙(p.26)▼ その他環境問題関連: 著名な環境活動家の中に増加していた,環境問題の解決策として原子力を挙げる人物(p.28-29) 人生哲学の衝突の場となった京都会議(p.38-39) 京都議定書は実…  全文読む 評価する

大澤真幸THINKING O 大澤真幸THINKING O
消印所沢/天然ギャグ
 対談本. バイアスまみれの著者が,自己の信条に合った対談相手を人選. もうこの時点で,誉めるだけのキモい本になることが,運命付けられていたようなもの. そしてそのために,他の団体などを叩くに至っては……「ぼく自身は,日本のクリスチャンに違和感がある」(p.12-13)「あの人たち(=欧米人?)は,本当のクリスチャンじゃないから」(p.45) 「予算一億円貰ってダメでした」とは言えないというNGOのシステムを,「先進国側も妙なところで,きびしさを発揮してくる」(p.26)と評しているものの,1億円の浪費などは単なる杜撰であって,批判の方向が間違っている気が.▼「例えば,〔用水路〕事業で犠牲にな…  全文読む 評価する

21世紀の紛争 21世紀の紛争
消印所沢/チベット問題まで取り上げているのは珍しい
 大判,グラフィック中心,ルビ付きの大活字という,典型的な子供向け啓蒙本. アフ【ガ】ーンについては,主題8編のうち1編を割く. その内容は平均的. 説明がざっくりし過ぎている部分もなくはないが,この限られたページ数の中では,それも仕方無し. 一部夢想的な平和主義者にありがちな,現実離れした空理空論は,幸いにして無し. ターリバーン政権下で秘密授業をしていて,行方不明になった女性教師(p.7)▼ 珍しいのが,この手の本ではあまりテーマとされることがない,チベット問題や北韓(北朝鮮)の脱北者問題を取り上げていること. チベット,デホ村への弾圧(p.10-12) 「労働鍛錬隊」という名の強制収容所…  全文読む 評価する

陸軍尋問官 陸軍尋問官
消印所沢/真剣さが足りない
 どうも真剣さが足りない. いや,著者のせいじゃないんだけどね. ただ同じような,捕虜からの情報収集でも,『トレイシー』の記述にあるような,太平洋戦争で行われたことと比べると,やっつけ感,いい加減な印象が. 最も象徴的なのが,著者自身が任務終了までアフ【ガ】ーン文化に無知だったことを,告白している点(p.399) もちろんダリー語もパシュトゥー語も話すことができず,アラビア語を使えるだけ. 対日戦においては,人類学者など集めて文化分析など徹底して行い,尋問官にも日本通を多く揃えたのに比べ,なんと劣化していることか. OGA(p.127-129)との連携の悪さも,やはり第2次大戦時より酷くなって…  全文読む 評価する

岡田武彦全集 岡田武彦全集
消印所沢/知恵袋
 某原子力専門家氏お勧めの全集. 中でも第15巻は,全集のそれぞれの本の概略のようなものであるから,東洋思想の初心者ならば,この本から始めるのが良いとの旨. 「思想」などと呼ばれているため,とっつきにくい先入観があるが,要は生きる上での知恵. しかも長年かけて集積されたもの. 極端に言えば,いわば古代中国版「yahoo知恵袋」.▼ 情義をもととする人倫に立つ理想主義(p.8-9) 経世の根本は修身(p.9-10) 超越的な実在に帰依しない限り,相対界に落ちるという超越主義(p.10)▼ 古代思想: 『今文尚書』と『古文尚書』との間の論争(p.18) 易簡・変易・不易の三義を持つのが易(p.21…  全文読む 評価する

ソヴィエト後の中央アジア ソヴィエト後の中央アジア
消印所沢/気合
 本書出版のため,専門家が書き下ろしたという,気合の入った一冊. おかげで情報量において,非常に充実した内容.(類書が少ないということもあるが) また,「南トルキスタン」こと北部アフ【ガ】ーニスタンについても,僅かながら記述あり.▼地理: 1950-60年代,40-45%が沙漠に染み込み,無駄になっていた大カラクム運河の水(p.9) 700以上造られたシルダリヤ川水系の運河(p.9) 灌漑目的には利用できない,イリ川の水(p.10) 灌漑農業が非科学的な方法で実施されたために起きた,アラル海の死(p.10) 2期作可能な,ウズベキスタンやタジキスタンの平野部や谷あい(p.11-12)▼概史(p…  全文読む 評価する

週刊朝日百科世界の地理 週刊朝日百科世界の地理
消印所沢/近代イランが10分で分かる(?)
 検索すると何故か,「書籍」のカテゴリーのほうに出てくるが,外見も中身もどう見ても雑誌. カラー写真主体のグラビア誌. したがって何かのテーマを考察・論述するものではなく,得られる知識は雑学レベル.▼ アフ【ガ】ーンの国力統計(p.4-5)は,共産政権時代の公式統計なので,どの程度信頼できるかは不明. テントの造りに見る,民族別の違い(p.7) パシュトゥーン独特の踊り「アタン」(p.7) 3mの土塀に囲まれる畑(p.7) 「トゥーラ」(勇気)(p.8) パシュトゥーン語特有の民族詩「ランダイ」(p.8-9)▼ イラン・アルボルズ山中の川沿いにあるレンガ工場(p.14-15) 第1期から第5期…  全文読む 評価する

