コメント・書評 |
小さな謎解きもたくさんつまったミステリー2回目読んでこそ楽しめる
homamiya
Aug 17, 2008 3:14:54 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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小出しにちりばめられる謎、ヒント、糸口。 とても1回読んだだけではちゃんと読みきれない。謎が多すぎるから。 2回目こそ楽しめる本。 主人公のひらめきも小出しで、じわじわわかってゆく真相に読者は耐え切れず、先へ!先へ!となってしまう。 2回目に読んでやっと、ああ、これも!これも!伏線だったんだ!とわかる。
●仙台でコンビニ強盗に失敗して、パトカーで搬送中に事故に遭い、逃げ出して気がついたら「荻島」という島に連れてこられていた主人公。 仙台の沖に位置するこの島には、数千人が住むが、誰にも知られていない小さな島で、江戸時代から150年間、島の外と交流なく孤立して存在している、という設定。 主人公を島に連れてきたとどろきという男だけが島の外に出かけ、必要な物資を仕入れる他は。
島には、しゃべるカカシ「優午」がいて、何でも知っている、未来も見える。 桜という男がいて、悪事を働くと、この男に銃で撃たれる。桜による殺人は、全島民にルールとして受け入れられており、警察沙汰にもならない。
少しずつズレている島にいる、様々な人々。 ウソしか言わない画家、地面に寝転んで遊ぶ少女、雨の前に木に登る猫。 何故ウソを?何故地面に?何故雨がわかる?? それらにもちゃんと1つ1つワケがある。そういう小さな謎ときもあわせると、とても1度で読みきれない。
小さな謎の積み重ね。 そして物語の軸となる大きな謎として、カカシの優午が殺される。 なぜ。だれに。また、カカシは自分の死を予測できなかったのか?
そしてさらに大きな謎として、島に伝わる『この島には大事なものが、欠けている』という言い伝え。 『島の外から来た者が、欠けているものを置いていく』と。 外から来た主人公には、それがわかるのか?島民はそれを手にできるのか?
登場人物も謎も多い。よく1つの本でこれだけ惜しみなく出せるものだと感心する。また、その多さにも関わらず「えー、よくわからない・・・もーいいや」と放棄させない筆力がすごい。
コトバが洒落ているのも、放棄させない力の1つ。
「花を育てるのは、詩を読むのと似ている」 だとか。
また、ストーリーとは関係ない逸話がちりばめられており、それがまたイチイチ興味深くて気がまぎれるのもある。
『動物を食べて樹を削って、何十、何百の犠牲の上に1人の人間が生きている。そうまでして生きる価値のある人間が何人いるか。 「ゼロだ」と桜。』 |
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