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ハチはなぜ大量死したのか
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緑龍館/現代資本主義経済に組み込まれた農業生産活動のなかで、ミツバチは一体どこに行ってしまったのか?
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アメリカで、突然大量のミツバチが集団で行方不明になる事件が続発している、という新聞記事がここ数年のあいだに何回か目に留まって気になってました。それで、本屋で偶然目にしたこの本を即購入したのですが、これは大当たり。非常に面白かった。 このミツバチの大量失踪は、CCD(Colony Collapse Disorder 蜂群崩壊症候群)と呼ばれ、2006年の秋頃からアメリカを中心に目立ち始めた現象ですが、現在では北半球のミツバチの4分の1という膨大な数が、消えていなくなってしまったそうで、今でも進行中とのこと。ある日突然、巣の働き蜂が全て、女王蜂や蜂の子、巣一杯の蜂蜜を残したまま、忽然といなくな…
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肩胛骨は翼のなごり
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緑龍館/出会えてよかった、と思えるような本です
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郊外の古びてぼろぼろの一軒やに引っ越してきたのは、若い夫婦と小さな息子、それに生まれたばかりの赤ちゃんの四人家族。しかし赤ちゃんの妹は重い病に侵され病院に入院し、母親も付き添いで家を空けることになります。心配にこころを痛める少年は、それでも家のペンキ塗りや荒れ放題の庭の手入れなど、精一杯、家の修繕に父親を手伝います。やがて隣家に住む聡明でエキセントリックな少女と知り合いになり、危険だから絶対入ってはいけないと止められていた、今にも崩れ落ちそうな庭のガレージのなかに、好奇心に負けて入ってみるのですが、そこで思いもかけない不可思議な生き物に出会います。これ以上のストーリーは、紹介しないほうがいいで…
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量子力学の解釈問題
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緑龍館/この世界の「ありさま」は、どう「確定」するのか?-実験物理を中心に、波動関数の収縮に対する解釈問題探求の現状を解説
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波動関数の収縮をどう解釈するのか?シュレディンガーの猫は、蓋を開けない限り半死半生宙ぶらりんのまま、箱の中でダブって存在しているのか?伝統的な「コペンハーゲン解釈」をそのまま受け入れて、意識ある観測者の存在を字義通りに解釈すると、SF小説の『宇宙消失』みたいなとんでもない宇宙が出現することになります。ともかくこの問題は、一般のアマチュア・サイエンス・ファンにとっては、一番人気のあるイシューのひとつ。一体最近の物理学ではどんなことになっているのだろう?という単純な疑問から、今年刊行されたこのブルーバックスを読んでみました。ブルーバックスを読み通したのは初めて。数式はほとんどまったく出てこないので…
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日本における自動車の世紀
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緑龍館/社会・文化の中での自動車の歴史を、豊富なエピソードで紹介した本です
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著者は、モーター・マガジン編集長を務めるモーター・ジャーナリスト。自動車史の研究家として、日本では最長老のひとりです。1997年に刊行された本書は、1885年カール・ベンツによるガソリン自動車の発明に始まり100年に渡るモーターリゼイションの歴史を、自動車ファンのために、簡便にまとめ上げた本です。エピソード中心ではありますが、その羅列に留まらず、社会的な背景や政治、二度にわたる世界大戦との絡みや、文化・芸術との関係など、「自動車」というものが20世紀を生きた人々の生活にどのような影響を及ぼし、現代社会が形作られる中でどのような役割を果たして来たのかという、幅広い観点をもとに述べられた自動車史の…
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脳はどこまでわかったか
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緑龍館/脳科学の最新知見と課題を、各分野ごとに簡略に紹介した本です
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本書は、脳科学研究の最前線を一般向けに紹介するため、第一線の研究者がそれぞれの専門分野ごとに、現状と今後の課題などを書き下ろした本です(2005年 3月刊行)。 取り扱われているテーマは、早期教育に科学的な意味がどこまであるのか、こころ(情動、感情)のメカニズムに対する理解の現状、頭がよい(知性)とは何を意味するのか、人間の脳がリアルタイムで活動しているさまを研究する方法、脳が指令を発するメカニズム、神経回路の形成過程とニューロンの情報伝達、記憶の仕組み、認知症・パーキンソン病・狂牛病研究の現状、遺伝子工学によるノックアウトマウスでの研究、神経細胞の再生現象の発見とボケ治療の可能性、など、…
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暗流
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緑龍館/豊富なエピソードで紹介するアジア国際外交の裏舞台と未来像のシミュレーション
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ソビエト崩壊後、冷戦時代の終結とともにアメリカ一人勝ちの時代となり、一時はパックス ・アメリカーナとかいう言葉ももてはやされましたが、驕れるものは久しからず、イラク戦争 でのつまづきでアメリカがあがいている傍らで、予想されたことではありましたが、中国の躍進が(インドも)大きな注目を集めています。いずれにせよこれからの世界、特にアジア地域は、少なくともわたしが寿命に達するくらいまでの間は、アメリカと中国を中心に動いていくことになります。 とりわけ今後とも急激に伸びてくることが確実な中国の動向というのは、世界各国の経済・軍事・外交関係者の間では一番の関心事でありますが、私たち一般市民の生活にも色々…
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蝶を育てるアリ
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緑龍館/夏には、虫の本を読もう!
