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バビロン・ゲーム バビロン・ゲーム
かけだし読書レビュアー/聖獣と心を通わせる少女が活躍する古代ファンタジー
ダークな雰囲気が漂う「ライアルと5つの魔法の歌」や、現実と幻想世界が交錯する「アースヘイヴン物語」などを書いたキャサリン・ロバーツの新シリーズ。独特の設定や世界観、良くも悪くも少し変わった物語の展開などが魅力的な作家なのだが、こういった史実に基づいた物語となると、想像の幅が狭くなるのではないだろうか? と少し不安に思いながら読み始めた。 が、それはさほど気にはならなかった。古代を舞台にしながらもファンタジーの要素を上手く織り交ぜ、堅苦しさのないハラハラドキドキの冒険物語に仕上げている。物語の方は何処か風の谷のナウシカを思わせるようなもので、傷ついた王蟲(オーム)を救うべく奔走するナウシカと同じ…  全文読む 評価する

シャングリラをあとにして シャングリラをあとにして
かけだし読書レビュアー/親と子、祖父と孫との心の交流
恐ろしく古風な表紙にこれまた地味なタイトル。普段は素通りしてしまいそうな本だが、何となく頁を開いたところに書いてあった「おじいちゃんの過去を見つけだそうとする」少女の物語といった点と、シャングリラといった言葉に惹かれて読んでみた。実際は思い描いていたような話ではなかったが。 物語の方は終盤に大きな動きがあるものの、全体を通してみると現実を舞台にした家族ドラマといったものだった。突如現れた祖父、そんな彼を慕うセシーと快く受け入れようとする母。逆にその存在に戸惑うのが実の息子でもある父親。何処かよそよそしい態度を取るパパの気持ちがセシーには理解できない。なぜ父親は実の親でもある祖父に対して冷たいの…  全文読む 評価する

チェイシング・リリー チェイシング・リリー
かけだし読書レビュアー/優れたノンストップ・サスペンス
主人公はナノテクベンチャー企業に勤める若き化学者ヘンリー・ピアス。恋人に振られ転居した先のマンションに「リリーはどこだ?」といった謎の電話が次々にかかってくる。そのリリーという女性がウェブサイトで客を募っている魅惑的な容姿をもつエスコート嬢であるということを突き止めたまではよいが、困ったことに連絡はつかず、生きているのか死んでいるのかさえもわからない。そんな彼女の消息を突き止めようと奔走するうちに、彼はある事件に巻き込まれることとなる、といったトラブル巻き込まれ系の物語。マイクル・コナリーはどちらかといえば渋く重厚なハードボイルド系のミステリーを書く作家、といったイメージがあったが、本書は割と…  全文読む 評価する

ライラエル ライラエル
かけだし読書レビュアー/続刊が非常に楽しみな作品
死者が徘徊する王国、死者を操るネクロマンサー、死者を鎮める少女、と そのダークさがたまらなかった「<a href="/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/?aid=&bibid=02228681&volno=0000" target="_blank">サブリエル」の続編。669ページとかなり分厚い本なのだが、読み始めたら止まらなくなり、一気に読んでしまった。前作はサブリエルという少女が活躍する物語だったが、今回は成長したサブリエルやタッチストーンなどは出てくるもののあくまで脇役で、実際の主人公はライラエルという少女と、サブリエルの息子サメス王子。その二人のエピソードが交互…  全文読む 評価する

死をはこぶ航海 死をはこぶ航海
かけだし読書レビュアー/ハラハラドキドキの海洋冒険ミステリー
呪われた航海の続編。前作はレッカー(難破屋)と呼ばれる集団によって船を奪われたジョン少年が、辿り着いた謎めいた島で孤軍奮闘する物語だったが、今回はその後の話。といっても前作と密接に関わるような箇所はさほどないので、この巻から読み始めても大丈夫だろう。今回の舞台は海。あの船には関わるな、といった何やらいわくありげな漆黒の船ドラゴン号に怪しげな船長や船乗りと共に乗り込み、父の依頼でロンドンへ積荷を届けに行くことになるのだが、それは波乱に満ちた冒険のはじまりだった、といったような展開。周囲は海、そして誰が味方か、誰が敵なのかわからないといった孤立感、不意に船に流れ着いてきた死体。と、前作に続いて少し…  全文読む 評価する

