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紫の砂漠 紫の砂漠
十夜/透明で、せつない物語
 生まれながらに性別がなく、たった一度の真実の恋によって「守る性」「生む性」の性差が決定するひとびとが住む世界。その世界そのものである〈紫の砂漠〉のはての塩の村に生まれた丸耳のシェプシは、砂漠に詳しい巫女や老人から砂漠の神話・伝説を聞いては、高い岩場に登って紫の砂漠を眺めるのが何よりも好きな風変わりな子どもだった。砂漠を侵すことを禁じた神の戒めを知りながら、なおも憧れてやまない紫色の地平線。砂漠には謎がある。そしてその謎に関わる宝物をシェプシは持っていたのだ。三神のうちの一柱、聞く神がずっと探し続けているとされる光る音響盤。この秘密を抱えて、どうしてじっとしていられるだろう。だがそんなシェプシ…  全文読む 評価する

キノの旅 キノの旅
十夜/旅というもの
 キノが渡り歩いてきた国々が、今あるその姿になったのには全て理由がある。 人々は皆、考えることを止めてしまったのだ。「人間同士の思いを直接伝え合うテレパシーが極度に発達した国」では、人々はコミュニケーションをとる努力の大切さを忘れ、心から伝えたい言葉を真剣に考えることを放棄してしまった。「悪政を敷いた王制を革命によって廃止し、“多数決原理主義”を選んだ国」では、“完全な平等”の幻想に酔った民衆が、より良い決定を選ぶことの意味を考えるのをやめた。 そのほかこの本に収録されている「コロシアム」も「大人の国」も「平和な国」も、目のまえで起こっていること、それが常識だと信じきっていることに、なにも疑問…  全文読む 評価する

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