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夏ですね。虫の季節です。わたしが住んでいるところは、けっこう緑が多いので、虫の姿もよく見かけます。5分ほど歩くとせせらぎ沿いの小さな水田があって、季節になると蛍もちらほら飛んでいるし、ときどき郵便ポストの上で身構えているカマキリを見かけることもある。この季節になると朝、せみの鳴き声に起こされることもあります。先週末には、家に帰りながら駅で電車から降りると、羽アリがたくさん飛び回っていて、まとわりついてきました。こいつ、嫌いなんですよね。顔にぶつかったり、首筋に入ったりするとすごくイヤなうえ、不快さに輪をかけるのが、羽アリの出る日はとにかく暑いこと。この本を読んで分かったのですが、アリはほとんど…
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「わかる」とはどういうことか
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緑龍館/「わかる」という心の動きについて、認知科学の側面から論じた本です。
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脳の機能障害の専門家であり、臨床医でもある著者が、「わかる」という心の動きについて、認知科学の側面から論じた本。高校生くらいが対象でしょうか。とても平易に書かれていますが、あつかっている内容はかなり面白いです。 「分かる」とは感情の動きであって、この原因となる心の動きが「考える」ということ。しかもこの心の動きにとって重要なのは、客観的事実ではなく「心像」(主観的現象)である、という著者の論には大きく共感できます。また、この「分かる」「考える」といった現象は、進化論的観点から見ると、(「分かった」とは、行為に移せる、という点で)知覚-運動過程の中間に挿入されたチェック機構であるとも考えることがで…
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べてるの家の「非」援助論
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緑龍館/いわゆる「健常者」でもみんな、多かれ少なかれ「ビョーキ」持ち。「ビョーキ」の人でも、「健常者」の面倒見てあげられることは、たくさんあるんだよ。
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北海道は襟裳岬の近辺に、人口1万6千人あまりの小さな過疎の町、浦河町という日高昆布などが主要産品である漁村があります。この町にある浦河赤十字病院の精神科の患者さんや入退院者を中心に、『べてるの家』という相互扶助の組織が出来たのが今から20年前。当初、日高昆布の袋詰の下請け作業から出発しましたが、現在では総勢150人の分裂病や被害妄想、躁鬱症など各種の精神疾患を持つ人たちが、昆布と「ビョーキ」を元手に、年商 1億円 規模の事業を展開し稼ぎまくって(?)います。 地域の人たちとの積極的な交わりを通じ、現在では単純な下請けとしてではなく会社も立ち上げ、事業の主体として日高昆布の産地直送販売を行な…
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スピードとエレガンス
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緑龍館/1930年代は自動車史上最高の黄金時代!