イランの歴史と言語 イランの歴史と言語
消印所沢/写本
 画像資料集. 文章部分はあまりなく,写真主体. p.3~11までは,町の風景写真. ただし,パフレヴィー王朝末期の出版なので,現在ではどのように様相が変わっているかは不明. p.26-69は史跡写真. ゾロアスター教のドフマの写真も.▼ 文章による歴史解説は簡素. 民族王朝と異民族王朝とが交互に交代するイラン史(p.12-14) 初等教育普及策の一つとしての,初等教員の兵役免除(p.16) 排アラビア語姿勢(p.17) 現存する写本目録(p.21-25) ラシード・ウッ=ディーンとは何者か?(p.71)▼ そして写本を1頁ごとに撮影した写真が(p.75-172) 「まえがき」によれば,同写真…  全文読む 評価する

帝国国防方針の研究 帝国国防方針の研究
消印所沢/プロトタイプ
 論文. 同じ著者の新書版『日本を滅ぼした国防方針』と,ほぼ同じ内容であり,むしろこちらが本家でありプロトタイプ,新書版の本のほうが簡略版という印象. 新書版に比べ,・日清・日露の戦略についても,比較的詳述されている・脚注の参考文献類が全て,省略されることもなく列記されている点において,内容が優る.▼ 明治の「兵備論」「日本国防論」(p.24-25) 「復命書」(p.25) 攻勢戦略思想の始まり(p.26-27) 「征清策戦意見書」(p.28) 海岸砲台などの固定防御による消極的守勢戦略との並存(p.30) 詰められていなかった,制海権をとれなかった場合の作戦計画(p.32) 「乙号計画」(p…  全文読む 評価する

アジアハイウェー アジアハイウェー
消印所沢/目についたまま
 観光旅行レベルの旅行記. 多少現地事情に詳しい,といった程度. テーマも何もなく,目についたままを列記している印象であり,得られる情報は雑学レベル.▼ 以下,雑学; 顔を隠さずに歩くラホールの女たちを,「どうしようもないアバズレ」と見ているパシュトゥーン人の女たち(p.33) パキスタンにある,戒律破りのナイトクラブ(p.34-35)「パキスタンは,決して『金太郎飴国家』ではない.多用な文化と価値観が混在し,しかも人間的な『本音』も存在している」(p.35) インドとパキスタンの分離の際に起きた,犠牲者50万~100万を数える,ヒンドゥーとイスラームとの間の襲撃の応酬(p.40, 42-47…  全文読む 評価する

アフガニスタン復興への教育支援 アフガニスタン復興への教育支援
消印所沢/アフ【ガ】ーン教育史
 第4章「アフガニスタンの教育と紛争の歴史」が,特に興味深い内容. 紀元前からのアフ【ガ】ーンの教育システムの変遷について,簡単ながら纏めてある. おそらく和書に類書なし. 古くからある教育格差(p.144-146) 「国家統一のためには,国民は無知なほうがよい」という,「鉄のアミール」の教育観(p.149) ハビビヤ学校以降(p.150-159) ノンフォーマル教育(p.156) パシュトゥー語偏重(p.160-161) ヴィレッジ・スクール(p.163-164) Frank Laubachとは?(p.164) ザヒール・シャーによる教育無料化(p.168)「私たちが今日見る問題の多くは,今…  全文読む 評価する

キュレーションの時代 キュレーションの時代
消印所沢/「つながり」の前にやるべきことがありそうな……
「メディアにしろ市場にしろ,巨大マーケティングの時代は終わりだ」と,高らかに宣言しているのが本書.「これからは無数の視座の時代だ. 良質のそれを提供する『キュレーター』に,人々の注目は集まる」と予測.▼ 狩猟者的な消費者探し(p.55)「大きなビジネスは,もう存在しない」(p.57-58) マスの幻想(p.79) 衰退したのは,楽曲とリスナーとを結ぶ回路であり,音楽そのものの衰退ではない(p.82) アンビエント化(p.84) 自身の広告宣伝戦略の不在を棚に上げ,ネットに責任を押し付けるコンテンツ業界(p.87-90)「結局は人なんだよ」(p.89-90) これまでの消費は,「消費の情報をマス…  全文読む 評価する

平和構築 平和構築
消印所沢/レジティマシー
 国連主導による,紛争緩和の実務を,比較的詳しく紹介. キーワードとなるのは「レジティマシー」(p.46-59) これは大雑把に言えば,「人は,ルールや制度,政府などが『正統』であると考えたときには,自主的にそれに従う」というもので,著者はこれまでの和平プロセスの成否の要因を,レジティマシーの面から分析.(とはいえ,そうした分析はあまり多くはない) そして今後の展望を提示.▼ まず現状報告; 「ターリバーン急拡大の原因は,ISI支援のためというのが主説」(p.66) アフ【ガ】ーン復興支援における三者並立(p.74-75) 曖昧になってしまった,米軍とISAFとの境界(p.76-77) 支援組…  全文読む 評価する

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