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東京「スリバチ」地形散歩 東京「スリバチ」地形散歩
塩津計/これは面白い!坂の都市・東京を究めるのに最適の道案内
東京は坂の都市である。東京にはローマと同じように七つの丘がある。上野台、本郷台、豊島台、淀橋台、目黒台、荏原台、久が原台、がそれだ。この丘と、その下に広がる埋め立て地、谷筋、下町をつなぐのが坂で、東京には面白い坂が無数にある。この丘と坂からなる東京の地形を「学術的」に究明したのが本書だ。3Dマップも豊富に掲載され分かりやすい。これは便利だ。東京の都心を歩く際、本書が手元にあれば、東京の地形を、より深く理解することが出来る。著者の皆川典久さんはタモリ倶楽部にも出演したことがある「有名人」。さすがです。  全文読む 評価する

タモリのTOKYO坂道美学入門 タモリのTOKYO坂道美学入門
塩津計/世界最高のリゾートは東京なり!
バカ高い航空運賃をかけ、延々飛行機のシートにしばりつけられ、しかも「時差」という拷問まで受けて、どうして日本人は海外に行きたがるんだろう。要するに「無い物ねだり」「怖いもの見たさ」にすぎないと私は見ている。海外にいったことがないから「行きたい、行きたい」となるだけで、行ってみたら世界中どこもかしこもくだらない、つまらないところが大半。中にも「臭い」「危ない」「汚い」ところさえある。そういう「海外旅行に飽きた人たち」におススメなのが本書。歴史と伝統の大都市東京こそ、実は世界最高のリゾートなのだ。世界中の美味しい料理が最高水準の材料とシェフによって調理される世界で最もミシュランの星を持つグルメ都市…  全文読む 評価する

東アジアの貿易構造と国際価値連鎖 東アジアの貿易構造と国際価値連鎖
塩津計/アジア経済研究所が世に送り出した最高水準のアジア経済構造分析
アジア経済研究所の所長にして政策研究大学院大学学長を務める白石隆先生が最近本書を引き合いに出しながら、あちこちでアジアの経済構造を説明しているので読んでみた。いや、素晴らしい研究である。本書の肝は、グローバル化が定着する中で、「売上」をベースにした「貿易収支」の分析では中国のような低賃金を武器に最終組み立てを引き受ける国の実力が過大評価されることになるという視点から、貿易収支を売上ベースではなく付加価値ベースに引き直して再検討したらどうなるかという部分だろう。曰く、 国際生産ネットワークの拡大と深化によって、商品はひとつの国の産物というよりも、もはや「世界製」とでもいうべき状況が実現しつつある…  全文読む 評価する

トトロの住む家 トトロの住む家
塩津計/老人のノスタルジア
昭和初期に建てられたであろう都内の一戸建ての写真を集めたもの。昭和40年代までは、この本に納められているような家はあっちこっちにあった。人間は自分の子どもの頃に慣れ親しんだものを「ベスト」と思いこむ癖がある。宮崎駿も、ようするに自分の幼少期の追憶にしがみついているにすぎない。この本にあるような家には、ある種の文化的成熟が感じられ、宮崎がこうした家に愛着を感じるのも無理は無い部分がある。しかし、しかしである。いまどき、こんな昭和の家に住めたものではない。特に老人がこんな家に住んだら寿命を縮めてしまう。理由は簡単で、まず、壁が薄い。窓が二重ガラスではない。サッシでもないので隙間風がひどく、要するに…  全文読む 評価する

田園都市レストラン&カフェ 田園都市レストラン&カフェ
塩津計/田園都市沿線で売り切れ続出
神奈川県の東急田園都市沿線のレストランはもちろん、東京世田谷の二子玉川についても詳しくレストランが紹介されている。最新版だけに、今、人気のレストランがほぼ網羅されている。飲食店の栄枯盛衰は激しい。昨日まであったお店が閉店などということはざら。この本を買って、今、人気のお店がどこなのかチェックしましょう。年末に出た途端、本屋の店頭で品切れが続出し、今年になって再版され、ようやく買うことが出来ました。それだけ注目度が高い本といえましょう。  全文読む 評価する