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トヨタ博物館に行ったときに見つけて購入したものですが、今頃、こんな本が出るなんてびっくり。著者の方は、もとトヨタ自動車に勤務されていたそうです。 「スピードの時代」といわれた1930年代、ラグジュアリー アンド エレガンスの文化が咲き乱れる当時の欧米。まずは海を舞台にした大西洋航路 豪華客船のスピード競争である『ブルー・リボン』と、空を舞台にした水上飛行機のスピードレースである『シュナイダー・トロフィー』の華麗な戦いからお話が始まります。好きな人には、もう溜まりませんね。続いて地上速度の世界記録を争うネイピア・レイルトンとロールスロイス・サンダーボルトの塩底湖ボンネヴィルを舞台にした戦いが…
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はじめて考えるときのように
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緑龍館/アリストテレスやヴィトゲンシュタインなんかはどうでもいいけれど、生活の中で自分なりに哲学したいという人のためのガイドブック
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なかなかよい本でした。ここ何年かの間、「考える」、「わかる」というような人間の心的活動に関して、認知科学や脳生理学からの本を何冊か読んでみましたが、この本は哲学からのアプローチ。著者は現在、東大で助教授をやっている哲学者です。なかなかおしゃれな、絵本仕立ての一般向け哲学書(?)。挿絵も魅力的で、見てたらちょっと自分でも絵が描きたくなっちゃいました。アリストテレスやヴィトゲンシュタインなんかはどうでもいいけれど、生活の中で自分なりに哲学したいという人のためのガイドブックでもあります。「考える」とは何か?「問い」と「答え」とは何か?思考における論理やことば、自己と他者の関係など、基本的な問題をやさ…
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ぼくには数字が風景に見える
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緑龍館/アスペルガー症候群で共感覚を伴うサヴァン症、ゲイで癲癇持ちという英国青年による自叙伝。心洗われるような一冊でした。
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アスペルガー症候群でサヴァン症、ゲイで癲癇持ち、そのうえ無限の数字の連なりが、美しい色彩を持った風景に見えるというかなり個性的な英国青年による自叙伝。平明で率直、抑制が効いていて華飾の無い澄んだ文体は、テンプル・グランディンなどもそうですが、アスペルガーの人の特徴なのでしょうか。微妙に普通の文章と、色彩が異なる感じがします。 アスペルガー症候群とは自閉症と近縁の発達障害ですが、言語能力にはほとんど問題が無く、知的能力も一般的に平均より高い傾向があるようです。ただコミュニケーション能力にかなり問題があり、他者の意図するところやその場の雰囲気を察して自分を合わせるのが非常に苦手で(最近の言葉で…
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ローマ人の物語
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緑龍館/3世紀前半、世界を支配するローマ帝国皇帝のこころを、当時の状況と社会環境のなかで、キリスト教の何があそこまで捉えたのでしょう?
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ローマ帝国の制度的疲弊が激しくなる3世紀後半、ローマがローマ的でなくなっていく時代の物語です。 284年にローマ皇帝となるディオクレティアヌスは、北方からの蛮族の襲来を防ぎ広大な国境線を死守するため、帝国の領土を四つに分け、それぞれに正帝や副帝をおく「四頭制」を創設します。これにより帝国の平和は守られましたが、兵力は倍増し、かれらを養うため税金の徴収額もうなぎのぼり。また、ほとんどすべての職業に世襲制を敷くことにより、社会の流動性も失われ、ローマ社会はより一層柔軟さと変化に対応する力を無くして行きます。 その一方、ディオクレティアヌスは生前に自ら進んで退位し、鮮やかな退き際を見せますが…
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マッハ1.02地上最速の男たち
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緑龍館/ヴィジュアル文庫ではありますが、現在日本で入手可能な唯一の世界陸上速度記録車(LSR)に関する本
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LSR(Land Speed Record)‐ 自動車による世界陸上速度記録に挑む男たちの姿を、豊富な画像で紹介するヴィジュアル文庫本です。 2007年7月の刊行。その前に日本で公開されて小粒ながらちょっと話題になった映画、オートバイの世界速度記録挑戦をテーマにしたアンソニー・ホプキンス主演の『世界最速のインディアン』にひっかけて出版された本だとは思いますが、おそらく『LSR』のみをテーマとするものとしては、現在日本で手に入る唯一の貴重な本でしょう。白黒とカラーの写真が全体の半分くらいを占めるため、本文は2、3時間あれば読むことが出来ますが、中身はスピード記録の聖地といわれる、ユタ州のソル…
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世にも美しい数学入門
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緑龍館/数学が嫌いな人、数学に興味が無い人にオススメする数学に関する本。
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高校の頃からの友人で、今、数学者やってるUくんから以前、自分は寝ながらもしばしば数学の問題考えてるし、風邪で熱が出て臥した床の中でも、枕元に鉛筆と紙を置いてひたすら数学のことを考える、という話を聞いたことがあるけど、どうやらこの本読むと数学者ってのは、全部そうみたいですね。とにかく紙と鉛筆さえあれば、トイレの中でも旅先でも車の中でも常に仕事が出来るのが数学者のいいところ、ってのがUくんの言でした。もっとも、寝ながら考えるというのは、ぼくも昔その経験があります。床のなかで何かを一生懸命考えていたんだけど、そのままいつの間にか寝ちゃって、朝起きてフト気付いたら同じ問題に関してまだ考えていた。しかも…
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そんなバカな!
