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かんじき飛脚
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大東数矢/江戸時代の時刻とカレンダー
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「寛政元年十二月一日、夜五ツ(午後八時)。」 オヤオヤ「ごろ」がついていない。おかしいではないか。わたしたちは一日を二十四時間に均等に分割しているが、江戸時代は不定時法であった。 夜明け(明け六ツ)から日暮れ(暮れ六ツ)までを六等分し昼の一刻とし、六ツ五ツ四ツ九ツ八ツ七ツと数えていく。日暮れから夜明けまでを六等分し夜の一刻とし、六ツ五ツ四ツ九ツ八ツ七ツと数えていく。夏は昼の一刻が夜の一刻よりも長く、冬はその反対である。講談社『日本語大辞典』によれば、冬至の日の夜五ツは7時19分、夏至では8時58分。一時間半の開きがある。まして冬の小説である。「午後八時」ですましていてよいのだろうか。 さらに…
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チョコレートの文化誌
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大東数矢/カカオの語源
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カカオの語源は、『オックスフォード辞典』に記述されているようなナワトル語のカカワトルではなく、またマヤ語のカカウでもない、ということを証明するのが、第9章の「カカオの語源」である。とくにマヤ語のカカウを比較言語学の手法により考察するところは、とても興味深く、楽しさや心地よさを与えてくれた。 すなわち、マヤ祖語から分岐した高地マヤと低地マヤ(さらに北と南に分かれる)の子音の対応関係からカカウはマヤ祖語にさかのぼることはありえず、他の言語からの借用語であることを立証するのである。 では、チョコレートの語源はどうなのか。著者は率直にわからないといい、その理由を丁寧に述べる。このような学術的にわかる…
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無事、これ名馬
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大東数矢/平凡でも幸せを願う気持ち
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お栄と由五郎、おけいと金次郎の二組の夫婦のかなりどろどろした関係を描いていくのだが、救いとなるのは武家の少年村椿太郎左衛門の存在である。 臆病者で泣き虫の当年七歳のたろちゃんは、は組の吉蔵(お栄の父親で金次郎のおじ)の家に通うようになる。 「夜は一人で厠に行けること、青菜を嫌がらずに食べること、道場の試合に負けても泣かないこと」という男の道を身につけるためであった。 その直後の紅白試合では一回戦敗退であった。しかし一年後は宿敵庄之介を打ち負かしたのを皮切りに、あれよあれよと勝ち進み優勝してしまう。 では、十年後の少年はというと、お栄は「いい子だけど呑気なのよ。意気地なしは相変わらずだし」と歯…
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チョコレート戦争
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大東数矢/ペンは剣よりも強し
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町一番のお菓子屋さんの金泉堂のショーウインドーのガラスが割れて、明と光一に疑いがかけられた。光一の妹にシュークリームを買ってあげたかっただけなのに。社長室に呼び出された桜井先生は、二人を信じて無実を主張するのだけれど相手にされない。 ところが「おくさん」というあだ名の新聞部の副部長が市内の小学校の仲間に呼びかけて不買運動をはじめるやいなや、とたんに金泉堂に閑古鳥が鳴く。 その学校新聞をラーメン屋でたまたま見かけた真犯人の二人組みが名乗りでてメデタシメデタシ。 さて、その新聞が発行されるまえ、光一は仲間を集めて金泉堂のシンボルであるチョコレート城を盗み出そうとする。自分たちの名誉のために。綿密…
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噂の女
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大東数矢/若手編集者が前科者になったいきさつ
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10年間の検察との闘いの記録。罪名は名誉毀損。 著者は雑誌『噂の真相』の編集者で、94年10月、東京地検に初出頭する。「生意気なことを言うな!」と怒鳴られるなど厳しい取り調べを受ける。恐怖にさらされ萎縮しながらも、〈やはり刑事ドラマの取り調べは実際のものに近い〉と冷静に考えたりする。タフである。そうでなくてはスキャンダル雑誌の社員はつとまらないだろうし、またそのキャリアと自負があればこそ、六日間続く事情聴取に立ち向かうことができたのであろう。 そして、95年6月、東京地検、著者を在宅起訴。95年9月、初公判。02年3月、一審判決。懲役5カ月、執行猶予2年。03年3月、東京高裁判決、控訴棄却有…
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日本が「神の国」だった時代
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大東数矢/「建国記念日」?
