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スカル・セッション スカル・セッション
こじましゅういち/ラストの怒涛の展開まで目を離すな!
 ポール・スコグルンドは、幼いときから、意味のない動きをしてしまう運動チックや汚言症といった症状を伴うトゥレット症候群を患っていた。そのおかげで、職と妻を失い、今は同棲しているガールフレンドのライアの稼ぎでかろうじて生活している状態。そんな彼の元に、叔母のヴィヴィアンからの奇妙な依頼が舞い込む。彼女の所有するニューヨーク郊外の邸宅が何物かに破壊されたので、ポールの大工としての腕を見込んで、その修理をしてほしいというのだ。生活に窮するポールは依頼を引き受けるが、邸内に足を踏み入れたポールが見たのは、その常軌を逸した内部の破壊のさまだった。一方、ルイスボロ分署のモーガン・フォード刑事は、相次ぐ若者…  全文読む 評価する

降伏の儀式 降伏の儀式
こじましゅういち/人類は反撃する。一山いくらの大安売りの核攻撃で。
 わーっはっはっは。(どちらかといえばいい意味で)バカSFだあ。  なんつーか、やっぱ肉食って育ったひとたちはちがうなあ、と思わずにはいられない本。東西対立、冷戦のさなかに書かれたという背景をさっぴいても、とにかく「強いアメリカ・力の論理」が全開。要するにこの本は宇宙人侵略ものの話なのだが、ソ連側の描写なんぞ、ホーガンでもここまで正面切っては書かんぞ、と思えるくらい官僚主義風だし、核爆発は一山いくらの大安売り。この本を読んだ後なら、「インデペンデンス・デイ」のラストでのランディ・クエイドの特攻も、なんかさもありなんと納得してしまう。ラストでもその印象は強い。お互いに銃を突きつけあったら、何があ…  全文読む 評価する

キャッチワールド キャッチワールド
こじましゅういち/タガの外れ具合が最高!
 木星で発見された結晶状生命体は、突如地球に対し攻撃を開始した。人類はかろうじて彼らを退けたが、被害は甚大だった。それから40年、報復艦隊が、彼らの本拠地と目されるアルタイルめざして出撃する。敵を殲滅せんがために…!  …のようなあらすじを見て、わたくしは「おおっ、これは実に『燃える』シチュエーション!読んでみたい!」などと思っていたのですね。これがほんの冒頭のさわりだけをまとめたあらすじとも知らず。一筋縄ではいかない作品だとは聞いていたんだけど。んで、最近ついに入手に成功したので、読んでみた次第。  ぶっ飛んでました。想像よりもはるかに。確かに冒頭は伝統的なスペオペみたいなものかな、と思って…  全文読む 評価する

カムナビ カムナビ
こじましゅういち/スケールが壮大なんだか小さいんだか…
 失踪した父親を探す考古学者、葦原志津夫は、知人の学者から父の消息を掴んだとの報を受け、彼の元へと向かう。しかし、彼を待っていたのは、常識では考えられない高温で焼き尽くされたその知人の変わり果てた姿だった。志津夫は数少ない手がかりを元に父の足跡を追うが、その先には想像もつかないような太古からの謎が待ち構えていた…。  とりあえず、わたしゃこの人の書いた本で、登場人物がパニックにもヒステリーにも陥らないまま話が進んでいくのを初めて見ました。『ソリトンの悪魔』も『二重螺旋の悪魔』も、登場人物はみんな血中カルシウム濃度が皆無なんじゃないか、ってなくらいすぐ怒るもんなぁ。しかるに、本作の主人公の葦原志…  全文読む 評価する

夜来たる 夜来たる
こじましゅういち/有名短編の長編化
 アシモフがかつて発表した有名短編の長編化。ロバート・シルヴァーバーグとの合作。6つの太陽がめぐる惑星。光が絶えることのなかったこの惑星に、2000年に一度の「夜」が来ることを天文学者が察知した。そのとき世界は…。  元となった短編は未読だけど、どうやら第二部がほぼその短編部に該当するらしい。なるほど、第二部は、徐々に迫りつつある夜に対する疑念や切迫感が出ていてなかなかだと思う。夜になって、空に星が広がり、人々が恐慌に陥っていく第二部ラストはいい感じ。  しかし、しかしだ。この本での最大の山場が先の部分だというのは別にかまわんのだが、いかんせん他の部分がタルい(笑)。テンポが悪い、とまでは言わ…  全文読む 評価する