カレーの心得 カレーの心得
塩津計/東京でカレーを楽しむためのバイブル
表紙からして挑発的だ。「カレーが好きで何が悪い!」。カレーの聖地・東京神田の神保町をはじめ、東京都内のなだたるカレー名店のほぼ全てをカバーしたけれー愛好家のバイブル。東京カリー番長の水野仁輔さんも登場。カレー好きの、あなた。本書を買わない手はありませんぞ!  全文読む 評価する

自衛隊・新世代兵器PERFECT BOOK 2035年兵器カタログ 自衛隊・新世代兵器PERFECT BOOK 2035年兵器カタログ
塩津計/日本は堂々たる軍事大国
日本の自衛隊の将来装備を大胆に予測した本。なかにはかなりマユツバなものもあるが、例えば青森函館間の連絡船として短期間就航し、現在は休眠中のナッチャンRera、ナッチャンWorldのような、ただちに軍事転用可能な高速双胴船もしっかり収録されている。日本の自衛隊は世界有数の装備を誇る堂々たる軍隊である。ただ武器輸出三原則だの集団的自衛権だのPKO五原則だの、日本社会党や公明党が課したとんまな自己規制のお蔭で、その持てる実力がフルにはっきできないようになっているだけだ。聞くところによると野田総理は憲法改正等という悠長な手段によらず「内閣による解釈の変更」という政治判断によって、これらの自己規制の壁を…  全文読む 評価する

荷風日和下駄読みあるき 荷風日和下駄読みあるき
塩津計/優れた荷風散歩案内
『荷風2時間ウォーキング』は二時間という枠の中で、広い東京の荷風の足跡を訪ねる旅をともかくも作り上げるというコンセプトなので、やや、構成に無理がある感じもするが、こっちはそんな2時間などという時間の枠はとっぱらって、とにもかくにも「日和下駄」という荷風の散策随筆の傑作の舞台を訪ね歩くという編集になっている。下敷きとなっている「日和下駄」が傑作であるだけに、この本の方が、結果として遥かに出来のよい散策案内となっている。写真も豊富で「こんにゃく閻魔」だの「焙烙地蔵」だの、私のような東京生まれの東京育ちでも全く知らないスポットが分かりやすく解説してある。ナイジェリア大使館がある江戸見坂の写真など、以…  全文読む 評価する

荷風2時間ウォーキング 荷風2時間ウォーキング
塩津計/漱石2時間ウォーキングとセットで楽しもう
永井荷風と言えば、小石川近辺で生まれ、新宿の余丁町で育ち、やがて麻布市兵衛町に暮らしと、都内を転々としているわけだが、名所旧跡的なポイントとなると小石川や市ヶ谷、余丁町に集中している観がある。このあたりは、実は早稲田と本郷を中心に生きた夏目漱石と微妙に被るゾーンでもあるのだ。同じ著者があらわした「漱石2時間ウォーキング」とセットで読むと、「東京」という一大文化空間への理解が一層深まり、楽しみも倍増すること請け合いである。  全文読む 評価する

漱石2時間ウォーキング 漱石2時間ウォーキング
塩津計/東京都心という豊穣なる文化空間を楽しむウォーキングのお伴に
最近、ウォーキングにはまっている。山手線一周(約42キロ)や大江戸線一周(約30キロ)もこなしたが、ただ歩くだけでなく、東京の史跡、文豪の足跡を訪ねる散歩もしたくなってきた。そうしたところ目にとまったのがこの本。これはなかなか良く出来ている。なにより1コース約2時間に設定してあるのが良い。これを組み合わせていけば4時間、6時間、8時間と都内を歩き回る散歩コースも自在に組み合わせるて作りことが可能だ。夏目漱石と言えば、コースは早稲田・小石川・本郷・千駄木と、だいたい新宿区・文京区の近辺に集中することになる。このあたりは本郷台や淀橋台の山に挟まれた神田川を中心とするエリアで、坂が多いことでも知られ…  全文読む 評価する

