コメント・書評 |
作者からみた日本像が楽しい
佐々木 葵
Apr 7, 2002 12:24:00 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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「ヴァーチャル・ライト」から始まる3部作の2作目。日本を舞台にすることが多かった著者であるが、今回もまた日本で物語が繰り広げられる。
世界的なアーティスト「ロー/レズ」のレズが、日本の電脳アイドル「麗投影(レイトウエイ)」と結婚したがっているといううわさが世界に広まったことから物語が始まる。レズのファンである少女チアとある特殊な能力を持った青年レイニーがそれぞれそのうわさを追って物語をつむぎ、最後には日本で(しかも日本の場末のラブ・ホテルで)その糸が結びついて物語を終焉へと導くのだ。
レイニーの持つ特殊能力が、いまいちわたしのぼんくらな頭には理解できなかったが、途中重要な役として出てくる「マサヒコ」「ゴミ・ボーイ」といった「オタク」や、公衆電話のピンクチラシなど、著者の日本観察の視点の面白さがよく出ている。 チアがマサヒコやゴミ・ボーイと一緒に訪れることになる、香港の九龍城をモチーフとした電脳都市のイメージは圧巻。登場人物が扱うコンピューターの形態などにもわくわくさせられる。 「ヴァーチャル・ライト」に出てきた山崎という学者が今回も重要な位置を占めているので、前作から読んだほうが面白い。だが、この作品だけでもヴァーチャル・アイドル、ロックシンガーの熱狂的ファンなどといったどちらかというと身近な存在が出てくるため、十分楽しめる。
レズはどうやってヴァーチャル・アイドルの「麗投影」と結婚しようというのか、その結果はどうなるのか、などもしかしたら未来はそういうものなのかもしれないと感じさせる。グルーヴ感のあるストーリー展開や文章運びはさすがとうなってしまう。 |
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