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あなたの余命教えます
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コメント・書評 |
余命が分かったところで、狼狽するだけでは?
YO-SHI
Jul 10, 2008 12:11:47 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★
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あなたは、自分の余命が正確に分かるとしたら、それを知りたいと思いますか? 本書の主人公の永関恭次は知りたい思った、それが物語の始まり。電機メーカーに勤める部長代理、年齢は56歳、家族は妻と大学生の娘。高校時代の同級生の訃報を受けたことをきっかけに、自分はあと何年生きるのだろうか?それが分かれば生き方も変わるかもしれない...という思いを抱いた時に、余命を高精度で診断する会社に遭遇し、診断を申し込むこととなった。
あなたの余命..というタイトルだが、何も余命が気になるのは自分のとは限らない。介護が必要な家族を抱えている場合とか、遺産目当てに年寄りと結婚したとかで、近しい人の余命が分かれば、と思うことがなくはない。本書の他の登場人物たちは、様々な理由で自分以外の余命を知ろうと余命診断を申し込んだ人々だ。 人の生き死にのことだから、どんな理由であろうと、他人の余命を知りたいと思うこと自体が不謹慎だとマユをひそめる向きもあろう。登場人物たちもそのような後ろめたさを持っている。余命診断の説明会で出会った主人公を含む4組5人の男女は、その後ろめたさからか奇妙な連帯感を持ち、メールアドレスや電話番号を交換し(名前は偽名を名乗って)、連絡を取り合うことになった。
物語は、他の人々の事情に振り回される永関の様子が健気(56歳のおっさんには似合わない言葉だけど)で、声援を送りたくなる。なぜか、全員から相談を受けることになる。人から悩みや相談ごとを打ち明けられるのは久しぶりだ、などと言っていて、ちょっと嬉しくてはりきってしまっている。おまけに、その内の一人の17歳年下の美女とは、親密な関係になりそうな予感までして。 読み終わって思うのは、「余命を知る」ということが、想像以上に感情を揺さぶるということだ。自分の余命はもちろん、他人のものであっても。予想に反した結果が出た時はもちろん、特に予想をしていなかった場合でさえ、受け取った結果に狼狽している。やはり、生き死にを知るのは、我々には荷が重すぎるのだ。
人の死を扱っているのだけれど、ウツウツとした感じはしない。ヒドイ悪人も登場しないし、ちょっとホロリとさせる場面もあるし、軽めの読書にもオススメ。 |
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