とかくこの世はダメとムダ とかくこの世はダメとムダ
塩津計/死してなお。毒気を放ち続ける山本夏彦の名コラム集
チャドクガという毒蛾がいる。幼虫の毒は特に強烈で、その毒は死してなお残存し、冬になって、もうチャドクガがいないはずとうっかりしていると、脱皮した抜け殻や死んだ幼虫の毒毛の毒が生きていて大変な目に遭うと言う。山本夏彦のコラムは、丁度、このチャドクガの毒に似た効能を持っている。夏彦翁がこの世を去ったのは2002年。今から丁度10年前だ。にもかかわらず、夏彦翁が残したコラムの数々は今もなお強烈な毒気を放っていることは本書を読めば一目瞭然だ。本書は山本夏彦さんの長男・伊吾さんが、夏彦翁の死後8年にあたる2010年に、夏彦翁が新聞や雑誌などに発表した数多くの文章の中で、単行本に収録されぬまま埋もれていた…  全文読む 評価する

ザ・ラストバンカー ザ・ラストバンカー
塩津計/冷めた筆致で淡々と描かれる「ザ・ラスト・バンカー」による日本金融の裏表
元大手銀行頭取の描いた回顧録といえば「苦学力行し刻苦勉励した青年が独力を重ね運にも恵まれて頭取への階段を駆け上がった成功譚」であり「素晴らしい人との出会いに恵まれた満開の人生の自慢話」と相場が決まっている。先輩も素晴らしければ部下も素晴らしい。だからこそ今の自分がある。「皆さん、ありがとう」という訳だ。そういう回顧録と思って本書を手に取ると、その「期待」は見事なまでに裏切られる。本書に出てくるのは「自慢話」とはおよそかけ離れた「不良債権処理」に次ぐ「不良債権処理」の話であり、そんな「銀行人生の裏街道」を歩いていた著者が、ふい頭取を拝命しても、1990年代の銀行頭取を取り巻く雰囲気は、それこそ雲…  全文読む 評価する

日本語と外国語 日本語と外国語
塩津計/日本語が持つ知られざる偉大な長所と、世界的言語たる英語が抱える致命的欠陥
本書は1990年1月発行。2011年11月に40刷とあるから新書としてはベストセラーである。構成は大別して第1章から第3章で「外国語を理解するには、その背後にある文化の総体への理解が不可欠で、ただ辞書を引いて外国語を日本語に置き換えているだけでは永遠に外国語を理解したことにはならない」と述べた前半部分と、「無暗に日本語は劣っているとか、英語などの外国語の方が機能として日本語より優っているなどというタワケたことをいうのでない。日本語は世界に冠たる優れた言語であり、もちろん欠点はあるものの、外国語、特に英語に比べ格段に優れた長所もある言語であり、だからこそ日本は世界に冠たる経済大国にして技術大国、…  全文読む 評価する

内藤湖南への旅 内藤湖南への旅
塩津計/豊穣なる系譜を形成した京都大学支那学の起点・内藤湖南の足跡を辿る旅
本書は中央公論の黄金時代を築いた名編集長粕谷一希氏が雑誌「東北学」に連載した記事をまとめたものである。「東北学」に連載を頼まれた粕谷氏は、即座にずっときになっていた支那学の泰斗内藤湖南を書くことに決めたという。内藤湖南は、南部藩の支藩桜庭家の家臣の家系に生まれ、名を虎次郎という。湖南とは十和田湖の南に生まれたことからとった雅号で、名前の虎次郎も吉田松陰の本名寅次郎にちなんだものだという。内藤湖南はいわゆる学歴(旧制中学-旧制高校-帝国大学)と無縁の人で、秋田師範を出て、小学校訓導を務めたのち、東京に出てジャーナリストの道を歩んだ人である。文才を認められ「大阪朝日新聞」に入社するも、他に抜きんで…  全文読む 評価する

