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「心」が支配される日

「心」が支配される日(筑摩書房) 斎藤 貴男著
税込価格: ¥1,785 (本体 : ¥1,700)
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出版 : 筑摩書房
サイズ : 20cm / 329p
ISBN : 978-4-480-84278-7
発行年月 : 2008.3
利用対象 : 一般

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内容説明

いま、熱く見つめられる「日本国民」の心。消費欲を高めるために、労務管理のために、治安のために…。「改革」の名の下に剝き出しになった弱肉強食の世界で、いま人々の内面が利用される様を徹底取材。

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コメント・書評

手遅れにならぬうちに
良泉
Jan 4, 2009 4:28:00 PM
評価 ( マーク )
★★★★★

新年のおめでたさとは裏腹に、いまはまさに世界的な危機状況を迎えているといえます。
どの新聞も元旦社説から、世界的な経済危機を嘆き、いまさらながら米国が主導してきた新自由主義・市場原理主義の失敗を唱えています。声をそろえて「100年に一度の危機」を憂います。まさに、“いまさらながら”。
昨年後半から急遽増大した「派遣切り」「非正規雇用馘首」などにより、満足に年を越すことさえできない人々が、あふれかえっています。さらには、いまは何とか生活を維持している人々でさえ、本人に何ら落ち度は無くとも、ほんの小さなきっかけで、一気に生活不能に陥ってしまう可能性があるのが、現代の危機の本質です。
まさに遅すぎたのです。米国が高々とグローバリズムを掲げ規制緩和の方向に向かった時、日本の政府はすぐに追随しました。
一部の識者達は、その時点で大いに警鐘を鳴らしていたにもかかわらず、大新聞も知識人と呼ばれる者たちも、何ら抵抗せず、今日に至ってしまったのです。
まさに「持てる者」と「持たざる者」の二極分化世界は完全に成立していまいました。
かつて大多数を占めていた中流階級など、いまの日本には存在しないのです。
一部の「持てる者」たちは、この思い通りの成果に内心笑いが止まらないことでしょう。
そして、この格差社会を決定付けるために、「持てる者」たちはさらに次なる手を打ってきています。
「心」の支配です。
生活していくことに必死で、まともな思考を持つ余裕さえない者たちの「心」まで支配してしまおうとしています。これが「持てる者」たちを「真の支配者」に位置付けるための最終章となるのです。
「心」の支配は、生活の様々な場面に入り込んできています。企業活動においても、教育の場においても。
自分が自分らしく生きていくことが、最低限の生ける者としての務めです。他者に自身の「心」にまで踏み込まれることのないよう、徹底的に抵抗しなければなりません。
そのためには、少し慎重に自分の周りを見渡す冷静な眼を持つことが必要です。
「心」の支配は、ゆっくりと気づかぬうちにすぐそばまで来ていることでしょう。
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