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緑龍館/割引しながら読めば結構面白いけれど。。。
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リチャード・ドーキンスの『利己的遺伝子(セルフィッシュ・ジーン)』説に対するくだけた解説本です。J.B.S.ホールデンやW.D.ハミルトン、フランシス・クリック、ジェーン・グドール、ジョン・メイナード=スミスにエドワード・O・ウィルソンなど、現代進化論や動物行動学の大御所たちの人となりに対する面白いエピソードや、色々な生物に例を取った興味深い学説の分かりやすい紹介など、入門書としてはよいのかも知れないけれど、ちょっとふざけすぎてるのが気になります。著者は、京大大学院で動物行動学の専門教育を受けた人で、今は専門の研究者ではありませんが、基礎的な素養はちゃんとしているはずです。地図を読めないナント…
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食卓の文化誌
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緑龍館/読むのがとても楽しい「食文化人類学」の本
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文化人類学者による「食文化人類学」の本。専門書ではなく、味の素の広報誌に連載されたエッセイをまとめたものです。料理や食事の器具・道具類からはじまり、調理方法、香辛料や食材、レストランに至るまで、「食」のすべてをテーマに様々な文化的、歴史的、民俗学的な薀蓄が語られます。話題が身近で、全ての人が興味を持っている事柄であるため、読むのがとても楽しい本です。トリビアが山盛り。ちょっと紹介しときます。●欧米語ではスープは「飲む」といわず、「食べる」という。中世までスープはスプーンですくわず、パンを浸して食べていた。スープそのものも具が多くて汁が少なく、飲むものではなく食べるものであった。●朝鮮の箸やスプ…
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人はいかに学ぶか
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緑龍館/人間の学習行動に関するエソロジカルな考察
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「学ぶ」ということを、日常的認知研究の立場から一般向けに述べた本です。著者のおふたりは、発達心理学の研究者。「認知科学」といえば、最近では脳生理学方面からのアプローチが大きな進展を見せていますが、この本は1989年の刊行なので、その側面からの知見にはまったく触れていません。それ以前の、伝統的な、スキナーに代表される行動科学的な学習行動研究アプローチへのアンチテーゼとして、いわばエソロジカル(動物行動学的)な視点から、実生活における人間の学習行動に絞って考察しています。その方面では、一般向けとして、すでに評価が定着している本のようです。 スキナーに代表される学習心理学者は、…
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気がついた時には、火のついたベッドに寝ていた
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緑龍館/こころに残るいくつかのお話
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自称、素人哲学者ロバート・フルガムの『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』に続く第二エッセイ集。 彼の住む町のそばで一番小高い丘の上の最も見晴らしのいい場所には、次の文句が刻まれた大きな石のベンチが据えられています。 西にはピュージット湾が水をたたえ― 東には雄大なカスケードの山なみがつらなり― 北には大学があり― 南には一本の大木。 どれもみな、わたしが愛したものだ。そこには、日付も名前も彫られていませんが、「ベンチの形をした墓石、その片隅に刻まれた先の文句、見晴らしの配慮―すべては誰かが死んでなお人の役に立とうとしたことを物語っている。黙って太…
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新しい太陽系
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緑龍館/冥王星はなぜ惑星から外されたのか? -太陽系天文学の現状
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2006年の8月に冥王星が惑星の仲間から外され、太陽系の惑星は、水金地火木土天海と八つになりました。著者は、国際天文連合の「惑星定義委員会」のメンバーのひとりとして、このときの最終案の策定に関わった天文学者です。本書はその決定の背景となる近年の惑星天文学の発展とその成果を、水星から始まる各惑星と、今日では冥王星がその一員となった太陽系外縁天体に至るまで概観し、紹介しています。 読む前は、退屈なカタログ的内容の本じゃないかなと、あまり期待していなかったのですが、予想外にけっこう面白かった。著者は専門の研究以外に、長らく天文学の広報普及活動に携わってきたそうで、人の興味を惹き、…
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聖書物語