沢田マンション物語 沢田マンション物語
かけだし読書レビュアー/巨大マンションを自らの手で作り出したとある夫婦の物語
久々に面白い本に遭遇、これは強烈。「人間として生まれた以上、どれだけのことが出来るのか試してみたい。」と、資材調達から設計、建築を含め、100世帯もの巨大マンションを自力で建てたという高知に住むとある夫婦の痛快ドキュメント、といった内容なんだけれど、とにかく凄まじいバイタリティ。一軒家じゃなくマンション。それをゼロからたった2人で作りあげたって仰天。成し遂げた事も壮大だけれど人間の方も豪快。夜逃げされても「こそこそ逃げとうて逃げようがやない。(家賃を払うお金が)ないけん逃げようがや、ほっちょけ」火事で家が焼けても「家は焼けたち、どうってことはひとつもない。こんなもん、一ヶ月もすれば、もっと上等…  全文読む 評価する

ローワンと魔法の地図 ローワンと魔法の地図
かけだし読書レビュアー/単純な物語だと侮るなかれ
 主人公は内気で臆病なローワン少年。彼の住むリンの村に流れていた水が、ある日突然止まってしまう。このままだと川の水しか飲まない家畜のバクシャーは死んでしまう。困った村人達は、頂上に竜が棲むといわれる山に調査に向かうことに。勇敢な大人達が名のりをあげるが、賢い女と称される老婆シバから託された魔法の地図は、何故か「やせっぽちのウサギくん」と呼ばれるローワンが手にした時にしか浮かんでこない。結局、ローワンを含めた7人の男女が魔の山に向かうこととなるが。 小粒な作品だが面白かった。山で待ちうける難関、地図の空白に浮かぶ謎の言葉、脱落する仲間達。世界観や物語の展開はオーソドックスで目新しさはないが、謎解…  全文読む 評価する

アウトローの世界史 アウトローの世界史
かけだし読書レビュアー/義賊と世界史の密接な関係
世界史を国家や権力者を中心に描くのではなく、十六世紀〜二十世紀にかけて登場したアウトロー(義賊)を中心に据えながら、彼らが出現するに至った歴史的な背景や、民衆社会との関わり、時代背景によるイメージの移り変わりなどを描きだした一冊。取り上げられた義賊も多種多様で、ロビン・フットやプーラン、ビリー・ザ・キッドなどの比較的知名度の高い義賊もいれば、魔法の指輪を持つ義賊アンジョリリョや「悪魔修道士」フラ・ディアヴォロなどの普段あまり馴染みのない人物も登場している。特にその時代背景に合わせ過去の人物のイメージが変貌する下りは興味深かった。個々の情報については少し食い足りない部分もあるが、世界史と義賊との…  全文読む 評価する

空飛ぶ男サントス‐デュモン 空飛ぶ男サントス‐デュモン
かけだし読書レビュアー/頑固でお洒落で勇敢で、最後は悲劇的だった飛行家の知られざる物語
何気なく本屋を散策している時にふっと目に止まった本。タイトルは空飛ぶ男サントス-デュモン。ライト兄弟なら知っているが、このような人物の名前など聞いたことがない。表紙を見ると気球に乗った紳士風の男の姿が描かれている。ワインを手に、悠々と空でディナーを楽しんでいるようなとぼけた絵だ。頁を開くと、そこに一人の男の写真がある。口髭をたくわえ何処か遠くを見つめているような飄々とした風貌。書き出しはこうだ。「これは飛行術の歴史ではない。飛行船操縦の歴史ですらない。ひとりの小柄で、勇敢で、頑固で、粋な、そして最後は悲劇的だった男の物語である」。この一文に魅せられ早速購入したのも束の間、読み始めると引き込まれ…  全文読む 評価する

星の王子さま 星の王子さま
かけだし読書レビュアー/シンプルでいながら心に響く
作者自身の手による素朴な水彩画と共に、「目には見えない大切なもの」を、シンプルな言葉で描き出した美しい寓話のようなもの。特に王子さまと薔薇との関係が有名ですが、個人的には知恵の象徴として登場するキツネが好きだったりします。読む度に違った印象を受けることもある、不思議な一冊。  全文読む 評価する

