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エヴリブレス
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コメント・書評 |
あらゆる永遠の愛にブレスする
空蝉
Jun 10, 2008 4:59:49 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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永遠の命、永久の世界、終わりの無い物語・・・私たち有限の世界に生きる人間がどれほど進化しようとどうにもならないのが時間的制限、リミットである。永遠を歌う愛の物語は数多く、しかし常に夢物語という現実が付きまとう。 よりリアルな物語は「死」に繋がり、より甘美な愛の物語はファンタジックな幻想となり。つまる処、生ある限り現実的な永遠の愛ほど難しいものはない。 本書はそんな永遠の愛をどこまでリアルな物語とできるか、あらゆる恋人に提示するひとつの挑戦である。
読み進むにつれて二つの世界と過去と未来が複雑にかけ合わさり、境界はあやふやになる。二つの世界が平行しては交錯し、メビウスの輪のようにループする。 この果て無き物語の輪に読者は混乱するだろう。いったい誰がオリジナルの「私」なのか、どちらが「こちら側」なのか?設定そのものが読者を混乱させる。しかし彼女はもうひとつの愛の可能性、自分の分身を打ち切り有限のこの世界で生を全うしようとしていた・・・そしてブレスと隔絶し数十年のときを経、己の死をもって初めて無限(ブレス)の世界に有限の「私」が流れ込んだとき、私たちは再び物語の無限のループに引き込まれるだろう。
無限の世界と有限の世界で恋をして、あえて有限の世界で「超えて」行こうとした杏子。永遠のブレスの世界で世界の果てを、限界を超えていこうとした洋平。 何一つ結論は出ていない物語かもしれないが、私は確かにひとつの感動を得た。
永遠を語る愛を求めるすべての人に。 限りある生を持つこの世のすべての人間に、この物語はブレスを吹き込む。 |
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