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紀元節を「建国記念の日」とせずに「建国記念日」とは、どういうことか。本当は「建国記念日」としたかったのに、左翼勢力の強い反対にあって「の」の字を入れたという経緯があったはずだ。岩波よ、どうしたのだ。気がつかないわけはあるまい。著者に何らかの意図があるのなら、その旨を書かせるべきではなかろうか。もしも、もしものこととして、見逃したというのなら、編集者失格では。
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古代教会スラブ語入門
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大東数矢/新装版第2刷
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お手軽な入門書でないことは、すぐにわかる。詳細な「序論」「文字と音」に続き、長大なる「形態」がはじまる。Ⅰ体言の変化、A名詞・B代名詞・C形容詞・D数詞・E補説。Ⅱ動詞、A活用(現在・命令法・能動現在分詞・受動現在分詞・未完了過去・アオリスト・能動過去分詞・l‐分詞・受動過去分詞・動名詞・目的分詞・複合形)・B用法・C体の形成。次に「テクスト」、最後に「語彙」である。 例文も豊富だ。ところが、問題なのは、体言の変化のA名詞の前に述べられている一般的注意の中で、いきなり次のように出てくることだ。 「数は,体言のみならず,動詞にも見られる.大多数の現代スラブ語とことなり,単数および複数のほかに,…
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黒笑小説
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大東数矢/鉄仮面ボーイは剛できまり
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「笑わない男」は、拓也と慎吾の若手コンビが、まじめ一徹で鉄仮面のようなホテルマンを必死に笑わせようとする一編である。カレーライス、コーヒー、ライスを鉄仮面ボーイに注文し、そのとおりカレーライスとコーヒーとライスが運ばれてくると、「頼んだものと違うっ」と地団太を踏み、コーヒーをライスにかけてコーヒーライスにして食べはじめる。注文したのはカレーライスとコーヒーライスだといいはるのだ。ところが、鉄仮面はくすりともせず部屋を出てしまう。「ちょっとハイブロウ過ぎたのかな」と反省していると、戻ってきて、コーヒーライスを食べよいようにとスプーンを差し出すのだ。見事なコントで映像化が待たれる。二人組みの配役は…
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小説・落語協団騒動記
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大東数矢/伯楽の自慢話
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主人公の前座の活躍以外は、どこかで読んだり聞いたりしたはなしばかりである。それに、円丈も一柳も実名で書いているのに、どうして仮名なのか。貴さんなんて、人間国宝に対して失礼だ。談志が気にくわないのなら、セコな仮名は用いずに堂々と実名で語るべきだ。つまりは、志ん朝の協会復帰に自分も関係したと書きたかっただけであろう。
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空耳アワワ
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大東数矢/空耳アガワ・空耳アワー
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空耳アワワは、もちろん、深夜番組タモリ倶楽部の空耳アワーのもじりである。内容もパクリといってはいいすぎだが、かなり影響を受けている。命名の由来について何も触れていないのは誰でもあの名コーナーのことを知っていると思っているのだろうか。でも、お父上の阿川弘之氏がそんなことを知るよしもなく、真相を知ったらと思うと他人事ながら心配である。 そもそも、電話でのやりとりで、アガワがアワワとなってしまったことから、空耳アワー・空耳アガワ・空耳アワワというアワを食ったような連鎖が生じこのしゃれたタイトルになったのであろう。 さて、「アニサキスは突然に」は著者にとって特に思い入れのある一編のようだが、過日、笑…
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トゲトゲの気持
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大東数矢/阿川佐和子の微妙な女心におののきながらも共感する
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「胸襟の秘めごと」は、『婦人公論』に掲載後、編集部で、いや社内(中央公論社)中で評判となった一編である。 阿川佐和子は、ひさしぶりに(具体的にどのくらいなのかは、あえて私は書かない)ブラジャーを買う。きっかけは自らの体型の変化と、友人たちのほとんどが、というより彼女以外のだれもが彼女よりも頻繁にそれをつけかえていることを知ったからである。彼女のことを日頃からよく知っている友人たちでさえ、彼女のブラジャー取り替え頻度(具体的にどのくらいなのかは、あえて私は書かない)を耳にして、驚きの声をあげ、その場は騒然となった。 「よし、買ってやろうじゃないの」と阿川はデパートに行き、「胸を左右からグイッと…
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花緑の落語江戸ものがたり
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大東数矢/花緑がちょっとすまして写真に
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写真が多くて楽しい本なのだが、売り声の宮田章司が浅草の観音様のお線香のことで、こんなことを言っている。 「自分でお線香を買って、それに火を付けて煙が出たら、自分でお線香をもって身体の悪いところを全部お清めするんです。あのお寺の前にあるのは、お清めが終わったお線香を捨ててくる場所。それを買わないでやってごらんなさい」。(「<a href="/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/?aid=&bibid=02321159&volno=0000" target="_blank">江戸売り声百景」岩波アクティブ新書) すなわち、写真の中の花緑は、他人の病気を嬉々として浴びているの…
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いじわる夫婦が消えちゃった!
