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零崎曲識の人間人間  講談社ノベルス

零崎曲識の人間人間(講談社) 西尾 維新著
税込価格: ¥1,092 (本体 : ¥1,040)
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出版 : 講談社
サイズ : 18cm / 235p
ISBN : 978-4-06-182582-6
発行年月 : 2008.3
利用対象 : 一般

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内容説明

「零崎一賊」−それは「殺し名」の第3位に列せられる殺人鬼の一賊。「少女趣味」こと零崎曲識が、一賊に忍び寄る危機を察知し、ついに表舞台に現れた。零崎曲識を主役に据えた4つの物語を収録する。

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コメント・書評

個人的には『傷物語』のほうが好きですが、人識と無桐伊織との間で交されるブラックな会話に関しては、そのユーモアも含めて感心します。いつまでも幸せでいてね・・・
みーちゃん
Jul 2, 2008 8:01:38 PM
評価 ( マーク )
★★★★★

次女が維新を盛んに褒めるのですが、私にはそれが少しも理解できませんでした。年の差を感じていたのですが、そうした私の維新観を一掃してくれたのが『化物語』であったわけで、結局、『刀語』全12冊を買い揃える羽目になったわけです。その私が、我が家の可愛い高三次女に、今年の誕生日本として贈ったのが『零崎曲識の人間人間』です。カードつき、というのもプレゼントにピッタリ。

しかも take さんのイラストが実にいい、とも次女は言います。ま、本のサイズもあるんでしょうが『刀語』よりは絶対に締まりがある。「やっぱり take さんはいいわ」だそうです。ま、趣味の問題ですが私は『化物語』のそれのほうが上かと。やはり次女と私とでは維新と出会った時期が違うので、それがそのまま出た感じ。

それと登場人物の死です。以前も書いた気がしますが、「維新は登場人物、平気で殺しちゃうんだよね」と次女はあっさり決め付けます。主人公は決して死なない、というのが私の考えるいい小説の基本ですが、今時の若い人にとってその常識は通用しません。ま、そうは言っても『刀語』でペンギン忍者の死に最も衝撃を受けていたのは、当の次女ではあるのですが。

各話の紹介に入る前に、まず装幀を楽しみましょう。ま、カバー折返しの文章の文字レイアウトを考えたのは維新なのか、Cover Designの Veia なのか、Book Design の Hiroto Kumagai/Noriyuki Kamatsu なのかは分りませんが、タイポグラフィックな試みというのは遊び心が合って好きです。本の雰囲気が伝わるように写してみました。そのカバー折返しですが、  

音はすべてを支配する。  
 世界を、時間を、空白を。
  絶望を、思想を、感覚を。
   機会を、景色を、星々を。
    了解を、殺戮を、指先を。
     過去を、契機を、順番を。
      知識を、蒙昧を、恋愛を。
       人間を、人間を、人間を。
        曲がることなく、支配する。

てな具合になっています。いいですね、ただ三文字を読点で切り、ずらしながら並べただけなんですが、それだけで心がウキウキしてきます。ついでに宣伝文句を書いてしまえば
   
「零崎を始めるのも、悪くない」
最強の“音使い”現る――。
「零崎一賊の人間コロシアム」第2弾、6枚付き!

カバー後の案内は

「零崎一賊」――それは“殺し名”の第3位に列せられる殺人鬼の一賊。
“少女趣味(ボトルキープ)”こと零崎曲識が、一賊に忍び寄る危機を察知し、ついに表舞台に現れた。
一賊の結束はどうなるのか。“音使い”零崎曲識の闘いが今、始まる!
新青春エンタの最前線がここにある!

です。ついでに登場人物紹介もそっけなくて、どこかユーモラスなので写しましょう。

零崎曲識(ぜろさき・まがしき)―――――殺人鬼。
零崎双識(ぜろさき・そうしき)―――――殺人鬼。
零崎軋識(ぜろさき・きししき)―――――殺人鬼。
零崎人識(ぜろさき・ひとしき)―――――殺人鬼。
無桐伊織(ぜろさき・いおり )―――――殺人鬼。
匂宮出夢(いおうのみや・いずむ)――――殺人鬼。
総角ぱれす(あげまき・ぱれす)―――――殺人鬼。
総角ろうど(あげまき・ろうど)―――――殺人鬼。
総角さらえ(あげまき・さらえ)―――――殺人鬼。
哀川潤(あいかわ・じゅん)――――――――最強。
想影真心(おもかげ・まごころ)――――――最終。
西東天(さいとう・たかし)――――――――最悪。
架城明楽(かじょう・あきら)―――――――邪悪。
由比ヶ浜ぷに子(ゆいがはま・ぷにこ)――メイド。
罪口積雪(つみくち・つみゆき)――――武器職人。
右下るれろ(みぎした・るれろ)―――――人形士。
萩原子荻(はぎわら・しおき)―――――――策士。

結構笑えますよね。殆ど記号に等しい短い説明。読み終わって、もう一度見ると、納得できる、そういう読書の手助けに全くならない人物紹介って、妙です、はい。各話について簡単な内容紹介と初出を書いておきます。

◆ランドセルランドの戦い(「メフィスト」2007年5月号):アミューズメント型テーマパーク・ランドセルランドで争う萩原子荻軍団(総角ぱれす、総角ろうど、総角さらえ)と零崎一賊(零崎曲識、零崎双識、零崎軋識、零崎人識、零崎伊織)、そして人識の腕を固める匂宮出夢・・・

◆ロイヤルロイヤリティーホテルの音階(「メフィスト」2007年9月号):零崎双識が逃げることを諦め、、零崎軋識とともに迎撃に移る。15歳の零崎曲識は逃げる。彼の音楽に聞く耳をもたないメイド服姿のアンドロイド・由比ヶ浜ぷに子から。そしてぷに子に挑む赤毛の少女。ぷに子の生みの親・西東天、架城明楽は・・・

◆クラッシュクラシックの面会(「メフィスト」2008年1月号):両腕を無くしながら明るく人識と語らう無桐伊織。彼女に腕をあげたい、そう思った少年が曲識から紹介してもらったのが武器職人の罪口積雪。天才的な職人が代償として人識に求めたのは、そして二人の幸福な未来を望む曲識は・・・

◆ラストフルラストの本懐(書き下ろし):曲識の前にいるのは包帯だらけの少女・右下るれろと、どこか哀川潤を思わせるオレンジ色の少女・想影真心。積雪特製の武器を持った曲識の意外な運命・・・

個人的には人識と無桐伊織のコンビがいいです。人識と匂宮出夢の組み合わせは、どこかペットと遊ぶ人間の姿を連想させますが、腕のない伊織の明るさには、ただただ微笑んでしまう。この二人にだけは生き延びて幸せになって欲しいと思います。そんなことを次女に言ったら、どうもそうなるらしい。このシリーズ、次に出る第三部で終了とあるので、次女の発言の真意はそこで確かめられそうです。

一族の滅びは見たくありませんが、せめて若い二人が生き延びてくれるなら、読んでみたい・・・
この書評はいいと思った・・・
 
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