この絵本は、単なる「翻訳版マザーグース」ではない。意訳でも“超訳”でも無く、原文の心理的状況を継承しつつ、新たな独自のオリジナル作品として仕上がっているのがスバラシイ。元のマザーグースは、割と漠然とした内容で、必ず韻を踏むタイプの詩になっているが、日本だとそのような文化が無く、無理矢理訳してしまうと、肝心の雰囲気を壊してしまうことになる場合が多い。この絵本の詩は、ウマイ具合に原文のテンポや雰囲気を継承しつつ、子供だけではなく、大人も読める、実に巧妙なバランスになっている。巻末にある本人による解説にもあるが、捉え方に捻りがあり、今までのマザーグースものとはひと味もふた味も違う深みが感じられるのだ…
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