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緑龍館/全能ではなく、この世をよりよいものにしようと努力することしか出来ない神の存在
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ノーマン・メイラーによる、キリスト自身が語る新約聖書の物語。全能ではなく、この世をよりよいものにしようと努力することしか出来ない神の存在 -こういう解釈は、キリスト教徒から見たらすごく不埒なものなんでしょうね。しかし、新約聖書の原典でも、たしかイエス自身相当悩み苦しんだよなあ。十字架上では、父なる神を疑いもしたし。イエス自身がパーフェクトではなく、何とかしようと必死に頑張っていた存在だったわけです。神の子でありながらも、この不完全さと、それでも頑張る姿、それに究極の誠実さが、キリスト教がこれだけ人を惹きつける魅力なんでしょうね。→ 緑龍館 Book of Days
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地上から消えた動物
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緑龍館/人間が地上から消してしまった動物たちの物語
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ここ2、300年の間に地球上から消えてなくなってしまった動物たち ‐哺乳類と鳥類‐ のリストの中から、代表的ないくつかの種を紹介した本です。ドードーやステラーカイギュウ、オオウミガラス、モアにリョコウバト、オオナマケモノなど、その絶滅の背後にいたのは常に人間たち。延々と続く凄まじい殺戮とジェノサイドの歴史書。その胸糞の悪さは、筒井康隆の『虚航船団』を思い出させます。非常に憂鬱になる本なのですが、幸いなことに最後の4分の1ほどのページが、絶滅させられたと思われていたが、再発見された動物たちや、なんとか今のところ絶滅を免れた動物たちの紹介に充てられているので、少しは胸のつかえが取れる…
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「こころ」の本質とは何か
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緑龍館/自閉症や知的障害、統合失調症、躁鬱症などのひとたちのこころの世界を知りたいひとに
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本書は、2007年に読んだノン・フィクション本の中ではベストかな。小浜逸郎と佐藤幹夫が呼びかけて開催している「人間学アカデミー」第一期講座のひとつを新書化したものとのこと。これは連続講座で、現在もまだ続いているそうです。この本を読んで私も受けてみたくなりました。 本書の著者は、臨床精神科医。佐藤幹夫との対談本である『「こころ」はどこで壊れるか - 精神医療の虚像と実像』と『「こころ」はだれが壊すのか』の二冊を以前読んだことがありますが、どちらも精神医療の現状や現代社会における子どものこころの病の問題を、現場から考察した本として非常にすぐれていると思います。 「人間学アカデミー…
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ダーウィンのミミズの研究
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緑龍館/この本は絵本です。
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ダーウィンが『種の起源』を出版した後、数十年かけて打ち込んだのがミミズの研究であり、彼は進化論を産み出したあと、生物が地質学的な時間をかけて進化するように、ミミズは膨大な時間をかけてこの地球の山野を覆う肥沃な「土」を作り出し、地形さえ変えてしまう大きな地質学的な力を持つ生き物であることを発見した、というのは昔、スティーヴン・グールドのエッセイを読んで知っていたのですが、著者の新妻さんも同じエッセイを読んで本書のテーマとなっている探求を思い立ったみたいですね。 ダーウィンは裏庭の牧草地にチョークの粉を撒き、 ミミズの土を作る働きを証明しようとしました。29年後に同じ場所をスコップで掘り返したと…
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蟬しぐれ
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緑龍館/日本の時代小説中ベストワンという、とある評価にも納得
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何年か前、誰だか忘れたけれど、とある評者が本書を一巻ものとしては日本の時代小説のベスト・ワンに挙げていたのを見てメモしておいたのですが、今回ようやく読むことが出来ました。こんな広いジャンルのベスト・ワンを挙げるなんて、乱暴すぎやしないかと当初は思ったのですが、読んでみると納得しますね。そのこともあって、否応無しに期待して読んだのですが、決して裏切られはしませんでした。ちょっとお話を面白く作りすぎているきらいはありますが、誰にでも自信を持ってお勧め出来る本です。 ストーリーを知らなかったもので、読み始めてまず意外だったのは、これは前半かなりの部分までが青春小説。藤沢周平ファンにはお馴染みの海坂…
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パリ〜ボルドー1895