星の王子さまのはるかな旅 星の王子さまのはるかな旅
かけだし読書レビュアー/写真と文で構成された美しいビジュアルブック
星の王子さまの誕生秘話や簡単な登場人物の紹介、本には使われなかったイラストや、写真と共に綴られたサン=テグジュペリゆかりの地を尋ねて、といったルポのようなものまで、絵と写真と文で構成された美しいヴィジュアル・ブック。ずっと手元に置いておきたくなるような一冊です。本は大きめ。  全文読む 評価する

童話作家はいかが 童話作家はいかが
かけだし読書レビュアー/好奇心も満たされて楽しく読める一冊
堅苦しい児童文学論というよりも、自らの体験などを踏まえておもしろおかしく書かかれたエッセイのようなもの。作者は「ルドルフ」シリーズでもお馴染みの童話作家、斎藤洋。どうして童話作家になろうと思ったのか? 創作の裏話、編集者とのやりとりなどが赤裸々に書かれていて楽しく読める一冊となっています。特に好きなのは使い慣れたワープロに対する愛着を綴ったエピソード。そうそう、わかるわかる、と思わず納得してしまいました。  全文読む 評価する

琥珀の望遠鏡 琥珀の望遠鏡
かけだし読書レビュアー/今、この世界で生きているということ
ライラの冒険シリーズ最終巻。これまで多くの謎を残しながら展開されてきた物語も遂にここで完結。権力によって人を抑圧しようとする信仰ほど怖いものはない、といった作者のメッセージが聞こえてきそうな内容だったが、神という象徴によって巧みに洗脳される人々などがさほど描かれていない点と、キリスト教などに普段から馴染みがない者にとっては、抑圧から解放されることの喜びがいまいちリアルな実感として伝わってこなかった。またシリーズを通じて何が起こったのか、これから何をすべきなのかを延々と語る説明調の会話と、常に作者の構想の中で物語が進行しているような箇所が気になった。後は一巻、二巻と続いてきた伏線を読み、最後は神…  全文読む 評価する

神秘の短剣 神秘の短剣
かけだし読書レビュアー/運命に翻弄される少年と少女
ライラの冒険シリーズ第二巻。今回はわれわれ自身の世界からはじまる、とあらかじめ書かれているように、二巻の序盤では物語のもう一人の主人公ともなるウィルという少年が登場する。行方不明になった探検家の父、そして心の病におかされた母の面倒を見る彼の姿には、年齢に見合うような幼さはない。自分で物事を判断し、未来を切り開こうとする彼の姿は逞しくもあるが、反面、何処か孤独だ。一巻同様、今回もファンタジーといった言葉から連想されがちな甘さはなく、作者は淡々と過酷な仮想現実を描いていく。復讐に燃え集団となってライラとウィルに襲いかかろうとする子供たち、切断された指、そして終盤ウィルにもたらされる束の間の喜びと悲…  全文読む 評価する

黄金の羅針盤 黄金の羅針盤
かけだし読書レビュアー/渇いたファンタジー
ライラの冒険シリーズの第一巻。この巻の舞台は、私たちの住む世界と似た部分もありながら、多くの点で異なる別世界だ。大人になるまでは自由自在に姿を変えられるダイモンと呼ばれる守護精霊が存在していたり、未来が解かる不思議な真理計が出てきたり、魔女や喋るクマも登場する。が、そういったファンタジーの要素は入っているものの、実際に読んでみると意外にドライな物語であることに気づく。どちかといえば主人公と共にドキドキワクワクしながら冒険を楽しむファンタジーというよりも、むしろ渇いたタッチで綴られたミステリーに近い。物語も楽しいというよりも何処か刹那的で、主人公のライラ自身も感情の起伏が乏しいだけでなく、登場人…  全文読む 評価する

ドッグファイト ドッグファイト
かけだし読書レビュアー/単純に読んで楽しめる娯楽作品
面白い。なんというか映画を見ているような物語。SFといえば難解な理論が含まれた、少しとっつきにくい作品もあるけれど、このドッグファイトは独特の世界観と視覚的な描写、そして映画的なプロットでグイグイと読み手を引き付けるような娯楽作品。惑星ピジョンに住む犬飼いのユス、機械いじりの好きな少女キューズ、政治家を目指す地元の有力者の息子クルスなど、穏やかな三人の交流が序盤に描かているが、ここを読んでいるあたりでもう、長くは続かないであろう平和と、その先の展開を予測してドキドキしてしまう。そして突如現れた地球統合府統治軍と彼らの戦い。冒頭から最後まで息もつかせぬ物語とは多分、こういった作品のことをいうのだ…  全文読む 評価する

