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木洩れ日に泳ぐ魚

木洩れ日に泳ぐ魚(中央公論新社) 恩田 陸著
税込価格: ¥1,470 (本体 : ¥1,400)
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出版 : 中央公論新社
サイズ : 20cm / 263p
ISBN : 978-4-12-003851-8
発行年月 : 2007.7
利用対象 : 一般

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内容説明

あの旅から、すべてが変わってしまった。1組の男女が向かえた最後の夜、明らかにされなければならない、ある男の死の秘密−。運命と記憶、愛と葛藤が絡み合う。『婦人公論』の連載に加筆し単行本化。

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コメント・書評

真実は何よりも大切?
さあちゃん
Sep 8, 2007 9:22:13 PM
評価 ( マーク )
★★★★

  ある部屋の一室。明日別れる二人が最後の夜にお酒を酌み交わしている。荷物が運び出されたがらんとした部屋で向き合う男と女。探り合うような二人の会話はいつしか一年前のある出来事について語られていく・・・
 登場人物は二人だけ。その二人の視点で交互に語られていてその会話の中から二人の関係が徐々に浮き上がってくる。まるで深い湖の底から魚がふわりと浮き上がってきて鱗が陽の光にきらりと反射しては消えていくように新しい事実が次々に読者に提示されていく。その不思議な感覚にいつの間にか引き込まれていくのだ。それが真実なのか空想なのか現実なのか夢なのか。確かなことは示されない。ただ二人の感情と記憶が語られていく。
 ゆらゆらと魚が泳ぐようにゆったりとした展開だ。木漏れ日の中で泳いでいるのは鯉?そんなイメージを抱いたのだが。すべての真実があかされる様な展開ではない。そもそも真実は重要ではないのだ。二人の濃密とした感情がむき出しになっていく。
 深い森の中で湖のほとりにじっとたたずんで湖面を眺めている。湖面は静かでさざ波もたたない。しかし奥底には大きくうごめく魚が潜んでいる。そんなたたずまいの作品だ。こんな恩田陸も悪くないと思う。
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