海魔の深淵 海魔の深淵
こじましゅういち/戦う自律兵器を扱った隠れた傑作
 核戦争は終わった。しかし、南氷洋には、その戦争の落し子が今なお潜んでいた。  クラック。完璧な性能を誇る自動兵器要塞群である。これがもし再起動すれば、人間の手の届かぬところで全面核戦争が再開してしまう。各国は協力して要塞の武装解除に挑むが、ついにその一つが起動してしまった!もはや余力も少ない人間に残された最後の切り札は、小型サイボーグ潜水艇<デーモン−4>。極寒の南氷洋で、人類の命運をかけた武装解除作戦が開始される……。  デイウィッド・メイス「海魔の深淵」は、戦闘メカ好きならば是非押さえておきたい逸品。  人類の武装解除作戦の対象となる<クラック−1>は、物語の冒頭から、その悪魔的な性能を…  全文読む 評価する

終わりなき平和 終わりなき平和
こじましゅういち/数々のガジェットがどう生きてくるかと思いきや…
 ナノ鍛造機の出現によって生産手段は大きく変わった。現在、世界では、ナノ鍛造機を所有する連合国軍と、ナノ鍛造機による生産手段を欠くングミ軍が、各地で泥沼の戦いを繰り広げている。連合国軍側はこの戦いに対し、10人が神経接続・精神移入することで操作される遠隔歩兵戦闘体、ソルジャーボーイ小隊を大規模に投入していた。物理学者であるジュリアンも、ソルジャーボーイを操作する機械士として徴兵され、安全な基地のケージの中からソルジャーボーイを遠隔操作することで戦争に参加していた。一方、ナノテクノロジーの発達は、木星の軌道上に、史上最大規模の粒子加速器を建造することのできる技術をももたらしていた。この超規模の粒…  全文読む 評価する

大いなる復活のとき 大いなる復活のとき
こじましゅういち/もうちょっと設定が簡潔にまとまっていれば…
 作者の処女長編。ローカス賞受賞作品。  宇宙船Uケナイ号の船長エリク・ボーンは、違法合法問わず仕事をこなす優秀なハッカー。だが、あるとき彼は、ルドランド・ヴィタイ属の大使バスクから、いつもとはまるで違う内容の仕事を強要されることとなる。それは、大使が監禁している女性の通訳を務めろ、というものだった。そして、その女性は、かつてエリクが捨てた故郷の星<施界>出身だったのだ…。  というわけで、出だしは結構面白そうだったんだけどねぇ。厳密にはハッカーじゃなくてシステムズ・ハンドラーだし。システムズ・ハンドラー。なんだかよくわからんがカッコよさげな響きだ。なんか社会情勢は異様にたてこんでそうな設定に…  全文読む 評価する

リバティ・ランドの鐘 リバティ・ランドの鐘
こじましゅういち/ロボットとメルヘンにあふれた名作
 リバティ・ランド。それは直径6500メートルの球形宇宙コロニーにして、800万体のロボット・アニマトロイドが作り出す夢と魔法とノスタルジーあふれる巨大遊園地だ。彼らは惑星から惑星へと渡り歩き、各惑星の衛星軌道上にとどまって、その惑星の人々に素晴らしい娯楽を提供する。リバティ・ランドはそうして長年にわたって、人々に夢を与え続けてきた。  しかし、リバティ・ランドが惑星チェスナットの衛星軌道で営業中に、開園以来の危機に見舞われた。各惑星を次々とその隷属下におさめている恐怖の軍事組織ナパージの、チェスナット侵攻に巻き込まれてしまったのだ。巨大ロボット兵器・パンツァーヘムトを擁する相手に、観光客2千…  全文読む 評価する

未来の二つの顔 未来の二つの顔
こじましゅういち/人工知能の傑作はHALだけじゃない!
 ダイアー博士は人工知能の世界的権威。ところが、月面基地で人工知能の思わぬ能力の飛躍による事故で人があやうく殺されかける。地球上を覆う人工知能ネット網に対する論議がまっぷたつに分かれる中で、ダイアーはある提言をし、それは実行に移される。果たして人工知能は人類の敵なのか、味方なのか。  ああ、読んで欲しい。ここで展開される人工知能論は現実に即したもので、多分現実でも人工知能基礎として十分通用するはずだ。ハードSFだと、知識をひけらかすあまり、基本的な面白さを犠牲にしているものが多いが、この本に関してはその心配はご無用。ラストに向けて指数関数的にテンションが上がっていく。そしてとどめにラストが………  全文読む 評価する

