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ちびくろ・さんぼ

ちびくろ・さんぼ(瑞雲舎) ヘレン・バンナーマン文
フランク・ドビアス絵
光吉 夏弥訳
税込価格: ¥1,050 (本体 : ¥1,000)
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出版 : 瑞雲舎
サイズ : 21cm / 30p
ISBN : 978-4-916016-55-3
発行年月 : 2005.4
利用対象 : 小学生

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内容説明

かわいい男の子のさんぼが、ジャングルで出会った虎に命とひきかえに持ち物をとられて…。絶版になっていた岩波書店版を部分的に復刊したもの。

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コメント・書評

トラがなぜ、ぐるぐるしたのかは盲点でした。
クーニー
Sep 30, 2007 3:02:03 AM
評価 ( マーク )
★★★★

仕事以外で文章をまともに読めなくなって、数ヶ月。純粋に自分のための読書はもうできないのかも、と落ち込んでいたところ、ぽっかりと空いた時間に、本屋さんの絵本コーナーへ行ってみたら、なつかしい本が。絵本ならば、漢字が少ないから、単純に「文字」も読めそうと、立ち読みすることに。(本屋さん、ごめんなさい。)

トラが木の周りをぐるぐるまわって、バターになって、ホットケーキを食べるお話、と単純に記憶していたのですが、現在、オトナの私には、もっと謎めいたお話のように思えました。

どうしてトラが、ぐるぐるする羽目になったのか、話の筋から抜けていたので、今回、読んでみて発見でした。バターになってしまった、という事態があまりにも衝撃的なので、そこだけが子供時代の記憶に強く残ったのかもしれません。

そこから、腑に落ちないことが、次々と浮かんできました。トラがバターになるまで、どれくらいの時間が必要だったのでしょうか?かなり急速な変化だったように感じました。そして、その化学反応?のプロセスはどのようになされたのでしょうか?もっと解からないのが、お父さん、お母さん、そして、ちびくろ・さんぼが食べたホットケーキの枚数には、意味があるのか無いのか?なにより、トラ・バターは美味なのかしら?どこかの国で販売していたら、ぜひ、試食させてほしいものです。

絵本の世界観に浸るには、もう、私はオトナになり過ぎているようです。絵本には、現実と空想とが絶妙にちりばめられていて、子供はそれをどのように理解しているのか、とても興味があります。そんなことありえない、と認識しながら読んでいるのか、それとも空想の世界に遊んでいるのか?

小説や映画の巧妙なトリックや謎解き、そして残酷さに慣れすぎてしまった少し疲れ気味のオトナが、絵本の謎を謎とも思わずに、純粋に楽しめるようになれる日の可能性が、絵本コーナーにはあるのではないでしょうか。優しく静かに絵本達は待っていてくれて、子供の「この本買って!」という元気な声の中に、私は本を読むことへの、ささやかな勇気を貰ったのでした。
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