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文学賞メッタ斬り!リターンズ
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コメント・書評 |
文学賞に影響を与え続ける「メッタ斬り!」
かつき
Sep 1, 2006 1:45:34 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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ネットのあちこちで芥川賞・直木賞の批評を続けている大森望・豊崎由美。今は日経BP社のサイトですね。 あの即時性はすごい! おふたりとも通常の連載をこなして——ですからね。 その批評を中心に収録。さらに島田雅彦を迎えて、文学賞についての公開トークショーを収録。 島田雅彦っていいわ。芥川賞に落ちまくったハンサムな作家(だから選考委員に嫌われた?)としか記憶していなかったのですが、批判の視線が鋭い。権力に媚びない。 それから独特の言い回し。「この小説にはそれなりにコストはかかっている」。 情報量、取材、言葉選び、そしてマーケティング、さらに文学性も含めて指している。 前後の文脈もあるけれど、「コスト」という経済用語を使ってすべてを言い表してしまう。これがトークショーや対談の中で出てくる。 私好みのセンスです。 一方、全体的に、ここ2、3年の文学賞や受賞作、受賞作家を何度もまな板の上に載せて、批判しているので、パワーダウンの気配は否めません。 が、トヨサキ社長が小説推理新人賞の選考座談会がおもしろい、と書いていて、思い出しました。普通、文学賞の選評を雑誌掲載するのですが、この新人賞は選考座談会が載ります。選考委員は石田衣良・岩井志麻子・戸梶圭太。 石田衣良が最終選考作を褒めているようでいて、結局は自作がいかに優れているかをほのめかす。 岩井志麻子は「もう少しその部分で私を興奮させて欲しかった」とアヤシゲな発言。 戸梶圭太は「僕の言いたいことは石田さんに言われちゃったから」とスネる。 ほんと、一読の価値あり。 「小説推理」8月号に掲載されています。 本書が文学賞に与える影響は計り知れない。なにしろ直木賞選考委員が態度を改めています。 本書では、島田雅彦が「いくつかの新設文学賞の受賞作を読んでみた結果も、これは取り替え可能かな、っていう気がしました」と言っています。読者や書店員など民主的な選考基準、選考方法などから、その賞独特の作品はなく、さらに作品そのものも誰が読んでも感動するもの、涙ものに集約されていきます。 さて、次はどんな文学賞が現れるのか。既存の文学賞はどうなるのか。 興味はつきません。 |
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