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ロシア幽霊軍艦事件
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コメント・書評 |
これは推理小説ではない
katu
Nov 7, 2001 9:58:00 PM
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評価 ( ★マーク )
★★
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島田荘司の“御手洗もの”と言えば、最初に荒唐無稽とも思える謎を提出して、最後には力業でそれを解決してしまう面白さがある。
今回も謎のスケールは大きい。大正8年の芦ノ湖にロシアの軍艦が現れたというのだ。しかもその軍艦にはロマノフ王朝最後の生き残りと言われる皇女アナスタシアが乗っていたというのだ。
1920年、ベルリンの運河に一人の女性が飛び込んだ。その女性の名はアナ・アンダーソン、のちに自分はアナスタシアであると主張する女性である。その後の数奇な人生は映画や舞台にもなった。
このアナ・アンダーソンの話がどうにも退屈だった。その話を説明しないとこの小説が成り立たないので仕方がないのだが、そこだけ他の本を読まされている感じさえする。
結局この本は推理小説ではなく、“御手洗もの”という器を借りた「本当にアナ・アンダーソンは皇女アナスタシアなのか」という論争に対する島田荘司の一つの仮説に過ぎない。軍艦の謎の種明かしも到底納得できるレベルではない。
本書は『季刊 島田荘司02』収録の同名中編を大幅に加筆修正し、あらたにエピローグを加えたということだが、そのエピローグははっきり言って蛇足である。
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