ポセイドン・ランナウェイ ポセイドン・ランナウェイ
こじましゅういち/こんどはさながらパニック映画!
 それはタイタン・リゾート社に届けられた手紙から始まった。文面はただ一言…「カメレオンは誰を狙っているのかな?」 ≪TOKYO I.E.C.≫の治安協力士…九条隼人が選んだ、今度の獲物は大物だった。カメレオン・ザイオン。誰一人素顔を知らぬ謎の殺し屋だ。カメレオン・ザイオンの足取りを追って、オープンしたばかりの最新高級海底リゾート「ポセイドン海殿」へと、恋人の劉美花と共に(美花のコネで)やってきた九条。しかし、カメレオンの足跡は杳として掴めない。しかもそこに発生する異常事態。突如として海底の牢獄と化すポセイドン海殿。全てはある人間の陰謀だったのだ。逆境に追い込まれるほど燃える、ヘラクレスの活躍が…  全文読む 評価する

ホログラム街の女 ホログラム街の女
こじましゅういち/実はハートウォーミングな一品
 ウィルスンは今までホラー畑で有名だっただけに、ハヤカワの青い背表紙に「F・ポール・ウィルスン」って書いてあると、なんだか物凄く違和感があるな。表紙絵を見ると、さらに違和感倍増。なんか今までのウィルスンのイメージとちゃうぞ。「ホログラム街の女」。ハヤカワミステリの棚に並んでてもおかしくなさげなタイトル。うむむ。大丈夫か…? …と思っていたら、今までの作風とは違うのはその通りだけど、意外や意外、こっち方面でもなかなかの作品でした。  この本の内容を一言で要約するのなら、「ちょっといい話」になるのでしょうか。第1部最後の主人公の粋な計らいとか、第2部での、主人公と<落し子>の少年との交流とか、第3…  全文読む 評価する

星を継ぐもの 星を継ぐもの
こじましゅういち/ホーガンSF・初期の大傑作!
 ニュートリノビームの干渉によって物体を透過して観察できる装置、トライマグニスコープの発明者であるヴィクター・ハント博士は、ある日、所属する企業を介して、国連宇宙軍への召喚を受ける。宇宙軍は、月で発見した「何か」をトライマグニスコープを使って調べたいらしいのだ。そして、ハントは月で発見されたものの正体を知らされる。それは深紅の宇宙服に身を包んだ、人間の死体。そしてその死体は、なんと死後5万年の時を経ていたのだ…! もはやホーガンの代名詞の感すらある、その筋では超有名作品の『星を継ぐもの』。初版は1980年…ってワタシがまだ4歳の時じゃないか!でも今読んでも面白い。読んでるとホント、わくわくして…  全文読む 評価する

プロテウス・オペレーション プロテウス・オペレーション
こじましゅういち/タイムトラベル冒険小説
 1974年、世界はかつてない暗黒時代を迎えていた。ナチス・ドイツがヨーロッパはおろかアジアやアフリカ、南アメリカまでも支配下においたのだ。もはやアメリカに残された手段は一つだけ…それがプロテウス作戦だ。選りすぐりの工作隊を過去に送り込み、歴史の進路をねじ曲げて、ナチスの野望を未然に叩き潰すのだ!過去に送り込まれたプロテウス部隊は即座に行動を開始するが、やがて予想だにしなかった困難が…そして、歴史の裏で暗躍する謎の組織<オーバーロード>の影が…。 「プロテウス・オペレーション」はタイムトラベルによる第2次世界大戦の改変もの。ただし、それによって起こる事件の描写が非常に真に迫っている。ストーリー…  全文読む 評価する

フレームシフト フレームシフト
こじましゅういち/フレームシフトは物語と関係ないけど…
 ヒトゲノム・センターに勤務する気鋭の遺伝子学者ピエールは、帰宅途中、ネオナチの暴漢に危うく殺されそうになった。ネオナチと何の関わりもないのに、どうして狙われたのか?やがて、自分が連続殺人事件に巻き込まれていると知ったピエールは、事件の謎と自らの研究課題であるヒトゲノムに隠されている秘密に命がけで挑んでいくが…。  …という本書のあらすじは、実は裏表紙のそれをまるっと写したものなんですが。このあらすじ、「よくまとめたなぁ」と誉めたいくらい。 曲者なのは「事件の謎と自らの研究課題であるヒトゲノムに隠されている秘密に命がけで挑んでいく…」という部分。「事件の謎」と「自らの研究課題であるヒトゲノムに…  全文読む 評価する

