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文学賞メッタ斬り!リターンズ

文学賞メッタ斬り!リターンズ(パルコ) 大森 望著
豊崎 由美著
税込価格: ¥1,680 (本体 : ¥1,600)
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出版 : パルコ
サイズ : 19cm / 383p
ISBN : 4-89194-741-1
発行年月 : 2006.8
利用対象 : 一般

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内容説明

2004年刊の第2弾。メッタ斬りコンビが帰ってきた! 文学賞に喝! さらに賑わう文学賞界隈を、ますます冴えた刃で徹底論破。第1回メッタ斬り!大賞の発表や最新受賞作全採点「文学賞の値うち」付き。

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コメント・書評

文学賞に影響を与え続ける「メッタ斬り!」
かつき
Sep 1, 2006 1:45:34 PM
評価 ( マーク )
★★★★★

ネットのあちこちで芥川賞・直木賞の批評を続けている大森望・豊崎由美。今は日経BP社のサイトですね。
あの即時性はすごい! おふたりとも通常の連載をこなして——ですからね。
その批評を中心に収録。さらに島田雅彦を迎えて、文学賞についての公開トークショーを収録。
島田雅彦っていいわ。芥川賞に落ちまくったハンサムな作家(だから選考委員に嫌われた?)としか記憶していなかったのですが、批判の視線が鋭い。権力に媚びない。
それから独特の言い回し。「この小説にはそれなりにコストはかかっている」。
情報量、取材、言葉選び、そしてマーケティング、さらに文学性も含めて指している。
前後の文脈もあるけれど、「コスト」という経済用語を使ってすべてを言い表してしまう。これがトークショーや対談の中で出てくる。
私好みのセンスです。
一方、全体的に、ここ2、3年の文学賞や受賞作、受賞作家を何度もまな板の上に載せて、批判しているので、パワーダウンの気配は否めません。
が、トヨサキ社長が小説推理新人賞の選考座談会がおもしろい、と書いていて、思い出しました。普通、文学賞の選評を雑誌掲載するのですが、この新人賞は選考座談会が載ります。選考委員は石田衣良・岩井志麻子・戸梶圭太。
石田衣良が最終選考作を褒めているようでいて、結局は自作がいかに優れているかをほのめかす。
岩井志麻子は「もう少しその部分で私を興奮させて欲しかった」とアヤシゲな発言。
戸梶圭太は「僕の言いたいことは石田さんに言われちゃったから」とスネる。
ほんと、一読の価値あり。
「小説推理」8月号に掲載されています。
本書が文学賞に与える影響は計り知れない。なにしろ直木賞選考委員が態度を改めています。
本書では、島田雅彦が「いくつかの新設文学賞の受賞作を読んでみた結果も、これは取り替え可能かな、っていう気がしました」と言っています。読者や書店員など民主的な選考基準、選考方法などから、その賞独特の作品はなく、さらに作品そのものも誰が読んでも感動するもの、涙ものに集約されていきます。
さて、次はどんな文学賞が現れるのか。既存の文学賞はどうなるのか。
興味はつきません。
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