コメント・書評 |
楽しみました。
kumataro
Aug 27, 2010 10:46:29 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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からだ 乃南アサ(のなみ) 文春文庫
ずいぶん難しい漢字を使ったタイトルの小品が続きます。5話あります。もっと簡単なタイトルがよかった。とはいえ、どの作品も優れています。面白かった。いちばん面白かったのは、最初の同タイトルの作品です。「からだ」武田愛子さん45歳の娘美菜子さん17歳高校2年生が、丸いおへそを縦長に整形してへそ出しルックをやりたいのです。最初は反対していた母親の愛子さんも娘の要求に根(こん)が尽きて、ふたりで美容整形外科の門をくぐるのです。ミイラ取りがミイラになって、母親のほうが美容整形にのめりこんでいきます。本題とか主題は別のところにあるのですが、話の展開がいかにもありそうで楽しみました。深刻な部分を書くと「男(夫、父親)」の存在って何?というものです。男にとっての「仕事って何?」というものもあります。職場では英雄、家庭ではいてもいなくてもいい人です。お金の使い道についても考えました。使わないことがしあわせなのか。使ってしあわせを手に入れるためにお金はあるのではないか。専業主婦のポジション(位置)についても考えました。また長くなりそうなので次にいきます。 「血流」夫が痴漢で逮捕されるのです。夫は痴漢の常習者でした。妻の礼子さんは警察へ夫を引き取りに行くのです。自宅には姑(しゅうとめ、夫の母親)がいます。三世代同居です。ちいさな息子もいます。タイトルから、「遺伝」話に流れると予想しましたが違っていました。 「つむじ」ハゲのお話です。27歳赤尾将生さんの髪の毛が危(あや)ういのです。恋人の菊香さんがいますが、なかなか結婚しないカップルです。赤尾さんはハゲに対する恐怖心から養毛のカウンセラーを受けたり、お薬を飲んだりするのです。その後の展開もよかった。 「尻」中学生でいじめっこだった産婦人科の娘弘恵さんが転落していく軌跡です。後半は可哀想(かわいそう)でした。ひどいことばかりするからばちがあたるのです。 「顎(あご)」ボクシングのお話です。詩的でした。空間移動とか時間移動の世界があります。ラストシーンはわたしにとっては空振りでした。ふーむとうなったあとで、首をかしげました。話がつながらないのです。そのほか思ったことは、「自分が何も悪いことをしていないのであれば、逃げるように仕事を辞めることはできない」というものでした。仕事の継続には強い意志が必要です。
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