コメント・書評 |
ハズレなし
消印所沢
Mar 9, 2007 12:43:14 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★
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シリーズも後期の短編集. ▲ 小兵衛の姿,凄絶な「白猫」 時間の経過を知覚しない達人.勝ち負けすらも意識されない.鍛え抜かれた感能が命ずるままに,剣を揮うのみ. 「なまじ,腕に自身のない浪人たちは,寺子屋を開いて子供達に読み書きを教えたり,町人に混じって働いたりするのだけれども,暴力に自信がある連中は仲間を集めて,やぶれかぶれの悪事に走る」 「逃げたり隠れたりしている時間の感覚は,平常のそれよりも大きく狂ってしまう」の例として,筆者自身を持ち出してくる意外性. ▲ 残念ながら,「密通浪人」はプロットを凝り過ぎ,散漫. 「酒をひっかける店に,どうして名前がいるのだ.ふざけるねえ」 障子紙のような顔色. ▲ 物悲しいトーンの「浮寝島」 「びっくりするほどかわってしまうわえ」「なれど,変わったようでいて変らぬところもある」 「いまどきの侍どもの知恵は,そんなものじゃ」 ▲ 村松の死闘が印象に残る「十番斬り」 衣類から露出した急所を斬り割ることで,刀を痛めず,深く斬らなくても相手を絶命させることができる裏技. 村松の最後の言葉. ▲ 伏線なのかどうかきわどい「同門の酒」 @わかりもせぬことを考えるな」「おのれの一剣をもって生きよ.さすれば何事も解けざるものなしと,辻平右衛門先生も申されたではないか」 5升の酒. ▲ ビター・テイストな「逃げる人」 殺人犯への制裁の意味もある「かたき討ち」 ▲ 爽やかな冒険譚「罪ほろぼし」 弓の連射の技術. 「こんな寒がりの剣術つかいを,はじめて見ましたよう」 ▲ 大きなハズレはなし. 読め. |
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