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緑龍館/自動車史の黎明期に興味ある人には、絶対お勧め。
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歴史上初めての自動車速度競争レースである『パリ=ボルドー都市間レース』は、1895年に開催されました(史上初めてのガソリン自動車であるベンツ・パテント・カーが作られたのはこの10年前の1885年のことです)。 モーター・スポーツ・イベントとしてはその前年に『パリ・ルーアン信頼性実証走行会』がありますが、これは速さを競うレースではありませんでした(それでもみんな、先頭を争って自車を跳ばすことになったのですが)。『パリ=ボルドー』はこの二つの都市の間を往復するレースで、走行距離はなんと1180キロ。第一回目のレースであるにも拘わらずこのような超長距離となったのは、当時自動車産業を興そうとしていた…
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自閉症とアスペルガー症候群
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緑龍館/アスペルガー症候群をより深く理解するための格好な概論書です。
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アスペルガー症候群の位置づけに関しては、自閉症とは別途のカテゴリーのものとして見たり、あるいは自閉症の一種であるとはしても高機能自閉症の一種としてみるか、それとは別の実体として捉えるか、など研究者の間ではいろいろ異論があるようですが、本書はアスペルガー症候群を自閉症スペクトルの一形態として捉えている研究者たちによる論文集です。 全7章で各々別々の研究者が執筆する構成となっていますが、それぞれの章がアスペルガー症候群の簡略な概要、カナーの古典的自閉症との比較、家族研究による遺伝性の考察、成人期の症例、アスペルガー症候群であるかの判断基準となるテストの実例や社会生活を営むための対処法、アスペルガ…
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「こころ」はどこで壊れるか
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緑龍館/まずは、「まえがき」からしてかなり心惹かれる本です。
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まずは、「まえがき」からしてかなり惹かれる本です。著者は吃音の臨床精神科医だそうで(何と魅力的な設定!)、セラピーのほうもかなりやっているようですが(現在は大学でも教えているとか)行間に現われる人柄がまことに魅力的です。本書はこの著者に対するインタヴューをまとめたもの、という形式になっていますが、インタヴューアーを務めている佐藤幹夫という人も中々侮れません。養護学校の先生兼 社会批評家とのことですが、アクティブで切れのいい進行ぶりで、単純なインタヴューというよりも(対談ではありませんが)積極的に自分の考えをぶつけている部分も多く、本書の魅力となっています(また、本人も認めている通り、所々先走…
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意識とはなにか
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緑龍館/ぼくの目に映る真っ赤な夕焼けは、何でこんなにも綺麗に見えて、心を揺さぶるのだろう?という謎。
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「クオリア」という言葉があります。柔らかく手触りのいいヴェルヴェットの深い赤、天高く抜けるような秋のまぶしい青空、− 客観化して他の人と共有できない、「私」が心の中で感じているユニークな「質感」を意味する、心理学や認知科学の用語ですが、人間の意識する思考や感覚は、全てこのクオリアから成り立っていると言えるそうです。脳科学や認知科学は、現在最も大きな注目を集め、また最も大きく動いている科学分野のひとつですが、このクオリアの正体、「意識」の正体という肝心かなめのものに対しては、その成り立ちからメカニズムなど、何ひとつ分かってはいません。なぜ、りんごの赤はりんごの赤なのか、なぜ、砂糖の甘さは砂糖の…
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言語を生みだす本能
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緑龍館/進化論的側面からみた「本能としての言語」
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上巻では言語自体の本質や仕組み、チョムスキーの生成文法理論の考え方が述べられていましたが、下巻ではいよいよ生物学的・進化論的側面から見た、本能としての言語について焦点を当てて語られます。チョムスキー自身は言語本能の進化論的発生・発達という側面に、確信を持ててはいないようですが(最近は分からないけど)、本書で著者であるピンカーはその考え方を強力に擁護しており、また彼の論は説得力があるように思えます。 人間の言語に関してはその千変万化の多様性のみが強調されるきらいがありますが、「普遍文法」というものがもし存在するならば、その存在を担保出来るような「共通性」が全ての言語にあると言えるのか、そのよう…
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