ウースター家の掟 ウッドハウス・コレクション のお求めはビーケーワンで。2/29まで全品国内送料無料。 

bk1 オンライン書店ビーケーワン

送料無料キャンペーン10,000円以上(税抜)、30,000円以上(税抜)、50,000円以上(税抜)購入でもれなくポイント進呈!寄付コースもあります

> トップ商品詳細 > 書評詳細

-

ウースター家の掟  ウッドハウス・コレクション

ウースター家の掟(国書刊行会) P.G.ウッドハウス著
森村 たまき訳
税込価格: ¥2,310 (本体 : ¥2,200)
bk1ポイント倶楽部P 22ポイント(1%進呈)
国内送料無料でお届けできます
出版 : 国書刊行会
サイズ : 19cm / 387p
ISBN : 4-336-04761-8
発行年月 : 2006.3
利用対象 : 一般

出荷可能時間: 取り寄せ

(?) 出荷までに要する日数について
(?) 配達方法について
-
-
この本を 冊買う



10冊以上買う
(?) お困りの方
-
-
在庫切れ等により、
手配できない場合がございます

内容説明

極北的理不尽美少女の無理難題を前に、またまたスープに浸かり続けるご主人様。あらゆる難問を解決し続ける天才執事ジーヴス、今回のお手並みはいかに! ウッドハウス・コレクション第2冊目「よしきた、ジーヴス」の続編。

ソーシャルブックマーク


JavaScriptがオフの場合にはご利用いただけません。
(SBMって?)

コメント・書評

ウースター家の掟——バーティーは意思が弱いんじゃなくって騎士道精神・貴族精神を突かれていたのか
たむ
May 5, 2006 1:34:29 PM
評価 ( マーク )
★★★★

 衒学趣味。国語辞典によれば「学識を誇りひけらかすこと」。小説においては、ひけらかすというよりはむしろ、ただただ知識の情報量で圧倒されるような作風を指すのではないかと思います。小栗虫太郎、アレン・カーズワイル、ウンベルト・エーコ、京極夏彦、中井英夫、澁澤龍彦……。「衒学」ではなく「眩学」と言いたくなるような、情報への耽溺・眩惑。

 「笑いの古典、巨匠と認められたコミックの天才」ウッドハウスとはもっとも縁遠そうな言葉です。

 ところが、です。本書『ウースター家の掟』には今まで以上に古典作品からの膨大な引用が織り込まれています。その量たるやまさに衒学的と呼んで差し支えないほどに。

 イギリス詩など引用されてもわたしにはちんぷんかんぷんです。そんなのがたくさんあるわけですから、多少しんどくもなりかけましたが、だんだんと馴染んでまいりました。

 なにしろ引用するバーティーだってわかっちゃいないんです。ジーヴスから聞いたことや以前に見聞きしたことを繰り返しているだけ。しかもバーティーの口から出てくるのは、「何とかが何とかしたというあれ」という、曖昧にもほどがある引用とは呼べないようなしろもの。引用元を知っていればより楽しめるのでしょうが、知らなくとも気にせず楽しめます。

 それでも気になって仕方ないなら、ちゃんとジーヴスが(そしてときに訳者が)フォローしてくれてます。

 さて物語は——世界一周旅行に行くか行かないか——バーティーとジーヴスの意見が対立しているところから幕を開けます。そこへ現れたダリア叔母さんのたっての願いでバーティーは、トム叔父さんが欲しがっているウシ型クリーマーを持ち主の前でけちょんけちょんにけなすことになります。ところが骨董屋で天敵サー・ワトキン・バセットに遭遇。彼こそはかつてバーティーに警官のヘルメットちょろまかしの刑で罰金刑を科した判事でした。ほうほうのていで逃げ出したバーティーのもとにガッシーから電報が届きます。婚約者のマデラインと喧嘩をしたから今すぐトトレイ・タワーズに来てほしいとのこと。すわ一大事と準備をしていると、ふたたびダリア叔母さんが登場。ウシ型クリーマーを、バセットがかっさらってしまったので取り返してほしいという。何を隠そうバセットこそがマデラインの父親であったのでした。かくしていやいやながらもトトレイ・タワーズに繰り出したバーティーとジーヴスを待ち受けていたものは、ガッシー&マデラインの仲裁、バセットの姪スティッフィーと旧友スティンキーの婚約とりもち、バセット及びファシズム党首スポードの傲岸不遜な圧力、間抜けなガッシーの極秘の手帖紛失事件、そしてウシ型クリーマーをめぐる各々の思惑のぶつかり合いでした。

 ウシ型クリーマーとガッシーの手帖をめぐる複雑に入り組んだすれ違いはミステリ顔負けの筋立て(分刻み、いや秒刻みのすれ違い!)です。あらゆる登場人物、あらゆる出来事が互いに巧妙に絡み合っているので、多量の引用と相まって、巧緻な物語を読み解いてゆく楽しみあふれる作品に仕上がっています。プロットがしっかりしているので、バーティーが多少はめをはずしても……ジーヴスはすべてを操らなくても……最初から最後までバーティーはいつにもまして落ち着きのない躁状態だし、頭のいいジーヴスだけじゃなくお茶目なジーヴスまで見ることのできるおまけつき。息つく暇もない巻き込まれサスペンスでした。

 タイトルの意味が明かされる後半からラストにいたるまでは、ちょっとかっこいいバーティーやウースター家のプライドもかいま見られる、ほんわかと感動的な話でもありました。
この書評はいいと思った・・・
 
現在の投票 はい:2人(40%)  いいえ:3人(60%)


書評ポータル

新着書評一覧