コメント・書評 |
To be,or not to be,that is the question.-有名な『ハムレット』のセリフだが、今に至るも「to be」の“決定版”という訳はない。
ベニスの商人
Dec 19, 2007 2:35:25 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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「Here's looking at you, kid.-君の瞳に乾杯!」名作映画ファンには有名な「カサブランカ」のセリフ(字幕)だ。著者は近所の本屋の店頭で、ワンコインのDVDが売られているのを見かけた。迷わずレジにいって、家でそのシーンを楽しみにして見ていたら、その字幕のないままでThe End。なぜだろう。映画「カサブランカ」そのものは1942年制作だから、著作権が切れて誰でも廉価版が作れる。しかし、映画字幕は別の著作物として扱われるから、字幕付きで販売しようと思えば、独自の字幕を付けなければならないそうだ。「君の瞳に乾杯!」などは、あまりにも名セリフすぎて、使えば著作権侵害で訴えられるかもしれない。結局、この廉価版では次のような字幕がついていたそうだ。-この瞬間(とき)を永遠に! でも、本来、著者は字幕を見ないで映画鑑賞をできるのにと思ったら、それも可笑しくなった。
著者は特許翻訳会社の専属翻訳者。主に特許出願明細書の和文英訳をしている。だから、自身は普通にわれわれが想像する翻訳とはいささか異なるルールでの翻訳をしているようだが、本書ではそんな限定された範囲ではなく、一般論として、むしろ自分の仕事から離れたところでまとめている。 <原爆投下は、たった1語の誤訳が一因になったって?>-「第二次世界大戦の末期(1945年7月26日)、日本軍の無条件降伏を勧告するポツダム宣言が発せられ(中略)これに対する政府の見解として、鈴木貫太郎首相が記者会見で使った言葉は「黙殺する」。国内の通信社は、「ignore it entirely(完全に無視する)」と訳し、海外通信社は、「reject(拒絶する)」と報道しました」。確かに「黙殺」は日本特有の表現で「知っているけど、知らない素振り」という意が含まれているのだが、それにしても「拒絶する」はないだろうよ。 |
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