ドラキュラ紀元 ドラキュラ紀元
こじましゅういち/逆転の発送が見事!
 久しぶりにいい本読んだなぁ、まったく。この小説は基本的には「吸血鬼ドラキュラ」の続編ですが、柳の下のどじょうに留まっていない。久しぶりに時間を忘れて読んだよ、全く。逆転の発想が見事。何が逆転かって?それはね……。  ヴァン・ヘルシング教授(「吸血鬼ドラキュラ」の主人公の一人)は敗れた。ドラキュラはイギリスに乗り込み、吸血鬼はついにイギリス全土を征服した!英国人は次々と吸血鬼に転化させられていく。だがその治政下、吸血鬼の娼婦ばかりが惨殺されるという事件が発生。闇内閣<ディオゲネス・クラブ>のエージェント、ボウルガードは命を受けて連続殺人犯<切り裂きジャック>の追跡に乗り出す。一方、ドラキュラと…  全文読む 評価する

地を継ぐ者 地を継ぐ者
こじましゅういち/楽しみにしてたんだけど…
 ナノテクノロジー技術の発達によって、人類がいよいよ不死の存在に近づこうとしている22世紀。仮想環境デザイナーのデーモンは、ある日唐突に警察の訪問を受ける。テロ集団エリミネーターが、デーモンの父親、コンラッド・ヘリアーを探し出し暗殺しようとしているというのだ。コンラッド・ヘリアーは、かつて人類に不妊の疫病が広がったときに、人工受胎技術を確立し人類を絶滅の危機から救った偉人だ…しかし、彼は50年も前に既に死んでいる!エリミネーターは何を企んでいるのか。デーモンは父の足跡を追ううち、否応なく陰謀に巻き込まれていく…。 あらすじや序盤の展開のツカミ、もうちょっと不死のユートピア達成っちゅう世界設定と…  全文読む 評価する

触手 触手
こじましゅういち/未知の力が人々を翻弄する
 ダ・タイ・バオ。古来より伝わる奇跡の癒しの力。いかなる万病も、その力を持つ人間が触れただけでたちどころに癒えてしまう。しかし、そのような力を得た人間は、どんな生活を送ることになるのか。しかも、その力を使うたびに代償を払うことになっていたら…。 いわゆる「ナイトワールド・シリーズ」に属する作品。ナイトワールド・シリーズは単純な正邪対決のエンターテイメントかと思っていたけど、こんな感じの作品もあるとは。おもわず、「アルジャーノンに花束を」を初めて読んだときのことを思い出しましたよ。内容はほとんど似てないけど、印象が似てる。異形の力を得てしまった人の戸惑いや、排斥にあう悲しみなどが。しかも、ダ・タ…  全文読む 評価する

ターミナル・エクスペリメント ターミナル・エクスペリメント
こじましゅういち/「魂」はあまり関係ないけど、それでも面白い
 医学博士のピーター・ホブスンは、脳の活動を完全にモニターできる特殊な脳波計を完成させた。これを使えば、人間の死の瞬間を厳密に特定できるはずだった。ところが、その脳波計の試験中、ホブスンは奇怪な現象を発見する。被験者が死ぬとき、小さな電気フィールドがその頭から抜け出ていくのを、脳波計は記録していたのである。脳波計の誤作動でも、被験者の脳の異常活動でもない。もしかして、これこそが人間の「魂」なのでは?  さて、とりあえずこの本のさわりの部分のあらすじを書いてみたが、以後の話が「そうか、この魂の正体を探っていくことで展開していくんだな、ふむふむ」と考えた皆様、答は大外れです。以後、この魂の話はほと…  全文読む 評価する

造物主の選択 造物主の選択
こじましゅういち/「造物主の掟」の待望の続編
 「造物主の掟」でタロイドの世界を救った、我らがインチキ心霊術師のザンベンドルフとそのチーム。またも不穏な空気が立ち込めはじめたタイタンの元で、彼らが今回相手をするのは…タロイドたちの造物主!?  って、いわゆる「造物主」たる異星人は、「造物主の掟」の冒頭で、さっさとノヴァに巻き込まれて絶滅しちゃってたような気が…一体どうやって今回そいつらを再登場させるのか、と思いきや…そうきたかホーガン!うまく話の整合性をとりやがったな!やってくれるわい。 というわけで、ホーガン好きならば誰もが待ちわびていた、「造物主の掟」の続編。 さて、ホーガンの大事な特色の一つに、読んでいるうちに自然と顔がニヤニヤして…  全文読む 評価する

