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ゴーレム100
未来の文学
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コメント・書評 |
これがSFというものですな。
わたなべ
Aug 14, 2007 12:25:27 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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もちろん『虎よ、虎よ!』はマイフェイヴァリットSFなのだが、後期の作品はいまいちと聞いていたのでこれまで読んでいんかったのだが、ここにきての世間の大絶賛に遅ればせながら読んで見たのだった。そしたらば、いやあ、大変面白かったですよ。 二十二世紀のニューヨークを舞台に、ブルジョワの有閑マダム「蜜蜂レディ」が退屈しのぎの戯れに悪魔召還の儀式を執り行い、イドの怪物たる「ゴーレム100」を本人たちも知らないうちに都市に舞いおらせ、その残虐きわまる連続殺人事件を、担当捜査官のヒンドゥー教徒インドゥニ、何故か殺人現場にいつも居合わせる天才化学者ブレイズ・シマ、その素行調査を依頼される黒人の美人精神工学者グレッチェン・ナンの三人が追ううちに、事態は思わぬ展開を見せる、という娯楽大作である。とにかくきわめて効率的に練られたスピード感溢れるプロットに、やたら細かく設定されていると思しいガジェット満載の背景と人物、神秘思想と現代思想と科学思想がごっちゃになった地平で、馬鹿馬鹿しいほどに凝りまくった実験的な言語と馬鹿丸出しの卑語猥語の横溢でケバケバしく彩られた作品で、あれよあれよと読まされてしまうリーダビリティーも兼ね備えており娯楽小説としてはほぼ完璧な出来なんじゃないだろうかと思う。 印象としては大原まり子のある種の作品をめちゃくちゃブラックにして文章を濃縮還元したような作品である。ちょっとスキャナーズを連想させるような物語のラストの101の意味が実はまだよくわからないのだが、まあさらにパワーアップした!ということだと思っておけばよいのかもしれない。もっとも、もはやここまでくるとSFがどうとかいうよりもむしろラブレーとかジョイスとかそういうたぐいの作品の系列に置きたくなるわけだが、こんな作品が1980年に書かれたというのがちょっと驚きではある。ああ、評判が悪かったので読まなかった『コンピュータ・コネクション』も読みたくなってきたので再刊を希望。 |
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