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大東数矢/あっと驚く最後の楽しさ
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嫌われもののツイット夫婦は、サルを四匹飼っていて毎日毎日さかだちの練習をさせて、ひどいめにあわせている。庭の木に来る鳥たちは「ぺったり印」の接着剤でつかまっては鳥パイにされてしまう。さるたちは、木の枝にとまってはいけないと教えたいのだが、アフリカ出身なのでことばが通じない。 そんなとき、アフリカからロリイ・ポリイ鳥がやってきて、さると鳥との通訳となった。力をあわせてツイット夫婦へのしかえし作戦。床が天井になって天井が床になった家の中で二人はついに……。 結末の面白さっていったら。近ごろの子は、こんな本を読んでいるのか、うらやましくってならない。
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庭の小さなばら
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大東数矢/老作家の近況報告
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足柄山に住む長女の夏子さんが大活躍である。「足柄旅行代理店」として夫婦の日光旅行の案内役、「おじいちゃん八十歳おめでとうの会」の世話役、「夏の民宿今村屋」のおかみ。門のとりかえと室内の塗装工事を泊りがけで手伝い、芸術院のビデオ撮りにそなえて家の掃除やガラスふきをするなど。 さて庄野作品を読むとき、いつも楽しみにしているのは、この夏子さんをはじめ、こどもや孫たちからの手紙である。 旅行から帰るとすぐに長女から「大成功の日光旅行!!」のお礼の手紙が来るし、お中元のビールには八十歳の会の「幹事のいの子」(夏子さんは亥年生まれ)からの手紙がついている。 次男一家のモルジブ旅行の報告会を長男一家とすし…
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チョコレート工場の秘密
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大東数矢/悪ガキ四人がいとおしい
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主人公のチャーリー・バケットの家の近くにウィリー・ワンカ氏のチョコレート工場があるのだが、その工場の門はいつも閉ざされていて、工員が出入りするのを見たものは誰一人いない。でも、工場の機械は動いていて、製品が荷物専用のドアから運び出される。わかっているのは、とても小さな人々が工場で働いているらしいこと。 そのチョコレート工場に子どもが五人、父兄同伴で招待される。そのうちの一人がチャーリーで九十六歳六か月のジョーじいさんが付き添いである。 ほかの四人のガキどもは、とんでもない個性派で憎たらしい悪たれだ。食いしん坊で肥満児のオーガスタス・グループ。ほしいものがあると床に寝こんで金切り声をあげるベル…
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お江戸週末散歩
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大東数矢/江戸っ子こぶ平が江戸の魅力を紹介するのだが
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義兄の小朝たちと「六人の会」を旗揚げし、九代目正蔵襲名を決意するなど、こぶ平が本気で落語にとりくんでいる。 でも、伊豆大島を「静岡の大島」では困る。また、江戸時代の東海道は、江戸から京へ下るのではない、上るのだ。 噺家とはことばのプロである。ましてや古典落語を売り物にしたいのなら、なおさらではないか。 さるアイドル歌手が、はじめて本を出したとき「まだ読んでないの」といったのを思い出す。こぶ平よ、自分の本はちゃんと読め。
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笑う霊長類
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大東数矢/「みやべくん」のなぞ
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カレル・チャペック以来、ロボットは進化と変容の道を歩んできた。その中で、人間型ロボットとてしは、このたび誕生日が来る鉄腕アトムが典型であり、人工知能の分野では「<a href="/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/?aid=&bibid=00938041&volno=0000" target="_blank">2001年宇宙の旅」のハルが極北である。 さて、清水義範の「Rの時代」には実にさまざまなロボットが登場する。耳そうじロボット、料理の味見をするロボット、ナースロボット、話し相手ロボットなどなどで、いずれも現代いや近未来の日本社会を象徴するようなロボットである。し…
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もしかして愛だった