ユリイカ ユリイカ
かけだし読書レビュアー/ひとつの指輪は執筆者を結ぶ地味ながら読み応えのある一冊
指輪物語の映画公開に伴って様々な関連書が出版されているが、これはどちらかといえば原作を既に読み終えたファン向けの一冊といえる。ビジュアルブックなどとは違い、ほとんど文章で構成された地味な本だが、反面、読み応えはある。映画についても多少触れてはいるが、メインは荻原規子、恩田陸、上橋菜穂子などの作家を含めた様々な執筆陣が寄稿した指輪物語のエッセイや評論だろう。その中には<a href="/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/?aid=&bibid=01902375&volno=0000" target="_blank">「ゲド戦記」を書いたアーシュラ・K・ル=グィンや、トール…  全文読む 評価する

ちびっこカムのぼうけん ちびっこカムのぼうけん
かけだし読書レビュアー/どちらかといえば低学年向けの冒険モノ
ロシアのカムチャッカをモデルにした自然豊かな大地を舞台に、ちびっこカムが繰り広げるどっしりとした冒険物語。ストーリーの方は2章に分けられ、1章はカムが母の病を治すイノチノクサを求めて、恐ろしい鬼のガムリイが住む火の山へと旅に出る話。道中、さまざまな動物たちと出会いながら、見事薬草を手に入れるまでの過程が描かれている。2章は行方不明となっていた父親を探すカムの旅。読みやすい文章で完成度も高く、名作というのも頷けるが、反面、冒険モノにしては比較的淡々と書かれている為か、緩急のリズムに乏しい点と、主人公と脇役の造詣に目新しさがなく、良い作品だが今の時代に読むと物足りない部分もあった。  全文読む 評価する

光草 光草
かけだし読書レビュアー/光を浴びることの出来ない病の少年と、ある画家の心の交流を詩情豊かに描いた名作
昔、ボブの絵画教室といった番組をよく見ていた。陽気な画家が喋りながら、短時間で絵を描いていくという番組。喋りも面白かったが、無地のキャンパスに線と色が加わり、そこに美しい風景画が出現する過程が魔法のようで素敵だった。これはある画家が、光を浴びることの出来ない病の少年の為に、壁一面に絵を描こうとする物語だ。木の幹から幾つもの枝が伸びるように、描いた絵から物語が生まれ、またそこから新しい絵が生まれる。画家と少年の何気ないやりとりの1つ1つが印象的で、詩情溢れる美しい作品となっている。静かに流れる時間の中に人とふれあう喜びがあり、そして喜びの中に哀しさもある。独特の雰囲気が魅力的な一冊だ。  全文読む 評価する

カラフル カラフル
かけだし読書レビュアー/うまさと深さと軽さのほどよい関係
これは凄いわ、うまい。読んだ後思わず唸ってしまうような作品。ネタ自体はそう珍しいものじゃない。未読の方もいると思うのでぼかして書くと、何らかの罪を犯して死んだ少年が、へんてこ天使の導きによって、下界で他の少年の体を借りて生活をするというハナシ。それも期限つき。文中ではホームステイとなっているが、このあたりの言葉の選び方もセンス抜群。勘の良い人ならこの物語の謎(オチ)はすぐに気づくだろうし、どういったテーマで物語が展開されるか、うすうす見当もつくと思う。きっと作者はこういったことを書きたいんだろうなぁ、と序盤の方で気づいたとしても、それでも読んでいてぴっ、と心の琴線に響く部分がある。キーワードは…  全文読む 評価する