聖母の日 聖母の日
こじましゅういち/聖母を題材としたウィルスン作品、だけど…
 ウィルスンが女性名義メアリ・E・マーフィーで発表した作品。  湾岸戦争の最中に、荒野に落ちた一発のスカッドミサイルは、聖母マリアが眠るという洞窟の口を開いてしまった。マリアの遺骸を巡って、さまざまな人々が動き出す…。 と、しごくあっさりとあらすじをまとめたのには訳があります。と同時に、これからこの本を読もうかな、と思っている人には一つだけ忠告。 この本の上巻の、裏表紙のあらすじは、絶対に読んじゃダメ! なぜならば、この上巻のあらすじ、上巻の内容を完璧に要約してしまっているからです。上巻では、このあらすじに書いてある以上のことは何も起きませんです。盗まれた聖母を取り返そうとする、イスラエル総保…  全文読む 評価する

スタープレックス スタープレックス
こじましゅういち/ワクワクしてくるまっとうな宇宙冒険記
 宇宙探査船スタープレックス号の苦労性の艦長、キース・ランシングさんは、会議に出席するために、瞬間移動を可能とするショートカットを通過するが、なぜか見知らぬ宙域に飛び出してしまった挙げ句、謎の宇宙船にとっ捕まってしまう。彼はそこで、夫婦間の中年の危機に関するセラピーを受け、晴れ晴れとした気分で帰路につくのだった…。  うそです。いや、そんな話でもあるんですけどね。 さて、肝心の中身ですが、これが極めてまっとうな宇宙冒険記だったりします。雰囲気は、スタートレックとか、ブリンの知性化シリーズとか、おのおの思い付くものを思い付いていただければ、多分それで当たりです。だって、すごく王道っぽくないか、こ…  全文読む 評価する

順列都市 順列都市
こじましゅういち/目くるめくアイデアに幻惑される
 記憶や人格などをコンピュータの中に転写することができるようになった近未来、金を持つ富豪たちは、自らをそのソフトウェア化された人格<コピー>とし、コンピュータが停止しない限りは死なない存在として第2の生を送っていた。だが、その<コピー>たちに対し、たとえ宇宙が終わろうとも永遠に生き続けられると説く男、ポール・ダラムが現れた。<コピー>を走らせているコンピュータはいつかは壊れる。そうなる前に、<コピー>に対する排斥運動が発生して、彼らを駆逐してしまうかもしれない。そういった問題を全て解決できるというこの男は、一体どのような手段を用意したというのか?  一方、現実世界の物理的な構造を単純化したシミ…  全文読む 評価する

サターン・デッドヒート サターン・デッドヒート
こじましゅういち/土星をまたにかけたハードSFの大傑作!
 僕はこの作品を深く深く、ン年に1度のクリティカルヒット級に気に入ってしまってます。いいぞ、これは。 スペースコロニーと地球が経済的な原因などで反目しつつある中、土星の衛星イアペトゥスで、異星人の遺物とおぼしき謎の六角形体が発見された。分析と解読の結果、その遺物を残した異星人は、さらに同じような物体を土星近傍に残しており、その内容が、異星人が土星に残した「贈り物」の在処を指し示していることがわかった!それを手に入れれば、経済的に相手の遙か先まで進めるかもしれない。スペースコロニー側は、遺物の解読に携わった考古学者クリアスを土星に派遣。一方、地球側も負けじと宇宙船を繰り出した…。 実は裏表紙のあ…  全文読む 評価する

巨人たちの星 巨人たちの星
こじましゅういち/ガニメアン3部作の完結編に相応しい逸品
 冥王星の彼方から、再びガニメアンからとおぼしき通信が届き始めた。ところが、通信はなんと地球側の標準データ転送コードを使用しており、文は英語だったのだ。意味するところはただ一つ。地球は遥か昔から監視されている…!通信元は宇宙の彼方のジャイアンツ・スターに移住したガニメアンの末裔。しかし何かがおかしい。権謀術数とは無縁なはずのガニメアンが何かを隠しているようなのだ。さらに、通信内容は現実の状況とはかけ離れた認識を示していた。やがて明らかになる陰謀とは…。 <a href="/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/?aid=&bibid=01714636&volno=0000"…  全文読む 評価する