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大東数矢/今もなお揺れ動く阿川佐和子の乙女心
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だいぶ前の『東京人』にヘルメットをかぶった阿川佐和子が載っている。建て替え工事中の母校「東洋英和女学院」を訪ねたときのスナップであるが、はっきりいって写真うつりがよろしくない。「アンタさあ、いちおう人目に晒される仕事をしてるんだからさ」という友人たちの忠告もさもありなんである。 それはさておき、その「東洋英和女学院」の中等部に入ったばかりの阿川佐和子は、朝の都電の中で、同じ制服の見知らぬ先輩に「カバンを持ってあげるわよ」といわれ、その好意にあまえた。席に座ったらまわりの方の荷物を持ってあげるよう、先生に教えられ、生徒たちもそれを当然のことと思っている校風であった。 こんなカッコいい先輩に憧れ…
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パーク・ライフ
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大東数矢/日比谷公園での男と女の物語
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地下鉄の中で男は、後ろにいるはずだと思っていたのに、すでに下車していた先輩社員に話しかけてしまった。まわりからみれば、ちょっと危ない乗客である。ところが、みずしらずの女性が当意即妙の返事をしてくれた。 偶然、ことばをかわした二人が、日比谷公園で再会し、昼下がりの逢瀬を楽しむこととなる。 男は、十年も思い続けている女のことまで打ち明けるのだが、彼女のほうは自分自身のことはあまりしゃべらない。男もそういうことには立ち入らずにすませている。結局、彼女は、「よし。…私ね、決めた」とつぶやき、何を決めたのか、わからないまま、この物語は終わる。 さて、主人公は駒沢公園の近所に住んでいる。タイトルからいえ…
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スロヴェニア語入門
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大東数矢/本邦初のスロヴェニア語の入門書
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何といっても表紙カバーがよいのだ。値段はさておき、つい手をだしてしまった。同じ出版社から「スロベニア語会話練習帳」と「スロベニア語基礎1500語」が出ているが、教科書としてはたぶん本邦初であろう。 なかなかよくできていて、練習問題はいくつか前の課の語彙や文法を復習しないとできないようになっている。たとえば、「来る」という動詞の現在変化が分からないので索引を引くと、ちゃんと初出課が書いてある。さらに、前述の2冊にはなかったアクセント記号がついているので、初学者にはありがたい。 なお、誤植が気になったがいたしかたないのであろうか。
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昭和下町人情ばなし
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大東数矢/林家木久蔵半生記
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ご存じ木久ちゃん半生記。 日本橋久松町、疎開先、西荻窪での幼少年期。絵が得意で映画少年であったこのころが今の木久蔵の原型であろう。そして、漫画家の書生を4年間つとめ、桂三木助に入門。師匠がなくなり林家正蔵のもとに移って、二つ目、真打。ブームに乗って売れっ子となる。 さて、笑点の与太郎然とした姿からは想像できないのだが、お金については実にすばしっこい。遠足にいった相模湖で空きビンを集めたり、映画館でアイスキャンデーを売ったり、楽屋の師匠たちにチキンラーメンを作ったり。 ところが、そんなところがあだになって、副業の結婚式の司会と自分自身の結婚式をダブルブックしてしまう。なんとか司会を終えて、自分…
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言語学フォーエバー
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大東数矢/言語学を志す若いひとびとへ
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編集者のあとがきにあるとおり、現在ではやや入手が困難になった三冊の旧著からの「選り抜き」のエッセイに、遺稿となった「私の考える言語学」を加えた一冊の本。 言語学に関心のあるものにとって、どれも興味深く珠玉のエッセイ集といえよう。 さて、わたしたちが熟読すべきは若い読者に向けた「私の考える言語学」である。「真の言語学を学ぼうとする学徒への正しく、一番手短な道は、自然言語を対象とし、言語とその部分との関係を扱うことにあること、とりわけ未知の(とは言っても、全く未知の言語といううものはなく、比較的知られていない)言語の記述である」「地球上に存在する自然言語の大半が絶滅の危機」にあり、「せめてできる…
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