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てのひら怪談
ビーケーワン怪談大賞傑作選
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コメント・書評 |
てのひらからてのひらへ
仙人掌きのこ
Feb 16, 2007 12:42:40 AM
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評価 ( ★マーク )
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たくさんの個体が集まって巨大な群体をつくる…鉄腕アトムに登場した「ロボット宇宙艇」のような生物が実在するという。 深海に棲むクダクラゲである。 驚いた事にそれぞれの個体は、専門の役割を担っているそうだ。あるものは捕食、あるものは生殖、あるものは移動…あたかも一つの生命体のように。 この「てのひら怪談」はまさにそんな一冊である。 インターネットでの公募という、地域も年齢も性別もバラバラな60名以上の語り部から集まった100の怪談。 しかし読み進むうちに、作品と作品が繋がり脈打ち出すのを感じるはずだ。 それは「連句連歌」を意識したという編者の巧みな演出によるものであり、また全く意識されない偶然の連鎖でもある。 怪を語ろうという意志が、あたかもクダクラゲのように繋がってひとつの命を作り出しているのだ。 かくいう私もその一部に参加するという僥倖に与った。 次に繋がるのは、これを読んでいるあなたかもしれない。 「てのひら怪談」は陽の届かない深海ではなく、一人ひとりの頭蓋の裏の暗闇に棲んでいるのだから。 |
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