岩波書店と文芸春秋 岩波書店と文芸春秋
塩津計/山本夏彦さんは「人間、何を売ってもよいが、正義だけは売り物にしてはならない」と喝破した。「共産主義革命は自明」と信じ、「正義は我が頭上にあり」と信じて疑わなかった雑誌「世界」の編集者たち。その末路は哀れである。
戦後の日本の雑誌文化をリードした「文芸春秋」と、戦後日本の論壇をリード?した岩波書店「世界」の戦後史50年を、毎日新聞が戦後50年を記念して連載した記事をまとめたもの。連載期間は1995年4月から1996年3月までの50回。担当したのは『むかし<都立高校>があった』でおなじみの毎日新聞論壇担当奥武則。登場するのは文芸春秋の半藤一利のほか、中央公論の名編集長粕谷一希、岩波書店社長安江良介、立花隆らである。戦後50年と言う膨大な歴史を扱っているのでカバーされている事件も物凄い。松川事件、旭丘中学事件、砂川闘争、安保反対運動、三井三池闘争、田中金脈事件などなどで、最後は湾岸戦争まで拾われている。これ…  全文読む 評価する

李鴻章 李鴻章
塩津計/中国共産党に迎合したがる日本の「学者」でもへの当てつけも兼ねた名著
李鴻章。清末の科挙官僚で、清朝最後の外務大臣として琉球処分、台湾出兵、日清戦争、露清密約と続く清末の外交を事実上ほぼ一人で切り盛りした「秀才」である。シナ本国における李鴻章の評価は、例によって激しい。学問の自由、学問の政治からの独立が全くない彼の地では、時の共産党首脳部の評価がそのまま李鴻章の「歴史的」評価とされる。李鴻章はつい最近まで「売国奴」であり、唾棄すべき小人物として唾をかけられる存在だった。最近でこそ「英雄」として名誉回復したようだが、なーに、そんなもの一朝にして変わる。それがチャイナである。こうしたチャイナを横目で見つつ、常にシナに迎合したくてうずうずしている「ヒラメ学者」が戦後の…  全文読む 評価する

公安は誰をマークしているか 公安は誰をマークしているか
塩津計/今度、生まれ変わったら、公安警察を職業としたい!
警察と言えば、交番のお巡りさんと思っていたが、実は警察は大きく分けて、交通違反等を取り締まる交通警察、殺人事件や窃盗事件を扱う刑事警察、そして本書が取り上げている日本国の土台を揺るがし国家転覆を図ろうとする国内国外のテロリストを取り締まる公安警察の三つに大別され、東京大学法学部卒のエリート警察官の多くが、実はこの公安警察(警備局)に配属される。もしこういうことを知っていたら、私も公安警察を担うべく警察庁を目指して国家公務員試験に挑んでいたことだろう。だってカッコいいじゃん!本書を読むと、その公安警察がマークしているのは日本共産党、革マル・中核派・革労協などの極左テロリスト集団、右翼、オウム真理…  全文読む 評価する

革新幻想の戦後史 革新幻想の戦後史
塩津計/本書は、頭の整理をするのに丁度良い。一見、丸山真男や清水幾太郎ら進歩的知識人の戦後史のように見えるが、実は戦後の「サヨク」がどのような変遷を辿り、今日に至っているのかが一目瞭然となる「戦後サヨクの歴史」解説本である。
【売国奴でありテロリスト集団であった日本共産党】戦後日本の歴史は日本共産党の合法化から始まる。これはサヨクが主導するGHQの意向を受けてのことだったのだが、これが大失敗だったことはすぐに分かる。日本共産党はソ連の完全な指導下にあり、スターリンの差し金で国内でテロを繰り返すテロリスト集団であり、ソ連が主導するコミンテルンの指示のもと天皇制打倒、日本政府打倒を目指す売国奴集団だったことが本書を読むと良く分かる。当時の日本共産党のアジトには爆弾製造マニュアルや殺人マニュアルが乱雑に放置され、火炎瓶闘争、爆弾闘争が交番等を標的に繰り返し為され、山村工作隊というテログループさえ編成されていたという。当時…  全文読む 評価する

