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ゴーレム100
未来の文学
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コメント・書評 |
耳元で常にウソウソウソウソと囁かれ続けながら読まされるフィクション
消息子
Dec 1, 2007 10:33:09 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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アルフレッド・ベスターは伝説である。 『分解された男』(別名『破壊された男』、しかし『解体された男』くらいがいいんじゃないかな)も『虎よ、虎よ!』もその内容はさっぱり忘れてしまったが、強烈な印象だけが残っている。 アルフレッド・ベスターは天才である。 天才には初期に大傑作をひとつぶたつ飛ばしただけで終わりとか、あとは鳴かず飛ばずといったタイプがいるが、やはり彼はそれに近いのではないかと思う。『コンピュータ・コネクション』は、何か変、という印象だけが残っている。 アルフレッド・ベスターは悪趣味であり、猥雑である。 本書『ゴーレム100』の「100」はスーパースクリプトであり、変幻自在の形態を持つ百手の泥人形。次々と殺人を犯すこのゴーレムを追う探偵物語の体裁を取る。探偵役の3人が登場してくる冒頭のテンポ感はたまらなくいい。しかしその後の展開の奇妙なこと。終結はまるで予想がつかなかったことは白状しておく。 初期2作では怒りに駆られた主人公が物語の軸をなし、悪趣味も猥雑も、主人公の激情の渦動に巻き込まれて収束していく(といった内容だったんじゃないかな)。ところが、『ゴーレム100』では登場人物は操り人形のような、まさに「キャラ」が立っているだけである。それを先進的と呼ぶなら呼べ。 耳元で常にウソウソウソウソと囁かれ続けながら読まされるフィクション。 アルフレッド・ベスターは故人である。 だから、あなたは本書を買って読まねばならない。そうすれば、『虎よ、虎よ!』も『コンピュータ・コネクション』も再刊されるかも知れないし、最後の長編も翻訳されるかも知れない。 山形浩正氏の解説付き(悪趣味も猥雑も山形氏の形容)。 |
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