コメント・書評 |
名作SF新装版。
読み人
Apr 22, 2009 10:54:10 PM
|
評価 ( ★マーク )
★★★★★
|
「虎よ、虎よ!」 アルフレッド・ベスター・著/中田耕治・訳 早川書房・出版/ハヤカワ文庫SF
『名作SF』
A・ベスターの名作SF「虎よ、虎よ!」が、 寺田克也のパワフルな装画の元、改訂復刊されました。 時代の先端をいくSFが一番その時々の時代性を いや言い換えるなら、その時々で未来と思われる世界観を描いているだけで、 実際、時を経ると風俗を描く通俗小説より、古びてしまったり、 時代性がもろに出る作品に成り果ててしまったりします。 が、名作は違う!!。
時代をいとも簡単に超越してしまい その時代での最先端性が作品の革新性へと普遍性を得て昇華するのです。
ストーリーは簡単。 人類は、宇宙に進出しており、ジョウントと呼ばれる瞬間移動の技術を 得ています。漂流していながら、救助されなかった 恐ろしくパワフルなおとこガリヴァー・フォイルの復讐譚を描きます。
メインプロットはこれだけ。
これを、アルフレッド・ベスターがガリヴァー・フォイルその人に負けず、劣らず、 パワフルに描いていきます。 SF的がジェットとしては、それほどたくさん持ち込んでいるわけでないのですが、 兎に角、子供部屋で玩具箱をひっくり返した感じといいますか、 そべてを極彩色で全てがキラキラ光っている感じ、 で相当キャラ立ちした変わり者のキャラ総動員で、 なんでもかんでもひっつめて描いていきます。 これが、多分、パワーの源。 ラストのタイポ・グラフィーはやり過ぎの感があるけど、 読んでいて、この圧倒的な作品の力は、なんだ!?と言いたい感じ。 フォイルに圧倒されるというより、ベスターのパワーに負けました。と言わざるを得ません。 この人、語彙なんか、けっこう高いレベルなんですが、 根は子供といいますか、子供が、色んな玩具(SFのガジェット、とキャラ) を取り出して、ブーンとか、キィーンとか言って遊んでいるイメージなんです。 圧倒されているうちに終わっちゃったって感じです。 私が推奨するまでもない、名作です。是非ご一読を。 |
|
|
| 現在の投票
はい:4人(80%)
いいえ:1人(20%) |
|
|
|