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凍りのくじら
講談社ノベルス
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コメント・書評 |
主人公の痛いほどの思いは、びしびし伝わってくる
読み人
May 22, 2007 5:46:23 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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雑誌、「ダ・ヴィンチ」の冒頭に今月のこの一冊みたいなコーナーが あるのですが、そこで紹介されていた、話題の一冊です。 最初に、これ講談社ノベルスですが、ミステリじゃないですね。 どちらかというと、中間小説というか、語りなんかは、純文学系に近いです。 主人公は、女子高校生の理帆子。カメラマンの父親は失踪、 元彼は、精神を病んでいて、ストーカー一歩手前と ここまで書くと、物凄いかわいそうな女の子の話しって思われそうですが、理帆子は、全然暗くならずに、前向きに普通に生きています。 しかし、著者の上手い語りによって、理帆子の”痛い”思いは、びしびし伝わってきます。 みんなと同じように生きているのに心の中では、叫びや悲鳴をあげている感じ。 それも、叫びを書いてあるわけではないのに、それが、読者には、しっかり伝わってくる感じ。 書きかたとしては、かなり文学度が高い気がしました。 どうして、この作品が、ミステリ系の講談社ノベルスなの??って感じですね。 又、文学度って書きましたが、この理帆子は、わたしにとって、頭がいいっていうことは、その人の読んだ本の数だ。とか、本好きには、にやりとさせるか、嫌な女の子かは、微妙なところ。 もう一つどきっとさせられたのが、理帆子が、母親に対し 私は、あなたよりもう充分頭がいいからと、思う描写。 これも、かっこいいか、嫌な女の子かは、かなり微妙ですが、 ざくっと、読者の心には、入ってきます。 ストーリーテリングは、ちょっと今一乗れなかったけど、文章表現というか、語り口調は、 めちゃめちゃ凄い、タレント(才能)です。 講談社ノベルスって、ミステリって銘打って 自由に、それこそ、小説スタイルの右から左まで幅広いタレントを育てている感じで、逆に自由な小説出版形式だなぁ、とも思いました。 |
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