コメント・書評 |
激変
消印所沢
Nov 26, 2006 1:17:05 AM
|
評価 ( ★マーク )
★★★
|
前半と後半とで作風が激変.この急変ぶりはメダカだったら死んでしまうだろうほど. ▲ 前半は冒険活劇. 小兵衛の隠し子?まで登場. 大治郎も命を狙われるなどの活躍を. 「大治郎の剣術も,このごろ,少しは商売になってきたようじゃな」 と,おはるに洩らす小兵衛. ▲ 道場主となり,「自分より劣った門人のみを相手に稽古をするようになって」,人柄が少しずつ落ちてしまった剣客. ▲ 料理以外の「池波ギミック」も充実. 苗売りの声, 小兵衛の頬を掠め,青空に舞い上がっていく燕. 淡黄色の細かい花をつけている椎の木. 酒を売る屋台. ▲ ほとんどゲスト・キャラ,春蔵が主役の短編もあり. 「当節は剣客商売も,やりようによってはばかにならぬのう」 と,呆れて冗談を洩らす小兵衛. 「女色のほうも並み外れていた」徳川吉宗. ▲ これが急変するのが最後の短編. 老剣客の耄碌ぶりが,これでもかというほど書かれていて,哀しいほど. 「わしもこのようになってしまうのか……」 と衝撃を受ける小兵衛だが, 「小兵衛もこのようになってしまうのか……」 と衝撃を受ける読者も多いだろうと推測される. ▲ 銀座日記を引用しての常盤新平の解説,分かり易し. ▲ 読め. |
|
|
| 現在の投票
はい:3人(100%)
いいえ:0人(0%) |
|
|
|