男子の本懐 男子の本懐
塩津計/この本に書いてあることを真に受けてはいけません
本書は「落日燃ゆ」と並んで城山が書き散らした最悪の歴史歪曲書だと私は見ている。本書の主人公、浜口雄幸と井上準之助が「まじめ」な政治家であったことを私は否定しない。ただ彼らが実行した政策が、世界の経済情勢や日本の経済情勢にあまりにも無頓着な「脳内筋論」平たく言えば「学校で習い覚えた政策論」を庶民の痛みも無視して「断行」したが故に、強烈なデフレ効果を経済に与え、ただでさえ世界大恐慌、金融恐慌で苦しんでいる日本国民に、あたかも傷口に塩どころかタバスコを刷りこむような愚策であったことは、今や満天下に知られているところである。浜口・井上が強行した円高デフレ政策の誤りを認め、彼らの後を受けた高橋是清が財政…  全文読む 評価する

日本の国会 日本の国会
塩津計/果たして問題は制度にあるのだろうか?
日本の国会が空洞化していると言われて久しい。肝心かなめの政策形成、法案審議に関するコアな部分の議論は、立法府の外、具体的には政党の内部(自民党の場合は部会-政務調査会、民主党の場合は部門会議-政策調査会)で為され、しかもその大半は非公開だから、一般の国民には与党が提出する法案が自分たちにどういう利益、不利益をもたらすのか分かりにくかった。法案の中身を知悉しているのは与党議員とそこにアクセスを持つ業界団体、利益団体と、その団体の窓口になる官庁(官僚)のみであり、それが利権の温床となり、族議員の跋扈を許し、政治をゆがめ、一部の団体のみに利益を誘導する我田引水的な政策形成がなされる理由だとされた。北…  全文読む 評価する

民主の敵 民主の敵
塩津計/野田佳彦が、なぜ日本国の総理大臣に成れたのかが分かる本
本書に野田総理の政治信条や政治的立ち位置、実現したい政策目標など(いわゆる野田佳彦のマニフェスト)が書いてあると思うと、完全に肩透かしを食らう。本書にはこうした具体的政治アジェンダはほとんど全く書かれていない。いうならば朝立ち演説の辻説法をまとめたもので、野田の政治にかける「熱い思い」のみが書いてある。これをもって「野田総理は中身の無い人間」「この程度の人物なんですよ、野田は」などと訳知り顔で解説する輩がいる。しかし、私は思う。こういう中身の無い本をしゃあしゃあと出したからこそ、彼は総理になれたのだと。日本では旗幟を鮮明にすることは敵を作ることと同義だ。よい例が前原誠司で、私は高坂正尭という共…  全文読む 評価する

国会学入門 国会学入門
塩津計/日本の国会の制度面に光を当てた名著
昨今、官僚批判が喧しい。火付け役は飯尾潤政策研究大学院大学教授の著書だ。この中で彼は官僚を徹底的に悪者にした。曰く、日本の国会が空洞化し内閣のリーダーシップが発揮されない中で、官僚が政治と行政を差配している。これを正すにはイギリスの議院内閣制の本旨に戻り、内閣に権限を集中し、国民に選ばれた国会議員の中から選ばれた内閣総理大臣を中心にして政治を立て直すべきだと。大統領制のアメリカ型政治システムに対し、議院内閣制のイギリス型政治システムに対し「ウエストミンスター型政治」という呼称がもてはやされるようになったも最近のことで、英国にならい日本の日本型政治システムの旧弊を一掃し、本来の政治の姿に脱皮すべ…  全文読む 評価する

〈中国版〉サブプライム・ローンの恐怖 〈中国版〉サブプライム・ローンの恐怖
塩津計/指摘しているポイントは鋭い
本書は産経新聞等にチャイナに対し、常に厳しい視線を投げかける石平氏が書いたチャイナ経済行き詰まり論である。なぜチャイナの経済が行き詰るのか。それは、ひとつには政府が進める強引な経済成長優先主義の結果もたらされた膨大な、あまりにも膨大な通貨の膨張の結果、不動産がバブル化し、終息の見通しの無い悪性インフレに経済が陥り、富が一部の権力者に集中する一方、大多数の庶民には年金も社会保険もなく、格差が天文学的レベルにまで拡大しているというものだ。1978年を基準にするとチャイナのGDPは92倍になったが、広義のマネーサプライは705倍に膨らんでいるという。これでインフレが起きないわけがない、不動産バブルが…  全文読む 評価する