神と悪魔の遺産 神と悪魔の遺産
こじましゅういち/ウィルスン最強のキャラクター・始末屋ジャックが主役の長編
 ニューヨークの小児エイズ・センターの女医アリシアは、父親から相続した屋敷のことで悩まされていた。屋敷には発明家の父親が隠した「何か」があり、それを狙って何らかの組織が動いているようなのだ。彼女にとって、悪夢のような思い出の残るその屋敷を処分しようとするアリシア。しかし、何者かの妨害工作が始まり、頼りにしていた弁護士は、なんとアリシアの目の前で爆殺されてしまった!追い詰められたアリシアは、しかしある日、小児エイズ・センターの盗難事件を通して、ある男の存在を知る。その男の名はジャック。<始末屋ジャック>。金でのみ働き、街の下衆どもを掃除する、姓もなく、社会的身分もいっさい消した、裏世界の仕事人で…  全文読む 評価する

ガニメデの優しい巨人 ガニメデの優しい巨人
こじましゅういち/ガニメアン3部作の2作目
 前作<a href="/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/?aid=&bibid=01714636&volno=0000" target="_blank">『星を継ぐもの』で、見事ルナリアンの起源の謎を解き明かしたハントとダンチェッカー。現在彼らは、木星の衛星ガニメデで発見された、2500万年前の異星人…ガニメアンの宇宙船の調査にたずさわっている。この宇宙船の持ち主だったガニメアンは、今は無きルナリアンの本星ミネルヴァとも縁が深いらしいのだ。そんなある時、ハントたちのいるガニメデ基地に向かって、深宇宙から未確認の飛行物体が接近してくる。宇宙船とドッキングを果たした人類…  全文読む 評価する

仮想空間計画 仮想空間計画
こじましゅういち/ホーガンにしては平凡な作品
 ジョー・コリガンは、かつては神経接合を伴うバーチャルリアリティの開発にも携わった科学者った。が、その実験の過程で事故が起こり、記憶を失ってしまったため、現在は保護観察同然の扱いを受けている。少なくとも、コリガンは現在の自分の待遇の原因をそう聞かされていた。が、リリィという女性に出会った彼は、彼女からとんでもない話を聞かされる。自分たちはまだシステムに接続されており、この周囲の世界は全てそのシステムが紡ぎ出した幻影だというのだ!  うーむ…。どうなんだろうな、コレは…。  というのは、話のネタ自体は、ごくありがちなものに思えてしかたないから。なら同ネタを扱った作品にはどんなのがあるんだ、と言わ…  全文読む 評価する

火星転移 火星転移
こじましゅういち/スケールの大きな万人向けの作品
 (いい意味で)ベアらしくない作品。雰囲気が今までの作品と違う。何というか、明るい。それに、はっきり面白いといえる。  物語は主人公、キャシーア・マジュムダーの一人称で進んでいくが、まず、この主人公が親しみやすい。今まで読んだ限りでは、ベアの登場人物は、たまに「ほんとにこんな奴おるんかい」というのもいたが、今回のキャシーアは実に自然。自然に感情移入できる。また、話の流れも、今までで一番筋が通って分かりやすいと思う。ナノテクを始めとするガジェットも、これでもかというくらい多数が登場するが、非常に自然に物語りに溶け込んでいる。そして、これらが描き出す火星の環境は生き生きとしていて、それだけでも楽し…  全文読む 評価する

インフィニティ・リミテッド インフィニティ・リミテッド
こじましゅういち/SF色皆無のスパイ小説
 ああ、ホーガンよ。君はそのままそっちの方面に走ってしまうのか。初期作品からのファンとして、こういう作品を見るのは悲しいよう。ま、作家である以上、たまには別ジャンルの話を書いてみたくなるのも致し方ないことか。というわけで、このお話は同じくホーガンの政治スリラー「ミラー・メイズ」と同様、SF的要素はこれっぽっちもありません。アフリカの小国の内紛と、その裏で活動する、自由な個人主義を標榜する謎の国際民間組織、インフィニティ・リミテッドのおはなし。こういうジャンルには疎いので何とも言えないのだが、ただ、ホーガンがこういう話を書くと、読んでるこっちとしては、どこまで本気にしたらいいのかな、と不安になる…  全文読む 評価する

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