コメント・書評 |
娘をもつ既婚者親父が読むとジンとくる物語です。
kumataro
Nov 12, 2008 10:46:00 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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秘密 東野圭吾 文春文庫
私がこの本を読み終えたのちしばらくして、著者は2006年1月に直木賞受賞作家となりました。本作品は1998年のものです。バス事故発生による暗い雰囲気で物語は始まりますが、すぐに霊がのり移るというコミカルな展開につながります。 前半部分は読むことがつらかった。理由のひとつめは作家の生活が文章ににじみでてくることでした。生活がしみったれているのです。俗っぽい。丁寧な文章描写なのですが、わざわざ詳細を読ませる必要も無いだろうにと感じる内容の塊(かたまり)です。ふたつめは、主人公男性が私と同世代であることもあり夫婦の会話や営みが現実的過ぎて、自分自身の生活と重なり、読んでいてリラックスできないのです。 憑依(ひょうい、霊がのりうつる)という設定は珍しいものではありません。映画「ゴースト・ニューヨークの灯」「転校生」NHKドラマ「ちょっと待って神様」などが浮かびました。類似の設定で本作品の場合に、作者はどんなメッセージを送るのかということが興味の焦点でした。 ラストまでの400ページを読み終えた者だけに感動が訪れます。私は最終章に近づくにつれて、オチは読めたなと推測しました。しかし、結論は異なるものでした。マラソンのゴールをした者だけにプレゼントされるもの、それは何が秘密であるかという種明かしです。悲しくも心温まるラブストーリーでした。感服です。
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