NHKさかのぼり日本史 NHKさかのぼり日本史
塩津計/日本はアメリカの軍事力を必要とするし、その意味でアメリカに依存する構造はほぼ永遠に変わらない。その全ての基礎が日米安保条約であり、この条約による日本のギブが日本中に展開した米軍基地の提供である以上、日本は永遠にアメリカ様に基地を提供し続けることが日本国家安寧の一丁目一番地なのである。このことがわからない、わかりたくない人間には日本の政治を語る資格はない。
冷戦崩壊後の日本を五百旗頭眞教授は「漂流国家」と見立てる。意味するところは、ベルリンの壁が崩壊し、長く続いた冷戦構造が音を立てて崩れていく中で、急激に生じた国際環境の変化という「激流に押し流され、危機が頻発し、それでいながら自らの根本的な戦略を立てがたい。変動という荒波に対して常に受け身に回り、自ら戦略を立てて進むことができない」。そういう状態を五百旗頭教授は「漂流」と表現している。日本の漂流を端的にあらわしたのが湾岸戦争時における日本政府の右往左往ぶりで、あの時、日本はイラクのサダム・フセインという悪逆非道な独裁者が明白な侵略行為を隣国クウェートにしかけたにもかかわらず、それに対し、アメリカ…  全文読む 評価する

米国製エリートは本当にすごいのか? 米国製エリートは本当にすごいのか?
塩津計/本書はタイトルこそ「米国製エリートは本当にすごいのか?」と、あたかも米国エリート論であるかのような印象を受けるが、米国製エリートの実体についての記述は思ったほど多くない。中身の大半は慶應大学湘南藤沢キャンパスの総合政策学部を出た著者が東洋経済新報社に入社後、休職して留学したスタンフォード大学院留学体験記と、そこで感じた日米差異論、留学体験を通じて著者が感じた日本論となっている。
「米国製エリートは本当にすごいのか?」という問いについては、著者の結論はあいまいだ。確かに大量の書物を読まされることで「知的体力」「知的筋力」が「平均的に」エリート大学の学生に施されるという点で「すごい」ということになるのだが、それ以上に「すごい」という点は、どうもあんまり見当たらないようだ。また日米のエリートの資質については、はっきりと「大差はない」「特にトップ層の資質は概ね同じ」と結論付けている。英語で早口で自信たっぷりに(傲慢に)自己主張するから、最初のうちは気圧されるが、耳が英語に慣れ、よくよく聞いてみると「たいしたことを言っていないことに気がつく」のだそうだ。学生の資質、とりわけ日本…  全文読む 評価する

決断できない日本 決断できない日本
塩津計/ケビン・メア氏は1981年米国務省入省。慶應大学卒の日本人の才媛と大学在学中に知り合い結婚。日本滞在期間は実に19年!に及び、これは米国務省の外交官の中で最長記録である。これだけ日本を良く知った「日本の友人」を、まるで恩を仇で返すようなサヨクの暴挙が、もしメア氏が言う通り事実だとすれば、私は断じて猿田と石山の卑劣なやり口を許すことが出来ない。
ケビン・メア国務省日本部長。彼は共同通信が今年の3月6日付で配信した「米国務省高官が暴言」という報道でバッシングの対象になり、長らく彼が勤務した米国務省を解雇されることになった。しかし、本書で彼は勇気を奮い、この共同通信の報道は完全な誤報であること。誤報と言うよりは捏造であること。しかも、この記事を書いた共同通信の編集委員は反米運動・反米軍基地運動を展開するサヨク弁護士猿田佐世と言うオンナと極めて「密接・親密」な関係にあり、一連の報道の背景には、すべてこの女サヨク弁護士が仕組んだプロットがあったというから驚きだ。このオンナ弁護士はかねてより土井たか子などとつるんで反基地運動や九条を守ろうとする…  全文読む 評価する