エルマーと16ぴきのりゅう エルマーと16ぴきのりゅう
かけだし読書レビュアー/ネコをもっと出してくれ〜エルマーと16ぴきのりゅう
さくさくと楽しく読めるエルマーシリーズの最終巻。そういえば今まで書いてなかったけれど、このシリーズ、メルヘンチックな挿し絵も良い味を出してます。やっぱり児童書は挿し絵がある方が良いぞ。今回はりゅうが懐かしい我が家に帰ってみると、なんと15匹の家族が人間たちによって、ほら穴にとじこめられていた、といった展開。そこでまたまたエルマー少年の出番がやって来る訳ですが、1巻同様またもや色々な小道具を手に救助に向かうところがポイント。個人的にこのエルマーシリーズで一番好きなのは何故か年老いたネコだったりするのですが、りゅうの背中に乗って空を飛び、リュックの中から顔をのぞかせたネコと会話をしながら旅をする、…  全文読む 評価する

エルマーとりゅう エルマーとりゅう
かけだし読書レビュアー/何事にも動じない一人と一匹エルマーとりゅう
エルマーシリーズ第2弾。前作で雲から落ちたりゅうをどうぶつ島から救出したエルマー・エレベーター、九歳。名前も凄いが、この年齢にしてはちょっと大人びた言葉づかいも面白い。「きみの背中にのって、空を飛ぶだけで、苦労したかいがありますよ。」なんとなく九歳の言葉づかいとは思えないぞ。だがね、なんて言っちゃうし。それよりも笑ったのが嵐の中、海の砂地に着陸したりゅうとエルマーの会話。「エルマーくん、きみ、昼寝でもしたらどう?」「なんだって? あらしのさいちゅう、海のまんなかで昼寝しろだって?」「そのとおり。だって、他にすることないじゃないか」凄いです。すっとぼけたやりとりです。何があっても動じない1人と1…  全文読む 評価する

エルマーのぼうけん エルマーのぼうけん
かけだし読書レビュアー/序盤にびっくりエルマーのぼうけん
エルマーシリーズ第1弾。読み始めてちょっとびっくり。何に驚いたかって、冒頭部分。雨の日に年老いたネコを拾って帰ったエルマー。けれどお母さんは特に汚い年老いた野良猫が大嫌い。なのでこっそりミルクをあげていたけれど、それを知ったお母さんの行動が凄い。なんと、鞭打ち。野良猫を拾って世話する息子に鞭打ちとはこれまた酷い仕打ち。しかもネコは窓から放り出す始末。この作者、さらっと凄いことを書いてるなぁ、と驚いてしまった。冒険に出たくなるエルマー少年の気持ちも解かるぞ。物語の方はシンプルな語り口調で小気味良く展開される冒険モノで、どうぶつ島からりゅうを救出するまでのエピソードが語られています。旅立つ前にせっ…  全文読む 評価する

だから読まずにいられない だから読まずにいられない
かけだし読書レビュアー/なんだかなぁ……
ほんとうはこんな本が読みたかった! の続刊的存在。今回も何故か「児童文学の現在」と書かれているのに国内の児童書は除外されています。というよりも後で知ったのだけれど第三弾の「暗くなるまで夢中で読んで」が日本編だそうですが、なんとなく小出しにされているような気が。今回は53冊ピックアップしていますが、なんだかなぁ……。ちなみに以前購入した他の出版社から発売されている「子供の本がおもしろい!大人のための児童小説ガイドブック」は国内・国外の作品(既に絶版のモノもあるし、内容も古いけれど)全380作品をコメントつきで紹介して、しかもはやみねかおるさんのインタビュー、何故か某有名人のインタビューも収録する…  全文読む 評価する

ほんとうはこんな本が読みたかった! ほんとうはこんな本が読みたかった!
かけだし読書レビュアー/そりゃないよ
出版不況がにわかに囁かれる中で、更に危機に瀕しているようなイメージが強い児童文学関係。実際児童書を扱っていない書店なども結構あったりします。といった訳で新刊が出ても気づくことすらなく消える本もありまして、そういった時に頼りになるのが、こういったガイドブック。タイトルは「児童文学の現在 セレクト57 ほんとうはこんな本が読みたかった!」と、熱意を感じるタイトルに期待して本を開いてみると、何故か国内の作品が一つもない。あれ? と思って序文を読んでみると「(紹介するのは)外国の作品にかぎり、翻訳がきちんとしている本、なるべく手に入れやすい本を選ぶことにした」とのこと。って、それならタイトルに「海外…  全文読む 評価する