ふたつの故宮博物院 ふたつの故宮博物院
塩津計/チャイナ人は故宮博物院を世界の四大博物館と呼んでいる。しかし故宮は他の世界的な博物館とは根本的に異なる点がある。それは故宮はチャイナ文化のみを対象とした単一文化博物館であることだ。これはチャイナ文化以外は一切価値が無いという非常に思い上がった中華思想に通じる眞に度し難い吐き気を催すチャイナ思想を内包している部分がある。
台湾故宮博物院に所蔵されている書画を見て、衝撃を受けた記憶をいまだに鮮明に覚えている。何に驚いたといって、チャイナ人が「至宝」と称える書の最高傑作とされる王義之「快雪時晴帖」「平安何如奉橘三帖」、あるいは画の最高傑作とされる宋末元初の文人画家趙子昂の「ジャク華秋色図」、董其昌「フウケイ訪古図」。これら「中華文明至高の芸術」とされる作品群に、まるで日本の神社や仏閣にベタベタと張られた千社札のように所有者の落款が押されているのだ。画に至っては、まるで空白を憎むかのように後から後から漢詩が落書きされている。私はルーブル美術館、オルセー美術館、大英博物館、プラド美術館、ウィーン美術史美術館、トレチャコ…  全文読む 評価する

マネー避難 マネー避難
塩津計/どこまでハズスンダ!フジマキ!!
世の中に「逆神」という言葉がある。なんでも「この人の言うことは、これから起きることの、まさに正反対のことなので、この人の言うことの180度、逆のことをすれば、ほぼ正確に将来を見通せることになるヒト」を指す言葉なのだそうだ。名前としては自称軍事専門家田岡俊一(元朝日新聞)や政治学者の福岡政行らが上がっているが、私は、断固、このフジマキも堂々逆神の殿堂に入れると断言する。だって、こ奴の言うことは「円は大暴落し1ドル=200円を突破する」「インフレがやってきて不動産は大暴騰する」「だから借金してでも不動産を買って買って買いまくれ」なんだから。過去5年にわたり、私はこのBK1の書評を通じて、この無責任…  全文読む 評価する

日本人はなぜ英語ができないか 日本人はなぜ英語ができないか
塩津計/日本の教育論議は常に迷走する宿命にある。英語教育もその例にもれず、やれ受験英語は諸悪の根源だの、中学では英語教育はもう遅い小学生から英語授業を義務化せよだの、日本人の英語力はアジアで最低だのと、完全な間違いとしか思えない議論ばかりが繰り返され、あろうことかそれが政策として取り上げられている。こういう日本の英語教育論議の迷妄を一刀両断のうちに断ち切り、堂々たる正論を述べているのが本書だ
まず、なぜ日本人が英語が不得手なのか。理由は簡単。日本人は日本語という世界でもまれにみる恵まれた言語環境の中で暮らしているので、英語なんか出来なくても人生全く困らないからだ。英語無くても生活に支障がないので使わない。使わなければ習ったことはすぐ忘れる。この単純な事実が、実は日本人の英語力が全体の平均値としては一向に伸びない最大の理由なのだ。別に日本人が英語に対するセンスがないとか、日本の英語教育のシステムが根本的な欠陥をはらんでいるとか、受験英語の詰め込みが日本人の英語をダメにしているのではない。単純に「英語は日本人にとって不必要だから習ったはしから英語を忘れていく」。ただそれだけのことである…  全文読む 評価する

福沢諭吉著作集 福沢諭吉著作集
塩津計/全編これ七五調。まるで歌舞伎の口上のような福澤先生による世界各国紹介
日本語を悪くしたのは岩波書店だと山本夏彦さんは言った。至言である。その衣鉢を継いだ丸山真男の文章なぞ、読めたものではない。「であることとすること」という丸山の有名な文章があるが、これがBeingとDoingの翻訳であると気がつくまで私は30年近くかかった。つくづく明治大正昭和の西洋かぶれインテリはアサハカであったと思う。こうした岩波知識人とおよそ正反対なのが福澤諭吉先生である。彼の日本語力は半端でない。本書は福澤先生が世界各地の地誌国情を全編七五調で語りつくしたものである。以下は、福澤先生がチャイナの状況について語りつくしたものである。福澤節を存分に味わい尽くしてほしい。「そもそもシナの物語、…  全文読む 評価する

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