スチュアートの大ぼうけん スチュアートの大ぼうけん
かけだし読書レビュアー/リトル家の次男は身長5センチ、ハツカネズミそっくりだった…
主人公はリトル家に誕生したハツカネズミそっくりのスチュアート。人からハツカネズミのような子供が生まれた、となると少しはシリアスな要素が介入しそうですが、この作品は非常にあっけらかんとしています。診断したお医者さんも「アメリカの家庭にハツカネズミが生まれるとは、なんともめずらしいことですな」といったすっとぼけた応対ですし、両親もそんな息子をあっさりと受け入れます。冒頭で語られるのも排水口に落ちた指輪を拾いあげたり、調子の悪いピアノに潜りこんで鍵盤を調節するなどの、ちいさな体を活かした彼の活躍ぶり。序盤はそういった細かなエピソードを積み重ねながら展開されますが、終盤にさしかかって、いなくなった仲良…  全文読む 評価する

魔女からの贈り物 魔女からの贈り物
かけだし読書レビュアー/怖い物語が読みたいお子さんに特にお薦め
これはタイトルが完全にネタバレになっていますね。大吹雪の夜、突然家に現れた怪しげな老婆。この物語の主人公の少年テオは、彼女が悪い魔女だと警戒するのですが、妹も母もそれを信じてくれません、といったようなミステリアスな設定で展開される物語。突然現れた老婆は果たして本当に悪い魔女なのか? 連絡のつかなくなった父はどうしたのか? 行方不明になったネコは帰ってくるのか? など、様々な謎をからませながらぐいぐいと読ませますが、タイトルでラストが読めるところが難点。題名は「○○○の訪問者」といったような、抽象的なものにしてほしかったなぁ……。ただこの作品、怖い物語が好きな子供は気に入ると思います。特に吹雪の…  全文読む 評価する

子ブタシープピッグ 子ブタシープピッグ
かけだし読書レビュアー/映画「ベイブ」の原作となった物語
これは映画「ベイブ」の原作となった物語です。主人公はひょんなことから羊飼いのホギットさんの家にやって来た子豚のベイブ。彼がシープドッグのコリー犬フライを母代わりに、有能なシープピッグに育つまでの過程が楽しく描かれています。個人的に好きなのは、お喋り好きのホギットさんの奥さんと、口数は少ないけれどなんだか味のあるホギットさんのやりとり。読後感も良く、読みやすく、万人にお薦めしたい一冊です。  全文読む 評価する

マディソン通りの少女たち マディソン通りの少女たち
かけだし読書レビュアー/マディソン通りの少女たち1
十一歳の少女マーガレットを突然襲った父の死、そして親友との別れ……。ニューヨークのマディソン通りを舞台に繰り広げられる二人の黒人少女の友情物語。マディソン通りの少女たちといったシリーズ三部作の第一弾。この一作目の主人公はマーガレット。心臓を患う父を持ち、母は仕事に忙しく、いつもは幼い弟の世話をしているのですが、そんな彼女の心の支えとなっていたのが、活発な親友メイゾン。特にこの巻で印象に残ったのは、「友だちでいるっていうのは、思ったよりむずかしい場合もあるのさ。わたしらの仲間はこういってたよ。友だちってのは、そばにいてほしいときと、いてほしくないときが、わかってる人のことだってね。」と語るメイス…  全文読む 評価する

どろぼうの神さま どろぼうの神さま
かけだし読書レビュアー/月の都ヴェネツィアを舞台に繰り広げられる少年たちの物語
物語の舞台は月の都ヴェネツィア。理解のない叔母夫婦から逃げ出してきた兄弟プロスパーとボーは、亡き母が語っていた憧れの地ヴェネチアに辿りつきます。そこで廃墟同然の映画館を根城に暮らす少年たちと出会った彼らは、謎めいたどろぼうの神さまと呼ばれる少年が盗んできた品々を換金し、大人達のいない生活を満喫していたのですが、叔母夫婦から捜索を依頼された探偵に、楽しかった生活が徐々に脅かされはじめ……。表紙とタイトル、そして大人になりたかった子どもと、子どもになりたかった大人と、そしてありのままでいたかった大人と子どもの物語。といったフレーズに惹かれて購入した本ですが、少し思っていたような内容とは違っていたの…  全文読む 評価する

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